履歴書の書き方はどうする?事務職の例文を紹介

就職活動・転職活動をするとき、履歴書や職務経歴書には志望動機を細かく書く必要があります。事務職では何が重視され、どのような記述をしなければいけないのか、わからない方も多くいるでしょう。

本記事では事務職向けの履歴書の書き方を知りたい方に向けて、事務職・一般事務の志望動機の書き方や例文、ほかの人と差別化を図るポイントを解説します。具体的な業務内容からアピールすべき長所・資格に加えて、志望動機の例文まで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

事務職の種類

事務職・一般事務の業務内容は、業種によって異なります。まずは、各事務職の業務内容を紹介します。実際の仕事内容は企業ごとで異なるため以下の内容は一例ですが、事務の業務内容を理解するための参考にしてください。

一般事務

一般事務での主な仕事内容は、データ入力や書類作成・ファイリング・伝票処理および整理・郵便物の対応・備品管理および発注・メール、電話の応対・来客応対です。

書類の作成に加えて、備品の管理やファイリングによる整理業務と、社外への応対が基本の仕事内容といえます。パソコンスキルや時間管理能力、作業ごとの正確性やスピードが重視されます。

特に電話・メール・来客などで臨機応変な対応が求められるため、コミュニケーション能力があると有利でしょう。一般事務になるための必須の資格はなく、プライベートの時間を確保できる点から、常に人気を集めています。

営業事務

営業事務は、主に営業職のバックアップやサポートを担当します。主な業務内容は、受発注や契約関連の書類作成・データ入力や集計・受注や出荷の管理・在庫管理・電話やメールでの顧客対応・来客の応対・備品管理です。

営業事務は、書類作成やデータ入力、電話・来客応対などのオフィスワークを通して、営業部門・営業職の人たちが、自社商品やサービスをより多く売れるようにサポート・バックアップをする役割があります。

サポートによって営業職が、顧客との交渉などに注力できるようにする仕事です。営業活動をしている企業には必須の業種といえるでしょう。必須の資格はありませんが、Excel・Wordなどのパソコンスキルは必要です。

医療事務

医療事務とは、病院やクリニックなどの医療機関において事務業務を担当する職種を指します。医療事務の業務は、医療機関の中で3つの大きな役割を担っています。その3つが、受付・会計業務、クラーク業務、レセプト業務です。

受付・会計・診療報酬の請求業務を行うことから、患者様との接遇やマナー、迅速かつ正確な処理能力はもちろん、医療保険制度に関する専門知識も必要です。また、医師や看護師との連携を図りながらレセプト業務を行うために、病名や薬の種類、検査内容などについて深い理解が求められます。

素早く事務処理をこなすにはパソコンスキルもあるとよいでしょう。勤務先や診療科によって必須資格が違うため、応募企業の求人の事前確認が必要です。

経理事務

経理事務では、主に企業のお金回りの業務をサポートします。主な業務内容は、日々の入出金管理や記帳・決算の支援・請求書の発行・売掛金の管理・税金の申告等の業務・備品管理などの一般事務・関連伝票整理です。

経理事務では売上金や経費の管理を主とし、決算から税金申告まで対応する必要があります。書類の作成やデータ入力のスキルに加えて、正確性や素早さが求められるでしょう。

一般的なパソコンスキルだけでなく、資産管理や予算管理、部門ごとの粗利益や人件費、備品購入費、営業経費といった幅広い業務に携わるため、簿記の知識や資格も必要不可欠です。

貿易事務

貿易事務の主な仕事内容は、書類の作成や確認・輸送や通関、出荷の手配・納入や出荷の管理・メールや電話の応対・来客の応対・備品管理をはじめとした一般事務です。

貿易事務では、輸出業務・輸入業務がメインです。輸出業務では、輸出通関手配・書類作成並びに運送便の手配を行います。輸入業務では通関手配、関税・消費税納付、さらに商品納入管理まで行う企業もあるでしょう。

必須の資格はありませんが、海外とのやり取りがあり、語学力を求められるケースが多い傾向です。英検やTOEIC、留学経験など語学のスキルがあれば、アピールポイントになるでしょう。

