履歴書の職歴欄・アルバイト欄におけるアルバイト経験の書き方とは?注意すべきポイントや記入例を紹介

履歴書や職務経歴書には、アルバイト経験を記載する項目があるのが一般的です。特に正社員として働いた経験がない場合、アルバイト経験が選考時の重要なポイントになるため、適切に記載しなくてはなりません。

しかし、どのような書き方をすれば企業側にポジティブな印象を与えられるのか、わからない方もいるのではないでしょうか。ここではアルバイト経験の適切な書き方や、履歴書・職務経歴書の記入例などをご紹介します。記入例を参考に、自分オリジナルの履歴書を作成しましょう。


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アルバイト経験の項目とは

・30文字:短いアピール文
・50文字:簡潔なアピール文
・80文字:しっかりとしたアピール文
・100文字:具体的な経験を盛り込んだアピール文
・150文字:成果や学びを示すアピール文
・200文字:アルバイトから得たスキルや強みを伝えるアピール文

アルバイト経験の欄が一行の場合は、簡潔に職歴をまとめ、詳細は自己PRやガクチカ(学生時代の活動や特技)の項目に記入します。

そもそもアルバイト経験の項目には、何をどのように記載すればよいのでしょうか。ここではアルバイト経験で企業が確認したいこと、書くメリット、文字数についてご紹介します。

アルバイト経験で企業が確認したいこと

企業がアルバイト経験で確認したいことは、応募者が社会人経験を持っており、社会人としての自覚を持っているかどうかです。アルバイトといえどお金をもらって働くためには、ある程度の責任感が必要です。アルバイト経験の有無は、社会人として働く基礎が身についていることの証明になります。

また企業と応募者のミスマッチを減らすためにも、採用担当者はアルバイト経験の有無を確認しています。アルバイト経験はアピールポイントのひとつになるため、適切に記入しましょう。

アルバイト経験を履歴書などに書くメリット

アルバイト経験を履歴書に記載すると、アルバイトを通じて身につけたスキルをアピールすることができます。アルバイトで培ったスキルが、応募先企業の仕事内容に活かせるようであれば、アルバイトであったとしても優遇される可能性が高いです。

またアルバイト歴から仕事への取り組み方を伝えることも可能です。「目標に向かって一生懸命取り組んだ」「自ら新人教育担当に立候補した」などの経験があれば、採用担当者にアピールしましょう。アルバイトと応募先企業の業界が異なる場合でも、仕事に対する向き合い方は共通してアピールできる内容です。アルバイト歴を記入し、企業で活躍する人材であることを伝えましょう。

アルバイト経験に書く文章の文字数

アルバイト経験の項目に書く文章の文字数は、人によって異なりますが、一般的には以下の範囲が目安です。
アルバイト経験の欄が200文字程度あるときは、アルバイトで工夫したことや学んだことを具体的に記載し、自己PRとしてアピールすることが大切です。1つの強みに焦点を当て、説得力を持たせるとよいでしょう。

新卒以外でもアルバイト経験は書くべき?

すでに社会人として働いている場合は、アルバイト経験を履歴書に記入すべきか悩む方もいるかもしれません。ここでは、新卒以外でもアルバイト経験を書くべきかどうかについて解説します。

就職後に活かせる経験であれば書くべき

前述したとおり、アルバイト経験は十分な職務経歴といえるため、応募先企業で活かせるスキルや経験があれば積極的にアピールすべきです。企業は雇用形態よりも、応募者の適合性を重視する傾向があるため、アルバイトでも関連スキルや経験を強調することで評価される可能性が高いといえるでしょう。

履歴書・職務経歴書を書く前に、アルバイト経験を箇条書きにして、応募先企業に活かせる経験があるかどうかを確認するのがおすすめです。

アルバイトだったことを必ず明記すること

アルバイトであることを明記せず、正社員経験と誤解されるような書き方は避けましょう。アルバイト経験しかないことで「ネガティブにとらえられるのでは……」と不安になる方もいるかもしれませんが、アピールポイントを強調することで、良い印象を与えることができます。

明記しないことで、アルバイト経験を意図的に隠したと疑われ、信頼を失う可能性がありますので、注意しましょう。

職務内容が正社員同等の場合は職務経歴にカウントすること

アルバイトであっても正社員同様の働き方をしていた場合、経験年数を職務経歴に加算しても問題ありません。
応募条件が「実務経験○年以上」となっているときは、「アルバイトとして○年間勤務」など週実働時間や勤務期間を具体的に記入します。

