事務職における職務経歴書の書き方やポイントを解説【例文付き】

事務職における職務経歴書の書き方やポイントを解説【例文付き】


事務職の職務経歴書を作成する際は、これまでの職歴・役割・実績や成果を明確に伝えることが大切です。事務職といっても企業や分野によって業務内容は大きく異なるため、詳細を細かく記入し「自分のスキルを応募企業にどのように役立てられるか」が明確に伝わる内容にしましょう。

本記事では、事務職における職務経歴書の書き方やポイントを、例文を交えて紹介します。事務職への就職・転職を検討されている人は、ぜひ参考にしてください。

事務職の職務経歴書を作成する前に理解しておくべき4つのポイント

事務職の職務経歴書を作成する前に理解しておくべき4つのポイント



本章では、事務職の職務経歴書を作成する前に理解しておくべき4つのポイントを紹介します。特に事務職で重要な内容をまとめていますので、必ず理解しておきましょう。

自身に合った職務経歴書のフォーマットを探す

職務経歴書には「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」という3つのフォーマットがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に合うフォーマットを利用しましょう。

職務経歴書の3つのフォーマット

編年体式

時系列に沿って職歴を記載する方法

逆編年体式

直近の職歴から記載する方法(編年体式の逆)

キャリア式

職務内容や分野ごとに職歴を記載する方法



たとえば、転職回数が少ない・直近の勤務先企業よりも過去の勤め先での経験をアピールしたいという場合は「編年体式」が適しています。直近のキャリアや実績などをアピールしたい場合は「逆編年体式」、転職回数が多い・自身の持つスキルをアピールしたい場合は「キャリア式」がおすすめです。

企業が求める事務職の人物像を分析する

事務職といっても、企業や分野に応じて求められるスキルは異なります。そのため、まずは志望する企業が求める人物像を把握しましょう。

求められている人物像に合わせた職務経歴書を作成することで、採用後のミスマッチを防げます。さらに、スキルや経験を活かして入社後に活躍するイメージが湧きやすくなるのもメリットです。

事務職が未経験の方も、求める人物像を理解できれば、前職やこれまでの経験を通して適性や意欲をアピールできるでしょう。

事務職に活かせる自身の強みやスキルを把握する

職務経歴書では、これまでの職歴をもとに「どのようなスキルを身に付けているのか」を伝えることが重要です。そのためには、自己分析をおこない、自身のスキル・経験・資格などを整理する必要があります。

また、仮に募集要項で求められる資格がなかったとしても、以下のようなポイントは採用担当者へのアピールとなるでしょう。

採用担当者にアピールできる内容
・業務に役立てられる資格を保有している
・資格取得に向けて勉強している
・取り組んでいる自己啓発がある



企業分析と自己分析を徹底することでアピールポイントも明確にできるため、自己PRを作るうえでも役立ちます。

前職での事務職の成果を具体的に洗い出す

企業が中途採用をおこなう場合、転職者に対しては「即戦力となる人材かどうかを知りたい」と考えています。実績を具体的にアピールするためにも前職での成果をまとめることが大切です。

どのような経験があるかは人それぞれですが、以下のような内容はアピールポイントとなるでしょう。

事務職のアピールできる経験
・前職でシステム導入の提案や研修をおこなった
・改善策を提示・実践し、業務効率化を実現した
・法律や語学力など、専門分野の知識を必要とする分野での勤務実績がある



また、事務職未経験であっても、これまで携わってきた仕事のなかで、応募先企業に役立てられるスキルや資格を提示できる可能性もあります。これまでの職歴をもとに具体的な成果をまとめることで、より応募先企業に適した職務経歴書を作りやすくなるでしょう。

事務職の職務経歴書に盛り込むべき内容

事務職の職務経歴書に盛り込むべき内容



次に、事務職の職務経歴書に盛り込むべき内容を2つ紹介します。ポイントは「詳細を具体的に記入する」ことです。エピソードや数字、保有している資格などを積極的に記載するとよいでしょう。

具体的な実績をエピソードや数字でアピールする

これまでの経歴や実力を効果的に伝えるには「どのような業務を」「どのようなスキルを用いて」「どれだけの実績や成果を挙げたか」を具体的に記載することが大切です。「実績を数値で表しにくい」と感じる人は、次のようなポイントを意識しましょう。

