【例文10選】営業職の自己PRの書き方|業種・営業形態別に解説

営業職の自己PRは、書類選考でも特に見られる項目です。そのため、応募先の企業の特長にあわせながら、自身の経験や成果を簡潔にまとめる必要があります。しかし、具体的にどのように記載すればよいか、自身の強みや経験の効果的なまとめ方がわからない場合もあるでしょう。
本記事では、前職が営業職、もしくは営業職志望の転職希望者に向けて、自己PRのポイントをご紹介します。業種や営業形態、経験別の例文もあるため、ぜひ参考にしてください。
営業職における自己PRのポイント2つ

営業職の就職・転職では、履歴書の自己PRを入念に確認されるケースも少なくありません。そのため、自己PRは志望先の特長にあわせながら、わかりやすく書くことが大切です。ここでは、営業職の自己PRを書く際のポイントを2つご紹介します。
営業職で評価されやすいスキルを知っておく
営業職を志望する方は、よい印象を与えやすいスキルや強みを理解しておきましょう。評価されやすいスキルや強みを自己PRに書けば、採用担当者も採用後のイメージを持ちやすくなります。営業職で評価されやすいスキルは、以下の通りです。
営業職で評価されやすいスキル
・傾聴力
・ヒアリング力
・計画性
・柔軟性
・サポート力
・正確性
・コミュニケーション力
・行動力
・粘り強さ
・課題解決力
ほかにも評価されやすいスキルはありますが、これらのスキルは営業職に活かせる場面が多数あり、好印象を与えられます。そのため、営業職未経験の方でも、実例を用いながらスキルについて記載すると、経験者にも劣らない自己PRを作成できるでしょう。
営業スキルを実績などに基づいてアピールする
営業経験がある方は、営業スキルを実績などの具体的な例に基づいてアピールしましょう。営業の種類や期間、自身が残した成果などを数字を用いて伝えると、根拠に基づいたアピールが可能です。結果として、採用担当者によいイメージを与えられます。
例えば「新規契約獲得の営業を半年間行い、同期の営業職20人のなかで最速および最多獲得を実現した」というように、具体的な数字や期間があると、より自身の功績をアピールできます。
あわせて、漠然と営業スキルがあることを伝えるのではなく、成果が出た理由を強みやスキルと絡めると、根拠のある自己PRになります。また、転職先での活かし方まで記載すると、活躍を期待してもらえるでしょう。
【形態別】履歴書における営業職の自己PRの例文

同じ営業でも、法人・個人・ルート営業によって求められるスキルは異なります。自身がどちらの営業を希望するかにあわせてアピールできるように、それぞれの例を理解しておきましょう。
法人営業の自己PRの例文法人営業の自己PRをするのであれば、以下の例を参考にしてみてください。
自己PRの例文
イベント会社で5年間、商業施設や自治体への飛び込み営業を担当し、年間約100件の新規訪問を継続しています。入社3年目には営業成績2位を獲得しました。
契約後も週1回のフォロー訪問を行い、担当施設の継続率は80%を達成。信頼関係の構築により、単発ではなく年間契約に発展した事例もあります。
貴社でも「会いたい営業」を目指し、提案力と関係構築力で継続的な売上に貢献したいと考えています。
顧客との信頼関係の構築方法や実際の営業成績など、なぜ成果が出たかを具体的な数値も用いながら記載すると、即戦力のアピールになるでしょう。
個人営業の自己PR例
個人営業の自己PR例は以下の通りです。
自己PRの例文
保険会社で5年間、個人顧客向けにライフプラン相談と保険提案を行い、成約件数は毎年110件以上、昨年は営業成績1位を獲得しました。
前職で学んだことは、顧客の「わからない」に寄り添い、理解できるように工夫する力が重要だということです。
特に、がん保険や生命保険は適用条件や補償内容を理解してもらうのが難しいジャンルです。そのため、Excelで比較表を自作し、視覚的に提案した結果、説明後の成約率が約15%向上しました。
さらに、ファイナンシャルプランナー1級を取得し、制度改正にも対応できる知識と提案力を身につけました。貴社でも、お客様目線の営業スタイルで、信頼関係を築きながら成果に貢献したいと考えています。
成果を出すために行った工夫などをまとめると、目標達成に対する意欲などを伝えられます。取得している資格や自身のスキルとあわせて、具体的にどのような営業を行っていたかを述べましょう。
ルート営業の自己PRの例文
ルート営業を希望するのであれば、以下のような自己PRが適切です。
自己PRの例文
中華食材や酒類を扱う卸売業者で、3年間ルート営業を担当し、飲食店や地域スーパー約50店舗に訪問してきました。
既存業者との関係が深いなか、週1〜2回の継続訪問で信頼関係を築き、顧客ニーズを分析したうえで季節商品や限定酒などを提案。結果、成約率を20%から26%へ引き上げ、売上前年比115%を達成しました。
今後はこの経験を活かし、貴社でもお客様との関係構築と提案力で売上に貢献したいと考えています。
訪問頻度や数字の変化を入れると、自身がどれくらい営業職として真摯に努力しているかを伝えられます。数字の結果がない場合でも、訪問時に感じた気づきを記入すると、仕事への誠実さをアピールできるでしょう。
【業種別】履歴書における営業職の自己PRの例文

