パート応募の志望動機の書き方|例文とポイントを解説

パートに応募する際に履歴書を作成するときは、志望動機をしっかりと書く必要があります。応募先の企業が求めている人材像に合わせて、自分らしい言葉で文章を作成してみましょう。
この記事では、パートの仕事に応募するときの志望動機の書き方や文章例を解説します。
パートの志望動機の基本的な書き方

パートの仕事に応募するためには、履歴書の志望動機をしっかりと作成する必要があります。志望動機は応募先の企業で働きたいと思った理由や、仕事への熱意を伝えるために作成するものです。
志望動機を書くときは、自分の視点だけで書き進めるのではなく、応募先の企業にとっても採用することでどのようなメリットが得られるのかといった視点も持っておきましょう。募集要項から企業が求める人材像を把握し、興味や関心を持ってもらえそうな内容を軸に志望動機を書き上げていくことが大切です。
また、自己PRといった他の応募書類で書いている内容と志望動機に一貫性を持たせられるように意識してみましょう。一度作成したら、時間を置いて読み返して伝わりやすい文章になっているかを確認してみてください。
パートの働き方を選ぶ理由として、時間やライフスタイルとの両立を重視する方は多いと思います。志望動機の中で、例えば「午前中の時間を有効活用したい」「扶養範囲内で働きたい」「子育てが落ち着いたので社会との繋がりを持ちたい」といった希望を伝えることは自然です。ただし、それだけでなく、「限られた時間の中で、責任感を持って業務に取り組みたい」「効率的に作業を進めることで、戦力として貢献したい」といった意欲も合わせて伝えるようにしましょう。
パート応募で志望動機を書くときの3つのポイント

志望動機は自由に記入できるスペースでもあるため、何を書けばよいのか分からなくなるケースもあるでしょう。次のようなポイントを押さえておけば、志望動機をまとめやすくなるので、それぞれの点について解説します。
パートの志望動機を書くときの3つのポイント
・仕事復帰への意欲を明確にする
・過去の経験やスキルと働く意欲を結びつける
・応募先企業にメリットがあることを伝える
仕事復帰への意欲を明確にする
履歴書の志望動機を作成するときは、「なぜ働きたいのか」「どのように働けるのか」といった内容を明確にすることが重要です。特に子育てや介護で仕事にブランクがあるときは、仕事に復帰する動機や働く意欲をきちんと伝えることが大切だといえます。
ある程度、年齢を重ねている応募者であれば仕事の経験だけでなく、子育てや日常生活で培った能力もアピールできます。子どもや親の世話をするなかで身についたコミュニケーション能力や観察力、機転の利いた対応ができる点を伝えてみるとよいでしょう。
また、周りの人たちに支えられながら取り組んできたのであれば、「チームで連携することの大切さを学び、仕事にも生かしていける」点を伝えてみましょう。
過去の経験やスキルと働く意欲を結びつける
志望動機を書く前に、応募先の企業が公表している募集要項をきちんと確認することが大切です。募集している職種で求められているスキルや経験を備えていれば、説得力のある応募理由を示せるでしょう。
パートとして働く場合は、仕事のスキル・経験だけでなく、PTA活動や子育ての経験も伝えてみると良い印象につながります。志望動機を書き始める前に、自分のスキルや経験を棚卸ししてみるところから始めてみましょう。
応募先企業にメリットがあることを伝える
志望動機は書き方を工夫することで、応募先の企業にも採用するメリットを感じてもらえます。例えば、「自宅から近いので応募した」とだけ書くよりも、「長く働ける」「シフトに柔軟に対応できる」と書くほうが、前向きな印象を与えられます。
同じ内容であったとしても、文章表現を工夫することで、採用担当者への伝わり方は違ってきます。志望動機を書き上げたら、すぐに提出するのではなく、時間を置いて読み返してみることでより良い文章に仕上げられるはずです。
【例文】ケース別|パートの志望動機の記入例