経歴や実力を伝える時に意識したいポイント
・企業や所属部署の規模を明確にする
・データ入力など担当した業務での対応ボリュームを数値で表す
・携わった業務における実績や貢献したことを示す



数字でのアピールは重要な要素であり、具体性があるほど、採用担当者の関心を引く内容にできるでしょう。

事務のスキルを裏付ける資格・パソコンスキルを具体的に記載する

資格は自身のスキルを証明する重要な要素となります。そのため、保有している資格や取得に向けて勉強中のものまで、業務に役立つ資格はすべて記入しましょう。

また、事務職ではデータ入力や資料作成などでパソコンを活用する機会が多いため、パソコンスキルも必須です。Excel・Word・PowerPointなど、業務で使用したことのあるソフトはすべて記入し、各ソフトを用いてどのような業務をおこなってきたのかも明記してください。

事務職の職務経歴書に書く「実績」の見つけ方

事務職の職務経歴書に書く「実績」の見つけ方



事務職の場合、営業職のように「目に見える実績」が見つけにくい傾向にあります。しかし、職務経歴書に記載する実績は、売上やノルマ達成度のような数字で表せるものだけではありません。

目に見える具体的な実績がなくてもアピールできる要素は見つけられます。たとえば「長く同じ作業をコツコツと繰り返してきた」「事務職に携わるなかで、○○を人に教えられるレベルにまで達した」などがあげられるでしょう。

これまでに携わってきた業務のなかで、大変だった経験や失敗を乗り越えた経緯などを振り返るのも1つの手段です。その中で、自分なりにおこなった工夫を書き出してみてもよいかもしれません。

業務への取り組み方を言語化することで、より具体的な実績としてアピールできる要素が見つかるはずです。

事務職の職務経歴書の具体的な書き方【例文付き】



この章では、事務職の職務経歴書の具体的な書き方を、例文を交えながら紹介します。職務経歴書を作成する際に、ぜひお役立てください。

職務要約

職務要約では、今までの経歴を200文字程度で簡潔にまとめましょう。要点をピックアップすることが大切であり、企業が求めている人物像に沿って作成することが重要です。

職務要約の例文
株式会社〇〇にて、経理業務を含む一般事務、営業アシスタントを担当しました。経理や営業に必要な帳票の作成、顧客との電話・メール・来客対応、営業担当のスケジュール管理まで、サポートスタッフとしての仕事全般を経験しております。

あくまでも要約なので、詳しく書きすぎないように意識してみてください。

職務経歴

職務経歴の項目にて、これまでの経歴を具体的に記入しましょう。会社名・事業内容・雇用形態・勤務期間(年と月まで正確にまとめる)・配属先・会社の規模といったポイント押さえることで、より具体性を高められます。転職回数が複数回となる場合は、すべての職歴を記入してください。

業務内容

業務内容には、これまでに携わった業務内容を具体的に記載しましょう。数値化できるものは数字で表すことで、より仕事の経験値を伝えられ、入社後にどのように会社に貢献できるかアピールしやすくなります。

業務内容の例文
【業務内容】
・受発注業務(1日平均〇〇件対応)
・見積書、請求書、契約書の作成(1日平均〇〇件対応)
・問い合わせ対応(1日平均メール〇件、電話〇件)
・在庫確認
・納期確認
・売上計上、管理
・電話、メール応対、来客対応


業務が多岐にわたる場合は、上記のように箇条書きにするとわかりやすくなるでしょう。

スキル・資格

自身が持っているスキルや資格を正式名称で記載することで、採用担当者に自身のスキルを分かりやすく伝えることができます。

スキル・資格の例文
■活かせる経験・知識・技術
・Excel:入力・集計・表・グラフ・関数計算 / 実務経験1年以上(ピボットテーブル・マクロは現在勉強中)
・Word:文字入力・図表・グラフ挿入・校正機能 / 実務経験1年以上
・PowerPoint:文字入力・図版作成・マスタ作成・アニメーション / 実務経験1年以上
・Access:入力・集計・クエリ作成 / 実務経験1年以上

■資格
MOS(20○○年×月合格)
日商簿記検定○級(20○○年×月合格)
秘書技能検定試験(20○○年×月合格)