営業にはさまざまな業種があり、その業界に合った内容をアピールしなければなりません。ここからは不動産・自動車・保険を例に、どのような自己PRがあるのかを見ていきましょう。
不動産営業の自己PRの例文
不動産営業に従事したい場合の自己PR例文は、以下の通りです。
自己PRの例文
前職は、新築分譲マンションを扱う不動産会社で5年間、販売企画と営業を担当しました。競合が多いエリアを担当していたため、集客強化のためにキャンペーンイベントやWeb広告の改善を提案。
さらに、ターゲットをファミリー層に加えてシニア層へ拡大し、訴求文面や実施時期も調整しました。結果、月間問い合わせ数は従来比で160%に増加し、エリア内シェア1位を獲得しました。貴社でも、顧客ニーズを捉えた戦略的営業で成果に貢献したいと考えています。
不動産のなかでも複数の仕事があるため、具体的にどのような建物の販売を行っていたかを記入しましょう。
自動車営業の自己PRの例文
自動車営業の自己PR例文は以下の通りです。
自己PRの例文
前職は、中古車販売会社で10年間、来店・問い合わせ対応を中心に営業を担当しました。しかし、中古車は販売エリアによって客層ごとのニーズや売れる車の傾向が異なり、入社当初はなかなか来店から成約までつなげられませんでした。
私は提案力とローン関係の知識に課題があると考えたため、ファイナンシャルプランナーの資格を取得し、ローン相談や自動車税など、お客さまに対してより広範囲のアドバイスが行えるようにしました。
また、成約数の多い先輩社員にアドバイスをもらい、お客さまの服装や相談内容から、どのような悩みや不安を感じているかを推察することに注力しました。
結果として社内の成約数は20台から50台に増え、営業に対して自身がつきました。
この経験を活かし、貴社でも顧客視点に立った提案営業で、継続的な成果に貢献したいと考えています。
不動産同様、自動車営業は新車か中古車か、法人か個人かによっても求められるスキルが異なります。自身の経験にあわせて、強みや志望先での活躍の仕方を簡潔にまとめましょう。
保険営業の自己PRの例文
保険営業を志望する際に活用できる自己PR例文は、以下の通りです。
自己PRの例文
個人向け生命保険の訪問営業を4年間担当し、主に新規開拓で実績を上げてきました。
入社前に保険に関する資格は取得しておりましたが、昨今の投資ニーズに対応するため投資診断士資格を取得しました。
資格取得時に学んだ内容を活かし、変額型生命保険の提案に活用した結果、該当商品の成約率を前年比135%に伸ばしました。
現在はCFP資格取得にも挑戦中で、保険と資産運用の両面から信頼を得る営業を実践しています。貴社でも専門性を活かし、お客様の将来設計に寄り添う提案型営業で貢献したいと考えています。
保険に関連する資格はさまざまですが、ただ資格があることをアピールするだけでは効果がありません。資格を活かして、どのように成果につながったかを記載するとさらによい自己PRになります。
資格取得以外にも共通するため、常に自身の強みがどのような結果をもたらしたかを考えながら自己PRを作成しましょう。
【スキル別】履歴書における営業職の自己PRの例文

