主婦パートの職務経歴書の書き方|文章例とチェックポイントを解説

主婦パートの職務経歴書の書き方|文章例とチェックポイントを解説



「出産や子育てが落ち着いたのでそろそろ仕事がしたい」そんなときに必要なのが履歴書や職務経歴書です。履歴書はテンプレートがありますが、職務経歴書にはなく、何をどのように書いたらよいかわからないと悩むこともあるでしょう。

本記事では、主婦からパートを目指す人に向けて、職務経歴書のテンプレートを紹介します。職務経歴書のテンプレートのほか、押さえておくべきポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

主婦パートの職務経歴書を書くときのポイント

主婦パートの職務経歴書を書くときのポイント



主婦パートとして応募するときには、職務経歴書をしっかりと作成してみましょう。まずは、職務経歴書の書き方のポイントから解説します。

職務経歴書とは

職務経歴書とは、今までの仕事の経験で習得したスキルや自己PRといった内容をまとめた書類のことを指します。履歴書にも職歴を記入する欄がありますが、あくまで過去の仕事の在籍期間や退職理由といった基本情報を書くだけ、詳しい情報はあまり書けません。

したがって、仕事におけるスキルや経験をしっかりと提示し、どのような貢献ができるかを知ってもらうために職務経歴書を作成します。応募先の企業や職種に合わせて、内容を調整していくことも大切です。

ブランク期間をポジティブに捉える

出産や子育て、親の介護といった理由で仕事から一定期間離れていたとしても、応募にあたって決してマイナスにはなりません。キャリアにブランク期間が生じていたとしても、身につけたスキルを中心にアピールしてみましょう。

例えば、「私は3年間、育児に専念していましたが、子どもの行事や地域のボランティア活動を通して、スケジュール管理能力や協調性を養うことができました」といったように、身についた能力をポジティブに捉えることが大事です。

パートで活かせるスキルを強調

主婦パートとして応募するときは、過去の業務経験の中から、応募先の企業で活かせるスキルや経験を洗い出してみましょう。具体的には、WordやExcelの基本的な操作といったPCスキルや語学力が挙げられます。

また、資格の取得にはつながらない接客スキルや事務の経験といったものも、十分にアピールポイントとなります。接客によって身につけたコミュニケーション能力や、業務効率化や書類の作成能力といったものを職務経歴書に書いてみましょう。

【例文】主婦パートの職務経歴書に記載する項目と記入例


職務経歴書に記載したほうがよい項目として、職務要約や職務内容、保有資格といったものが挙げられます。ここでは、基本的なポイントと記入例を見ていきましょう。

職務要約

職務要約とは文字どおり、今までの職歴を要約して記載するものを指します。いわば、職務経歴の概要といった位置付けであり、詳細については職務経歴や職務内容に記載するため、2~3行程度で簡潔にまとめます。

職務要約を作成する狙いは、採用担当者の目に留めてもらうことであり、特に強調したいアピールポイントを整理して作成しましょう。具体的な記入例として、以下のような形になります。

職務要約の例文
私は〇〇株式会社のパートタイマーとして、飲食店のホールスタッフを4年間勤務しました。お客様への接客業務に取り組みつつ、新しいスタッフへの指導やマニュアル作成といった新人教育にも携わり、店舗全体の接客レベルの向上に貢献しました。

上記のように、今までの職歴のポイントとなる点を簡潔にまとめてみましょう。単に経験したことを羅列するだけでなく、どのような職務を担ってきたかや企業に対してどう貢献してきたのかを整理して、手短に伝えるのが上手にまとめるコツです。

職務内容

職務内容では、過去の職歴から担当した業務について詳しい内容を記載します。ただ、経験したことを羅列すればよいというものではなく、応募先の企業に対してアピールポイントになるものを優先的に書いていくようにしましょう。

どういった職務に携わり、スキルや経験がどれくらいあるのかをアピールすることが大切です。具体的な記入例として、次のようなものが挙げられます。

職務内容の例文(スーパーマーケットでの職務内容)
・店舗での接客対応
・電話の一次対応
・レジの精算業務
・商品の受発注、在庫管理
・新人スタッフへの指導
・指導マニュアルの作成補助


上記のように、具体的に経験してきた職務内容をまとめていきます。細かく書きすぎると読みづらくなってしまうので、箇条書きで整理したりカテゴリ別でまとめたりすることで読みやすくしてみましょう。

保有資格

応募する職種に関連した資格や免許を保有しているなら、きちんと記載することでアピールポイントになります。免許や資格は取得した年月日順に記載をし、西暦で統一するとよいでしょう。

