Webデザイナーの職務経歴書の書き方|例文や書く際のポイントを解説

Webデザイナーの職務経歴書の書き方|例文や書く際のポイントを解説


Webデザイナーとして転職を成功させるために欠かせないのが、ポートフォリオと同様に重要な職務経歴書です。特にWebデザイナーの場合、単に「デザインができる」というだけではなく、プロジェクトでの役割や成果、技術力など多角的な情報を伝える必要があります。

本記事では、Webデザイナーのための職務経歴書の書き方を、具体的な例文とポイントを交えながら解説します。転職活動を成功に導くための参考にしてください。

Webデザイナーの職務経歴書に求められる要素

Webデザイナーの職務経歴書に求められる要素


Webデザイナーの職務経歴書には、一般的な職務経歴書の内容に加えて、デザイナー特有の情報を盛り込む必要があります。

特に重要なのは以下の3つの要素です。

Webデザイナーの職務経歴書で重要な要素
・仕事の経験や工夫したこと
・専門性や技術力の高さ
・興味関心やデザインへの意欲



それぞれ詳しく解説します。

仕事の経験や工夫したこと

職務経歴書には、ポートフォリオや作品だけではアピールできない、仕事のやり方や成果を上げるための工夫、意識したことを具体的に書くことが重要です。例えば、クライアントの要望をどのように理解し、それをデザインに落とし込んだのか、ユーザビリティを向上させるためにどのような工夫をしたのかなどを記載します。

また、制作チームの中での役割や働き、コンペの勝率や売り上げ向上をはじめとする実績を具体的な数字を交えて記載することで、貢献度を明確に伝えることができます。特に、「リニューアルしたWebサイトのコンバージョン率が30%向上した」などの具体的な成果は、強いアピールポイントになります。

専門性や技術力の高さ

Webデザイナーとして必要な制作ソフトの使用経験年数を明記し、技術力の高さをアピールしましょう。Adobe PhotoshopやIllustrator、XDなどの使えるツールと使用年数、どの程度のレベルで扱えるのかを具体的に記載するといいでしょう。

未経験者や経験の浅い人は、デザインの基礎が身に付いている事実を伝えることが大切です。専門学校や美術系大学を卒業した人は、学校で学んだ専門知識やスキルも記載するとよいかもしれません。学んでいる事実や基礎知識があることを記載すれば、実務経験が少なくてもデザインに関する基礎的な素養があることをアピールできます。

興味関心やデザインへの意欲

仕事の幅を広げるために挑戦していることや、デザインスキルアップへの取り組みもアピールポイントになります。例えば、業務外での自主制作やデザイン関連のセミナーや勉強会への参加、新しいデザインツールの習得などです。記載することで、向上心や学習意欲をアピールできます。

また、どのようなデザイン分野に興味を持っているのか、どのようなデザイナーを目指しているのかなど、将来のビジョンを示すことも採用担当者の印象に残りやすいポイントです。自分がデザインにおいて大切にしている価値観や、目指すデザイナー像を簡潔に伝えましょう。

Webデザイナーの職務経歴書の見本サンプルと項目ごとのポイント


ここからは、Webデザイナーの職務経歴書の各項目別に、書き方のポイントと具体的な例文を紹介します。職務経歴書を作成する際の参考にしてください。

職務経歴書の見本サンプル

職務経歴書

2025年3月1日現在

氏名:○○ ○○


■職務要約

Webデザイナーとして5年間の実務経験があります。ECサイト、コーポレートサイト、ランディングページなど様々なWebサイト制作に携わってきました。デザイン制作だけでなく、ワイヤーフレーム作成からHTMLコーディングまで一貫して担当可能です。直近2年間はチームリーダーとして、若手デザイナーの指導や制作ディレクションも担当。ユーザー視点に立ったデザイン設計と、クライアントの事業目標を達成するための提案力を強みとしています。


■職務経歴

□2018年4月〜現在株式会社〇〇デザイン


【業務内容】

職種:Webデザイナー/UI/UXデザイナー(〇〇を担当)

役職:デザインチームリーダー(2020年4月〜)


<担当業務>

・ECサイトのUI設計、デザイン制作

・コーポレートサイト、ランディングページのデザイン

・ワイヤーフレーム作成、プロトタイピング

・HTMLコーディング

・チームマネジメント(2020年4月〜)