営業職で評価されやすいスキルや強みは多数ありますが、ここでは3つのスキル別例文をご紹介します。
【スキル別】履歴書における営業職の自己PRの例文
・ヒアリング力をアピールする場合の自己PR例
・傾聴力をアピールする場合の自己PR例
・コミュニケーション力をアピールする場合の自己PR例
いずれも営業には必須のスキルともいえるため、自身の強みと照らしあわせながら、作成に役立ててください。
ヒアリング力をアピールする場合の自己PRの例文
ヒアリング力をアピールしたい場合の自己PR例文は以下の通りです。
自己PRの例文
広告代理店で4年間、法人向けにWeb広告やコンテンツ制作の提案営業を担当し、年間売上約1,500万円を継続しています。
特に、企業の課題を引き出すヒアリング力を強みとし、累計120社以上に提案、新規成約率45%、継続率62%を達成しました。また、不明確な課題をヒアリングによって明確にし、最適な施策を提案した結果、不動産企業では半年で問い合わせ数2.3倍に改善しました。
貴社でも、課題解決型の営業職として貢献したいと考えています。
ヒアリング力をアピールすると、顧客から具体的な問題やニーズを聞き出す力がある点が強みとなります。
しかし、営業職は聞き出した問題から課題を解決するための提案も仕事です。そのため、最終的にどのような成果につながっているかまで記載すると、営業職としての活躍を認めてもらえるでしょう。
傾聴力をアピールする場合の自己PRの例文
傾聴力をアピールしたい場合、以下のような自己PRが適してます。
自己PRの例文
私は営業職として「傾聴力」を強みとしています。これまで法人向けにITサービスの提案営業を行い、顧客の課題を深く理解することを意識してきました。
当初は商品の強みを前面に押し出した営業をしていましたが、思うように成果が出ず、まずは「顧客が何に困っているのか」を聞くことに注力しました。
まずは、業界動向や事業の方向性について丁寧にヒアリングし、そのうえで最適な提案を行ったことで、顧客からの信頼を獲得。結果として、担当エリアの売上を前年比150%まで向上させることができました。
貴社においても、顧客の声にしっかり耳を傾け、最適な提案を行うことで売上向上に貢献したいと考えております。
傾聴力は、営業職や販売職で特に重要視されるスキルです。相手の話を聞く姿勢は社内外問わず求められます。
また、お客様の課題やニーズを汲み取るためにも必要な力です。営業形態に関係なく重要なスキルとなるため、人の話に共感できる方や相手の立場や状況への理解力に自信のある方は、ぜひ傾聴力を活かした自己PRを作成してみてください。
コミュニケーション力をアピールする場合の自己PRの例文
コミュニケーション力を自己PRに書きたい場合の例文は以下の通りです。
自己PRの例文
私は、5年間の営業経験を通じて、顧客の本音を引き出すコミュニケーション力を培ってきました。
特に、相手の潜在的な課題やニーズの把握を強みとしており、商談では単に商品・サービスを提案するのではなく、相手の業務課題やビジョンを丁寧にヒアリングしたうえで、最適な解決策を提示するよう努めています。
その結果、提案の質が向上し、長期的な信頼関係を築くことができました。
例えば、あるクライアントでは、当初は価格を理由に導入を見送られていましたが、課題を深掘りすることで、実は業務効率の改善が最優先であることを把握しました。その観点から再度メリットをお伝えしたところ、受注につながり、追加契約も獲得しました。
貴社でも、コミュニケーション力を活かし、顧客に寄り添った営業で成果に貢献したいと考えています。
営業職は常に人と関わる仕事であり、コミュニケーション能力が欠かせません。お客様にあわせて正しいコミュニケーションができれば、高い可能性で営業の成果にもつながります。自信があるなら、積極的にアピールしましょう。
しかし、コミュニケーション能力は必ずしも「話す」だけではありません。聞く力や伝える力、表情への意識など、コミュニケーションのなかでも、具体的にどこに強みがあるかを示すと、採用担当者にもわかりやすく伝えられます。
【未経験者・ブランクあり】履歴書における営業職の自己PRの例文