パートの仕事を始めようとするきっかけは人それぞれですが、ケース別の書き方を押さえておく必要があります。実際の記入例をもとに、ポイントを解説します。
パート先から自宅が近いケース
応募するパート先が近いことは、志望動機においてアピールポイントの1つになります。採用担当者としても、近くで働いてくれる人なら「長く仕事を続けてくれそう」「シフトの変更にも柔軟に対応してくれそう」といった期待があるからです。
志望動機の例文
貴社へは自宅から徒歩5分ほどで通えるため、通勤にかかる時間が短いことから、無理なく長く働けると思い応募しました。シフトの調整にも柔軟に対応できるので、他のメンバーのサポートもしていきたいと考えています。
採用側からすれば、自宅から近い人を採用するほうが、通勤手当の負担が少なくなるといったメリットもあるので、自宅からの距離の近さをアピールしてみましょう。
シフトの希望が合うケース
募集要項にシフトの条件が出ている場合は、「シフトの希望に合わせやすい」点を応募理由として挙げてみましょう。
志望動機の例文
貴社が募集しているシフトについて確認しましたが、朝10時からのシフトであれば、無理なく続けられると考えています。週3日ほどの勤務を希望しますが、出勤する曜日や日数は状況に合わせて対応させていただきます。
応募者側と採用側のシフトの希望が合致すれば、採用に結びつきやすいといえるでしょう。自分の希望を伝えつつも、状況に応じて対応できる旨を伝えれば、良い印象を持ってもらえます。
生活費や子どもの教育費を稼ぎたいケース
生活費や子どもの教育費を稼ぎたいといった動機も、志望動機に書いて問題ありません。ただ、経済的な理由だけが全面に出すぎてしまわないように、文章表現には気をつけましょう。
志望動機の例文
子どもが中学生になったので、今までよりも時間的な余裕ができ、応募させていただきました。今後進学するうえで教育費がかかってしまうため、家計の負担を減らすたいと考えています。貴社では同年代の子育て中の方が多く働いているとお聞きしているので、周りと協力をしながら仕事と家庭の両立を図りたいと思います。
子育て中だからこそ、他のメンバーの悩みに寄り添い、チームとして働いていける点をアピールしてみましょう。
【例文】職種別|パートの志望動機の記入例

