志望動機が鍵!システムエンジニアに採用される書き方と例文

SE(システムエンジニア)の志望動機を考える際は、企業のリサーチや自己分析などを行い、目指したきっかけやスキル・活かせる資格などを盛り込むと働きたい熱意が伝わります。しかし、採用担当者にマイナスな印象を与える表現には注意しなければなりません。
本記事では、SEとして活躍したい方に向けて、活かせるスキルや志望動機を作る際のポイント、注意点などを解説します。新卒・転職にそのまま使える例文も紹介しているので、ぜひ志望動機を考える際の参考にしてください。
SE(システムエンジニア)の志望動機に取り入れたいスキル

まずは、SEの志望動機の裏付けとして、選考に活かせるスキルを5つご紹介します。SEは適性があるかどうかを重視される傾向にあるため、自身の強みに当てはまるスキルがあれば、履歴書や面接で積極的にアピールしましょう。
ITに興味・関心がある
SEは常にトレンドを把握しておくことが求められるため、ITに興味や関心がある方が向いています。近年はAIやIoTなどを活用した新たな技術や製品が誕生しているため、ニュースをこまめにチェックしたり、勉強会に参加したりして、知識をアップデートし続ける力が求められます。
論理的な考えができる
SEが効率よくシステム開発を行い、実装まで遂行するためには、筋道を立てて物事を考えられる論理的な考えが必要となります。仮説を立てて検証できるスキルは、IT技術を駆使してクライアントの課題を解決する際に役立つためです。
また、チームのメンバーが気付かないミスや新たな解決策を見つけることにも貢献できるため、論理的に考えることが得意な方は、志望動機にも取り入れてアピールしましょう。
マネジメント能力がある
プロジェクトを最後まで遂行するためには、高いマネジメント能力が必要です。進捗管理はもちろんですが、チームのメンバーに負担がかかりすぎないよう作業分担をすることもSEの重要な役割の1つのため、マネジメント能力があると重宝されます。
コミュニケーション能力がある
SEは要件定義の段階で、クライアントの課題や要望を会話の中から汲み取る必要があります。また、システム開発後も保守や運用に携わることから、コミュニケーション能力が重視される傾向です。チームでの仕事やプログラマーとやり取りする機会も多く、信頼関係の構築も仕事のひとつといえます。
プログラミングの知見がある
プログラムの知見があれば、SEの仕事に活かすことができ、周囲からの信頼も得やすくなります。SEは一般的に、要件定義や設計・テスト・実装などがメインの仕事ですが、案件によってはプログラミング言語を扱うケースもあるでしょう。
プログラミングを行わない案件でも、プログラマーの進捗を把握しなければならないときや、トラブル発生時にクライアント対応が必要になる場面も予測できます。
SE(システムエンジニア)の志望動機で押さえるべきポイント

SEの志望動機を作成する際は、いかに選考で好印象を与えられるかが大切です。SEの志望動機で押さえるべきポイントを5つご紹介します。
システムエンジニアを目指す理由が明確
志望動機でもっとも大切なのは、「システムエンジニアを目指す理由」が明確かどうかです。SEを志すに至ったエピソードも交えると説得力が高まります。特に、新卒の場合は実践的な経験に乏しくスキルの証明が難しいため、意欲が重視される傾向です。
熱意を示すためにも、「なぜシステムエンジニアなのか」「システムエンジニアになりたい理由」を具体的に言い表せるようにしておきましょう。
システムエンジニア業界や企業に詳しい
SEといっても職種や業務は幅広いため、IT業界についての理解を深めておくことが大切です。また、企業ごとに理念や規模も異なるため、志望度の高い企業を見つけたら入念にリサーチすると安心です。
なぜその企業を選んだのかが明確でない場合、マイナスな印象を与える可能性もあるため気を付けましょう。
入社後のビジョンが明らか
ただ単に志望動機を伝えるよりも、将来像を盛り込むことで、企業に貢献できる人材である旨や、長く勤めたいという意欲を伝えられます。採用担当者が入社後の姿をイメージできるよう、5年後や10年後の将来像を言語化しておきましょう。
SE経験者の方はどのように貢献していけるか、未経験の方はどのように貢献したいかを盛り込むのがおすすめです。
システムエンジニアに活かせる強みを自己分析する
IT業界や企業に詳しくなるとともに、欠かせないのが自己分析です。企業によって求める人物像は異なるため、ご自身の経験や性格から、企業とマッチする強みを見つけましょう。
新卒や未経験者は、独学で勉強してきたことや、アルバイト・前職での経験から志望動機に結び付けられる要素を洗い出してみてください。志望する企業に求められるSEの資質を分析し、アピール材料を揃えます。
システムエンジニアに役立つ資格は関連性を持たせる
SEに役立つ資格を取得している方は、志望動機と自然に結びつけることが大切です。例えば、「〇〇の資格を取得した」だけで終わらせるのではなく、「前職で取得した〇〇の資格を活かして、△△の業務に携わりたい」のように具体例を挙げることで意欲が伝わりやすくなります。
SEに役立つ資格は、以下も参考にしてみてください。
SEに役立つ資格
・基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
・ITパスポート
・ネットワークスペシャリスト試験
・情報セキュリティマネジメント試験
・ITストラテジスト試験
・システムアーキテクト試験
・オラクルマスターなど
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【新卒】SE(システムエンジニア)の志望動機の例文

