【例文あり】薬剤師の履歴書の書き方とポイントを徹底解説

【例文あり】薬剤師の履歴書の書き方とポイントを徹底解説


この記事では、あなたの専門知識と患者様への貢献意欲を履歴書で明確に伝え、薬剤師としての新たなキャリアを成功させるために、採用担当者の目に留まる履歴書の書き方を解説します。

薬剤師の履歴書作成で押さえておきたいポイント

薬剤師の履歴書作成で押さえておきたいポイント



薬剤師の仕事に就くためには、履歴書でしっかりとアピールすることが重要です。

まずは、履歴書を作成する際の基本的なポイントを詳しく解説します。準備段階からミスや漏れがないよう、確認しながら進めましょう。

履歴書作成は手書き・パソコン(スマホ)どちらでもOK

薬剤師の履歴書作成は、手書き、パソコン、スマートフォンのいずれの方法でも基本的に問題ありません。「手書きの文字から人柄や熱意が伝わる」という考え方もありますが、特に決まりはないため、応募先の病院、薬局、企業などの規定や採用傾向を確認することが重要です。

手書きの履歴書は、丁寧な文字で作成することで、あなたの真摯な姿勢を示すことができます。ただし、書き損じると一から書き直す必要があるため、時間に余裕をもって作成しましょう。一方、パソコンやスマートフォンで作成する場合は、修正や複製が容易であり、効率的に作成できます。また、調剤システムや電子カルテなどのPCスキルをさりげなくアピールできるというメリットもあります。

それぞれの作成方法にはメリットと注意点があるため、ご自身の得意な方法や応募先の雰囲気に合わせて、最適な方法を選択すると良いでしょう。

応募先の指定フォーマットを確認し強みを活かせる履歴書を選ぶ

履歴書には様々なフォーマットがありますが、基本的にはどの形式を使用しても問題ありません。ただし、応募先の医療機関や企業が指定のフォーマットを用意している場合があるため、必ず事前に確認しましょう。特に指定がない場合は、厚生労働省様式やJIS規格の一般的な履歴書に加えて、あなたの薬剤師としての強みや経験をより効果的にアピールできるフォーマットを選ぶのも良いでしょう。

例えば、新卒や経験の浅い方は、職歴欄が比較的狭く、大学での研究内容、実務実習での経験、取得した資格、学会発表、ボランティア活動などを詳細に記入できるフォーマットを選ぶことで、薬剤師としての基礎知識や学習意欲を示すことができます。転職者の方は、職歴欄が広く、これまでの勤務先での業務内容、実績(例:患者様への服薬指導件数、DI業務経験、チーム医療への貢献など)、マネジメント経験などを具体的にアピールできるフォーマットを選ぶと良いでしょう。

用紙のサイズは、応募先からの指定がない場合、一般的にはA4サイズを使用します。見やすく、採用担当者が扱いやすいサイズを選ぶようにしましょう。

薬剤師の履歴書の書き方を項目別に解説


ここからは、履歴書の項目に沿って詳しい書き方を解説します。薬剤師として就職、転職する際に記入すべき点も、併せて確認してください。

基本情報

日付は、郵送では投函日、持参するときは当日を記載します。履歴書上に和暦と西暦が混在しないよう、どちらかに統一します。

写真は縦4cm×横3cmで無背景、3か月以内に撮影したカラー写真が望ましいでしょう。服装は、フォーマルなスーツやジャケットが好印象です。

氏名の欄に「ふりがな」とあれば平仮名で、「フリガナ」とあればカタカナで記載します。住所は都道府県から始めて、建物名まで省略せず記載しましょう。

学歴・職歴

学歴、職歴ともに、学校や勤務先は正式名称で記載します。最上部の中央に「学歴」と記載し、次の行に中学校の卒業年次、さらに高校の入学・卒業、大学の入学・卒業と続け、最終学歴まで記載します。大学は学部や学科、専攻まで記載しましょう。

学歴の記載が終わったら、1行空けて中央に「職歴」と記載します。次の行から職歴を記載しますが、退職理由も書き添えましょう。自己都合による退職は「一身上の都合により退職」、会社都合による退職は「会社都合により退職」とします。

勤務先は名称だけでなく、「△地区のエリアマネージャーとして、〇店舗の統括を担当」といった役職名や担当業務も記載しましょう。

資格・免許

資格や免許を、取得時期が古い順に記載します。資格・免許名は、必ず正式名称で記載してください。

例えば、英検なら実用英語技能検定です。薬剤師免許の他、認定薬剤師や専門薬剤師の資格もあれば記入します。資格取得に向けて勉強中のものがあれば、取得予定時期と併せて記載しておきましょう。

TOEICなど語学スキルは一見薬剤師の仕事と関係ないと思うかもしれませんが、製薬会社や一般企業では優遇されることもあるので記載しておいて損はありません。

志望動機・自己PR

志望動機や自己PRの欄は、履歴書の中で最も重要な項目といっても過言ではありません。応募先の企業や病院のWEBサイト、募集要項を参考にして内容を考えましょう。どのような薬剤師を求めているのか人物像を確認して、自身の経験や強みをどのように生かして貢献できるのかを具体的に記載します。

志望動機は「勤務条件が希望に合っている」という理由ではなく、応募先の事業や方針を理解して「この応募先だからこそ働きたい」という意思を明確に示すことが大切です。

本人希望

基本的には「貴社規定に従います」と記載します。職種や勤務地、勤務時間に希望があれば記載しますが、給与や待遇に関しては履歴書に記載しません。要望があれば面談の際に直接確認しましょう。