また、業務を適切に実行するために、スケジュール管理能力や書類の作成におけるパソコンスキルも必要です。

秘書

秘書の仕事内容は、スケジュール調整や管理・メールや電話、来客の応対・書類作成や管理・社内業務の支援・各種手続きや手配・備品管理をはじめとした一般事務などです。秘書の仕事では、主にパソコンを使用します。文書や資料作成によく使われるOfficeソフトはすべて使える状態が望ましいでしょう。

タイピングの速度や、文書を間違えずに作り上げる能力も必須です。秘書は重要な急ぎの文書の作成を頼まれる場合が多いため、スピードだけではなく精度も求められます。

秘書の資格として取得されているものに、秘書検定があります。しかし、秘書検定を取得していないと秘書になれないわけではありません。

コールセンター業務

コールセンターでは、お客様からの問い合わせや発注、申し込みなどに電話で対応したり、商品の紹介やアンケート調査を行ったりする役割を担います。コールセンター業務には、お客様からの電話を受ける「インバウンド」と、お客様に電話をかける「アウトバウンド」の2つがあります。それぞれの業務では異なる対応が求められます。

必須の資格は特にありませんが、多くの場合、電話を取りながら顧客からの問い合わせやクレームなどをパソコンに打ち込むため、タイピングのスピードが重要です。

しかし、ほとんどの会社が独自のシステムも使っているため、Word・Excelなどのスキルは必要ないでしょう。

受付

受付の仕事内容は、来客者への応対・案内がメインです。お客様にとって訪問先で最初に接するのが受付のため、「会社の顔」ともいわれる重要なポジションです。来客がないときには、利用する会議室や応接室の管理、スケジュールチェックなど、パソコンを操作するデスクワークや事務仕事も行います。

必須資格は特になく、未経験でも挑戦できる注目の仕事です。ただし、あらゆる企業・業界で求められるため、仕事内容は多種多様です。さまざまな業務をこなすからこそ身につくスキルも多く、特にビジネスマナーや立ち振る舞いなどは、どのような仕事にも役立てられます。デスクワークやオフィスワークが未経験でも、比較的チャレンジしやすい仕事です。

データ入力

データ入力は、さまざまなデータを特定のフォーマットに入力する業務です。一般的に「キーパンチャー」とも呼ばれます。具体的な業務内容は、FAXやメールで送られてくる注文書をExcelに入力したり、手書きの申込書や注文書を確認して専用システムに入力したりすることです。また、新しいシステムへのデータ移行や、印刷された文書や申請書のデータベース化も行います。

一般的に、パソコンを使ってさまざまなデータを入力する仕事です。扱うデータの種類は就業先によってさまざまですが、基本的には単純作業の割合が高いため、必須資格も特にありません。事務系職種が未経験の方でも応募可能な求人も多いのが特徴です。業務では、入力の速さ・精度が求められるでしょう。

事務職が履歴書でアピールしたいポイント

ここでは事務職の選考でアピールしたいポイントを解説します。業務の経験はもちろん、多くの職場で求められるコミュニケーション能力や管理能力も積極的にアピールしましょう。

事務経験

企業はまず、事務経験がどれくらいあるかを確認します。即戦力を求めている場合は、今までの事務職経験が重視されます。経験者であれば具体的な経験を示すことが非常に重要です。

未経験であればなぜその職種に就こうと考えたか、さらにどのように職務能力を発揮していきたいかなど成長意欲が推し量れる部分をアピールします。企業にマッチした経験をアピールするためには、希望する職種の業務内容の確認や、どのような能力が求められているかの理解が不可欠です。

コミュニケーション能力

デスクワークのイメージがある事務職でも、コミュニケーション能力が求められます。例えば営業事務や秘書は、事務であってもクライアントとかかわる機会が多いため、コミュニケーション力が重要なスキルといえるでしょう。基礎的な話す力だけでなく、相手の話に耳を傾ける力も欠かせません。

