介護職の履歴書の書き方|志望動機・自己PRのコツと例文もご紹介

介護職の履歴書の書き方|志望動機・自己PRのコツと例文もご紹介


介護職への転職に使う履歴書は、内容を正しく記載するのはもちろん、入職への熱意が伝わる志望動機や、自分の強みが伝わる自己PRなどを作成することが大切です。基本を押さえつつ、内容の充実した魅力的な履歴書を作成できれば、採用担当者によい印象を与えられるでしょう。

この記事では、介護職における履歴書作成のポイントと、基本項目の書き方を解説します。志望動機や自己PR作成の参考になる例文も紹介しますので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

介護職の履歴書を書く時のポイント

介護職の履歴書を書く時のポイント



介護職の履歴書を作成する場合、自分の経験や強みを記載することで、わかりやすく熱意の伝わる内容になります。この章では、介護職の履歴書を作成するときのポイントを紹介します。

介護経験・スキルを具体的に記載する

これまでに介護職の経験がある場合や、介護に活かせるスキル持っている場合は、具体的に記載しましょう。

介護職に活かせるスキルの例
・介護職の経験年数
・介護職に関する資格や受けた研修の内容(介護福祉士、介護職員初任者研修、認知症ケア研修など)
・経験してきた介護職の種類
・具体的な介護の内容(入浴介助やレクリエーションなど)



内容は、例えば「特別養護老人ホームで5年間、入居者様の生活全般の介護業務に従事した」のように記載してみてください。なお、介護経験に関するエピソードや、スキルを活かせた具体例を書くと、より説得力が増します。

やりがいを感じたことや大変だったこと、利用者様から感謝されたことなどがあれば、積極的に記載しましょう。

人柄・強みをアピールする

介護に活かせる強みや人柄をアピールすることも重要です。介護職をはじめとする介護従事者は、利用者様との信頼関係が必要です。そのため、人当たりのよさや思いやり、やさしさなどもチェックされます。

「高齢者の方々の生活を支え、笑顔あふれる毎日を送れるようサポートしたいと考えています」といったように、介護に活きる人柄があればアピールしましょう。

また「コミュニケーション能力が高い」「体力に自信がある」「学ぶ姿勢である」など、自身の強みを書くのもポイントです。間接的にでも介護に活かせる強みがあれば記載しておきましょう。

採用側がチェックしたいポイント

採用側がチェックしたいポイント


採用担当者が履歴書を確認するときには、以下のようなポイントをチェックします。

採用担当者がチェックするポイント

チェックする項目

具体的な内容

介護経験

・これまで介護職の経験があるか

・経験年数はどのくらいか

・経験してきた介護職の種類

・経験した介護業務の具体的な内容

介護に関する知識・スキル

・介護職の資格を持っているか

・得意な業務内容はあるか

・これまでに受けた介護の研修内容

・介護以外に役立つスキルはあるか

(パソコンのスキルや運転など)

人柄

・やさしさや思いやりのある人柄か

・働くうえで協調性を発揮できるか

・自分の仕事に責任を持てるか

コミュニケーションスキル

・利用者様と信頼関係を築けるか

・報告、連絡、相談は問題なくできそうか

介護職に対する意欲

・介護職としてどのように働きたいのか

・なぜ介護職として働きたいのか

・介護に対する熱意が感じられるか

介護職への適性

・体力や精神力に問題はなさそうか

・職場の方針に合った働き方ができるか



採用担当者は、履歴書に書かれている情報から、職場に必要な人材かどうかを判断します。表でまとめたポイントを押さえつつ、志望先の特色や理念などに合わせて記載する項目を決めるとよいでしょう。

例えば、利用者様への「思いやりや温かさ」を理念に掲げている施設では、以下のように人柄をアピールするのが有効です。

思いやりのアピール例
・私の強みは、人の気持ちを一番に考え行動できることです
・貴施設の理念に共感し、利用者様に気持ちよく過ごしていただける介護を提供したいと考えております


施設ごとの特色に合う履歴書を作成すれば、採用担当者によい印象を与えられるでしょう。

【介護職】履歴書の基本的な書き方


履歴書を作成するときは、基本項目のすべての欄を埋めて提出する必要があります。この章では、それぞれの項目における「書き方のポイント」を解説します。

日付

履歴書の基本項目上部にある日付欄には、履歴書を提出する日付を記入します。手渡しする場合は当日の日付を、郵送する場合はポストへ投函する日を記載しましょう。

日付を間違えたり古い日付を記入したりすると印象が悪くなるため、書き間違えや使い回しには注意してください。

なお、年号の指定がない場合は、西暦と和暦どちらを使用してもかまいません。ただし、同時に提出する書類がある場合は統一しましょう。

氏名

履歴書は公的文書であるため、氏名欄には略字を使用せず、戸籍に登録されている名前を書きましょう。

氏名の例文
・高橋→髙橋
・国木→國木 など

また、姓と名の間は一文字分スペースを空け、見やすいように書くと丁寧です。振り仮名の欄は「ふりがな」「カタカナ」の表記に合わせて記載してください。

証明写真

証明写真の枠に貼り付ける写真は、縦40mm×横30mmのサイズが一般的です。証明写真機などで撮影したものを使用し、スナップ写真の使用は避けましょう。

なお、基本的に撮影から3ヶ月以内の写真を使用するのが一般的ですが、施設によって指定されている場合もあるため、その都度確認してください。また撮影の際は、介護職に合う印象を与えられるよう、以下のポイントを意識しましょう。

