バイトの履歴書の書き方|例文や基本的なポイントを解説

バイトとして求人に応募するときは、履歴書の基本的な書き方を押さえておく必要があります。書くときのポイントを把握して、スムーズに履歴書の作成を進めてみましょう。
この記事では、アルバイトの履歴書の書き方と文章例を解説します。
バイトの履歴書を書くときの基本的なポイント

履歴書を作成する際は、まず手書きで作成するのか、PCやスマホで作成するのかを決める必要があります。PCやスマホで作成すれば、後から内容を変更したり、追加したりするのが便利という利点があります。
手書きの場合は作成に時間がかかりますが、採用担当者により熱意を伝えることにつながるでしょう。もし、手書きで履歴書を作成するなら、黒いボールペンで書くようにしましょう。
摩擦で消えるボールペンを使ってしまうと、文字が消えてしまったときに、履歴書の再提出を求められる場合があるので注意が必要です。また、書き間違ってしまったときは新たな用紙に記入し、修正テープや修正液は使わないようにしましょう。
そして、履歴書にはさまざまな項目を記入する必要がありますが、空欄が生じないようにしっかりと書くのが重要です。空欄ばかりが目立つ履歴書を送ってしまうと、採用担当者からあまり良い評価を得られないでしょう。
さらに、履歴書を作成するときは「履歴書の使い回しをしない」「連絡先をきちんと記入する」といった点も意識する必要があります。複数の応募先があるときでも1社ごとに履歴書を作成し、普段から連絡先の取りやすい電話番号やメールアドレスを記載しておきましょう。
バイト履歴書の書き方
履歴書を作成するときは、アルバイトの応募に限らず、一定のルールに沿って作成する必要があります。それぞれの項目を記入するときのポイントを解説します。
日付
履歴書に記入する日付は、面接時に履歴書を手渡すときは「面接日」を記入し、郵送するときは「投函日」を記入しましょう。和暦と西暦のどちらで記入してもよいですが、履歴書全体では統一した表記をすることが読みやすさにつながります。
また、令和を「R」のように略字で書かないように気をつけましょう。
氏名
氏名に関しては、誤読されるのを避けるために、苗字と名前の間にスペースを入れるようにしましょう。ルビについては、「ふりがな」と書かれている場合は平仮名、「フリガナ」と書かれている場合は片仮名で記入するのが基本的なルールです。
印章
履歴書に印鑑を押す欄がないときは押印不要ですが、印の字が記載されているときは忘れずに押す必要があります。履歴書は正式な書類であるため、シャチハタは使わずに認印を使用しましょう。
できれば押し忘れを防ぐために、履歴書を記入する前に最初に押しておくほうが無難です。押印するときはかすれやにじみ、曲がり、一部が欠けるといったことが生じないように丁寧に押しましょう。
生年月日
生年月日に関しては、「満〇歳」という部分は履歴書を書いた時点の年齢を書きます。日付と同様に、和暦か西暦のどちらかに統一するようにしましょう。
写真
履歴書に貼る写真のサイズは、「縦4cm×横3cm」が一般的です。証明写真で問題ありませんが、撮影から3ヶ月以内のものを使用します。
撮影する際は清潔感のある服装で、身だしなみのチェックをしてから撮るようにしましょう。
住所
住所については都道府県名から記入をします。ふりがなに関しては、番地や部屋番号につける必要はありませんが、建物名がアルファベット表記といった場合は、きちんとふりがなをつけるようにしましょう。
メールアドレス
メールアドレスはメールの確認漏れを防ぐために、日頃からよく使っているものを記入します。メールが届かないといったことがないように、迷惑メールフォルダの設定をよく確認しておくことが大事です。
電話番号
電話番号はつながりやすいものであれば、携帯電話でも自宅の固定電話でも構いません。固定電話の場合は、市外局番から記入しましょう。
緊急連絡先
急病や事故といった緊急時に、連絡がつながるところを記入します。特に18歳未満のアルバイトでは緊急連絡先の記入を求められるケースがほとんどです。現在実家に住んでおり、現住所と同じ場合は「同上」と書きます。
【例文】バイトの履歴書の学歴欄の書き方と例文