ここからは、履歴書や面接に使える、志望動機例をご紹介します。まずは、大学や専門学校からシステムエンジニアを目指す、新卒・未経験の方に向けた例文を見ていきましょう。今回は、理系と文系それぞれが使いやすい例文をまとめました。例文を参考にしながら、他の志願者と被らないオリジナリティのある志望動機を考えましょう。
理系の場合
理系の方は、以下のようにシステム開発に活かせる経験をアピールするのがおすすめです。
志望動機の例文
私が貴社を志望したのは、AI技術を活かしたシステム開発に力を入れているからです。大学ではシステム理工学部に在籍し、AI技術を取り入れたシステム開発の工程や手法を学び、価値のあるシステムを生み出すやりがいや面白さ、難しさなどを学びました。貴社に入社できた場合には、大学で学んだことを最大限活かしつつ、最先端のAI技術を活かしたシステムを開発するSEとして活躍していきたいと考えています。
大学や専門学校などでシステム開発に携わった方や、事業への共感を盛り込みたい方は、具体的なエピソードを盛り込むことが重要です。
志望動機の最後に、どのような開発に携わりたいかを明記すると、入社後の姿を思い浮かべてもらえます。
文系の場合
文系の学科を専攻している方は、以下のように自身の経験を盛り込むと説得力がアップします。
志望動機の例文
私がシステムエンジニアを志望している理由は、IT技術を用いて業務の効率化を実現したいと考えているからです。学生時代にアルバイトをしていた飲食店で貴社のオーダーシステムを導入したところ、ミスが減っただけではなく回転率が上がり、業務の効率化に成功しました。その経験がきっかけでIT技術を活用してさまざまな業界の業務効率化を実現したいと思うようになりました。貴社に入社した際は、積極的にスキルを身につけ、1日も早く貴社のSEとして活躍できるよう尽力いたします。
文系の学校を卒業する方は、なぜシステムエンジニアを目指したのか、どのように活躍していきたいかを交えて志望動機を作ります。具体的なエピソードを交える場合は、企業が展開している事業や企業理念と一貫性を持たせることが大切です。
【転職】SE(システムエンジニア)の志望動機例

続いて、業界未経験からシステムエンジニアへ転職したい方、SEからSEへの転職を志す方向けの志望動機例を紹介します。
業界未経験の場合
システムエンジニアの求人は、金融業や流通業、製造業など多くの業界で増加傾向にあります。例文では、システム開発について独学で学び、アプリ開発に携わっている志望動機を紹介しましたが、経験や知見がない方は、前職での経験を結び付けた志望理由を考えましょう。
志望動機の例文
私は現在、事務職として働いていますが、独学でシステム開発について勉強し、アプリを開発していました。しかし「さらにスキルを身につけて、多くの方に利便性の高いアプリを開発したい」「チームでの制作に携わりたい」と思うようになり、そのとき貴社の募集を目にしました。社員の教育に力を入れていることやチームワークを重要視する社風であることに魅力を感じ、志望した次第です。
入社後に役立つスキルや経験・資格などを積極的に盛り込むことで、即戦力のある人材という印象を与えられます。
SEからSEへの転職の場合
SE経験者の方は、スキルをアピールすることで、採用担当者が求める人物像とマッチするかを把握しやすくなります。
志望動機の例文
前職ではWEBシステムを開発する会社でECサイトや企業のWEBサイトの構築に携わっており、要件定義からテスト・保守・運用までの工程を担当していました。貴社は大規模なシステム開発に取り組んでいると知り、より高度な技術を身につけて大きなプロジェクト開発に携わりたいと思い応募いたしました。知識だけではなく、前職で身につけたコミュニケーション能力やマネジメント能力を活かして、貴社のさらなる発展に貢献したいと思っております。
SEからSEへ転職をする方は、なぜその企業を志望したのか・これまで携わってきた仕事内容・今後のキャリア像を盛り込むのがおすすめです。前職でリーダーやリーダー補佐の経験がある方は、アピールすることで即戦力があることを伝えられます。
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【例文あり】SE(システムエンジニア)の避けるべき志望動機とは?

