【例文あり】販売職の職務経歴書はどう書く?書き方やポイントを解説

職務経歴書は、転職の際に必要な書類のひとつです。何気なく書いたのでは、多数の応募者の中に埋もれてしまうかもしれません。採用担当者の興味を誘うには、意識したいポイントがあります。
今回は、販売職を目指すケースの職務経歴書の書き方を解説します。参考にしやすいよう、具体的な記載例や例文を盛り込みました。販売職に就きたいと考えている方、職務経歴書の書き方で悩んでいる方は、内容をヒントに、より魅力的な内容に仕上げましょう。
【販売職】職務経歴書の書き方4つのポイント

販売職の職務経歴書を作成する前に、まずアピールポイントや経験をピックアップしておきましょう。さらに、応募企業や募集要件を理解しておく必要もあります。
準備が整ったところで、職務経歴書を作成します。販売職の職務経歴書を書く際は、次の4つのポイントを意識してみてください。
職務経歴書で見られていることを理解する
採用担当者は、職務経歴書の内容から業務経験・実績・強みをチェックしています。企業側は、応募者の経歴や素質を把握することで「自社が求めている人材か」判断したいと考えているのです。特に販売職では、次のスキルをアピールできると高評価を得やすいでしょう。
販売職でアピールできるスキル
・コミュニケーション力(接客力、提案力)
・お客様に対するホスピタリティ
・トレンドを把握する情報収集力
・マネジメント力
闇雲に職務経歴書を書いてしまっては、採用担当者に響きません。募集要項や実際の店舗の様子から求められている人物像を把握したうえで、経験や実績、スキルをアピールしましょう。
経歴や実績は一目でわかるように明記する
職務経歴書は、わかりやすさが重要です。文章が長く、まわりくどい表現にしてしまうと、肝心なアピールポイントが埋もれてしまいます。
経験や実績は、表や箇条書きを用いて読みづらさを解消しましょう。自己PRのような文章を書く項目では、見出しをつけたり、強調したい部分を太字設定にしたりといった方法が効果的です。
また、文章を書く際は1文60文字程度に留め、内容は必要な情報に絞るように意識しましょう。ただし、簡潔にしすぎて空欄が多いと熱意があまり伝わらないため、ご注意ください。
販売職経験に関する経歴は仕事内容を具体的に書く
販売職経験がある方は、より具体的に経歴を書きましょう。明確にすべき内容は、以下の通りです。
販売職で明確にしたい経歴
・配属先
・店舗の規模
・スタッフの人数
・仕事内容
・取り扱った商品
・顧客数
・売上実績
採用担当者は、経験や実績から自社で活躍できる力を持っているかを見極めています。なお、実績の高さをアピールする際は「成果があるにもかかわらず転職する理由」がネガティブにならないよう、前向きな動機を伝えてください。
他業種からの転職の場合は販売に活かせる経験を伝える
他の業種から転職するケースで職務経歴書を作成する際は、前職で培った経験やスキルをアピールしましょう。ポイントは、販売職に活かせる経験・スキルに焦点を絞ることです。
例えば、マナーやコミュニケーション力、語学力、マネジメント力といったスキルは販売職でも役に立ちます。
また、職務経歴書で志望動機を書く際は、販売職を希望した経緯を説明しましょう。経験不足を補う、納得感のある理由やチャレンジ意欲、適正の高さを示せると、採用担当者に刺さりやすくなります。
【販売職】職務経歴書の見本
まず、職務経歴書にはどのような内容を書くのか、おさらいしましょう。職務経歴書には、一般的に以下の項目について記載します。
職務経歴書の項目
・職務要約
・職務経歴
・活かせるスキル(免許・資格)
・自己PR
なお、職務経歴書の項目は、フォーマットによってパソコンスキルや志望動機を書く欄を設けているケースがあります。では、家電量販店での販売職経験者と想定して、各項目の例文や書き方をチェックしていきましょう。
職務要約
職務要約は、採用担当者が最初に目を通す項目です。これまでの経歴を簡潔に、250文字程度にまとめます。募集要件にマッチする経歴をわかりやすく紹介し、端的にアピールしてください。販売職における職務要約の例文は、以下の通りです。
職務要約の例文
大学職業後、20XX年X月より株式会社○○に入社しました。家電量販店○○の販売員として、店頭での接客や商品説明、配送の手配、ディスプレイ、クレーム対応といった業務にX年間従事しています。お客様のニーズをくみ取り、よりマッチする商品を紹介したり、メーカーごとの違いを説明したりといった丁寧な接客を心がけており、20XX年には接客MVP賞を獲得しました。また、20XX年から店舗の人材教育も担当しており、現在までに○名の新人育成に携わっています。
職務経歴
職務経歴の詳細では、配属先や具体的な業務内容、役割、達成事項・実績を説明します。文章ですべてを語るのではなく、表や箇条書きを用いて読みやすさを心がけましょう。販売職の職務経歴のサンプルを紹介します。
職務経歴のサンプル
20XX年X月~20XX年X月 | 販売員(〇〇を担当) |
【業務内容】 <担当業務> ・接客(家電製品の説明、レジ、クレーム対応 等) ・店内のレイアウト ・配送手配 ・修理、トラブルの対応 ・シフト作成 ・チームマネジメント ・新人育成(XX名) <主な実績・成果> ・20XX年度店舗売り上げ:予算比○%達成 ・20XX年度店舗売り上げ:予算比○%達成 ・20XX年「接客MVP賞」受賞(対象社員○名) <取り組み・達成事項> ・新製品の研修会の企画と実施 新製品についてスタッフ全員が学べる研修会を適宜実施。お客様にいち早い情報を届けられ、新製品の購入率が○%アップした。 ・新人育成にチーム制を導入 スタッフの力量が均等になるようにチームを分け、新人教育を実施。すぐに指導・相談しやすい環境を整えられたことで、在籍店舗から述べ○名の新人賞受賞者を輩出した。 さらにチーム一丸となることで社員のモチベーションアップにつながり、店舗売り上げX年連続予算比○%以上を達成した。 |
サンプルは、ひとつの会社・配属先を想定しています。転職や異動歴がある方は、会社別・配属先別に表を区切って説明してください。
資格・免許
この欄では、その名の通り、所有している資格や免許をアピールしましょう。勉強中の内容を含めてもかまいません。記載例をまとめました。
資格・免許の例文
■資格
・家電製品アドバイザー
・接客サービスマナー検定
・JADP認定クレーム対応スペシャリスト®
・TOEIC ○点
さまざまな角度から商品を提案できるよう、インテリアコーディネーターやカラーコーディネーターの資格取得に向け、勉強中。
自己PR
自己PR欄では、自身の強みや仕事への意欲、入社後のビジョンを応募先にアピールしましょう。また、内容ごとに見出しをつけると伝わりやすくなります。販売職における職務経歴書の自己PRの例文は、以下の通りです。
自己PRの例文
・信頼関係を築く接客
お客様とコミュニケーションを取る際、自身が話すことより傾聴を意識しています。お客様の要望やニーズを引き出し、最適な製品の提案が得意です。また、クレーム対応では、お客様の意見や思いをきちんと受け止めることを大切にしています。これまで、○件のクレームを解決してきました。
お客様からは「まさに欲しかった製品を購入できた」「あなたなら信頼して任せられる」とあたたかい言葉をいただく機会が多くあり、再来店やリピート購入につながりました。
・新製品やトレンドに敏感
私は、新製品の情報収集に余念がありません。常にアンテナを張るようにしており、入ってきた情報は社内で共有しています。適宜実施していた新製品の研修会では、資料作成を担当し、社員から「わかりやすい」と高評価を得ています。
また、さまざまな市場や年代のトレンドに敏感です。お客様の要望のプラスアルファとして、流行を織り交ぜた提案に自信があります。お客様からは「自分の情報だけでは見つけられなかった」と声をいただき、満足度や購買意欲の向上に貢献していると実感しています。
販売職の見本を解説|何を意識する?