<実績>

・アパレルECサイトのリニューアルプロジェクトでUIデザインを担当。コンバージョン率が1.2倍に向上。

・化粧品ブランドのLPデザイン制作を担当し、申込率が従来比30%アップ。

・若手デザイナー3名の教育担当として、デザインレビューや技術指導を実施。

・社内デザインガイドラインの整備を主導し、制作効率を20%向上。


<デザインツール>

・Adobe Photoshop:実務経験5年、高度な画像加工・合成が可能

・Adobe Illustrator:実務経験5年、ロゴ・アイコン制作得意

・Adobe XD:実務経験3年、プロトタイプ作成可能

・Figma:実務経験2年、チーム共同作業での利用経験あり


<コーディングスキル>

・HTML/CSS:実務経験4年、レスポンシブデザイン対応可能

・JavaScript/jQuery:基本的な実装が可能

・WordPress:テーマカスタマイズ経験あり


<使用ツール・技術>

Adobe XD、Photoshop、Illustrator、HTML/CSS、WordPress


■生かせる経験・知識・技能


<得意分野>

・ECサイトのUI/UXデザイン

・コーポレートサイトデザイン

・レスポンシブWebデザイン

・ランディングページデザイン(コンバージョン率向上施策)

・ブランドイメージに合わせたビジュアルデザイン


<デザインスキル>

・ワイヤーフレーム作成

・プロトタイプ制作

・UI/UXデザイン

・バナー、アイコン等の素材作成

・写真加工・レタッチ


<その他>

・若手デザイナー2名の指導経験あり(デザインレビュー、技術指導)

・アクセス解析ツール(GoogleAnalytics)の基本的な操作・分析可能


■自己PR


私の強みは、クライアントの事業目標を理解した上で、ユーザー体験を向上させるデザインを提案できる点です。過去のプロジェクトでは、単にビジュアル面だけでなく、ユーザビリティを重視したデザイン設計を行い、結果としてコンバージョン率の向上に貢献してきました。


また、チーム内でのコミュニケーションを大切にし、開発エンジニアやマーケティング担当者と連携しながら、プロジェクト全体の成功に貢献できるよう心がけています。


今後はUI/UXデザインのスキルをさらに高めると同時に、デザイン思考を活かした問題解決能力も磨いていきたいと考えています。貴社の〇〇プロジェクトでは、これまでの経験を活かしながら、ユーザー満足度とビジネス成果の両方に貢献できるデザイナーとして活躍したいと考えています。



特に注意すべきポイントを中心に、ひとつずつ確認していきましょう。

職務要約は簡潔に書く

職務要約は、あなたのキャリアの全体像を簡潔にまとめた部分です。

採用担当者が最初に目を通す重要な部分でもあります。内容は200〜300文字程度にまとめ、事実中心に記載することがポイントです。

また、デザイナーとしての経験年数や得意分野、これまで携わったプロジェクトの種類などを簡潔に記載しましょう。

職務要約の例文
Webデザイナーとして5年間の実務経験があります。ECサイト、コーポレートサイト、ランディングページなど様々なWebサイト制作に携わってきました。デザイン制作だけでなく、ワイヤーフレーム作成からHTMLコーディングまで一貫して担当可能です。直近2年間はチームリーダーとして、若手デザイナーの指導や制作ディレクションも担当。ユーザー視点に立ったデザイン設計と、クライアントの事業目標を達成するための提案力を強みとしています。

上記の例文では、経験年数や担当したプロジェクトの種類、担った役割や自身の強みなどが簡潔にまとめられています。

職務経歴概要は長くなりすぎず、あくまでキャリアの概要を伝えることを意識しましょう。

職務経歴は抜けがないように

職務経歴では、これまで務めた会社や担当したプロジェクトでの業務内容や役割、使用していたツールなどを詳細に記載します。

Webデザイナーは一般職種よりも細かい記載が必要ですが、それによって採用担当者が作品を見た際に成果物の背景がわかるようになるメリットがあります。

職務経歴の例文
株式会社〇〇デザイン(2018年4月〜現在)
職務:Webデザイナー/UI/UXデザイナー
役職:デザインチームリーダー(2020年4月〜)

【業務内容】
<担当業務>
・ECサイトのUI設計、デザイン制作
・コーポレートサイト、ランディングページのデザイン
・ワイヤーフレーム作成、プロトタイピング
・HTMLコーディング
・チームマネジメント(2020年4月〜)

<実績>
・アパレルECサイトのリニューアルプロジェクトでUIデザインを担当。コンバージョン率が1.2倍に向上。
・化粧品ブランドのLPデザイン制作を担当し、申込率が従来比30%アップ。
・若手デザイナー3名の教育担当として、デザインレビューや技術指導を実施。
・社内デザインガイドラインの整備を主導し、制作効率を20%向上。