コミュニケーション能力を重視する企業に応募するのであれば、接客経験や販売員経験、営業経験をアピールすると大きなアドバンテージになるでしょう。また、電話対応に抵抗がないことも重要です。

パソコンスキル

事務職は全般的にパソコンを使う機会が多いため、タイピングスピードや正確性が求められるのはもちろんのこと、ExcelやWordの資料を作成できる程度の基本的なパソコンスキルは必須です。オフィスの扱いのほか、販売管理システムや財務システムなど特有のソフトが使えるか確認されることもあります。もちろん、システムは各企業で異なりますが、使えるものを伝えるとよいでしょう。

管理能力

事務職で管理能力を示す場合は、スタッフのシフト管理や在庫管理などさまざまな人、物の管理経験をアピールすることが大切です。もちろん備品、品質、納品管理も該当します。

また、受発注そのものを管理している場合もアピールポイントになるため、履歴書に書くとよいでしょう。職種によっては、複数のタスクやプロジェクトを同時に管理し、優先順位をつけて効率的に処理できる能力や、日々の売上管理も重要視されます。

事務職の履歴書に書ける・活かせる資格

事務職の業務は多岐にわたり、資料作成やデータ集計などの一般的なものから、経理や庶務、秘書業務などの専門業務を担当することもあります。契約書の作成サポートも事務職の業務です。内容に応じて必要なスキルや資格も異なるでしょう。ここでは、事務職で役立つ資格を紹介します。

パソコン関連の資格

代表的なパソコン関連の資格は下記の3つです。

・Microsoft Office Specialist (MOS)

・タイピング技能検定

・ITパスポート

MOS資格では一般レベル、上級レベルと科目が設けられており、さらにそれぞれでバージョンで細かく分かれているのが特徴です。受験資格は特になく、挑戦しやすい資格といえます。

タイピング技能検定は、インターネットに接続されたパソコン上から受験できるネット検定です。受験期間内であれば、試験は24時間いつでも受験できます。受験資格も特にありません。

ITパスポートは、新しい技術や新しい手法の概要に関する知識をはじめ、ITから経営全般など幅広い分野の総合的知識を問う試験です。合格率はおよそ50%となっており、特別な受験資格はありません。

簿記

簿記は、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級の5種類があります。簿記とは、会社や組織の財務活動を記録・管理するための方法論で、主に2つの方法があります。1つは借方と貸方の二重簿記で、この方法ではすべての取引が借方と貸方の両方に記録されます。もう1つは、単式簿記で、取引が一方向のみに記録される方法です。

経営者は簿記を使うことで組織の財務状況を把握し、意思決定を行うための情報を得ます。受験資格は特になく、いきなり2級からの受験も可能です。

TOEIC

TOEICには以下の3つの種類があります。

・TOEIC公開テスト

・TOEIC IPテスト

・TOEIC BRIDGEテスト


TOEICの公開テストは個人で申し込み、受験、結果発表までを行う試験です。TOEIC公開テストのみ、スコアを証明する公式認定証が手に入ります。TOEICスコアを就活や転職に活かしたい人はこちらを受けましょう。

TOEIC IPテストは、団体受験で行われるTOEICです。TOEIC公開テストとの違いを知らない人も多く、誤って申し込んでしまう人もいるため注意が必要です。

TOEIC BRIDGEテストは、英語初心者向けに作られたTOEICテストであると考えましょう。より基礎的な内容が出題されるため、英語初心者にもおすすめです。


【事務職向け】履歴書の基本的な記載方法

転職活動で提出する履歴書の学歴・職歴欄や資格欄は、「どこまで詳しく書くべきか」「仕事内容も必要か」と迷う人もいるかもしれません。履歴書の各項目の書き方に悩んでいる人に向けて、基本的な記載方法を紹介します。

基本情報

履歴書の基本的な記載項目は7つあります。それぞれ、日付・写真・氏名・年齢・住所・電話番号・メールアドレスです。日付は提出日の前日、面接に持っていくのであれば当日の日付を記入しましょう。