履歴書の学歴欄を記入するときは、書き方の基本的なポイントを押さえつつ、実際の記入例を参考にしてみるとスムーズに進められます。ここでは、学歴欄を書くときのポイントと記入例を解説します。
学歴欄の基本的なポイント
履歴書の学歴欄を記入する際は、次の点がポイントになります。
学歴欄を書くときの4つのポイント
・〇〇高校と略さずに、「〇〇高等学校」と正式名称で書く。
・大学や専門学校の場合、学部や学科を省略しないで書く。
・高校生や大学生は中学卒業から書き始め、社会人であれば2つ前の卒業(大卒であれば高校の学歴)から順に書く。
・学歴欄の最後は、まだ学生であれば「在学中」と書く。
学歴欄を書くときは、入学や卒業の年月を間違えないようにして、入学許可証や卒業証書を確認しながら記入しましょう。
学歴欄の記入例
学歴欄を記入する際は、転校や休学、浪人・留年といったように人によってさまざまな状況であるケースが考えられます。ここでは、ケース別の学歴欄の書き方を解説します。
転校したケース
転校した場合の学歴の書き方は、次のとおりです。
年月 | 学歴 |
2015年4月 | 〇〇県立□□高等学校 入学 |
2016年9月 | 〇〇県立□□高等学校 転校 |
2016年9月 | △△都立××高等学校 転入 |
上記のように、学校名の後に「転校」と記載します。転入先の学校は「転入」と記載しましょう。
同じ学校名が並びますが、「同校」や「〃」といった表記は使わずに、1行ずつ正式名称を書いていくのが基本的なルールです。
休学したケース
次に、学校を休学したときのケースについて見ていきましょう。
休学の書き方例文
年月 | 学歴 |
2018年6月 | 〇〇都立□□大学 休学(病気療養のため) |
2018年9月 | 〇〇都立□□大学 復学 |
休学した場合は、理由も添えて記載するのがポイントです。ケガや病気といった理由で休学したときは、きちんと理由を書いておくほうがアルバイトの面接で尋ねられたときに慌てずに済みます。
復学した際はその旨を記載しておくことで、現在はアルバイトとして働くことに支障がないことを伝えられるはずです。
浪人・留年したケース
浪人や留年をしているときは、学歴欄に特別なことを記載する必要はありません。通常の学歴欄を書くときと同じように、時系列的に入学・卒業の年月を正しく記載しましょう。
【例文】バイトの履歴書の職歴欄の書き方と記入例

学歴欄と同様に、職歴欄も一定のルールに沿って書いていく必要があります。具体的な記入例も交えながら、ポイントを解説します。
職歴欄の基本的なポイント
職歴欄を書くときの基本的なポイントとして、まずアルバイトを始めたときと辞めたときの年月をきちんと記入しましょう。複数のアルバイトを経験しているときは、同じカテゴリでひとまとめに書いても問題ありません。
また、アルバイトの応募時に他のところで働いているときは、「〇〇株式会社 入社(アルバイト) 在職中」といったように、現在働いていることをきちんと示しておきましょう。一方、初めてのアルバイトで職歴がない場合は、「職歴」と書いた1行下の箇所に「なし」と書き、さらに改行して右下に「以上」と記入します。
職歴が多いときは、応募している職種に関連性の高いものだけ絞り込んで記入するか、職務経歴書として別にまとめるようにしてみましょう。
職歴欄の例文
一口に職歴と言っても、人によって職歴は異なるので、状況に応じた書き方をすることが大切です。ここでは、3つのケースについて記入例を紹介します。
居酒屋や飲食店などのバイト経験のみのケース
居酒屋や飲食店でアルバイトをした経験を職歴として記載するときは、次のように書いてみましょう。
職歴欄の例文(居酒屋のホールスタッフ)
年月 | 職歴 |
2016年6月 | 〇〇株式会社 入社(アルバイト) |
居酒屋チェーンのホールスタッフとして勤務 | |
2018年3月 | 一身上の都合により退職 |
履歴書の職歴欄においては、勤務期間・勤務先の企業名・雇用形態を記載します。業態や職種を簡潔に書くのがポイントです。
職務内容について詳しく記載するときは、担当していた業務や身につけたスキルを書きましょう。複数の勤務先があったり、多くの業務を任されていたりした場合には職務経歴書を作成してまとめるのが無難です。
職歴欄の例文(居酒屋のホールスタッフ)
年月 | 職歴 |
2016年6月 | 〇〇株式会社 入社(アルバイト) |
居酒屋チェーン□□の××店にホールスタッフとして配属 |
職歴欄の例文(カフェのキッチンスタッフ)
年月 | 職歴 |
2018年4月 | □□株式会社 入社(アルバイト) |
カフェ□□の△△店にキッチンスタッフとして配属 |
職歴欄の例文(コンビニエンスストアのレジスタッフ)
年月 | 職歴 |
2017年10月 | 株式会社△△ 入社(アルバイト) |
コンビニエンスストア〇〇の□□店にレジスタッフとして配属 |
職歴欄の例文(イベントスタッフ)
年月 | 職歴 |
2020年5月 | 株式会社×× 入社(アルバイト) |
イベントスタッフとして配属 |
上記のように、業態・職種ごとにどのような業務を担当し、スキルや経験を身につけていったのかを端的に記載しましょう。
短期間のバイト経験が多いケース
3ヶ月未満の短期間のアルバイト経験が多いときは、1つずつ書くのではなく、下記のように「〇〇株式会社 他」とひとまとめに記載します。
職歴欄の例文
年月 | 職歴 |
2020年4月 | □□株式会社 入社(アルバイト) |
ファミリーレストランのホールスタッフとして勤務 | |
2022年3月 | 一身上の都合により退職 |
2022年4月 | 〇〇株式会社 入社 |
●●株式会社(アルバイト)として勤務 |
バイト経験を強調したくないケース
アルバイトとして働いていた経験をあまり強調したくない場合は、次のように記載してみましょう。
職歴欄の例文
年月 | 職歴 |
2018年4月 | 〇〇株式会社 入社(正社員) |
2020年3月 | 一身上の都合により退職 |
退職後、コンビニエンスストアのアルバイトとして勤務(2ヶ月) |
【例文】バイトの履歴書の志望動機の書き方と例文