販売職の職務経歴書を作成する際に、意識したいポイントを紹介します。採用担当者に「即戦力として活躍してくれそう」とイメージしてもらえるように、ポイントを踏まえて職務経歴書をブラッシュアップさせましょう。
実績は具体的な数字を用いることが大切である
実績をアピールするうえで重要な点は、具体的であることです。「売り上げに貢献した」「リーダーを務めていた」のような漠然とした内容では、客観的な評価ができません。
職務経歴欄に実績を書く際は、数字や取り組みを明確にしましょう。「1ヶ月の売り上げが前月から○%アップ」「○名のチームリーダーを務め、新人育成業務も担当」といったイメージです。
販売職において職務経歴書の実績は、採用担当者が興味を持ちやすい部分です。うまく伝わらない事態とならないよう、数字を用いてわかりやすさと説得力のある内容にしましょう。
達成したことを基に適性をアピールすると効果的である
採用担当者に、職務経歴書から「販売職の適性がある」と判断してもらうには、今まで達成した事実を基にアピールすると効果的です。
例えば「○年度にベストアドバイザーを受賞」といった表彰歴を記載しておくと、能力の高さがより伝わるでしょう。「クレーム対応では冷静さと丁寧なヒアリングを心がけ、お客様からの信頼を得られた」というような、自分なりに工夫した結果、成果をあげられたことも積極的に含めましょう。
配属先の環境がわかるように記載する
採用担当者は、応募者がどのような環境で働いていたのか、把握したいと考えています。職務経歴書では、以前の配属先の環境がわかるよう、以下の内容を併せて書いておきましょう。
配属先の環境がわかる内容
・店舗のタイプ
・資本金や売上高の規模
・スタッフの人数と役割の構成
・担当していた業務
・扱っていたパソコンのOSやオフィスツール
なお、上記は一例のため、すべての記載がマストではありません。配属先の状況に応じて必要な情報を盛り込んでください。
応募職種に役立つ資格や現在勉強していることを伝える
職務経歴書のスキル欄には、所有している資格や応募職種にマッチする能力を書きましょう。販売職に役立つ資格をまとめました。
販売職に役立つ資格
・接客サービスマナー検定
・リテールマーケティング(販売士)検定
・接客販売技能士
他にも、職種によってはカラーコーディネーター検定試験やファッション販売能力検定といった資格所有者も重宝されるでしょう。
なお、資格がないからといって、不安になる必要はありません。資格取得や知識アップに向けて、学習している旨を伝えましょう。採用担当者に「販売職になりたい意欲がある」と印象づけられます。
職務経歴書の内容が少ないときはどうする?