<デザインツール>
・Adobe Photoshop:実務経験5年、高度な画像加工・合成が可能
・Adobe Illustrator:実務経験5年、ロゴ・アイコン制作得意
・Adobe XD:実務経験3年、プロトタイプ作成可能
・Figma:実務経験2年、チーム共同作業での利用経験あり

<コーディングスキル>
・HTML/CSS:実務経験4年、レスポンシブデザイン対応可能
・JavaScript/jQuery:基本的な実装が可能
・WordPress:テーマカスタマイズ経験あり

<使用ツール・技術>
Adobe XD、Photoshop、Illustrator、HTML/CSS、WordPress

担当した業務内容だけでなく、具体的な実績や成果、使用したツールなどを詳細に記載しましょう。デザイン以外の面での貢献度や、実際の技術力を具体的にアピールできます。

特に数値で示せる実績(コンバージョン率の向上など)は積極的に盛り込みましょう。

また、デザイン以外の関連スキル(コーディング、アクセス解析など)も持っていれば積極的にアピールしましょう。

デザインツールやプログラミング言語などのテクニカルスキルについては、単に「使用できる」だけではなく、レベルや経験年数も合わせて記載することで説得力が増します。

活かせる経験・知識・技術

得意分野やスキルは、採用担当者が求めるスキルを持っているかどうかを確認する重要な項目です。指導経験がある場合はその旨を記載することで、単にツールを使えるだけでなく、そのスキルが高いレベルにあることを証明できます。

得意分野・スキルの例文
<得意分野>
・ECサイトのUI/UXデザイン
・コーポレートサイトデザイン
・レスポンシブWebデザイン
・ランディングページデザイン(コンバージョン率向上施策)
・ブランドイメージに合わせたビジュアルデザイン

<デザインスキル>
・ワイヤーフレーム作成
・プロトタイプ制作
・UI/UXデザイン
・バナー、アイコン等の素材作成
・写真加工・レタッチ

<その他>
・若手デザイナー2名の指導経験あり(デザインレビュー、技術指導)
・アクセス解析ツール(GoogleAnalytics)の基本的な操作・分析可能


箇条書きにすることで、採用担当者が必要な情報を素早く確認できます。

自分の強みとなる分野は上位に記載するなど、優先順位を考慮して並べるとよいでしょう。

自己PRでは強みだけを強調しない

自己PRでは、単に自分の強みだけを強調するのではいけません。

持っている強みが応募先や顧客にどのように役立つのか、今後どのようなデザイナーを目指しているのかなど、将来のビジョンも含めて記載するとよいでしょう。

ただし、入社意欲から入りすぎると内容がぼやけてしまう可能性があるため、まずは自分の強みから書き始めることをおすすめします。

自己PRの例文
私の強みは、クライアントの事業目標を理解した上で、ユーザー体験を向上させるデザインを提案できる点です。過去のプロジェクトでは、単にビジュアル面だけでなく、ユーザビリティを重視したデザイン設計を行い、結果としてコンバージョン率の向上に貢献してきました。

また、チーム内でのコミュニケーションを大切にし、開発エンジニアやマーケティング担当者と連携しながら、プロジェクト全体の成功に貢献できるよう心がけています。

今後はUI/UXデザインのスキルをさらに高めると同時に、デザイン思考を活かした問題解決能力も磨いていきたいと考えています。貴社の〇〇プロジェクトでは、これまでの経験を活かしながら、ユーザー満足度とビジネス成果の両方に貢献できるデザイナーとして活躍したいと考えています。


自己PRでは、デザインに対する考え方や姿勢、将来のビジョンなどの人柄が伝わる内容を心がけましょう。
自己PRについては、こちらの記事を参考にしてください。

関連記事:【例文付き】デザイナーの自己PRの書き方|書くべき内容や注意点を解説

職務経歴書でポートフォリオだけでは伝わらないことを伝えよう

職務経歴書でポートフォリオだけでは伝わらないことを伝えよう



ポートフォリオでは作品そのものを見せることができますが、その背景にある情報を十分に伝えることは難しいものです。職務経歴書では、ポートフォリオでは伝えきれないこれらの情報を効果的にアピールしましょう。

職務経歴書とポートフォリオは互いに補完し合う関係にあります。職務経歴書で興味を持ってもらい、ポートフォリオで実力を確認してもらうという流れを作ることで、転職活動を成功に導くことができるでしょう。

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