写真撮影のポイント
・服装はスーツまたはフォーマルなものを着用する
・髪は顔が明るく写るようにセットし、前髪が長い場合はピンでとめる
・メイクはナチュラルを意識し、派手になりすぎないようにする
・表情は明るく自然にする


介護職にふさわしい清潔感と明るさを意識して撮影しましょう。

学歴

学歴は、中学卒業から時系列で記載します。最上部に「学歴」と記載し、次の欄から「卒業年」「卒業月」「学校名と入学・卒業」を記載するのが一般的です。

学部や学科、専攻なども詳しく記載してください。なお、学校名は略さずに「〇〇県立」「〇〇区立」から記載しましょう。

職歴

職歴は、学歴の欄に続いて記入します。最終学歴の下の欄に「職歴」と記載し、次の欄から実際の職歴を記載しましょう。

職歴も略さず、できるだけ詳しく記載するのがポイントです。介護職として働いた経歴があれば、どの職種でどのような業務をしたか書くとよいでしょう。

志望動機・アピールポイント

志望動機は介護職として働きたい理由や、その職場で働きたいと思った動機を書きます。施設の特徴・理念に共感したことを記載し「この施設でなければならない理由」が伝わるように書きましょう。

アピールポイントを書く場合は、自分の強みや介護職にまつわる経験・スキルを書きます。
施設に貢献できることを、具体的な経験や知識、持っている資格などと絡めましょう。

志望動機・アピールポイントは、履歴書の中でも人柄と熱意を判断する重要な項目です。
「入職したい」という意思が伝わるよう、記入欄の9割以上は埋めるようにしましょう。

本人希望記入欄

本人希望記入欄には、希望する勤務時間や入職時期などを簡潔に記載します。希望がない場合は「貴施設の規定に従います」と記載しましょう。

なお、給料や待遇に関する希望はよくない印象を与える可能性があるため、履歴書には書かないほうが無難です。

介護職の履歴書に書く「志望動機」の例文

介護職の履歴書に書く「志望動機」の例文



採用担当者に伝わりやすく、好印象を与えられる志望動機の例文を紹介します。経験の有無や状況ごとの例文を紹介しますので、作成する際の参考にしてみてください。

新卒・未経験の場合

新卒や未経験の場合、なぜ介護職を目指しているのかを具体的に記載しましょう。人柄や熱意が伝わりやすくなり、印象がよくなります。

未経験・他業界からの転職の志望動機例文
「私はもともと人の役に立つことが好きであり、前職ではコールセンターのオペレーターとして、主に高齢のお客様をサポートして参りました。電話越しにお客様へ対応するうちに、もっと直接的に力になれる仕事がしたいと思い、介護士として働くことを決心しました。電話対応で身につけたトークスキルと、相手の話を傾聴する力を活かし、利用者様に寄り添った介護を提供したいと考えています。」

新卒の志望動機例文
「貴施設を志望する理由は、利用者様の気持ちを第一に考えるという理念へ共感したためです。私には祖母がおり、数年前から家族で協力して介護にあたっています。祖母の介護をする中で、どうしてもできないことは補助し、できることは本人の意思を尊重することで、介護を受ける方が生きがいを持って生活できると感じました。この経験を活かし、貴施設でも利用者様に寄り添った介護を提供できるよう成長したいと考えております。」

経験あり・ブランクありの場合

介護職の経験がある場合は、前職の経験から活かせるスキルや、転職後どのように貢献できるかを具体的に記載しましょう。

ブランクがある場合、介護職を離れた理由と、復職するにあたってどのような意気込みがあるのかを書くことで、志望動機の説得力が増します。

介護経験者の志望動機例文
「より生活に密着した介護を提供したいと思い、訪問介護ステーションを志望しました。これまでは特別養護老人ホームに勤務し、主にデイサービスの利用者様へ介護を提供してきました。デイサービスから帰宅された後も介護を必要とする方がいることを知り、自宅の生活を支援したいと考えるようになりました。貴施設は利用者さまの日常生活自立を目指したサービスも提供しており、高い意識を持って働けると確信しています。これまでの経験や資格を活かし、利用者様の生活の質を高める介護を提供したいです。」

