履歴書の作成時に職歴を忘れてしまった時の対処法は?

転職活動を始めて履歴書を書こうとしても、自分の正確な職歴がわからなくなってしまうケースがあります。誤った情報を記入すると面接時に齟齬が生じ、面接官にネガティブな印象を与える恐れがあるため、適当な内容を書くことは絶対に避けましょう。


本記事では、履歴書を書く際に職歴を忘れてしまったときの解決方法を紹介します。

自分で簡単に思い出す方法や特定の機関に相談する方法など紹介するため、自身の状況に合わせて適切な方法を選択しましょう。




なぜ職歴を忘れてしまうのか?

まずは自分の職歴を忘れてしまう原因を知っておきましょう。

今後も転職活動を行う可能性がある方は、下記の内容を参考にしつつスマホなどに職歴をメモしておくとよいかもしれません。

転職回数が多い

例えば、数ヶ月単位の転職を繰り返し行っていると、職がいくつも重なってしまい、いつ何の仕事をしていたのかわからなくなってしまうことがあります。


近年、副業を認める企業も増えており、正社員の仕事の合間にアルバイトを行う際には、特に忘れやすいため注意が必要です。転職回数が多い傾向の人は、源泉徴収票や給与明細などを保管しておくと良いでしょう。


複数のアルバイトを挟んでいる

正社員の転職の間に複数のアルバイトを挟んでいる場合も、職歴がわからなくなりがちです。例えば正社員を退職し、アルバイトを掛け持ちでしていた場合「1つ目のアルバイトはどれぐらいの期間働いていたんだろう」「2つ目のアルバイトと重複している期間はあったのだろうか」とそれぞれの職歴が不明瞭になります。


正社員の転職回数が多いだけでなく、雇用形態が変化したケースでも職歴がわからなくなる可能性があります。アルバイトを挟んでいる場合、通帳や給与明細を保管し、どこで勤務していたかすぐにわかるようにしておくことが大切です。

働いていない期間がある

何らかの事情があって働いていない期間がある場合には、空白の時間が生まれてしまい、職歴がわからなくなる可能性があります。自身の病気や出産、育児、介護など特別な事情があるのであれば、先方に伝えられるように準備をしておきましょう。


人によってそれぞれの事情があるため、正直に伝えても問題はありません。事実を明確に伝えることが大切です。具体的な時期がわからなくても、面接で解説できるよう準備しておくと、面接官の疑問も解消できるでしょう。

職歴を忘れた場合の対処法

ここからは、履歴書に記載する職歴を忘れた場合の対処法を5つ紹介します。自宅で今すぐ調べられるものから、各機関に問い合わせるものまで様々なため、できる方法を試しましょう。

給与明細や通帳を確認する

比較的簡単な確認方法として、給与明細や通帳の確認があります。過去の通帳を保管しておくと、給与の振込履歴でどの期間どの企業で働いていたかを確認可能です。


また、各企業の給与明細を保管していれば勤務期間をより明確に把握できるでしょう。過去の給与明細や通帳の履歴は役に立つ機会が多いため、保管がおすすめです。

以前の同僚に確認する

以前勤めていた場所の同僚に連絡を取れる状態であれば、何か情報を得られる可能性があるため、連絡をとって確認してもよいでしょう。同じく、退職・転職をした同僚なら具体的な年数を知っている可能性も高く、有力な情報源です。友人から職歴を聞き出せなかったとしても、昔話に話を咲かせるうちにどのあたりで入社し退社したかをつかめる可能性もあるでしょう。

源泉徴収票を確認する

源泉徴収票は、年に一度会社から配布される給与・所得税に関する書類です。副業を行っている方は、確定申告に使用する機会もあるでしょう。源泉徴収票には職場の名前や所属していた期間が明確に記載されているため、職歴を確認するためには、一番重宝すべき書類です。


源泉徴収票は給与明細同様に退職をしても、手元に保管しておくと後の確認に役立ちます。源泉徴収票はアルバイトであっても配布され、年末調整終了後の12月の給与明細と一緒に配布されるのが一般的です。年度の途中で退職したのであれば、退職に関する書類とともに配布されます。


源泉徴収票は本人が退職した後でも7年間の保管義務があるため、再発行の請求もできます。しかし再発行には時間がかかるため、タイミングを考慮したうえで手続きを進めましょう。

ハローワークで調べる

転職経験がある場合、ハローワークで職歴を調べる方法もあります。ハローワークでは雇用保険の加入情報を確認できるため、そこから各企業での在籍期間が把握可能です。自身の履歴を照会するためには「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」に必要事項を記載し、管轄のハローワークに提出をします。直接ハローワークに行かなくても、電子による照会申請も可能です。


申請時は、運転免許証や保険証などの身分証明書と、雇用保険の被保険者番号が必要です。退職する時に職場からもらう「雇用保険被保険者証」に記載がありますが、手元にないのであればハローワークで再発行ができるため、問い合わせてみましょう。なお、この方法は雇用保険に加入している職場のみ調べられます。そのため、数日間のアルバイトや日雇い雇用などには対応していません。