また、略称ではなく正式名称で記入するのがルールであり、資格試験を主催している団体の公式ホームページや合格証書で確認する必要があります。保有している免許や資格が多いときは、応募先の企業で役立つものを優先して記載しましょう。

保有資格の記入例としては、以下のとおりです。

保有資格の例文
・2015年3月 普通自動車第一種運転免許
・2016年10月 日商簿記検定試験2級合格
・2018年7月 実用英語検定2級合格
・2020年1月 宅地建物取引士試験合格


上記のように、取得した順番に免許・資格を記載し、一目で分かるようにしてみてください。

【職種別】主婦パートの職務経歴書のアピールポイント

【職種別】主婦パートの職務経歴書のアピールポイント



主婦パートの応募書類として職務経歴書を作成するときは、職種別にアピールポイントを整理することが大切です。ここでは、職種別に具体例を踏まえながら解説します。

事務職のアピールポイント

事務職のパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

事務職のアピールポイントの例文
■事務職の職務内容とスキル
職務内容:
・データ入力作業
・書類作成(契約書、社内マニュアル)
・電話の一次対応、来客対応
・各種資料のファイリング
・経理業務の補助

スキル:
・PCスキル:Microsoft Officeの基本的な操作
・データ入力のスキル:1時間で100件の顧客情報の入力と確認
・事務関係の資格:日商簿記検定試験2級合格

■主婦としてのスキルと経験
・仕事と育児を両立していたため、スケジュール管理や時間管理の能力が身についた。
・複数の作業を同時並行で行うマルチタスクの状況に慣れている。


仕事と家庭を両立しながら取り組んでいた方は、双方の経験で身についたスキルをアピールポイントとしてまとめてみるとよいでしょう。主婦としてのスキルや経験は、実際に仕事で活かせるスケジュール管理やマルチタスクの能力をアピールしてみると説得力が増します。

経理事務のアピールポイント

経理事務のパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

経理事務のアピールポイントの例文
■経理事務の職務内容とスキル
職務内容:
・伝票処理
・仕訳
・請求書作成
・入出金管理
・月次、年次決算補助
・給与計算
・年末調整

スキル:
・使用できるソフトウェア:クラウド会計ソフトでの入力経験あり。
・経理業務に関連した経験:税理士補助として2年間勤務。


経理事務の仕事は、数字をメインとして取り扱うものであるため、正確にデータを処理できる能力や計算能力の高さをアピールしてみてください。過去に税理士補助として働いた経験がある場合は、具体的なエピソードと合わせて自己PRとしてまとめてみましょう。

看護師のアピールポイント

看護師のパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

看護師のアピールポイントの例文
■看護師の職務内容とスキル
職務内容:
・病棟勤務
・外来勤務
・訪問看護
・手術室勤務

点滴・注射・採血・患者様のケア・手術の補助経験あり。

スキル:
・保有している看護師資格(認定看護師、専門看護師)
・特定の疾患に関する知識、医療機器の操作スキル


看護師の仕事は専門職であるため、今までの勤務経験や保有している資格、専門知識の有無といった点がアピールポイントになります。また、患者の方やご家族とのコミュニケーションで心がけていたことや、具体的な交流をエピソードとして紹介してみると効果的です。

保育士のアピールポイント

保育士のパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

保育士のアピールポイントの例文
■保育士の職務内容とスキル
職務内容:
・乳児保育
・幼児保育
・延長保育
・障がい児保育

クラス担任・行事企画・保護者対応を経験。

スキル:
・資格:保育士、幼稚園教諭免許
・専門知識:特定の年齢の子どもへの保育スキル、特定の障がいを持つ子どもへの対応スキル


過去に保育士として働いてきた経験がある場合、どのような年齢の子どもたちをどういった保育形態で担当してきたのかを具体的に職務経歴書に記載しましょう。子どもたちとの交流で心がけていたことや保護者への対応、子どもたちの成長を感じたエピソードを盛り込んでいくと、採用担当者に伝わりやすい内容になります。

介護職のアピールポイント

介護職のパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

介護職のアピールポイントの例文
■介護職の職務内容とスキル
職務内容:
・特別養護老人ホーム
・デイサービス
・訪問介護
・グループホーム

身体介護・生活援助・レクリエーション・送迎の職務を経験。

スキル:
・資格:介護職員初任者研修、介護福祉士、社会福祉士
・専門知識:特定の疾患に関する知識、介護技術、認知症ケア


介護職の経験といっても、勤務していた施設の種類や規模、担当していた業務によって、応募先の企業の評価は違ってきます。利用者の方との交流で心がけていたことや、日々のケアでどのような点に気をつけていたのかを振り返ってみましょう。

