医療事務の履歴書の書き方を解説!テンプレート・志望動機の例文あり

医療事務の履歴書作成は、記載事項が多く、特に志望動機や自己PRでは医療事務特有の視点が求められます。
当記事では、医療事務の履歴書を各項目に沿って解説します。さらに、経験者・未経験者別の志望動機例文も掲載しています。医療事務の履歴書作成でお悩みの方は、ぜひ本記事をご活用ください。
医療事務の履歴書作成のポイント

医療事務の履歴書を作成する際、おさえるべきポイントは2つあります。履歴書を書く前にポイントを理解し、採用担当者により効果的にアピールできるよう準備しましょう。
応募先によって敬称の書き方が異なる
医療事務は、応募先によって敬称が異なるため、記入前の確認が重要です。間違えた状態で提出すると、業界を理解できていないと思われるかもしれません。
志望先ごとの敬称の書き方
・病院やクリニック:貴院
・株式会社:貴社
・医療法人など:貴法人
志望先によって使い分けが必要であるため、複数の病院などに応募する際は、正しい敬称を使用しているか確認したうえで履歴書を作成しましょう。
医療事務でないとならない理由を伝える
履歴書の志望動機などを記入する際は、「医療事務でなければならない理由」を伝えましょう。医療事務以外にも事務業務はさまざまな企業で行えるため、「なぜ医療事務がよいか」を具体例などを用いて説明すると、意欲や熱意をアピールできます。
医療事務を志望する理由を述べた内容の例
患者様が病院に訪れて最初に関わるスタッフであり、患者様と医師や看護師をつなぐ重要なポジションを担えるため、医療事務として働きたい
履歴書を作成する際は、医療事務にこだわる理由を考えてみてください。
医療事務の履歴書の書き方
医療事務の履歴書で書くべき内容は12項目あります。
医療事務の履歴書で書くべき項目
・日付
・氏名
・生年月日
・住所
・電話番号・メールアドレス
・連絡先
・証明写真
・学歴
・職歴
・免許・資格
・自己PR・志望動機
・本人希望欄
細かい部分まで解説するため、医療事務の履歴書の書き方で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
日付
日付を書く欄には、「提出日」を記入します。履歴書を作成した日ではないため、事前に記入する際は注意しましょう。
また、履歴書の年号は西暦でも和暦でも問題ありませんが、項目ごとに違う表記をすると統一感がなくなります。どちらかに統一して記入すると、まとまった印象を与えられるでしょう。
氏名
氏名は記入欄のサイズにあわせて書くと、バランスを保てるため綺麗に仕上がります。また、苗字と名前のあいだはスペースを設け、はっきりと区別できるようにすると、採用担当者も確認しやすくなります。
あわせて、履歴書に書かれている「ふりがな」が平仮名かカタカナかを確認し、指定通りに記入しましょう。
生年月日
生年月日には自身の誕生日を記載します。「満◯歳」と書いてある場合は、提出時年齢を記入しましょう。
例えば、生年月日が2000年5月26日の場合、履歴書の提出日が2025年4月1日であれば、満24歳になります。
生年月日の年号も、日付と統一されているか提出前に確認すると、見落としを防げるでしょう。
住所
住所の項目は、履歴書提出時の住所を記入します。都道府県、市町村、番地、マンション名などを省略せず、必ず正式名称を書きましょう。ふりがなは、市町村名までで問題ありません。
マンションなどに住んでいる場合は、記入内容が長くなるかもしれませんが、文字の大きさを調整しながら建物名まですべて記入しましょう。
電話番号・メールアドレス
自身の電話番号とメールアドレスを記入する欄です。電話番号は、固定電話がなければ携帯電話の番号のみで問題ありません。
ただし、転職の方は会社用の電話番号やメールアドレスは避けたほうがよいでしょう。会社によっては、電話やメールの履歴を確認できるようになっており、転職活動がバレるリスクがあります。
そのため、電話番号とメールアドレスは、必ずプライベートで使用しているものにしましょう。
連絡先
連絡先は、現住所以外で志望先とやり取りを行いたい場合に記載する項目です。現住所とは「いま住んでいる場所」を指すため、実家を出ている場合は寮やアパートなどが該当します。
例えば、現在一人暮らしをしている方が郵便物などを現住所以外に届けたい場合は、連絡先に実家などの住所を記載するとよいでしょう。連絡先は必ずしも記入しなければならない項目ではなく、現住所と同じであれば不要です。現住所のままで問題ない場合は、連絡先に「同上」と記入しましょう。
証明写真
証明写真は、自身の顔がわかるように履歴書に貼る写真です。一般的には縦4cm×横3cmで、撮影してから3ヶ月以内の写真がよいといわれています。また、カラーで正面から撮影したものを使用しましょう。
ジャケットやシャツなど清潔感のある服装を選び、髪は落ち着いた髪色でまとめると好印象を与えられます。写真を貼る際は、裏面に氏名を書いておきましょう。万が一履歴書から剥がれても、採用担当者が誰の写真か把握できます。
学歴
学歴は、基本的に職歴と一緒の欄に記入します。履歴書にもよりますが、基本的には学歴と職歴が分かれていないため、学歴を書く前に「学歴」と記入し、パッと見たときにわかるようにするとよいでしょう。
記入する学歴は、高等学校以降です。
学歴の例文
20XX年◯月 都立〇〇高等学校 入学
20XX年◯月 都立〇〇高等学校 卒業
20XX年◯月 〇〇大学△△学部××科 入学
20XX年◯月 〇〇大学△△学部××科 卒業
例のように、略称ではなく正式名称を記載し、「入学」と「卒業」をあわせて書きましょう。なお、新卒採用の方は「卒業見込み」と記載します。
職歴
職歴は、学歴から一行あけて「職歴」と記入してから詳細を書きます。学生時代のアルバイトを除き、正社員や派遣などで働いた会社名などを記入しましょう。
転職活動をしながら働いている方で退職の目処がついている場合は、「◯年◯月◯日退職予定」と書いておくと、いつから働けるかを示せます。
現職まで記入したら、「以上」と記載し項目を締めます。新卒採用の場合は、職歴は「なし」で問題ありません。
免許・資格
医療事務に活かせる免許や資格を持っている方は、取得した資格から順に記載しましょう。略称ではなく正式名称で正しく記入します。
また、記入欄が足りない場合は、特にアピールしたいものを優先して書くとよいでしょう。書き方の例は以下の通りです。
免許・資格の例文
2023年◯月 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)合格
2024年◯月 医事コンピュータ技能検定試験 2級 合格
免許や資格を記入する際は「合格」や「取得」の使い分けがポイントです。技能検定などの一定基準を満たすと取得できる資格は「合格」、免許証が交付される資格は「取得」と記載します。
自己PR・志望動機
自己PRや志望動機は、基本的に個人で自由に記載できる項目です。だからといって何も書かなくてよいわけではなく、記入欄の8割以上は埋められるように意識して記入しましょう。
記入する際のポイントは、志望先の病院にあった内容を自身の経験にあわせて書くことです。
本人希望欄
本人希望欄は、どうしても譲れない条件や、健康面などで事前に伝えておきたい内容がある際に記入する項目です。例えば、「外来クラークを希望する」など、内容を簡潔にまとめたうえで記入します。
特筆事項がない場合は、「貴院の規定に従います。」などと一言添えるとよいでしょう。
医療事務の志望動機の例文

