職務経歴書の職務内容とは?書き方・上手にまとめるポイント・例文を紹介

職務経歴書には、自身の職歴について記載する必要があります。職歴欄では、過去および現在の勤務先に関する情報だけでなく、自身の職務内容にも触れるのが基本です。
この記事では、職務内容の基本的な意味と、事業内容や業務内容との違いについて解説します。そのうえで、職務内容の文例やコツをケース別にご紹介します。
職務内容とは

職務内容とは、個々の従業員が担当する具体的な業務・役割のことです。一般的に、企業における仕事内容を表現するときには、「事業内容(企業全体で行っている活動)」→「業務内容(部署や事業部単位で行う仕事)」→「職務内容(各従業員に割り当てられた仕事)」の順に細分化されていきます。
たとえば、住宅会社であれば、事業内容にあたるのは住宅の施工、販売、宅地開発といった大きな枠組みの活動です。そして、このうち、自分が所属する部署が住宅の販売を担う場合は、販売が業務内容に該当します。
さらに、販売業務のうち、自身が中古マンションの仲介を担当しているときは、中古マンションの仲介が職務内容にあたります。職務内容を記載するときには、「どのサイズの情報が問われているのか」を意識し、事業内容や業務内容と混同しないことが大切です。
職務内容でチェックされやすいポイント

職務内容を記載するときには、どのような点が重視されるのかを意識してまとめることが大切です。ここでは、主なチェックポイントを3つに分けてご紹介します。
応募する職種と経歴のマッチ度
企業の採用活動では、採用したい人材像を明確にしたうえで募集がかけられます。採用担当者からすれば、自社が募集する人材と応募者の経歴がマッチしているかどうかが、第一のポイントといえるでしょう。
そのため、職務内容では過去の業務経験や実績、現在保有しているスキルが細かくチェックされます。また、他業界や異業種からの転職者に対しては、志望に至った理由を知るためにも、職務内容に加えて志望動機や自己PRも重視することが多いです。
キャリアから分かる一貫性
職務内容では、本人のキャリアにどのような軸が見えるのかも重要なポイントとなります。たとえば、過去に転職しているときには、どのような視点でキャリア形成につなげていたのかが見られます。
転職や人事異動があっても、しっかりとキャリアの一貫性が保たれているかどうかは、採用担当者が気にしやすい点だといえるでしょう。
転職回数や在籍期間の長さ
採用担当者にとっては、「採用した人材が長く活躍してくれるのか」という点も欠かせない基準です。そのため、職務内容では転職回数や、各職歴における在籍期間の長さもチェックポイントとなります。
転職回数が多い、あるいは各職歴の在籍期間が短いときは、そのままだと評価に影響を及ぼす可能性もあります。在籍期間が気になる方は、客観的に納得できるような退職理由を書いておくのもよいでしょう。
また、転職の理由によっては、キャリアアップへの選択として前向きな印象を与えるケースもあります。志望動機や自己PRでは、転職した経緯にも触れておくと、納得感を得られやすくなるでしょう。
職務内容を上手にまとめるコツ

職務内容は必要な情報を漏らさず盛り込みつつも、あまり長くなりすぎないようにスッキリとまとめなければなりません。全体的な読みやすさを考慮し、2社以上の勤務経験があるときは、新しい勤務先の順に書くのがコツです。
また、実績やスキルをアピールするときは、「全国500人の営業員の中で、〇年度の受注金額ランキングでは3位に入賞しました」といった方法で、内容に具体性と客観性を持たせることが大切です。分かりやすい実績がない方でも、「〇ヶ月連続ノーミス」や「〇年の勤務経験で1度も納期遅れがない」といった工夫を凝らしましょう。
なお、他業種への転職活動では職務内容にあまり専門用語を使わず、一般的な言葉に置き換えることも重要です。
【職種別】職務内容の書き方・例文

ここからは、実際に職務内容の記載例について、いくつかの職種でパターン分けしてみていきましょう。
営業職の職務内容の書き方・例文
まずは、営業職の職務内容の記入例を紹介します。
【職務内容】
・1都3県における新規顧客(個人)の開拓
・物件の紹介
・資金計画の提案
・顧客データ管理
上記のケースは、不動産業の営業職のケースですが、担当していた業務を簡潔に書くことが重要です。一目で取り組んできた職務が分かるように、主に担当していた業務に絞り込んでみましょう。
管理職の職務内容の書き方・例文
続いて、管理職の職務内容について記入例を紹介します。
【職務内容】
・社内の総務統括
・コンプライアンス徹底
・コスト削減プロジェクトのリーダー
・各課のマネジメント・連携強化
管理職の場合は、複数の業務を経験しているケースがほとんどであるため、各職歴について詳しくまとめる必要があります。管理職としての経験を前面に出したいときは、先に直近の職歴をまとめ、順にさかのぼっていく「逆編年体方式」を用いるのも1つの方法です。
複数の職種がある場合の職務内容の書き方・例文
複数の職種を経験しているときは、どのようにキャリアの一貫性を表現するかが重要なテーマとなります。複数の職種があるケースの職務内容の例文について見ていきましょう。
20○○年〇月~20○○年○月 | 株式会社○○○○ |
事業内容:レディース服・雑貨の販売、自社ブランドの開発 資本金:○万円 従業員数:〇人 上場:東証一部上場 | |
20○○年○月~ 20○○年○月 | △△店 店舗スタッフ |
【職務内容】 ・接客業務 ・コーディネート提案 ・備品管理 ・在庫管理 | |
20○○年○月~ ○○年○月 | △△店 副店長 |
【職務内容】 ・店舗の顧客分析 ・SNS発信 ・棚卸主導 ・VMD ・従業員育成 【実績】 ・〇年度売上実績、全国約50店舗中第1位獲得(売上高○万円) ・副店長就任後の4年間で従業員定着率50%向上 ・SNS経由の集客ルートの開拓(新規顧客中20%以上を3年連続で達成) | |
20○○年○月~ 現在 | □□□□株式会社 |
事業内容:デジタルマーケティング業、広告代理業 資本金:○万円 従業員数:〇人 上場:東証一部上場 | |
20○○年○月~ 現在 | メディア事業本部 |
【職務内容】 ・小売店舗の法人向けのマーケティング戦略立案 ・SNS運用代行 ・広告クリエイティブの企画・作成 【ポイント】 副店長としての経験を活かし、入社1年目より主に小売店舗向けのマーケティング業務に従事しました。前職でデータ分析を行っていたこともあり、クライアントに合った顧客ニーズの掘り下げと、細やかなマーケティング戦略の立案を行っています。担当している既存クライアントでは、就任後の〇年間で年間受注金額50%増を達成しました。 |
複数の業種を経験しているときは、現在の職業に前職の経験がどのように活かされているのかをアピールすることが大切です。そして、応募先の企業でどのように貢献していけるのか、自己PR欄で詳しくまとめるとよいでしょう。
職務内容は自身のキャリアに応じたまとめ方を把握しよう

職務内容は職務経歴書のメインとなる項目です。どのような職務を経験してかは、それぞれのキャリアに応じて多種多様であるため、まとめ方も自分に合ったものを見極める必要があります。
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