履歴書の学歴欄・職歴欄の正しい書き方|記入例や注意点を解説

履歴書の学歴欄・職歴欄の正しい書き方|記入例や注意点を解説



履歴書の学歴欄には、自身の学歴を正しく記入する必要があります。学歴はシンプルな項目だからこそ、ミスがあれば目立ってしまうので注意しましょう。

今回は学歴欄の正しい書き方として、さまざまなパターン別に具体的な記入例をご紹介します。ポイントを踏まえながら、基本的なルールを確認していきましょう。

また、職歴欄の書き方や記載例も併せてご紹介します。

履歴書の学歴欄の書き方

履歴書の学歴欄の書き方



履歴書には、自身の学歴や職歴を記入する欄があります。学歴欄は、応募者が今までどのような学校に通って、どのような教育を受けてきたのかを伝えるために書くものです。

書き方には一定のルールがあるため、モデルケースを参考にしながら、どのような点をおさえるべきなのかを確認しておくとよいでしょう。

学歴の記入例

履歴書の学歴欄について、ここでは大学の新卒採用を希望するケースの記入例をご紹介します。

学歴・職歴

学歴

2018

3

××区立○○中学校 卒業

2018

4

東京都立○○高等学校 入学

2021

3

東京都立○○高等学校 卒業

2021

4

○○大学 □□学部 △△学科 入学

2025

3

○○大学 □□学部 △△学科 卒業見込み

職歴

なし

以上



上記のように、学歴欄は職歴とセットになっているため、一行目に「学歴」と記載してどちらの経歴を示しているのかを明確にする必要があります。

学歴を書くときのポイント

学歴の基本的な表記方法は上記の記載例のとおりですが、状況によって細かなポイントが異なるので、いくつかのルールをおさえておくと安心です。

入学・卒業の年月と学校名を書く

学歴を記載する際には、入学した年月、卒業した年月とセットで学校名を書く必要があります。入学や卒業した年月が分からないときは、Webの年号早見表で生年月日をもとに簡単に調べられるので、必ずチェックしておきましょう。

また、入学許可証や卒業証書で確認することも可能です。なお、上の例のように新卒採用の選考を受ける際には、「卒業見込み」と記載します。

卒業見込みとは、「卒業に必要な単位が取得できている」「入社日までに卒業が可能である」という状態を意味する言葉です。在学中との違いを明確にするためにも、予定通りに卒業できる場合は卒業見込みと記入しましょう。

正式名称で書く

学校名や学部名、学科名は、省略せずに記載します。どのような分野を学んできたかを伝えるため、正式名称を用いましょう。

なお、高校は「高等学校」、高専は「高等専門学校」と記載します。

義務教育の課程は省略しても構わない

原則として、応募先の企業から特に指定がなければ、中学校までの義務教育は省略しても問題ありません。履歴書の学歴・職歴欄はスペースに限りがあるため、職歴がある方は学歴を必要最低限にまとめるほうがよいでしょう。

具体的には、高卒であれば「○○高等学校入学」からはじめ、大卒や専門学校卒であれば「○○高等学校卒業」から始めるのが一般的です。ただし、新卒の場合は職歴がないので、上記の記載例のように「中学校卒業から」書きましょう。

和暦と西暦のどちらかに統一する

学歴欄の年表記は、和暦と西暦のどちらで記載しても問題ありません。ただし、履歴書の中で和暦と西暦が混在していると、読みづらい印象を与えてしまう恐れがあります。

そのため、日付欄や生年月日も含めて、どちらか一方に統一することが大切です。履歴書は横書きのため、特にこだわりがなければ西暦で統一するのがおすすめです。

和暦では年号が切り替えられたタイミングや、「元年」の表記のように気をつけるべきポイントが多いため、基本的には西暦を用いると決めておくとよいでしょう。

履歴書の職歴欄の書き方

履歴書の職歴欄の書き方


履歴書のフォーマットでは、学歴と職歴がセットになっています。そこで、職歴の書き方についても確認しておきましょう。

職歴の記入例

職歴欄は、応募者が過去にどのような会社で、どういった仕事をしてきたのかを伝えるためのものです。また、企業で働いた経験のうち、雇用形態はどのようなものだったのかも明示する必要があります。

ここでは、一般的な転職のケースを想定して、職歴の記入例をご紹介します。

学歴・職歴

職歴

2015

4

株式会社○○○○ 入社

東京支社 ××事業部 △△課配属

□□の営業担当として、新規提案営業を行う

2018

3

一身上の都合により退職

2018

4

株式会社●●●● 入社

本社 ■■部 ◆◆チーム配属

現在に至る

以上



職歴を記載するときも、学歴と同様に中央に「職歴」と記入してからスタートします。その下から年月を記載し、勤務先や配属先に関する情報を書き入れましょう。

職歴を書くときのポイント

職歴を記載する方法も、基本的には学歴と同じようなポイントを意識すれば問題ありません。ここでは、職歴をまとめる際の注意点を3つに分けて見ていきましょう。

すべての職歴を書く

職歴については、働いていた期間に関わらず、原則として今までのすべての情報を記載する必要があります。働いていた年月にブランクがあると、場合によってはマイナスイメージにつながる可能性もあるため、すべての職歴を漏れなく記載するようにしましょう。