パソコンインストラクターのアピールポイント

パソコンのインストラクターのパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

パソコンインストラクターのアピールポイントの例文
■パソコンのインストラクターの職務内容とスキル
職務内容:
・初心者向けのパソコン操作講座
・Officeソフト講座
・プログラミング講座
・教材作成

スキル:
・PCスキル:Microsoft Office、プログラミング言語
・Webスキル:Webデザインのスキル
・資格:マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)


パソコン教室のインストラクターとして働くことを希望するときは、教室での指導経験やセミナーを開催した経験を職務経歴書に記載しましょう。どういったレベルの人を対象に、どれくらいの人数を指導したのかをまとめてみてください。

また、受講生の満足度やスキルアップにどの程度つながったのかも併せて記載すると、より説得力を高められるはずです。教材の作成経験がある場合も、詳しい内容を書いておくとよいでしょう。

営業職のアピールポイント

営業職のパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

営業職のアピールポイントの例文
■営業職の職務内容とスキル
職務内容:
・法人営業
・個人営業
・ルート営業
・新規開拓営業

新規顧客開拓・提案・契約業務・アフターフォローを担当。

スキル:
・コミュニケーション能力
・交渉力
・プレゼンテーション能力
・ヒアリング能力
・使用できる営業ツールやシステム


営業職の過去の実績は数字で説明しやすいので、売上目標達成率・新規顧客獲得数・顧客満足度といった実績を具体的に記載することが大事です。表彰された経験や営業スタッフの中で、どれくらいの実績をあげていたのかを書くと、アピールポイントにつながるでしょう。

Webデザイナーのアピールポイント

Webデザイナーのパートとして応募するときは、次のようにアピールポイントを整理してみましょう。

Webデザイナーのアピールポイントの例文
■Webデザイナーの職務内容とスキル
職務内容:
・Webサイト制作
・デザイン制作

スキル:
・使用できるデザインツール:Adobe Photoshop、Illustrator、XD、Figma
・コーディングスキル:HTML、CSS、JavaScript
・CMS:WordPress
・専門知識:レスポンシブデザイン、UI/UXデザイン、SEO対策
・デザイン関連の資格:Webデザイナー検定、Photoshopクリエイター能力認定試験


過去に制作したWebサイトやデザインの実績をポートフォリオとしてまとめ、URLや画像で実績を提示することが大事です。制作した目的やターゲット層、デザインコンセプト、制作期間、使用したツールを具体的に記載すると採用担当者にイメージが伝わりやすくなります。

また、単に制作実績を羅列するだけでなく、Webサイトへのアクセス数やコンバージョン率を記載すると実績として評価されやすくなります。そして、デザインについてはどのようなコンセプトで制作しているのかをきちんと説明しましょう。

例えば、「ターゲット層のニーズを的確に捉え、シンプルで使いやすいデザインを心がけています」といったように、分かりやすい言葉で表現することが大切です。

【年代別】主婦パートの職務経歴書の書き方サンプル

【年代別】主婦パートの職務経歴書の書き方サンプル



主婦パートとして応募する際は、年齢別の職務経歴書の書き方を押さえておく必要があります。20代~50代までの書き方のサンプルを紹介します。

20代主婦パートの職務経歴書の書き方サンプル

20代の主婦パートに応募するときの職務経歴書の書き方は、次のようになります。

職務経歴書の書き方例文
職務要約:
〇〇株式会社に3年間、営業事務として従事し、主に受発注業務・顧客対応・資料作成を担当しました。結婚・出産を機に退職し、2年間育児に専念しておりましたが、このたびパートとして事務職に復帰したいと考えております。

職務経歴:
〇〇株式会社 〇〇部 営業事務 (〇年〇月~〇年〇月)
・受発注業務(月平均〇件)
・顧客からの電話・メール対応(1日平均〇件)
・営業資料作成(PowerPoint、Excel使用)

自己PR:
前職で培った事務のスキルと、育児で身につけた時間管理能力を活かし、即戦力として貴社に貢献いたします。新しい環境にもすぐに慣れ、積極的に業務を習得する意欲があります。子育てと両立しながら、責任感を持って業務に取り組んでいきたいと考えています。