履歴書における志望動機は、なぜ応募に至ったのかという理由や働きたいという意欲を応募先の企業に伝えるために作成します。基本的な書き方のポイントと記入例を見ていきましょう。
志望動機の基本的なポイント
志望動機は応募をしたきっかけや、働く意欲を採用担当者に伝えるために、明確に記入することが大切です。曖昧な表現だと、なぜ応募してきたのか伝わらずに、マイナスの印象を与える恐れがあります。
志望した理由は特別なものである必要はなく、自分の言葉できちんと語れる理由を具体的なエピソードを交えながら説明してみましょう。例えば、「インターンシップを経験して、貴社の仕事に興味を持った」「前職で培ったスキルや経験を活かせると思った」といった風に、応募者によって志望理由もさまざまです。
いきなり志望動機を書き始めるのではなく、まずはメモに箇条書きするといった形で気づいた点を書き出してみましょう。その中から、特に強調したい理由を選んで、文章を組み上げていくことが大事です。
バイトの志望動機の例文
志望動機を上手に作成するには、実際の記入例を参考にしてみるとよいでしょう。ここでは、3つのケースについて記入例を解説します。
募集条件が理由のケース
アルバイトの募集要件が、希望する働き方に合っているので応募を検討することも多いでしょう。例えば、自宅から職場が近かったり、シフトの希望が合ったりするケースが挙げられます。
募集要件が理由であるときの志望動機の記入例は、次のとおりです。
志望動機の例文
貴店は自宅から徒歩5分の距離にあり、学校帰りや休日にも通いやすく、アルバイトを続けやすいと感じて志望いたしました。平日は17時まで授業があるため、18時からの勤務を希望しますが、長期休暇もあるので柔軟にシフトは対応したいと思います。
仕事内容が理由のケース
仕事内容に興味を持ってアルバイトに応募するときは、なぜ興味を持っているのかを明確に伝えることが大切です。仕事内容を理由としたケースの記入例は、次のようになります。
志望動機の例文
私は日頃からさまざまな人と話をするのが好きで、貴店で接客のアルバイトをしたいと考え、志望いたしました。学校帰りに貴店はよく利用しますが、スタッフの方がいつも元気で明るく接客してくださるので、気持ち良く買い物ができています。私もスタッフの一員として働くことで、多くのお客様に元気を与えられるよう、努めたいと考えています。
経験を積みたいことが理由のケース
社会経験を積みたいという理由から、アルバイトに応募するケースもあります。どのような経験を積みたいかだけでなく、将来のキャリアに活かしていくことを具体的に伝えてみましょう。
経験を積むことを理由とした志望動機の記入例は、次のとおりです。
志望動機の例文
私は将来、出版業界への就職を目指しており、業界に関する知識や制作現場の状況を早い段階で経験したいと思い、アルバイトの仕事に応募しました。編集アシスタントの仕事を通じて実務に触れ、リアルな経験を積みたいと考えています。
【例文】アルバイトの履歴書の自己PRの書き方と記入例