正社員同様の働き方かどうかの判断基準としては、社会保険の加入有無を参考にしましょう。客観的な判断材料として活用できるため、事前の確認は必須です。

離職期間中でも3か月以上であれば書くべき

通常1~2か月の短期間のアルバイト経験は、履歴書に記入しなくても問題はなく、採用に影響しません。一方、3か月以上の離職期間があると、ブランクが長いと感じる採用担当者もいるため、アルバイト経験がある場合は原則記入しましょう。

企業で活かせる経験であれば、通常の職務経歴と同様に詳細に記入するとよいでしょう。応募企業で活かせない経験であれば、詳細を省略し簡潔に記載します。またアルバイトをした目的を補足説明することで、企業側の理解を促進できます。

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アルバイト経験の書き方で注意すべき7つのポイント

アルバイト経験の項目を記入する際には、以下7つのポイントに注意しましょう。

・アルバイトをしていた理由を明確に書く
・アピールしたいことの優先順位を明確化する
・企業名は書かない
・イメージの悪いものは書かない
・数字などを用いて具体性を持たせる
・成功・失敗体験から得たものを書く
・志望動機につながる内容を意識する

以下で、各ポイントの詳細を解説します。

アルバイトをしていた理由を明確に書く

正社員経験がないときは、アルバイトをしている理由を明確に記載することが重要です。

例えば「より多くの時間を創作活動に使いたかったため、シフトの融通が利きやすいアルバイトを選んびました。今後はこれまでの創作活動で培った〇〇の経験や知識を活かして仕事に取り組みます。」と説明すれば採用担当者も納得してくれるでしょう。

新卒時の就職が難しくアルバイトをしている既卒者は、正直に事実を伝え、これから就きたい仕事で活かせるスキルを身につけるためにアルバイトをしていることを伝えるとよいでしょう。このような誠実なアプローチにより、企業に対して仕事へのやる気と成長意欲を示すことが可能です。

アピールしたいことの優先順位を明確化する

複数のアルバイト経験があるときは、履歴書と職務経歴書に記載する内容に優先順位を決めることが重要です。特にアピールしたい経験やスキルを選び、その内容を中心に記載しましょう。

また、企業が求めるスキルとのマッチングを強調することで、ポジティブな印象を与えることができます。企業ごとに必要とされるスキルや経験は異なるため、応募する企業にあわせて内容を記入することが大切です。

企業名は書かない

アルバイト経験の項目には、具体的な企業名や店舗名を記載する必要はありません。記入する際は「飲食店の調理スタッフ」や「コンビニエンスストアのレジ打ち」など、具体的な業務内容を簡潔に伝える書き方がよいでしょう。

ただし、企業名を書いてはいけないという明確な決まりはないため、企業名を明記する場合は略称は使用せず、正式名称で記入します。

イメージの悪いものは書かない

企業によっては、水商売などのアルバイト経験がマイナスな印象を与える可能性があるため、書かないほうが無難なケースもあります。アルバイト経験がなくても不合格になるわけではないので、他の項目で自身をアピールしましょう。

なお、職歴としてアピールできるアルバイト経験以外は、履歴書に書かないほうが無難です。1~2か月の短期間のアルバイト経験は、採用に影響しないため、基本的に記入する必要はありません。

数字などを用いて具体性を持たせる

アルバイト経験を記入するときは、数字を用いて具体的な成果をアピールすることが大切です。例えば「売上に貢献した」ではなく、「セット商品の提案により月平均売上を30%増加させた」のように、具体的な数字で成果を示すと説得力が増すでしょう。

また「店長から新人スタッフの教育係に指名された」ではなく「店長から責任感を認められ、新人スタッフの教育係に指名された」のように、他人の意見や評価を明記するのも効果的です。採用担当者がイメージしやすいように、アルバイトで残した結果、実践したことを具体的に記載しましょう。

成功・失敗体験から得たものを書く

ただ単にアルバイトを続けてきたことを伝えるのではなく、成功した経験、失敗した経験を軸に記入することが大切です。
いくら真面目にアルバイトに取り組んだと伝えても、具体的にイメージできる経験が書かれていないと評価につながりにくいでしょうにつながりません。

失敗した経験を記載すると、マイナスな印象を持たれるのではと悩まれるかもしれませんが、企業は成果よりもプロセスを重視する傾向にあります。失敗談を記載するときは、失敗から何を学んだか、学びをどのように活かしたかを伝えることが大切です。

志望動機につながる内容を意識する

アルバイト経験を記載するときは、志望動機と関連づけることがポイントです。異なる業界の経験でも、応募先企業と共通する要素や学びを見いだし見出し、今回の応募にどのように活かせるかを考えましょう。