応募する職種によっても、志望動機の書き分けは必要になってきます。ここでは、さまざまな職業別に志望動機の書き方を見ていきましょう。
事務職
事務職のパートに応募するときは、PCのスキルや仕事のブランク期間がどれくらいあるかが、採用担当者の気になる点だといえます。具体的なスキルやブランクのあった期間に何をしていたのかを伝えてみましょう。
志望動機の例文
私は人材派遣会社でサポート業務の仕事を4年間しておりました。出産のために退職をしましたが、子どもが保育園に通うようになり、家族の協力も得られるようになったことから今回応募させていただきました。WordやExcelといったソフトは前職でも使っていたため、操作に問題はありません。
接客業
接客業の場合、飲食系であれば主な業務として、ホールとキッチンに分けられます。今までの経験をもとに、アピールすべきポイントを考えてみましょう。
志望動機の例文
私はファミリーレストランでホールスタッフとして働いた経験が、3年程度あります。夫の転勤で前の仕事は辞めることになりましたが、状況が落ち着いたのでもう一度働きたいと思い、今回応募させていただきました。元々、人とふれあうことが好きであるため、貴店においても笑顔を第一に、お客様に喜んでもらえるお店づくりを手伝えればと思っております。
コールセンター
コールセンターの仕事は、粘り強く対応できる忍耐力やお客様ごとに柔軟な対応ができる点がアピールポイントになります。また、基本的なPC操作ができる点も伝えるようにしましょう。
志望動機の例文
以前にコールセンターで、2年ほど正社員として働いた経験があります。子育てのために退職しましたが、子どもを保育園に通わせている時間は働けるようになり、貴社の業務時間であれば無理がないと思い、応募させていただきました。前職までの経験から、電話対応や基本的なPC操作、業務に関する基礎知識は身についております。即戦力としてチームに貢献できるように頑張りたいと思います。
介護職
介護の仕事に応募するときは、取得している資格や今までの介護経験を志望動機に書いてみましょう。直接的に介護をした経験がなかったとしても、自分や家族が介護のお世話になったときの体験をエピソードとして伝えるのも有効です。
志望動機の例文
以前に私の父が、こちらの施設でお世話になっておりました。いつも明るく元気に接してくれるスタッフの方の対応に感動し、自分も誰かのお役に立ちたいと思い、今回応募しました。家族以外の介護を取り組んだ経験はありませんが、現在介護福祉士の資格を取得するために、通信講座で学んでいます。元々、マラソンを趣味としており、体力には自信があるので、利用者様に頼りにされるスタッフになりたいと考えています。
小売店
コンビニやドラッグストア、スーパーでの仕事は募集が行われている機会も多く、自宅から近い場所で働くことも可能なので、応募しやすい職種といえます。今までに接客や販売の経験があれば、良いアピールポイントになるでしょう。
志望動機の例文
私はスーパーのスタッフとして、3年ほどパートとして働いていました。接客やレジ、サービス対応、商品の陳列、店舗の清掃、新人教育といったことを任されておりましたが、事業縮小のため閉店となってしまいました。今まで身につけてきたスキルや経験を活かしたいと考え、貴店の募集に応募させていただきました。貴店から自宅までは10分ほどの距離にあるので、土日祝日の勤務にも柔軟に対応できます。長く働き続けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
軽作業
工場や倉庫で軽作業に取り組んだ経験があるときは、どのような業務を任されていたのかをきちんと書いておきましょう。同じ作業に取り組み続けられる持続力をアピールしてみると、採用担当者に良い印象を抱かれやすくなります。
志望動機の例文
私は以前に、倉庫でピッキングを行う仕事をしていました。裁縫が趣味なので、細かな作業を続けていくのには自信があります。単にスピーディーに取り組むだけでなく、丁寧に仕事をしていると周りから褒められることがあります。貴社は自宅から15分程度の距離にあるため、土日の勤務も可能です。長く続けられる仕事を探しており、今回貴社の募集を見かけたため、応募した次第です。
営業職
営業の仕事はさまざまな業種で求められているものであるため、どのような業界で働いていたのかの経験を志望動機に書いてみましょう。お客様の視点に立った仕事ができることをアピールしてみると、良い評価を得られるでしょう。
志望動機の例文
不動産業界で営業の仕事を5年ほど経験しております。結婚・出産を機に、以前の仕事は退職することになりましたが、子育てがだんだんと落ち着いてきたので、今回はパートとして働ければと考えております。前職では主に、賃貸物件の管理業務やお客様対応に従事しており、5年間働き続けるなかで宅地建物取引士の資格も取得しました。お客様のニーズに応え、信頼されるスタッフとなれるために、今後も業務を通じてスキルや経験を増やしていきたいと考えております。
パートの志望動機を書くときの注意点

志望動機は応募に至ったきっかけや働く意欲を伝えるために書くものですが、熱心に理由を伝えようとするあまり、文章が長くなりすぎてしまわないように気をつけましょう。採用担当者は日々、多くの応募書類に目を通すため、文章が長くなりすぎてしまうときちんと読んでもらえない可能性があります。
目安としては200~300字程度でまとめることを心がけ、内容を簡潔に整理してから書くことが重要です。また、志望動機を書き上げたら、誤字脱字や不自然な表現がないかをチェックし、きちんと見直すようにしましょう。
そして、パートとして働く場合は採用担当者の視点からすると、「長く働いてくれるのか」「子どもが急病のとき、どう対応するのか」といった点も気になるものです。働くことに問題がないと伝えるために、理由を添えて文章をまとめてみましょう。
志望動機をしっかりと練ってパートの仕事に応募しよう

志望動機を書くことは、単に履歴書を作成するために必要というだけでなく、面接対策にもつながります。時間をかけてしっかりと作成すれば、応募後の対応もスムーズに取り組んでいけるでしょう。
人によって働くタイミングや、応募する職種はさまざまなので、募集要項に沿った内容で志望動機を書いていくことが大切です。履歴書作成サービスの「ワンポチ」を活用すれば、履歴書の作成に役立つ情報や、テンプレートを豊富に活用できます。
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