職務経歴書で「販売職での実績がない」「経歴が少なく内容が薄い」と悩んでいませんか。職務経歴欄に厚みをだせないときは、自己PRを充実させてみてください。
仕事への熱意を伝えられます。履歴書で志望動機が書ききれなかった方は、改めて職務経歴書に項目を追加して用紙を埋めてみましょう。
また、スキル欄に文字数を割く方法もおすすめです。これまでのコミュニケーション機会や接客の場面を振り返ると、アピールできる能力が思い浮かぶかもしれません。
職務経歴書をあまり埋められないからといって、スペースが大きく空いた状態で提出するのは好ましくありません。自身の想いを伝える部分でカバーし、魅力的な職務経歴書を目指しましょう。
【パターン別】販売職の職務経歴書のサンプル例文

最後に、同業種間の転職と、異業種からの転職の2パターンを想定した販売職の職務経歴書の例文を紹介します。今回は、職務経歴書の項目の中でも重要度が高い「職務経歴詳細」にスポットを当てました。
同一業種内での転職|販売職から販売職へ
アパレル業界の販売職から販売職へ転職するケースを想定した、職務経歴欄の記載例は、以下の通りです。
職務経歴欄のサンプル例文
20XX年X月~20XX年X月 | 販売員(〇〇を担当) |
【業務内容】 <担当業務> ・接客、販売(家電製品の説明、レジ、クレーム対応 等) ・顧客情報の管理 ・在庫管理 ・棚卸し ・本社への発注 ・商品のディスプレイ、店内のレイアウト ・販売促進POPの作成 ・電話対応 ・SNS用の写真撮影、投稿、運用 ・トレンドの分析 ・店長補佐 ・スタッフの教育 <主な実績・成果> ・X年連続売り上げ予算比○%以上を達成 ・20XX年○○エリアでの店舗売り上げ1位獲得 ・X年連続メンバー登録増加率○%以上を達成 ・20XX年店舗SNSの総フォロワー数○万人を突破 <取り組み・達成事項> ・SNSでの情報発信の強化 本社の講習会や独学でSNS運用について学び、実践。動画での発信やライブ配信を強化し、フォロワー数○%アップに貢献した。SNSを見たお客様の来店が増え、SNS強化前と比較して店舗売り上げが○%上昇した。 ・業務の引き継ぎの円滑化 スタッフ間の引き継ぎに問題があり、伝達不良によるトラブルが発生していた。問題を解消すべく、スタッフ全員が確認できるシートをパソコンで作成。「わかりやすい」と好評で、店長会議で紹介され、他店舗にも普及した。 |
異業種からの転職|食品メーカーから販売職への例文
続いて、食品メーカーから販売職に転職するケースを想定した、職務経歴欄の記載例を紹介します。
職務経歴欄のサンプル例文
20XX年X月~20XX年X月 | 販売員(〇〇を担当) |
【業務内容】 <担当業務> ・市場の需要やトレンドの分析 ・生産計画、購買計画の作成 ・生産スケジュール管理 ・原材料の仕入れ ・品質管理 ・在庫管理 <主な実績・成果> ・生産管理新システム導入、設定等の実施により生産性○%向上に寄与 ・全工程を可視化できる進捗シートの立案に伴い、管理の効率化を実現 ・原価の把握と仕入れ先との交渉を重ねることによって改善を図り、利益率○%アップを達成 <取り組み・達成事項> ・売り上げ向上を目指した取り組み トレンドの分析や仕入れ先との交渉といった、売り上げ拡大に向けて主体的に行動可能。 ・他部署との連携 適切に生産管理するには、他部署とのコミュニケーションが不可欠。性別・経験年数が異なる社員ともスムーズに連携がとれ、トラブルの際はお互いに協力し合える関係性を構築できた。 |
職務経歴書の書き方のコツを押さえて販売職のキャリアをスタートさせよう

販売職としてスタートを切るには、職務経歴書の作成が欠かせません。自身の経歴を棚卸しし、販売職に求められる素質や、応募先が望む人物像を踏まえることが大切です。今回紹介した書き方のコツや例文を基に、自身をアピールできる職務経歴書に仕上げましょう。
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