医療事務の志望動機で書くべきポイントは3つです。
医療事務の志望動機を書く際のポイント
・志望先で医療事務として働きたい理由
・医療事務として活かせる経験や強み
・志望先での目標・キャリアプラン
3つの内容を意識して書くと、医療事務に対する熱意や志望する病院で働きたい理由を簡潔かつわかりやすく伝えられます。
本章では、上記のポイントを踏まえた例文を、経歴ごとにご紹介します。
未経験者の場合
未経験の方は、前職もしくは現職の経験がどのように活かせるかや、志望先の病院の魅力を具体的に伝えると意欲が伝わります。医療事務未経験者の志望動機の例文は以下の通りです。
志望動機の例文
私は幼いころ病気になることが多く、よく貴院に通っていました。受付の方がいつも優しい言葉をかけてくださったことがきっかけで、私も貴院に貢献したいと思うようになりました。
前職ではメーカーの一般事務として、資料作成やスケジュール管理、社内外の調整業務に携わり、正確性と効率的な業務遂行力を培いました。これらの経験は、貴院においても迅速で的確な対応に活かせると考えております。医療事務は未経験ですが、患者様を支える仕事に魅力を感じ、貴院の一員として成長したいと強く思っています。
入職後は、業務を一つひとつ確実に習得し、将来的には円滑な病院運営に貢献できる存在を目指します。
例文のように実体験がない方は、「貴院の理念と自身の考えに共通する部分があり、医療事務として貢献できる人材になりたいと思った」という内容もおすすめです。
医療事務の業務内容や志望先と、これまでの経験が一致する部分を考え、積極的にアピールしましょう。
経験者の場合
医療事務の経験がある方は、経験した業務を具体的に書くと、備えているスキルや自身が即戦力として働けることを伝えられます。医療事務の経験がある場合の例文は以下の通りです。
志望動機の例文
私は医療事務として3年間、リハビリクリニックで受付・会計業務やレセプト業務に携わってきました。患者様と接する中で、より幅広い診療科を持つ総合病院で経験を積み、専門知識を深めたいと考え貴院を志望しました。
診療報酬請求事務能力認定試験の資格を活かし、正確かつ迅速なレセプト業務に貢献できると自負しております。総合病院ならではの多様な保険制度や診療報酬の仕組みを学び、チーム医療を支える存在として成長していきたいです。
また、業務の効率化や後輩育成にも積極的に取り組み、医療機関全体の運営に貢献できる医療事務員を目指します。
できる業務を明確に伝え、志望先の病院でどのように活躍できるかをイメージしやすくしましょう。
ブランクありの場合
以前医療事務をしていたものの、事情などがあり期間が空いている場合の例文は以下の通りです。
志望動機の例文
医療事務として8年間勤務し、受付・会計・レセプト業務に従事していましたが、育児により3年前に退職しました。貴院は地域に根差した医療を提供しており、患者様に寄り添う温かい対応をされている点に魅力を感じています。
これまでの職務経験と育児中に合格した医療事務管理士技能認定試験のスキルを活かし、患者様が安心できる環境を一緒に作り、業務の正確性を高めながら貴院に貢献したいと考えております。
ブランクのある方は、空白期間をネガティブな印象にしないことがポイントです。期間が空いた理由やその期間に何をしていたかを簡潔に伝え、即戦力として働けるスキルや意欲があることをアピールしましょう。
新卒の場合
新卒の場合は、アルバイトやゼミ、サークルなどの経験を医療事務に活かす方法を簡潔にまとめると、就職後の働き方を想像してもらいやすくなります。新卒で医療事務を希望する際の志望動機の例文は、以下の通りです。
志望動機の例文
私は、チームを支える仕事にやりがいを感じ、医療事務として患者様や医療スタッフを支援したいと考えています。大学では、野球部のマネージャーとしてスケジュール管理やデータ入力、選手の体調管理を行い、細やかな気配りや適切なサポート力を培いました。また、部員がケガをし貴院を訪れた際に受付の方の温かい対応に感動した経験から、私も医療業界に貢献したいと思うようになりました。
未経験ではありますが、資格取得にも積極的に取り組み、貴院の一員として患者様に信頼される医療事務員を目指してまいります。
キャリアアップへの積極性をアピールすると、向上心があると思ってもらえるでしょう。
医療事務の履歴書の書き方でよくある質問

