履歴書の最初の部分には、応募者のプロフィールを記入する基本情報欄があります。基本情報は採用担当者が最初に見る内容であり、第一印象に影響する部分です。
しかし、基本情報の正しい書き方がわからない人もいることでしょう。本記事では、就活や転職活動中の方向けに、履歴書の基本情報の役割、各項目の正しい書き方、採用担当者が見ているポイントを解説します。基本情報を正しく書く際に、ぜひ参考にしてください。
履歴書とは、応募者のプロフィールをまとめた書類です。採用担当者は履歴書を通して、名前や住所、どのような教育を受けて、どのようなスキルや資格を保有しているのかなどを確認しています。また、応募者が自社とマッチするのか、熱意はあるかなどを判断する資料でもあるため、丁寧に作成しましょう。
履歴書の最初にある基本情報には、氏名や住所など応募者の基本的なプロフィールを記載します。基本情報は採用担当者が最初に目を通す部分なので、省略することなく正しい情報を記載しましょう。基本情報だけで落とされる可能性は低いですが、丁寧に読みやすい文字で記入し、誠意を伝えるようにしましょう。
履歴書というと学歴・職歴、免許・資格、自己PR欄などの書き方で悩む方が多いものです。しかし、採用担当者が一番初めに目にする部分である基本情報も、履歴書ではとても重要です。まずは、履歴書の基本情報とはなんなのか、その役割について見ていきましょう。
履歴書の基本情報には日付、氏名、住所、年齢、電話番号、メールアドレス、印鑑、証明写真などの項目があります。ここではそれぞれの項目について簡潔に説明します。項目ごとの詳しい情報については後述しますので、履歴書の書き方の参考にしてください。
・日付:履歴書を持参する、または郵送する日付を記入します。
・氏名:応募者の氏名を記入します。
・住所:応募者が現在住んでいる住所を記入します。現住所と連絡先が異なる場合は、それぞれの住所を記入します。
・年齢:応募者の生年月日や現在の年齢を記入します。
・電話番号:応募者の連絡先を記入します。携帯電話番号でもかまいません。
・メールアドレス:応募者のメールアドレスを記入します。こまめにチェックできるものを記入しましょう。
・印鑑:応募者の名字の入った印鑑を押すところです。押印欄がない履歴書もあります。
・証明写真:3ヶ月以内に撮影した応募者本人の写真を貼り付けます。
面接時に持参する場合は、履歴書を手渡しする日を記入します。履歴書を郵送して提出するときは、ポストに投函する日付を書きましょう。
日付欄で使用する数字は算用数字(1,2,3など)、漢数字(一、二、三など)どちらでもかまいません。和暦と西暦についても、どちらでも大丈夫ですが、履歴書全体で統一するようにしましょう。
また、履歴書とともに送付状、職務経歴書なども一緒に提出することもあります。その際には、すべての書類の日付と数字を合わせるようにしてください。
氏名欄には、戸籍に登録されている応募者本人の名前を、読みやすいように丁寧な字で記入します。戸籍上は旧字体ですが、日常生活では新字体を使っている方もいるかもしれません。履歴書には、普段使用している方ではなく、戸籍に登録された名前を記載するようにしましょう。
氏名を記入する場合は、名字と名前の区別を明確にするため、名字と名前の間に1字くらいのスペースを空けます。また、振り仮名の記載方法は履歴書によって異なります。「ふりがな」表記のときは平仮名、「フリガナ」表記のときは片仮名で記入しましょう。
生年月日や年齢で使用する数字は日付と同じように、西暦・和暦、算用数字・漢数字どれを使っても問題ありませんが、履歴書全体で統一して読みやすくすることが大切です。
年齢は日付欄に記入した時点のものを記入しましょう。もし日付を提出した次の日が誕生日で、面接時に年齢がひとつ上になっていたとしても問題ありません。採用担当者は履歴書を見てそれを把握しています。
性別の項目は、男女いずれかを◯で囲みましょう。
住所は省略することなく都道府県からマンション名や部屋番号まで記入しましょう。
丁目や番地については、「1-1-1」のようにハイフンで記載せず「1丁目1番1号」のように記入するのが一般的です。ただし、郵便番号については、「123-1234」のようにハイフンを使用しましょう。