なお、実際にブランクがある場合には、そのまま空白期間を空けて記載する必要があります。在職期間を延ばして期間を埋めようとする行為は、経歴詐称にあたるため注意が必要です。

ブランクの期間については、面接時に理由や背景を問われる可能性があるので、きちんと説明できるように準備しておくとよいでしょう。

正式名称で書く

会社名や所属部署名は、省略せずに正式名称を記載します。たとえば、株式会社と記載する際には、「(株)」のように省略するのはふさわしくありません。

また、途中で社名の変更が行われた場合は、「○○株式会社(現●●株式会社)」のように記載しましょう。なお、会社名だけで何の業種か分かりづらい場合は、会社名の横に「食品メーカー」と業種を記載することも可能です。

最後は「以上」で締める

すべての職歴を記載したら、「現在に至る」と記載して結びます。最後に改行して、右寄せで「以上」と記載し、職歴が完結したことを明示しましょう。

職歴の記入後は、漏れや誤字・脱字がないかを読み返して確認することが大切です。

履歴書で学歴・職歴を書く際の年号計算方法(年号早見表)

履歴書で学歴・職歴を書く際の年号計算方法(年号早見表)



学歴や職歴をまとめる際には、正確な年表記を行う必要があります。年号については、インターネットで自身の生年月日をもとに検索するほか、以下の方法で確認することも可能です。

学歴の年月

中学卒業、高校入学

生まれた年に16を足す

高校卒業、大学・短大入学

生まれた年に19を足す

短大(2年制)卒業

生まれた年に21を足す

大学卒業

生まれた年に23を足す



浪人・留年した場合は、その年の分だけプラスしてください。また、和暦・西暦の変換方法は以下のとおりです。

和暦・西暦変換

昭和

和暦+25+1900=西暦

平成

・20世紀中:和暦+88+1900=西暦

・21世紀以降:和暦-12+2000=西暦

令和

和暦+18+2000=西暦



【例文】ケース別の学歴の記入例

【例文】ケース別の学歴の記入例



学歴を記載するにあたって、特殊な事情がある場合は、状況に合った方法を選ぶ必要があります。ここでは、学歴に関する記入例をさまざまなパターンで確認していきましょう。

中途退学の場合

中途退学した場合も、入学した事実と一定期間通学していた事実を示すため、その旨をきちんと表記する必要があります。記載がなければ、その期間に不可解なブランクが空いてしまうので、入学と中途退学をセットで記入しましょう。

学歴・職歴

学歴

2018

3

××区立○○中学校 卒業

2018

4

東京都立○○高等学校 入学

2021

3

東京都立○○高等学校 卒業

2021

4

○○大学 □□学部 △△学科 入学

2022

7

○○大学 □□学部 △△学科 中途退学


中退をしている場合は、どの時点で中途退学をしたのかを明記しましょう。また、「中退」と省略しないように注意が必要です。

浪人・留年・休学した場合

浪人や留年については、特に記入する必要はありません。たとえば、以下のケースのように高校卒業と大学入学の間にブランクがあれば、浪人していた事実は自然と伝わります。

ただし、休学していた場合には、留年と区別をつけるために明記したほうが印象はよくなるでしょう。このときには、休学をに至った理由もきちんと添えておくのがおすすめです。

学歴・職歴

学歴

2015

3

××区立○○中学校 卒業

2015

4

東京都立○○高等学校 入学

2018

3

東京都立○○高等学校 卒業

2019

4

○○大学 □□学部 △△学科 入学

2020

4

○○大学 □□学部 △△学科 休学(病気療養のため)

2020

10

○○大学 □□学部 △△学科 復学(完治により復学)

2025

3

○○大学 □□学部 △△学科 卒業見込み






転校・転入の場合

途中で転校や専攻の変更があった場合には、その旨も正確に記載しましょう。

学歴・職歴

学歴

2018

3

××区立○○中学校 卒業

2018

4

東京都立○○高等学校 入学

2019

9

東京都立●●高等学校 転入学

2021

3

東京都立●●高等学校 卒業

2021

4

○○大学 □□学部 △△学科 入学

2025

3

○○大学 □□学部 △△学科 卒業見込み






学校名が変更した場合

学校名が変更した場合は、タイミングによって記載方法が異なります。

在学中の変更

学歴・職歴

学歴

2018

3

××区立○○中学校 卒業

2018

4

東京都立○○高等学校 入学(現東京都立●●高等学校)