人によっては未経験から挑戦する方、別業種や休職から再度営業職に就きたい方もいるでしょう。本章では、営業未経験者、ブランクのある方の自己PR例文をポイントも含めて解説します。
営業未経験者の自己PRの例文
営業未経験の場合に活用できる、自己PRの例文は以下の通りです。
自己PRの例文
運送会社で8年間、事務職として顧客対応・配送手配・シフト管理などを担当し、月平均200件以上の問い合わせに対応してきました。
特にヒアリングを通じたトラブル防止や配送スケジュールの最適化に注力し、クレーム発生率を前年より20%削減した実績があります。
営業職でもお客様の要望を的確に把握し、信頼を得られる提案ができると考えています。貴社でも、現場視点を活かした提案で顧客満足に貢献したいです。
営業職未経験の方も、まずは前職でどのように活躍したかをアピールします。そのうえで、持っているスキルをどのように営業に関連付けられるかが重要です。
スキルの活かし方まで自己PRに書くと、営業職への理解度が高い人物だと感じてもらえるため、ぜひ自分の強みを営業で活かせる場面を考えてみてください。
ブランクがある営業職の自己PRの例文
営業経験はあるものの、少し期間が空いた場合に適した自己PR例文は以下の通りです。
自己PRの例文
不動産会社で3年間、戸建て・マンションの販売営業を担当し、年間成約15件・売上目標120%達成を継続していました。
結婚・出産で2年前に一度退職しましたが、宅地建物取引士の取得や業界ニュースの情報収集を継続し、ブランク期間も学びを止めませんでした。
営業ではヒアリングを重視し、お客様のライフプランに寄り添う提案を心がけていました。今後はチーム連携と丁寧な対応力を武器に、貴社の営業職として成果に貢献してまいります。
ブランクがある方は、なぜ空白期間があるかを簡潔に説明しましょう。加えて、営業職をしていた際にどのような活躍をしていたか具体的にアピールすると、適性や仕事に対する熱意を感じてもらえます。
即戦力として働けることを伝えるために、ブランクがない方との実力差を感じさせない内容を記入するとよいでしょう。
営業職の自己PRは根拠に基づいて積極的にスキルをアピールしよう

本記事では、営業職の自己PRの書き方について詳しく解説しました。営業職の自己PRは、何をしていたか、どのような成果を出したか、具体的なエピソード、志望先でどうなりたいか、の流れが基本です。営業形態や業種に関係なく流れは変わらないため、自己PRを作る際はぜひ意識してみてください。
また、営業職の自己PRを短時間で作成したい方は、無料で利用できる「ワンポチ」の活用がおすすめです。「ワンポチ」であれば、テンプレートにしたがって履歴書を準備できるため、ぜひ営業職の自己PRや履歴書を作成する際は活用してみてください。
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【ディスクリプション】
営業職の自己PRは、自身の営業スタイルやこれまでの成果を伝えられる重要な項目です。本記事では、自己PRの書き方のポイントや、営業形態、業種、スキル別の例文をご紹介します。営業職の自己PRの作成で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。