住所の振り仮名については、数字以外のすべての文字に対して記入してもいいですし、市区町村名まででもかまいません。ただし、マンション名などに読みにくい漢字が入っていることもあるため、マンション名などにも振り仮名を記入するようにしましょう。
連絡先住所が応募者の現住所と同じであれば「同上」のみでかまいません。現住所と連絡先住所が異なるときは、省略せずに記入しましょう。
電話番号を記入する際は、一つひとつの数字をはっきりと丁寧に書くことが大切です。字が乱雑で読みにくく「0」と「6」の見分けがつかないと、電話のかけ間違いが発生します。企業に迷惑をかけることになるので、丁寧に書きましょう。電話番号欄が2つあることもありますが、携帯電話しか所有していないのであれば、その番号のみの記載でかまいません。
メールアドレスは、携帯会社のキャリアメールではなく、Webメールアドレスを記入するのが一般的です。キャリアメールだと、企業からのメールをブロックしてしまう恐れがあります。もしWebメールがなければ、就活・転職活動用にフリーアドレスを取得しておきましょう。なお、転職するときに現在所属している社用のメールアドレスは使わないようにしてください。
履歴書に印鑑を押す欄がある場合は、必ず押印しましょう。押印欄がないのであれば、押印は不要です。押印に使用する印鑑は、三文判とも呼ばれる認印を使います。実印やスタンプ式のものは履歴書での押印には向いていませんので、使用しないようにしましょう。
押印する前に、印鑑に欠けや摩耗がないかチェックします。不要な紙に一度押して確認するのがおすすめです。チェックして問題がなければ履歴書に押印します。印影が薄い・かすれている・二重押しなどはNGなので注意しましょう。
証明写真は3ヶ月以内に撮影した応募者本人の写真を使用します。履歴書によって縦36〜40mm、横24〜30mmと若干サイズが異なります。写真を撮る前にサイズをよく確認し、履歴書に適したサイズを選択するようにしましょう。
証明写真を撮影する際は、スーツを着用することはもちろん、髪型やメイクが派手すぎないように注意しましょう。シャツやブラウスの色を白にしておけば、健康的な顔色になりやすいのでおすすめです。口角を上げて目をやや見開くようにすると、明るい印象になりやすいでしょう。写真店で撮影するなら、カメラマンに意見を求めながら撮影するのもおすすめです。
撮影した写真は、剥がれてしまった場合でも誰のものかすぐわかるように、裏に氏名を記入してから履歴書に貼り付けます。
履歴書の基本情報には応募者のプロフィールが書かれています。採用担当者は基本情報からどのようなことを読み取っているのでしょうか。ここでは、採用担当者が履歴書の基本情報で見ているポイントを解説します。
採用担当者は数多くの履歴書に目を通します。そのため、履歴書は丁寧で読みやすい文字であることが好まれます。
パソコンで履歴書を作成するのであれば、明朝体で10.5pt〜11ptのサイズにすることが多いです。適度な見栄えとすっきり感があり、読みやすいでしょう。
手書きで履歴書を記入する際は、楷書体で丁寧に書きましょう。文字が小さすぎる、大きさがバラバラ、乱雑、行書体などになっていると読みにくくなります。採用担当者に悪いイメージを与えないためにも、丁寧に書くことを意識しましょう。
履歴書の写真は、応募者の外見がわかる重要な資料です。履歴書に書かれた内容とともに、写真から人物像をイメージする採用担当者も少なくありません。そのため、好印象を与えられるように意識することが大切です。
たとえば、夏場の暑い時期でも、男性ならスーツにネクタイ、女性ならジャケットを着用して撮影しましょう。髪型やメイクは派手にならないようにします。歯を見せるのは良くありませんが、口角が少し上がる程度の微笑は好印象を与えやすいのでおすすめです。
証明写真はスピード写真で手軽に撮影することも可能ですが、採用担当者により良い印象を与えるためにも写真店での撮影をおすすめします。明るくはっきりとした写真で、応募者の魅力が引き出されやすいためです。
履歴書の基本情報はシンプルな箇所ではありますが、それだけに書き方で迷うこともあるものです。基本情報は応募者のプロフィールを伝える大切な部分なので、正しい書き方で正確に記入しなければなりません。ここでは、履歴書の基本情報を書く際のよくある質問とその回答をまとめました。基本情報を記入する際の参考にしてください。