2021

3

東京都立●●高等学校 卒業



卒業後の変更

学歴・職歴

学歴

2018

3

××区立○○中学校 卒業

2018

4

東京都立○○高等学校 入学(現東京都立●●高等学校)

2021

3

東京都立○○高等学校 卒業(現東京都立●●高等学校)






【例文】ケース別の職歴の記入例

【例文】ケース別の職歴の記入例



続いて、職歴についてもケース別の記入例を見ていきましょう。

退職日が決まっている場合

転職活動を行うにあたって、すでに退職日が決まっている場合は、以下のように退職予定日を記載します。



職歴

2015

4

株式会社○○○○ 入社

東京支社 ××事業部 △△課配属

□□の営業担当として、新規提案営業を行う

現在に至る(2025年3月31日退職予定)

以上



記載方法としては、「現在に至る」のすぐ横に日付と合わせて書くのが適当です。

離職中の場合

現在離職中の場合は、職歴欄の最後の項目を退職にして、現在仕事に就いていないことを明示しましょう。



職歴

2015

4

株式会社○○○○ 入社

東京支社 ××事業部 △△課配属

□□の営業担当として、新規提案営業を行う

2025

12

一身上の都合により退職

以上



なお、自分の意思で退職した場合は「一身上の都合により退職」、人員整理や倒産といった企業の都合による退職であれば「会社都合により退職」と記載するのが一般的です。

アルバイトの経験を記載する場合

特に正社員としての職歴がない、あるいは就業期間の長いアルバイトがある場合は、アルバイトの経験を記載します。経験した職務内容と希望する職種の相性によっては、アピール材料になる可能性もあるでしょう。



職歴

2021

4

株式会社○○○○ 入社(アルバイト)

ファミリーレストラン□□ △△店勤務

ホール業務、新人教育を担当

現在に至る

以上



アルバイトの経験が多く、職歴欄に書ききれなくなる可能性がある場合は、「従事した期間が長いもの」「社会保険に加入していたもの」をピックアップするのも有効です。その場合は、ほかの経歴を「他3社の単発アルバイトを経験」のようにまとめるとよいでしょう。

職歴が書ききれない場合

職歴を書ききれない場合は、職務経歴書を併用して、履歴書では簡潔にまとめるのが適切です。



職歴

2011

4

株式会社○○○○ 入社(アルバイト)

他3社の単発アルバイトを経験

一身上の都合により退職

2014

4

株式会社○○○○ 入社

2016

3

一身上の都合により退職

2016

4

株式会社●●●● 入社

2018

3

一身上の都合により退職

2018

4

株式会社×××× 入社

2021

3

一身上の都合により退職

2021

4

株式会社□□□□ 入社

現在に至る

以上

詳細な職歴については、添付の職務経歴書をご参照ください。




詳細な職歴については、添付の職務経歴書をご参照ください。

職務経歴書を併用するにあたっては、履歴書でもその旨を分かりやすく伝えることが大切です。

職歴がない場合

職歴がない場合は、「なし」と記載し、「以上」で締めましょう。空欄のままにしておくと、採用担当者に記載漏れの可能性を疑わせてしまうので、職歴がないことを明示するほうが親切です。



職歴

なし

以上



履歴書に学歴・職歴を書くときの注意点

履歴書に学歴・職歴を書くときの注意点



最後に、履歴書に学歴・職歴を書くときの注意点を確認しておきましょう。

学歴の間に職歴が入る場合の書き方

大学の在学中にアルバイトをしていた場合、学歴の間に職歴が挟まっているケースもめずらしくありません。しかし、時系列では学歴と職歴が混在していても、両者は分けて記載するのが基本です。

また、高校を卒業してから社会人としてすぐに働き、退職をして大学に入った場合は、職歴の最後のところに理由を記入しておきましょう。明確な理由を示しておけば、面接時にも経歴の説明がしやすくなります。

職歴を省略してはいけない

職歴は複数のアルバイト経験をしている場合を除き、すべてを記載するのが基本です。職歴が複数あるにもかかわらず、名のある企業のみに絞って書き込もうとすると、不自然なブランクができてしまうため不信感の原因となります。

職歴は雇用保険の加入履歴から確認できるため、虚偽の申告をしても後から発覚するリスクがあります。無用な誤解を避けるためにも、自身の経歴を正しく記載しましょう。

短い職歴でもすべて記載する

職歴については、たとえ短期間のものであったとしても、省略しないのが原則です。むやみに不信感を与えないように、きちんと理由を添えてすべての職歴を記載しましょう。

ただし、試用期間中に退職したものについては、記載をする必要はありません。

学歴の書き方の基本を押さえて履歴書をスムーズに作成しよう

学歴の書き方の基本を押さえて履歴書をスムーズに作成しよう


履歴書の学歴・職歴欄は、自身の経歴を正しく知ってもらうための重要な項目です。そのため、学校名や企業名には正式名称を用い、年表記は分かりやすいように西暦・和暦のどちらを使うかを統一しましょう。

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