医療事務の履歴書を準備する際によくある質問を2つご紹介します。履歴書は就職・転職活動を行うにあたって非常に重要な資料のため、事前に確認しておきましょう。
医療事務の経験が浅い(または未経験)場合、どのように書けば良い?
医療事務以外の事務経験や、接客経験、PCスキルなどを具体的に記載しましょう。また、医療事務の資格取得に向けての学習状況や、医療分野への興味・関心を積極的にアピールしましょう。アルバイト経験やボランティア経験も、業務に関連するスキルを示す良い材料になります。
複数の医療機関で勤務経験がある場合、どのように書くのが効果的?
各医療機関名、勤務期間、診療科、担当業務を明確に記載しましょう。それぞれの経験で得たスキルや知識、実績などを簡潔にまとめることが重要です。応募先の医療機関の規模や診療科と類似する経験があれば、特に強調しましょう。
医療事務の履歴書は専門性アピールで差をつけよう!

今回の記事では、医療事務の履歴書の書き方について詳しく解説しました。
医療事務の仕事は、単なる事務作業に留まらず、医療保険制度の知識、患者様への細やかな対応、そして医療機関の円滑な運営を支える専門性が求められる職種です。採用担当者は履歴書を通して、応募者がこれらの専門性をどの程度持ち合わせているか、そして当院の医療現場に貢献できる人材であるかを見極めようとします。専門性を効果的にアピールし、採用を掴むための履歴書を作成しましょう。
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【ディスクリプション】
医療事務の履歴書で記入する項目は数多くあります。本記事では、それぞれの正しい書き方とポイント、志望動機の例文もご紹介します。医療事務を目指している方や履歴書を書く手間を減らしたい方は、ぜひ参考にしてください。