Excel・Word・PowerPointなどは「どのような操作ができるのか」まで具体的に、実務経験がある場合は合わせて記載しておきましょう。

自己PR


職務経歴書の自己PRは、企業の募集要項・自身のスキル・経験をもとに、300~400文字程度を目安に作成しましょう。なお、履歴書と職務経歴書に自己PRの記入欄があり「同じ自己PRでもよいのか」と感じることがあるかもしれません。

似た内容を書いても問題はありませんが、2回あるアピールチャンスを活用しないのはもったいないです。そのため、できるだけ多くの情報を提供し、採用担当者に関心を持ってもらえるような内容を意識しましょう。

自己PRの例文
約3年間、商社の営業事務として5名の営業メンバーのサポートを担当してきました。

詳しくわかりやすい資料の作成、スケジュール調整など、担当者が営業活動に集中できるよう、それぞれの営業スタイルに合わせて最適な環境づくりに尽力してきました。

また、Excelを活用し、顧客管理やレポート作成の時間を短縮した経験もあります。

顧客から電話やメールなどがあった際は、営業担当者に代わって対応し、サービスの説明や可能な範囲でのアフターフォローもおこなっており、柔軟に先回りして行動するよう心掛けておりました。


記載する際は、履歴書と職務経歴書の情報に齟齬がないよう、整合性のある情報を記載しましょう。

【状況別】 事務職の職務経歴書の書き方

【状況別】 事務職の職務経歴書の書き方



事務職への就職・転職といっても、人によって応募する際の条件はさまざまです。この章では、3パターンに分けて事務職の職務経歴書の書き方のポイントを紹介します。

事務職が未経験の場合


事務職未経験の場合は、職務経歴書作成時に次のポイントを意識しましょう。

事務職未経験の職務経歴書作成のポイント
・これまで従事した業務内容や取り扱い商材について具体的に記載し、採用担当者が仕事内容をイメージしやすいように記入する
・業務改善や勉強会の実施など、主体的に取り組んだ経験をアピールする
・自己PRでは、パソコンスキル・事務処理能力・タスク管理力・コミュニケーション能力などをアピールする


特に、Word・Excel・PowerPointなどの扱いに慣れている人は「どのレベルまで扱えるのか」まで具体的にアピールすることで、未経験でも採用率を高められます。

アルバイトや派遣社員の事務経験しかない場合


事務職としての職歴がアルバイトや派遣社員しかない場合であっても、その職歴を職務経歴書に記載しましょう。

多くの企業がチェックしているのは「自社が求める人材に合っているか」です。アルバイトや派遣社員としての経験であっても、応募先の企業に活かせる経験であれば十分なアピール要素となります。

なお、派遣社員としての職歴を記載する場合は「派遣先」と「派遣元」を区別して明記することが大切です。片方しか記載がないと、該当の会社に入社したと勘違いさせてしまうため注意しておきましょう。

事務職の転職回数が多い場合


転職回数が多い場合であっても、すべての職歴を省略せずに記載しましょう。採用担当者は「長期的に働いてくれるかどうか」に注目しているため、転職回数が多い場合は、選考で不利になったり面接時に質問されることもあります。

しかし、転職回数がかならずしも選考に不利に働くとは限りません。企業によっては「転職回数ではなく、求職者のキャリアやスキルなどを総合的に判断し、採用するケースもある」ためです。

転職回数が多いことを気にする人は「逆編年体」や「キャリア式」などの職務経歴書を使用し、スキル・職歴を目に留めてもらいやすいよう工夫するとよいでしょう。

事前準備を徹底し適切な職務経歴書を作成しよう!

事前準備を徹底し適切な職務経歴書を作成しよう!



職務経歴書は、まず自己分析や企業分析をおこなったうえで作成を進めることが重要です。しかし「事務職は実績を表現しづらい」と考える方もいるかもしれません。職務経歴書に記載する実績は、売上やノルマ達成度のような数字で表せるものだけではないためです。

具体的に取り組んできたこと・実施した業務改善策・人に教えられる業務なども立派なアピールポイントとなります。伝え方を工夫して、企業が求める人物像に近いアピールを目指してみましょう。

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【ディスクリプション】
本記事では、事務職における職務経歴書の書き方やポイントを、例文を交えて紹介します。事務職といっても企業や分野によって業務内容は大きく異なるため、詳細を細かく記入し「自分のスキルを応募企業にどのように役立てられるか」が明確に伝わる内容にしましょう。

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