自己PRは、今まで培ってきたスキルや経験をもとに、自分の強みや人柄を応募先の企業に知ってもらうために作成します。書き方の基本的なポイントと具体的な記入例を解説します。
自己PRの基本的なポイント
自己PRは、応募する職種で活かせる自分の強みや仕事への適性といった部分をアピールするために書くものです。ただ、いくらスキルや経験があるといっても、主観的な視点で書いてもなかなか伝わりづらいので、応募先の企業が求めている人材像や職種の適性といったものに合わせて記入してみましょう。
例えば、接客業であればコミュニケーション能力が活かせますし、事務職であれば正確性や忍耐力といったものを活かせるでしょう。人によって持っているスキルや経験は違ってくるので、具体的なエピソードと絡めながら、自己PRの文章を作成していくことが重要です。
バイトの自己PRの例文
自己PRの文章を上手にまとめるには、実際の記入例を参考にしてみるとスムーズに書けます。3つのケースから、自己PRの書き方について見ていきましょう。
長所をアピールしたいケース
長所は人によってさまざまなので、自己PRとして書くときは入念な自己分析を行う必要があります。自分自身では長所に気づきにくい部分もあるため、信頼できる身近な友人や家族に尋ねてみるのも効果的です。
また、単に長所をアピールするだけでなく、応募する職種と自分の長所がどのように結びつくのかを記載する必要があります。ここでは、コミュニケーション能力の高さが長所の場合の記入例を紹介します。
自己PRの例文
私は周りから、コミュニケーション能力が高いと言われています。高校時代は野球部に所属しており、チーム内で意見が分かれることもありましたが、メンバーの1人ひとりの話に耳を傾けて、共通の目標に向かって力を合わせられるように努めました。貴社の業務においても、チームメンバーやお客様の意見に耳を傾け、良い結果を生み出せるように力を発揮していきたいと考えています。
学業をアピールしたいケース
学生生活で熱心に取り組んだことをアピールする場合、どのように課題を乗り越えてきたかや、苦手を克服してきた経験を伝えてみるとよいでしょう。ここでは、学業をアピールしたいときの記入例を紹介します。
自己PRの例文
私は大学でゼミに所属していますが、ディスカッションを行うときには司会役を任せられることが多くあります。発言者が特定の人に偏ってしまわないように、全体を見ながら場を調整していくことに定評があります。参加メンバーのすべてが発言できるように工夫し、納得感を得られる話し合いができるように心がけています。そうした経験を通じて得たスキルは、貴社の業務においても貢献につながると考えています。
サークル活動をアピールしたいケース
サークル活動に取り組んだ経験がある場合、自己PRとしてアピールしてみるのも1つの方法です。ここでは、サークル活動を通じて課題解決に取り組んだケースの記入例を紹介します。
自己PRの例文
私は大学で軽音楽のサークルに所属していますが、メンバーのモチベーションが下がり、一時期参加者が減ったことがありました。大勢で練習することの楽しさを知ってもらうために、ミニ企画を毎週行い、サークル活動を盛り上げてきました。貴社のアルバイトスタッフと働く際も、チームメンバーの士気を高められるよう、主体的に行動していきたいと思っています。
バイトの履歴書の免許・資格欄の書き方

過去に免許や資格を取得している場合は、履歴書にしっかりと記入することでアピールポイントにつながるでしょう。ただし、応募する職種と関係の薄いものを記入しても採用担当者の目を引くことは難しいので、関連性のあるものを書く必要があります。
取得年月が古いものから順番に記入していくのが基本ルールであり、年月については和暦か西暦で表記を統一しましょう。特に記入すべき免許や資格がないときには、「なし」と書いて空欄にしないように気をつけてください。
バイトの履歴書の本人希望欄の書き方

履歴書には本人希望欄というものがありますが、何でも自由に書いてよいという意味ではありません。働くうえで、どうしても譲れない条件を記入するものであり、例えば「父親の介護があるため、16時までの勤務を希望します」「月に2回の通院があるため、勤務地は東京か神奈川でお願いします」といったように記入しましょう。
自分の希望だけを書いても採用担当者には伝わりづらいので、きちんと理由も添えて書くのが一般的なマナーだといえます。特に希望がないときには、「貴社の規定に従います」と明記しておけば問題ありません。
履歴書の書き方の基本を押さえてバイトに応募しよう!

履歴書は記載すべき項目があらかじめ決まっているため、一定のルールに沿って書いていくことが大切です。書き方の基本的なポイントを押さえながら、記入漏れがないようにしっかりと見直してみましょう。
履歴書の作成に自信がないときは、「ワンポチ」のような履歴書作成サービスを活用してみるのも1つの方法です。PCやスマホから手軽に作成でき、豊富なテンプレートが用意されているので、初めて履歴書を作成する方であっても感覚的な操作で使うことができます。
限られた時間の中で、効率良く応募書類をまとめるために、ワンポチをぜひ活用してみましょう。