履歴書は手書き・パソコンどちらで書いてもかまいません。
採用担当者によっては、手書きの方が人柄がわかる、温かみがあるなどの理由で手書きを好む場合もあります。字に自信がある方や、丁寧に記入できる方は手書きで作成するのがよいでしょう。
もちろん、パソコンで書いたからといって、マイナスイメージになったり選考で落とされたりするようなことはありません。字に自信がない、パソコンの方が書きやすいのであれば、パソコンで履歴書を作成しましょう。特に決まりはありませんが、明朝体で10.5pt~11ptで書くのがおすすめです。
履歴書によって若干サイズが異なりますが、縦40mm×横30mmくらいが一般的です。履歴書の写真を貼り付ける部分にサイズが書かれていますので、事前によく確認しましょう。
スピード写真を利用する場合は「履歴書用」のボタンを押せば問題ありません。写真店で就活・転職活動用写真を撮影する場合は、履歴書に記されている写真サイズを伝えてください。それにあわせて写真サイズを調整してくれます。
ちなみに、サイズが合っているからといって、スマートフォンやタブレットで撮影した写真は使わないようにしましょう。もちろん、プリントシール機で撮影した写真もNGです。サイズを合わせたとしても、印象が悪くなるので使用はお控えください。
和暦・西暦どちらでもかまいませんが、履歴書全体で統一するようにしましょう。
和暦を使用するときは「S(昭和)」「H(平成)」「R(令和)」のように省略してはいけません。西暦を使用する際も「1995年」を「95年」と省略するのはNGです。
履歴書は公文書なので、省略せず丁寧に記載するようにしましょう。
履歴書の基本情報を記入時に書き損じてしまったら、新しい履歴書を用意しましょう。履歴書は企業に提出する正式な書類なので、印象を悪くしないためにも修正液は使用せず、書き直してください。
書類の偽造を疑われないようにするためにも、修正液の使用は避けましょう。厚生労働省でも、修正液や修正テープ、二重線、訂正印での使用は厳禁としています。
(参考:厚生労働省「応募書類の作り方」)
仮に修正が良いとされていたとしても、修正ばかりの履歴書は見栄えがよくありません。採用担当者に、入社意欲がなく仕事への向き合い方が悪いと判断される可能性もあるため、注意が必要です。
履歴書にはさまざまな種類がありますが、迷ったら「JIS規格」を選ぶとよいでしょう。JIS規格は国が定めている標準規格であり、もっとも基本的な履歴書といえます。就職・転職・アルバイトなどさまざまなシーンで利用できますので、企業から指定がなく、どれを使うべきか迷ったらJIS規格の履歴書を使いましょう。
自己PR欄や自由記入欄に多くの情報を記入したいのであれば一般用、職歴が多くそれをアピールしたいのであれば転職用など、自分にあった履歴書を使用するのも良いでしょう。また、複数社を受けていて枚数が足りなくなり、新たに買い足す場合は、前回使った規格のものを購入しましょう。すでに何度も書いている形式なので、迷うことが少ないです。
書き間違いを防ぐためには、丁寧にゆっくり書くことが大切です。とはいえ、人間はミスをするものなのでミスを最小限にするために、下書きするとよいでしょう。
下書きは、手書きではなくパソコンで作成するのがおすすめです。パソコンであれば字の形やバランス、文字の間隔や行間などが整っていますし、書き間違えてもすぐに修正できます。
パソコンでお手本の履歴書ができたら、それを参考にしながら書けばミスすることが少なくなるでしょう。
今回は、履歴書の基本情報の正しい書き方と採用担当者が見ているポイントを解説しました。
履歴書の基本情報は応募者本人の情報を伝えるために大切な部分です。また、採用担当者が最初に見るのが基本情報なので、丁寧に読みやすく書くことを意識しましょう。証明写真を見て応募者のイメージをつける採用担当者もいますので、写真撮影にもぜひこだわってください。本記事が、より良い履歴書作成の参考になれば幸いです。
履歴書作成「ワンポチ」ではPC・スマホから履歴書・職務経歴書が作成できます。新卒・転職・アルバイト等のシーン別フォーマットで簡単入力。自己PRや志望動機の各種テンプレートはもちろん、入力内容の保存機能、作成後のダウンロードも簡単にできるので、誰でも気軽にご利用いただけます。履歴書を効率よく作成できるワンポチをぜひお試しください。