写真サイズは横2.4〜3cm、縦3.6〜4cmで、直近3か月以内に撮影したものを使用します。履歴書は書き損じることもあるため、写真は最後に貼り、万一剥がれた際に備え、写真の裏には名前を記入しましょう。

氏名は、姓と名の間を空け、年齢は送付時のものを記入します。住所は都道府県から省略せず、郵便番号、マンション名、ふりがなも忘れずに書き入れましょう。連絡先欄は、現住所と異なるときのみ記入が必要です。電話番号は日中つながりやすい番号を記入し、メールアドレスは、会社用のものは控えるのが一般的なルールです。

学歴と職歴

学歴・職歴の基本的な記載方法は大卒、専門学校卒の方は「高校卒業」から、高校卒は「高校入学」からです。義務教育の記載については必須ではありません。大学院を修了している場合は、大学もしくは高校卒業から記入します。学校名は略さずに正式名称で記入し、「高校」ではなく「高等学校」と書きます。

職歴は時系列順に記入し、会社名は略さず正式名称で記入してください。ただし、アルバイトで期間が短いのであれば省略してもよいでしょう。すべて書き入れたら最終行に「現在に至る」と記入し、その下の行に右寄せで「以上」と記入します。


職歴がスペースの都合ですべて書けない場合は、履歴書には職務内容を省略して、勤務先企業名のみを記載し、詳細は職務経歴書に記載する方法もあります。また、企業の担当者が経歴を追いやすいよう、履歴書全体で西暦か元号表記かを統一すると親切です。

資格欄

資格欄は、企業に向けてアピールしたい内容を優先する意識を持ちましょう。履歴書によっては免許と資格欄が一緒になっているパターンがあり、免許を保有しているのであれば免許の次に資格を記入します。事務職に関連する資格を持っていることは評価につながるため、記載するとよいでしょう。

資格は正式名称を記載し、取得した年月日も正確に記載してください。資格を取得した年月日がわからない方は各資格試験を主催する団体に問い合わせたり、公式サイトのマイページからログインして確認したりしましょう。

資格を記入したら1文字分スペースを空けて、「合格」もしくは「取得」と記入します。例えば、事務職の資格の例としては、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)や日商簿記検定などです。

現在、勉強している資格がある方は、将来的に企業で生かせる資格であれば必ず記入しましょう。免許と資格を書き終わったら、最後に資格名の下にある欄の右端に「以上」と記載します。

履歴書を書くときの注意点5つ

こちらでは、履歴書を書く際に注意すべき点を5つ紹介します。適切かつ印象に残る履歴書作成を行うためにも、ぜひ参考にしてください。

文字は丁寧に書く

応募者と面接官のファーストコンタクトは履歴書になるため、文字は丁寧に書く意識を欠かさないようにしましょう。もし字が上手でなかったとしても、適切な文字の大きさや配置を意識し、1文字1文字丁寧に書くようにします。

例えば、漢字は、ひらがな・カタカナ・数字よりも大きく書き、一文字ずつゆっくり丁寧に「止め」「はね」「はらい」を意識することでより見やすい文章になるでしょう。

本当に字に自信がないという方は、パソコンを使ったりアプリを使ったりする方法もあります。パソコンやスマホで入力作成する際は、フォントをビジネスシーンで使用されることも多い明朝体で統一しましょう。

具体的な数値を記載してアピールする

履歴書の自己PRや志望動機には、具体的な数字や根拠を書いておくと説得力が増します。ポイントは、客観的な基準がわかる数字を出すことです。また、そのために何を実行したかという具体的な行動内容を記載しましょう。

自分の成果を数値化すると、企業もどのような仕事を任せやすいかイメージしやすくなります。また、1つではなく複数持っておくとなおよいでしょう。数字や成果を記載することは大切ですが、専門用語や難しい言葉は多用しないようにします。面接官に伝わりやすいよう一般的に使われている言葉で書いてみてください。