【ケース別】薬剤師の志望動機の例文

【ケース別】薬剤師の志望動機の例文



ここからは、履歴書の中の志望動機に着目して解説します。薬剤師の志望動機を考えるときに欠かせない3つの要素と、採用担当者に好印象を与える例文を3つのパターンでご紹介します。ぜひ履歴書作成の参考にしてください。

薬剤師の志望動機に欠かせない3つの要素

薬剤師の志望動機に必ず盛り込みたい要素は、以下の3つです。

志望動機に盛り込む要素
・なぜ応募先で働きたいと思ったのか
・自身の経験や強みをどのように生かして貢献できるのか
・採用されたら挑戦したいことや目標


「なぜ応募先で働きたいのか」については、理由の他に応募先の理念や業務内容、職場環境、魅力に感じた点を盛り込みます。採用担当者は「きちんと調べた上で応募している」と感じ、良い印象を持つでしょう。

応募先で生かしたい自身の経験や強み、採用された後も目標を持って精進する姿勢、といった前向きな内容を志望動機と併せて入れることも大切です。

例文1|新卒者(未経験者)の薬剤師の場合

新卒者は薬剤師としての勤務経験がないため、薬剤師を志したきっかけや、将来目指す薬剤師像を志望動機に盛り込みましょう。以下は、新卒者(未経験者)の例文です。

志望動機の例文
自身が中学生の頃、病気で入院した際に担当薬剤師の方がいつも気にかけてくれ、不安なときに寄り添ってくれた経験が薬剤師を志したきっかけです。

貴院は地域に根付いた医療機関で、対応する年齢層や疾患も幅広く、さまざまな経験を積める環境だと伺いました。業務に携わる傍らこれまで以上に学びを深め、将来は患者様に寄り添い、信頼される薬剤師として貴院に貢献できればと考えております。


例文2|ブランクを経て復職する薬剤師の場合

ブランク前の勤務や退職理由について説明し、ブランクの期間も現場復帰に備えて学びを深めていたことをアピールすると良いでしょう。採用後、長く勤務できることを明記するのも大切です。以下は、ブランクを経て復職する方の例文です。

志望動機の例文
病院にて7年間の実務経験を積んだ後、出産・育児のため5年ほど現場を離れております。子育て中は近所にあるかかりつけ薬局にお世話になることが多く、信頼できる存在に随分助けられました。

地域医療の重要性を感じ、自身も薬局薬剤師として貢献したいという強い気持ちから、この度貴局の求人に応募いたしました。

ブランクはありますが、子育ての傍ら最新の薬剤情報や法規制について自分なりに学び続けております。今後は貴院の地域医療の一端を担う薬剤師として、長く信頼される存在でありたいと思っております。


例文3|転職回数が多い薬剤師の場合

転職回数の多さは、必ずしもマイナス要素になるとは限りません。これまでの経験や転職を考えた理由、応募先でどのように貢献したいかを、しっかり盛り込みましょう。転職回数が多い方の例文は、以下のとおりです。
志望動機の例文
これまで病院やドラッグストア併設薬局など、3回の転職を経験しております。病院では調剤業務の他に病棟業務も担当いたしました。患者様に直接関わる中で、一人ひとりにしっかり寄り添い、信頼関係を築く重要性を実感しております。

ドラッグストア併設薬局では、OTCも含めた幅広い提案や相談が求められる環境で、医療機関勤務とは異なる知識や経験を深められました。

さまざまな環境で患者様との関りを持つ中で、地域医療を担う一員として薬剤師のスキルを生かしたいという思いから、訪問医療を行っている貴局を志望した次第です。これまで培った知識や経験を生かして、地域に根差した信頼される薬剤師として貴院に貢献したいと考えております。



履歴書の提出方法



薬剤師は、ミスが患者様の命に関わることもある職業です。履歴書に誤字脱字や書き間違いがあると不合格に直結するため、間違いがないかどうか入念にチェックしましょう。

履歴書をメールで提出する際は、PDFファイルに変換して送ります。郵送するときはクリアファイルに入れ、折り曲げずに入るサイズの封筒で発送するのがおすすめです。持参する際は、クリアファイルに挟んだ履歴書を封筒に入れておきましょう。

【Q&A】薬剤師の履歴書でよくある質問

【Q&A】薬剤師の履歴書でよくある質問



最後に、履歴書を作成する上でよくある質問に回答します。

離職期間がある場合は理由を書いたほうが良い?

離職理由によっては、長期の離職期間は一概に不利になるとは言えません。一般的に3か月程度であれば、転職にかかった一時的な期間とみなされるため特筆は不要です。長期に渡る離職は、職歴や自己PRの欄に記載したほうが良いでしょう。

薬局の場合も敬称は「貴社」?それとも「貴局」?

書類での会社の敬称は「貴社」、薬局は「貴局」、病院は「貴院」と使い分けます。面接時は話し言葉を用いるため「御社」、「御局」、「御院」となるので注意しましょう。

採用へのポイントは担当者に伝わる志望動機とミスのない履歴書

採用へのポイントは担当者に伝わる志望動機とミスのない履歴書



履歴書は、採用担当者があなたの第一印象を決定づける、最も重要な書類です。患者様の命に直接関わる可能性のある薬剤師が、誤字脱字のある履歴書を提出するようなことがあれば、「注意力が散漫な人」「基本的な確認を怠る人」というマイナスな印象を与えてしまいます。

まずは、細心の注意を払い、ミスのない完璧な履歴書を作成することを徹底しましょう。志望動機では、これまでに培ってきた薬学の知識、調剤スキル、患者様とのコミュニケーション能力などを具体的に伝えるだけでなく、応募先の病院、薬局、または企業において、それらの経験をどのように活かし、貢献できるのかを明確に記述することが重要です。

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