ブランクがある場合の志望動機例文
「前職では介護老人保健施設に3年間勤務し、介護士として利用者様のケアを経験しました。さまざまな利用者様と接するなかで、一人ひとりが生活に抱えている悩みに気づき、柔軟に対応する力を身につけました。一時的に親の介護が必要になり退職しましたが、生活が落ち着いたため復職を希望します。貴施設は地域密着型の介護を提供しており、地元の方々にとってかけがえのない存在であると感じました。前職の経験と親への介護経験を活かし、地域の方々を支えられる介護士を目指したいと考えております。」

介護職の履歴書に書く「自己PR」の例文

介護職の履歴書に書く「自己PR」の例文



志望動機の欄に、自己PRを記載するケースがあります。好印象を与えられるよう、例文を参考に自己PRを作成してみましょう。

新卒・未経験の場合

新卒・未経験の場合、学生時代の経験や前職の経験で介護へ活かせることを書きましょう。コミュニケーションスキルや体力、精神力など、介護士に必要な能力に結び付けられる内容が無難です。

未経験・他業界からの転職の自己PR例文
「私はこれまで、飲食店のホールスタッフとして働いていました。昔から人と接することが好きであり、お客様と積極的にコミュニケーションをとりつつ、常に笑顔で接客することを心掛けて参りました。結果、多くのお客様から接客を褒めていただき、店舗の評判に貢献できたと感じています。介護職も利用者様とのコミュニケーションが重要な仕事であり、接客業の経験を活かせると考えています。介護職は未経験ですが、これまで培ったコミュニケーションスキルを活かし、利用者様一人ひとりに信頼される介護士を目指したいと思います。」

新卒の自己PR例文
「私の強みは、柔軟に対応できることです。学生時代、私は派遣会社に登録し、さまざまなアルバイトを経験して参りました。日雇いの仕事や、異なる職種を多く経験し、どのような環境でも臨機応変に対応する力を身につけました。また、力仕事やハードワークも経験してきたため、体力にも自信があります。貴施設でもこれらの強みを活かし、利用者様に貢献する介護を提供したいと考えております。」

経験あり・ブランクありの場合

介護経験者の場合、前職での実績や利用者様に感謝されたことを書くとよいでしょう。採用後どのように貢献できるかがイメージしやすくなり、よい印象を与えられます。

ブランクがある場合も、以前の職場での実績や経験からアピールできることを記載しましょう。また、離職中の経験から介護へ活かせることも記載してみてください。

介護経験者の自己PR例文
「前職では、特別養護老人ホームに4年間勤務して参りました。介護士として勤務する中でフロアマネージャーを経験し、フロアスタッフのモチベーションと業務効率を管理し、生産性の向上と残業時間の短縮にも貢献いたしました。結果的に利用者様へのケアの質も向上し、利用者様が過ごしやすい環境を作ることにも繋がりました。このことから、私は現場に必要なことを見極め、適切なケアを提供するための判断能力があると感じております。この経験とスキルを活かし、貴施設にでも利用者様とスタッフに貢献できるよう努めたいと考えております。」

ブランクありの場合のの自己PR例文
「以前はケアマネージャーとして介護老人保健施設に勤めておりました。育児を理由に介護の現場から離れておりましたが、子どもの保育園への入園をきっかけに復帰希望しました。ケアマネージャーとして利用者様と関わる中で、利用者様への必要なサービスを見極める力と、多職種とスムーズに連携する重要性を感じました。この経験を活かし、貴施設でも利用者様一人ひとりに寄り添ったサービスの提供と、素早く柔軟な対応を心掛けて参ります。

介護職の履歴書作成でよくある質問

介護職の履歴書作成でよくある質問


介護職の履歴書作成において、よくある質問を紹介します。

Q.介護スキル以外にアピールできることは?

利用者様に信頼されるコミュニケーションスキルがあることや、ほかの職員と連携する協調性があることを積極的にアピールしましょう。コミュニケーションスキルや協調性が実際に活きたエピソードを記載すると、より説得力が増します。

Q.介護職の履歴書で未経験の場合、どのようにアピールすればよい?

前職の経験や学生時代の経験から、介護職へ活かせることをアピールしましょう。例えば、観察力や体力、臨機応変に対応できる柔軟性などが挙げられます。また、家族に対する介護経験やボランティアでの介護経験がある場合、アピールポイントになります。

Q.介護職の専門性をアピールするには?

取得した資格や受講した研修などを記載しましょう。認知症ケアやターミナルケアなど、突出した知識やスキルがあると、より専門性をアピールできます。

介護職の履歴書は熱意と強みを意識して作成しよう

介護職の履歴書は熱意と強みを意識して作成しよう


利用者様との信頼関係構築が必要な介護職は、人柄や介護に対する熱意、利用者さまに貢献できるスキルなどが重要視されます。基本的な書き方をおさえることはもちろん、志望動機や自己PRにも力を入れ、採用担当者に良い印象を与えましょう。

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