空欄を作らない

自分についての意思を最大限伝えるため、履歴書全体において空欄を作らないようにしましょう。空欄の項目が多いと、応募者が募集条件を満たしているのか、企業が必要としている人柄なのかの見極めが難しくなる可能性があり、「本当に働く気があるのだろうか」と捉えられる可能性があります。企業側からすると、意欲のない人を採用したいとは考えられません。

空欄が多いと、履歴書を読んでもらえない可能性が高くなります。どうしても記載する内容がないならば「特になし」と記載し、可能な限り空欄を作らないようにしましょう。

文章は説得力がある書き方を意識する

説得力がある文章は、結論が明確に示されています。素晴らしい提案であったり、信頼性の高い根拠があったとしても、結論が定まっていないと聞き手は混乱してしまいます。文章は結論を先に述べ、読みやすさを意識しましょう。

結論と理由、具体的な経験、最後にもう一度主張(結論)という順に文章を作り、誰でもわかる言葉選びをすると読みやすく、面接官に理解してもらいやすい文章になります。読み手は、1つの文章に多くの内容は求めていません。1つの文章には1つの話題にとどめることが重要になります。

誤った内容は記載しない

履歴書を作成するにあたって、資格や成果の誤った記載は非常にリスクが高く、おすすめできません。誤った内容や嘘の記載が面接時にばれてしまうと、企業や面接官にマイナスの印象を与え、信用を失くすおそれがあります。また、内定をもらった後に採用取り消しになる可能性もあります。

無事に就業できたとしても嘘が発覚すると、キャリアに影響を及ぼしたり、最悪の場合は解雇になったりするケースも考えられます。法的な問題にもつながる可能性があるため、嘘の記載は避けましょう。調べても不明な箇所は、素直にわからない旨を記載し、履歴書には正確な情報を提供します。

事務職の志望動機は3つのポイントを意識する

事務職の書類選考や面接で好印象を与え、採用を勝ち取るためには、志望動機の内容が重要です。ここでは、ポイントを詳しく解説し、履歴書の作成に役立つ内容を提供します。

なぜその企業を志望したか

まず、応募企業を志望した理由を明確に書きましょう。企業が持つ価値観やビジョンに共感している点を示します。


例えば、応募先企業が社会貢献活動への取り組みに注力しているならば、志望動機に織り交ぜましょう。また、その企業が所属する業界や市場に興味があり、事業の成長や変革に貢献したいという意欲を述べるとより明確に意思が伝わります。


さらに、企業が過去に達成した成果や評判に魅力を感じていることを示し、自分が貢献できるスキルがあるならば根拠を伝えましょう。同業他社での就労経験がある方は、関連する業務の実績の記載が効果的です。


自社ではなく、競合他社でもよいのではないかと思われない志望動機の作成が重要です。これらのポイントを組み合わせて、「なぜ応募企業を選択したのか」を明確に表現しましょう。

なぜ事務職である必要があるのか

なぜ応募企業の中でも事務職を目指しているか明確にすることも大切です。採用担当者は、求職者が事務職を目指している理由を見極めようとしています。


例えば、「私は情報を整理し、適切なタイミングで共有する能力に自信があります。事務職においては細部への注意や正確性が求められますが、私はこれらの点にも配慮して業務を遂行することができます」と、自分が事務職に適している理由と合わせて記載します。


さらに、事務職に適している理由として、所有している資格や前職までの事務職における経験を伝えるのもよいでしょう。


どのように企業に貢献できるのか

事務職の業務を通して、会社にどのような貢献ができるのか記載しましょう。志望同期や経験談を伝えただけでは、詳しいイメージが湧かないことがあります。過去の経験を伝えて、強みと絡めて入社後にどのような働きができるかを記載しましょう。


また、応募した企業の業界や業務内容について、関連性の高い業務経験がある場合は、応募企業でも即戦力として活躍できるファクターになるため、アピールするのがおすすめです。どれほど企業へ貢献できるのかは、業界と企業の特色を深く関連づけることがポイントのため、入社した際に、どのような業務ができるか採用担当者がイメージしやすいエピソードを記載しましょう。