日本年金機構で確認する

職歴は、国民年金・厚生年金などの公的年金の加入履歴からも確認が可能です。年金情報から職歴を確認するのに便利なのは、日本年金機構が運営を行っている「ねんきんネット」です。


利用する時には、基礎年金番号、個人情報、設定パスワードをインターネット上で入力をして、申請します。営業日5日間ほどで自宅にユーザーIDが記載されたハガキが届きます。記載情報を入力して、年金の加入歴を確認しましょう。正確な雇用期間が把握できます。

スマホの写真を辿る

働いていた頃の写真を振り返ることで、思い出すきっかけになるかもしれません。仕事によっては業務上の写真がデータフォルダに残っている可能性もあるでしょう。スマートフォンのフォルダを確認し、ヒントになるものがないか確認がおすすめです。

また、スマートフォンのフォルダだけでなくSNSを利用しているならば、X(旧:Twitter)やInstagramなどのSNS投稿からも情報を得られる可能性があるでしょう。

思い出せなかったらこんな対処法もある

紹介した方法を試しても職歴が判明しなかったり、履歴書の提出まで期間が迫っていたりして、調べられないこともあるでしょう。その場合は、次に紹介する2つの方法がおすすめです。職歴が短いものを省略したり不明な箇所をわかる情報のみ記載したりすると良いでしょう。

3ヶ月以内の勤務は省略する

アルバイトやパートなどにおいて短期間のものがあれば、履歴書に記載する必要はありません。職歴は一般的に正社員で働いたものを優先的に記載するため、他に正社員の実績がある場合は、アルバイトやパートを省略しましょう。


なお、短期間の目安は1ヶ月から2ヶ月程度です。正社員は働いた期間が1日でもあれば、記載がおすすめです。

不明な箇所をまとめて記載する

職歴がわからないものが複数ある場合は、不明な箇所をまとめて記載する方法もあります。特に非正規雇用で掛け持ちしていた方は下記のような記載方法がおすすめです。


令和○年○月 短期アルバイトとして3社で勤務

 主に、接客業に従事し、お客様の対応を行う


令和○年○月 株式会社○○ 入社

  令和○年○月 一身上の都合により退職 

  ※令和○年まで 短期アルバイトとして3社で勤務

   主に、接客業に従事


まとめて記載すると、面接時に詳細の確認をされることもあるでしょう。覚えていない事項を問われた際は「短期間のため具体的な期間を覚えていないのですが」と前置きしたうえで、担当した業務内容といった覚えている情報を伝えましょう。

忘れても嘘はNG!履歴書の嘘がバレるケース

職歴を忘れた場合「なんとなく」で記載したいと考える方もいるかもしれません。しかし、悪気がなくても職歴で嘘をついてしまうと、企業からネガティブな印象を持たれます。履歴書の嘘は様々な方法で企業にバレる可能性があります。ここでは、履歴書の嘘がバレる3つのケースを紹介します。

雇用保険から発覚する

入社手続きを行う時には、被保険者番号を確認するために「雇用保険被保険者証」を提出します。雇用保険被保険者証は雇用保険被保険者資格等確認書類と紐付けされており、多くの会社で退職時に渡されます。雇用保険被保険者証には、前職の社名が記載されているため、ここで経歴詐称が発覚してしまう可能性が高いでしょう。


履歴書の嘘が発覚した場合、悪気がなかったとしても、内定取消、懲戒解雇、周囲からの信用墜落、損害賠償請求など大きなトラブルに発展します。情報の確実性に自信がないのであれば、素直に申告する方が無難です。

年金手帳から発覚する

職場によっては、年金手帳の提出を求められるケースがあります。年金手帳に記録されている年金の加入日や現住所、過去の住所が履歴書と違っていると詐称が発覚する可能性があります。


年金手帳においては、再発行してリセットすることも可能ですが、「なぜうちの会社に入る前に再発行したのだろう」と疑問視される可能性も捨てきれません。不明点は申告し、嘘や齟齬のないようにしましょう。

前職の調査をされて発覚する

大手企業や金融機関を受けるのであれば、経歴詐称をしていないかを確認するために、「前職調査」という調査を行うことがあります。現在、個人情報保護の整備により、経歴を簡単に調べられなくなってしまいましたが、今でも調査を行っている職場はあります。


調査をされる場合は、事前に許可をとったうえで実施されるケースがほとんどですが、企業によっては内密に進めることもゼロではありません。入社先によっては、調査の可能性があると理解しておきましょう。

履歴書の職歴を忘れた場合は素直に記載しよう


履歴書の職歴をはじめとした様々な情報は、正しい記載が必要です。悪意がなくとも誤った情報を記載すると採用で不利になったり入社後にトラブルに発展したりする可能性があります。

もしも職歴がわからないのであれば、各種期間で調べる、もしくは自分が持つ書類から振り返りが必要です。調べてもなお職歴がわからない場合は、素直に申告しましょう。履歴書は、自分の情報を企業へ最初に伝える書類でもあるため、正しい情報を記載して次の選考ステップに進みましょう。


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