例えばファーストフード店であれば「新商品開発から販売までのプロセスに深い関心が生まれた」といったなど、経験から生じた興味を記入します。志望動機につながる内容を記載することで一貫性が生まれ、志望動機の説得力が増します。

アルバイト経験の記入例

ここではアルバイト経験の記入例を、ケースごとにご紹介します。

一般的なアルバイト経験の記入例

一般的なアルバイト経験の記入例は、以下のとおりです。

・在学中の記入例

学歴・職歴

学歴

2013

3

東京都立●●高等学校●●科 卒業

2014

4

●●大学●●学部●●学科 入学

2016

8

●●大学●●学部●●学科 入学

職歴

2015

5

居酒屋(アルバイト)ホールスタッフ職として従事

2016

3

一身上の都合により退職

以上

履歴書の職務経歴欄では、企業名を雇用形態とともに記入するのがマナーです。企業名の下に「居酒屋で××職として従事」など簡潔に役割を記入します。

なお、アルバイト経験を自身の強みとしてアピールしたい場合は、具体的なスキルや成果を強調しましょう。飲食店での接客経験やチームワーク、問題解決能力などを具体的に記入します。職種ごとの記入例は、以下のとおりです。

・カフェのホールスタッフ

2020

職歴

2020

4

株式会社●● 入社(アルバイト)

カフェ●● ●●店 ホールスタッフ職として従事

業務内容:オーダー受け、料理提供、お客様対応、清掃など

ホールスタッフとして1年間ほど接客業務に従事したことで、チームワークや接客スキル、ストレス耐性を身につけました。

・コンビニエンスストアのレジスタッフ

職歴

2023

8

株式会社●● 入社(アルバイト)

●●マート ●●店 レジスタッフ職として従事

業務内容:レジ業務、商品陳列、清掃、顧客対応

2年間、レジスタッフとしてお金を取り扱いました。正確な会計業務が求められたことで慎重さや、接客業務によって身につけた忍耐力・ストレス耐性には自身があります。

・イベントスタッフ

職歴

2019

6

●●イベントプロモーション 入社(アルバイト)

イベントスタッフ職として従事

業務内容:レジ業務、商品陳列、清掃、顧客対応

展示会の運営や案内、資料配布、来場者対応などを経験し、コミュニケーション能力を養いました。また、アルバイト経験を活かし、自身でイベントを運営・主催した経験もあります。

・イベントスタッフ

職歴

2015

3

●●株式会社 入社(アルバイト)

販売スタッフとして従事

業務内容: 接客対応、レジ業務、商品陳列、清掃など

アパレルの販売店にて、お客様対応やレジ業務、商品の陳列や棚卸しなどの業務に従事しました。多くのお客様と接することで、コミュニケーション能力が養われました。

期間が短い(3か月以内)アルバイト経験の記入例

短期アルバイトの経験が多い場合は「○○株式会社他」と簡潔にまとめて記入します。具体的な記入例は、以下のとおりです。

職歴

2019

6

●●株式会社 入社(アルバイト)

ホールスタッフ職として従事

一身上の都合により退職

2022

9

●●株式会社 他 ●社のアルバイトに従事

以上

アルバイト経験のNG記入例

履歴書のアルバイト経験欄には、意欲ややる気だけではなく、具体的な経験や成果を記入しましょう。

ダラダラと長い文章を書くのも避ける必要があるため、一文を短く区切り、テンポよく読める文章になるよう工夫が必要です。具体的なNG記入例は、以下のとおりです。

職歴

2023

8

株式会社●● 入社(アルバイト)

●●マート ●●店 レジスタッフ職として従事

業務内容:レジ業務、商品陳列、清掃、顧客対応

3年間、私はコンビニでアルバイトをしてきました。その店舗では毎日、たくさんの弁当が捨てられていました。店長もこの状況に困っていました。そこで私は、「弁当の廃棄を減らす方法があるはずだ」と店長に提案しました。店長も同意してくれました。

私たちは提案をし、それを実行し、さまざまな方法を試してみました。その結果、弁当の廃棄量を半分以下に減らすことができました。この経験を活かし、貴社でも提案力と行動力を発揮したいと思っています。

アルバイト経験はポイントを留意し簡潔に記入しよう

アルバイト経験を履歴書に記載すると、あなたのスキルや成長を採用担当者に伝えることができます。採用担当者の印象に残るように、実務経験やチームワークなど、仕事で役立つ能力を具体的なエピソードとともに述べるようにしましょう。

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