履歴書の志望動機例文を紹介

これまで履歴書を書くにあたっての基本的な記載方法、注意点や志望動機を紹介してきました。次は志望動機についての例文を、経験者の場合と未経験者の2パターン紹介します。


志望動機の書き方のポイントとともに紹介するため、履歴書を作成する際の参考にしてください。

事務職経験がある場合

事務職経験がある場合の志望動機例は以下の通りです。

貴社の志望動機は多岐にわたります。私は事務職経験者として、多様なデータの集計や資料の制作、文書管理といった補助業務を中心に担当しています。会社の規模が大きく業務が分業化されており、これ以上のスキルアップが難しいと感じ、転職活動を始めました。


貴社に入社することで新たなチャレンジをし、業務の効率化に貢献したいという強い意志があります。過去の経験から、貴社の円滑な運営や作業の効率化に貢献できると確信しています。また、貴社が持つビジョンや価値観に共感し、その実現に向けて貢献したいという意欲を強く持っています。


さらに、事務職に必要なコミュニケーション能力や問題解決能力を活かせると確信しています。貴社での事務職は、私のキャリアのステップアップとして理想的であり、組織と共に成長し、共に成功を築いていきたいと考えています。

ポイントをまとめると、以下の5つになります。

・過去の事務職で培った経験やスキルを活かし、新しい環境での業務に貢献する意思を記載する

・組織の円滑な運営や業務の効率化に貢献し、企業にとって即戦力なると伝わるを記載する

・企業のビジョンや価値観に共感し、ここの企業しかないという文言を記載する

・コミュニケーション能力や問題解決能力などの自身の強みを記載する

・資格を所有しているのであればあわせて記載する


上記のポイントを押さえ、経験者ならではの志望動機を作成しましょう。

事務職未経験の場合

事務職未経験の志望動機例は以下の通りです。

5年間のアパレル販売員としての経験を通じて、お客様のニーズや気持ちを敏感に捉え、先手を打った商品提案を行ってきました。この経験を活かし、事務職として社員の皆様の働きやすさをサポートするため、先手を打ったサポートを提供したいと考えています。


これまでには、バックヤードの整理整頓やスタッフの動きやすさを考慮した工夫、MOS資格取得による他部署向けの分かりやすい会議資料の作成などを行ってきました。また、現在は簿記の勉強を進め、次のテストで3級に合格することを目指しています。


貴社が掲げる「社員一人ひとりを大切にし、活気ある環境を提供する」という理念に共感し、これまでの経験と貴社の理念を融合させ、貴社の発展に貢献したいと考えています。


未経験者の例文は下記5つのポイントを抑えましょう。

・今までの職務経験の中で事務職に活かせる経験を記載する

・なぜ事務職を志望するかの理由を記載する

・事務職で有利に働く資格の記載や勉強中の資格を記載する

・企業分析をし、その企業の方針に沿っている旨を記載する

・企業の事業成長に貢献したい意志を記載する


未経験であっても、学ぶ姿勢や企業への理解を深めようとしている姿勢をアピールしましょう。

【強み別】履歴書の自己PR欄例文を紹介

履歴書の自己PR文では、過去の経験から事務に役立つスキルがあることを実際のエピソードを交えてアピールしましょう。自分自身の強みを理解し、自信を持つことが重要です。


ここでは、事務職を目指す人に向けて、自己PRでアピールしやすいスキルをいくつか紹介します。項目ごとに分けて例文を作成しているため、ぜひ参考にして履歴書作成にあたってください。


コミュニケーション能力

コミュニケーション能力をアピールする例文を紹介します。

飲食店でご案内係を担当していた際、席へお通しするまで時間がかかってしまったお客様には、お待たせしたお詫びとゆっくり過ごしていただけるようお声掛けするなど、お客様の様子を見て対応を工夫していました。


その結果、リピーター増加につながり、売上の向上に寄与することができました。貴社でもこのように他者との気持ちのやり取りを重視することで貢献して参ります。


営業職をしていた際に、会社に対してクレームを入れられたお客様がいました。その対応を私が担当し、お客様の話に耳を傾けることを重視した結果、信頼を得ることができ、新しい契約を結んでいただいたことがありました。