20代の方の場合は、結婚や出産、子育てといったライフイベントによって、キャリアが一時的に中断しているケースが見られます。一方で、比較的若い世代といえるため、新しいものに適応しやすい柔軟性や新しい知識の吸収力の高さはアピールポイントになります。

今までの仕事や子育てで身につけたスキルや経験を整理しながら、自分の強みをアピールしてみましょう。

30代主婦パートの職務経歴書の書き方サンプル

30代の主婦パートに応募するときの職務経歴書の書き方は、次のようになります。

職務経歴書の書き方例文
職務要約:
〇〇病院にて、5年間看護師として勤務し、病棟での看護業務全般を担当いたしました。結婚・出産後、育児に専念しておりましたが、このたびパートとして看護師に復帰したいと考えております。

職務経歴:
〇〇病院 看護師 (〇年〇月~〇年〇月)
・病棟での看護業務全般(患者数〇名)
・患者様やご家族への相談対応
・医療機器の操作・管理

自己PR:
看護師としての経験と、子育てで培った共感力を活かし、患者様に寄り添った看護を提供します。地域でのボランティア活動を通して、地域医療への貢献意欲が高まっており、専門的な知識を今後学びたいと考えています。ブランクの期間はありますが、最新の医療知識・技術の習得に努め、即戦力として貢献いたします。


30代は子育てが少し落ち着き、時間的な余裕が徐々に出てくる時期です。社会復帰への意欲が高く、中長期的な活躍を期待できるので、うまくアピールすれば採用側も積極的に働いてもらいたいと考えてくれるはずです。

今までのキャリアで培った専門性やスキルの他に、主婦として身につけたコミュニケーション能力といった点をアピールしてみましょう。また、地域社会とのつながりから生まれた貢献意欲に触れてみるのも良いといえます。

40代主婦パートの職務経歴書の書き方サンプル

40代の主婦パートに応募するときの職務経歴書の書き方は、次のようになります。

職務経歴書の書き方例文
職務要約:
〇〇株式会社にて、4年間経理事務として勤務し、月次・年次決算業務、税務申告などを担当しました。結婚後、専業主婦として家事・育児に専念しておりましたが、このたびパートとして経理事務に復帰したいと考えております。

職務経歴:
〇〇株式会社 経理事務 (〇年〇月~〇年〇月)
・月次、年次決算業務
・税務申告(法人税、消費税)
・会計ソフトを使用した経理処理

自己PR:
経理事務の経験と、長年の家計管理で培った数字への強みを活かし、正確さと効率性を重視した業務遂行に取り組んでまいります。また、今までの経験を活かし、若手スタッフの指導やサポートにも積極的に貢献したいと考えています。子育ての期間中に地域活動で身につけたコミュニケーション能力を活かし、職場でも円滑な人間関係を築いていきたいと思っています。


40代は子育てがほぼ終わり、時間的に余裕がある世代です。仕事と家庭生活で培った豊富な経験や知識を活かして、指導的な立場としても活躍できる点をアピールしてみましょう。

50代主婦パートの職務経歴書の書き方サンプル

50代の主婦パートに応募するときの職務経歴書の書き方は、次のようになります。

職務経歴書の書き方例文
職務要約:
〇〇株式会社にて、3年間介護職として勤務し、利用者の方やご家族への対応業務、施設の維持管理業務を担当しました。結婚後は長い間、専業主婦として家事・育児に取り組んでいましたが、このたびパートとして介護の仕事に復帰することを希望します。

職務経歴:
〇〇株式会社 介護職 (〇年〇月~〇年〇月)
・利用者の方やご家族の対応業務
・施設の維持管理業務
・新人スタッフの育成

自己PR:
介護職の経験と、子育てや地域社会との交流で培ったコミュニケーション能力を活かして、多くの利用者様やご家族に信頼される介護スタッフを目指します。また、長年にわたって身につけてきた専門知識や経験を活かし、若手人材の育成やサポート業務に取り組んでまいります。


50代は子育てが終わり、時間的な余裕がある世代だといえます。豊富な社会経験や知識をもとに、人材育成の面でも貢献できることをアピールしてみましょう。

また、50代は健康や気力の面でも充実しているため、長く働けることをアピールしていくのも大事です。

これまでの経験やスキルが伝わる職務経歴書を作成しよう

これまでの経験やスキルが伝わる職務経歴書を作成しよう



パートタイマーの仕事に応募するときは、仕事以外に家事や育児で身につけたスキルや経験も含めて、自分の強みを振り返ることが大切になります。職務経歴書を効率的に作成するならば、履歴書作成サービスである「ワンポチ」を活用してみましょう。

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