クレームだからといって壁を作るのではなく、落ち着いて話をしていただける雰囲気作りをしていくことで、お客様の気持ちを適切に理解し、信頼を得られると学びました。


私は人との関係でコミュニケーションを重視し、相手の考えや気持ちに配慮しながらものごとに取り組むよう意識しています。。この考えは学生時代に野球に打ち込んでいる際にキャプテンをやっていた経験で培ってきました。一方的に話すのでなく、相手は何を考えているか、自分にどうしてほしいかを考えて発言すると、相手も私の話を聞き入れてくれ円滑に活動が進みました。


貴社でのクライアントワークにおいても、お客様の話に耳を傾け、求められるサービスの提供に努めてまいります。


ポイントは経験談を記載することで信憑性を増すこと、自分自身の考えを具体的に書くことです。

仕事の正確さ

仕事の正確さをアピールする例文を紹介します。

私は仕事の正確性に自信を持っています。以前所属していた企業で大きな失敗を経験しました。失敗の原因は、仕事を締め切りギリギリまで延ばしてしまい、チェックを怠ったことでした。私はその苦い経験以来スケジューラーを活用し、タスクを1日前倒しで進めるようにしています。さらに、ダブルチェックする時間も確保しています。


これにより大きなミスを回避し、仕事を遂行しています。正確性を活かし、貴社の業務に貢献したいと思っています。


私の強みは、求められたものを正確に捉えて形にすることです。以前所属した会社ではクライアントからバナーの制作依頼を受けました。その際、丹念なヒアリングを行い、制作の進捗を定期的に報告・確認しました。


結果として、クライアントの要望を満たすバナーを制作し、喜びの言葉をいただきました。貴社に入社した際にも、この強みを活かし、丁寧なヒアリングを心掛けてチームメンバーのサポートに努め、事務職としての業務に貢献したいと考えています。


ポイントは、経験からの再現性を持たせること、正確性でのエピソードを交えること、成功体験を記載することです。

臨機応変さ

臨機応変さをアピールする例文を紹介します。

私の強みは柔軟な対応力です。3年間続けている個別塾講師のアルバイトを通じて培われました。これまでに約30名の生徒を指導してきましたが、彼らが抱える個々の課題や個性は異なるため、それぞれに合わせた授業を提供してきました。


個々のタイプに応じて適切に対応し、柔軟な判断力を身につけました。貴社に入社した際には、経験を活かし、柔軟かつ効果的に業務を遂行していきます。


私の強みは、ニーズを正確に把握し、適切に対応する能力です。この能力は、サークルでのテニス指導を通じて養われました。最初は、全員に同じ指導を行っていましたが、後に、個々の課題が異なることに気付きました。


課題に気付いた私は、すぐに個別の指導方法を導入し、各部員のスキル向上に成功してはじめて地区大会突破も達成しました。貴社においても状況を察知し、求められるものを把握する力を活かし、貢献していきたいと考えています。


私は小学生のころから現在までサッカーを続けています。この経験から身につけたのは、状況判断能力と臨機応変さです。サッカーは常に状況が変わり、柔軟な思考が求められます。1つのミスが試合の行方を左右するため、慎重かつ即座に状況を判断し、適切な対応をする必要があります。これらの経験は、事務職での業務にも適していると考えています。


ポイントは柔軟な思考力、突然の出来事にも対応できる能力をアピールすることです。

スケジュール管理能力の高さ

スケジュール管理能力の高さをアピールする例文を紹介します。

私は時間管理が得意です。学生時代、急にまとまったお金が必要になり仕送りがないことから自分で一ヶ月で10万円を用意することになりました。最初は困難に思え、途方に暮れましたが、明確なスケジュール管理を行い、複数のアルバイトを並行してこなし必要な資金を集めることができました。

学習に必要な時間を確保したうえで、体調に支障をきたさない程度のシフトを細かく入れる段取りを組めた経験が私の自信につながっています。

貴社での業務においても、私の時間管理能力を活かし効率的に進めたいと考えています。


私は効率よく仕事を進めることに自信があります。学生時代に配達のアルバイトをしているときに、いかに効率よく周るかを常に考えて動いていました。配達先の優先順位を間違えず、かつ無駄のないルート設定を行い他の方より多くの荷物をお届けすることに成功しました。この経験を活かして、効率よく仕事をすることで貴社に貢献していきます。


私の得意とすることは時間管理能力の高さです。前職では、タレントのマネージャー業務を行っておりました。担当するタレントが効率よく仕事をするためにはスケジュール管理が不可欠です。私は担当のタレントに複数仕事の依頼が来た際は移動距離を考え、可能なものをバランスよくスケジューリングし、より多くの案件に参加させるよう尽力していました。マネジメント職と事務職で大きな違いはあるものの、私は時間管理のスキルを活かし、営業事務として営業職の方の業務サポートで貢献したいと考えております。


時間管理能力のアピールポイントは効率的に行動できるところです。

パソコンスキル

パソコンスキルをアピールする例文を紹介します。

私はパソコンスキルがあると自負しております。前職では、売上伝票や購入伝票などの帳票入力業務を担当していました。従来はExcelを利用していましたが、会計ソフトの導入を提案し、作業を自動化することで業務の効率化に貢献しました。その結果、これまで後回しにされていた業務にも積極的に取り組めるようになり、自身の評価も向上させることができました。


私は事務職に欠かせないPCスキルの向上を目指し、MOSとITパスポートの資格を取得しました。以前の職場では、データ入力やデータ集計など、PCを使った業務を多く担当していました。また、パソコンスキルを高めたいと考え、資格取得で得た学習内容は、日常業務だけでなく、業務マニュアルの整備や新入社員の教育にも役立ちました。前職で培ったスキルと資格を活かし、貴社に貢献したいと考えています。


私の強みは、高度なPCスキルです。MOSの資格取得して、Wordでの書類作成やExcelでのデータ入力、集計作業などでそのスキルを活かしてきました。また、タイピング技能検定も取得しており、高速な入力スピードでデータ入力や書類作成などの業務を迅速に行うことができます。


パソコンスキルをアピールするならば使っていたソフトを記載し、資格を持っている場合は漏れなく記載しましょう。

継続力

継続力をアピールする例文を紹介します。

以前勤めていた会社で私は不適切な応対で顧客との取引を終了させてしまった経験がありました。しかし、その後、月に3回の訪問を欠かさず続けることで顧客の信頼を取り戻し、再び取引を再開することができました。結果として、以前の売上を1.5倍以上に拡大することに成功しました。この経験から、継続的なコミュニケーションを大切にし、粘り強く目標に向かって努力する力があると自負しております。


私は学生時代に10年間野球をしていました。高校時代の所属チームは先輩からの嫌がらせや厳しいルールがあり退部する部員も多くいました。しかし、私は野球が上手くなりたい一心でめげずに部活動に勤しんでいました。このような経験から継続力や忍耐力に自信があり、どのようなことでもめげない精神力を持っていると自負しております。


学生時代から経営に興味を持ち、勉強を続けてきました。書籍などで調べて勉強をし、簿記の2級資格を取得し、現在は1級資格の取得に向けて勉強中です。魅力を感じる題材については徹底的に調べるタイプで、そのための学習は大変だと思いません。貴社の業務内容に対しても強い魅力を感じていますので、継続的に学び、成長して戦力になりたいと考えております。


ポイントは年数を積み上げたことだけではなく、粘り強さや積み上げられる力をアピールすることです。


事務の履歴書は具体的な職種ごとに工夫しよう

事務職・一般事務とひと口にいってもさまざまな業務があり、各業務内容によって多少志望動機の対策方法が異なります。志望理由は、事務職や応募企業だけにいえる内容を意識して記載しましょう。


前職の同僚や上司などの周囲からの評価や、長期的キャリアプランを考慮して記載することで、ほかの応募者との差別化が可能です。志望動機を充実させ、志望する企業への就職を目指しましょう。


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