システムエンジニアを目指す理由が明確でも、次のような志望動機はマイナスな印象を与える可能性があります。
志望動機のNG例文
私が貴社を志望する理由は、SEが将来性のある仕事だと考えたためです。前職ではパソコンに触れる機会が多く、WordやExcelに関する資格も多く取得しました。IT業界は今後も発展していくことが予想され、SEとして手に職を付けることが、自身のキャリアアップに繋がると考えております。特に、貴社は多くのシステム開発を手掛けており、成長できる環境が整っている点に魅力を感じました。入社後はいち早く実務経験を身に付け、一人前のSEとして活躍したいです。
例文のNGポイントについて、詳しく見ていきましょう。
「手に職を付けたい」などの表現
SEの志望動機として、「手に職を付けたい」という理由はおすすめしません。SEは今後もニーズの高まりが予想される職業ですが、企業はあくまでも即戦力となり、利益をもたらしてくれる人材を求めているからです。
例文のような志望理由は、「企業をスキルを学ぶ場と捉えている」という受け身の印象を与える恐れがあります。成長意欲をアピールするならば、「未経験ではありますが、スキルを高めて貴社の○○に携わりたい」のように、具体的な目標を明言します。
説得力に欠ける表現
例文にある前職の経験は、SEになりたい動機としては知識も経験も不十分だと捉えられるでしょう。また、「成長できる」「魅力を感じた」といった表現は、具体的なエピソードがセットになっていなければ志望動機としては曖昧です。
企業が求める人材をよく理解した上で、企業のニーズにマッチするスキルや強み、将来のビジョンを交えた志望動機を作成しましょう。
SE(システムエンジニア)志望動機の作成手順

SEの履歴書欄に志望動機を記載する際は、以下の4つを意識して作成するのがおすすめです。
志望動機の4つのポイント
・結論から書き始める
・結論に至るまでのエピソードを付け足す
・経験から得た学びをアピールする
・将来像や貢献できる内容を盛り込む
1つずつ詳しく解説します。
【1】結論から決める
採用担当者に、システムエンジニアを志望する理由を最後まで読んでもらうには、「書き出し」を結論から始めることがコツです。「貴社を志望する理由は○○です」と簡潔に結論から伝えましょう。複数ある場合は、「志望する理由は3つあります」のように書いても問題ありません。
最初の一文を読んで、大まかな志望動機を理解できる書き方を心がけましょう。
【2】結論に至るまでのエピソード
次に、結論では補えないエピソードを付け加えます。結論に至るまでのきっかけから、ご自身が行動に起こしたことといった、結論の背景を記載します。ただし、志望動機の前半部分になるため、長くなり過ぎないように注意が必要です。
【3】経験から得た学び
志望動機の後半は、ご自身の経験から得た学びを記載します。企業のニーズをどのように満たせるか、入社後にどのように役立てるか結び付けることがポイントです。結論の背景~経験で得た学びまでの具体例は以下のとおりです。
私は○○の経験を通して、×××を学びました。貴社の□□という事業では、~~のようなプロセスで開発を行っていると伺い、私の経験を活かせるのではないかと思いました。
盛り込むエピソードは、自分の思いも交えながら、オリジナリティを意識しましょう。
【4】入社後のビジョン
採用担当者は志望動機を通して、入社後にどの程度成長する人材なのか、企業にどのように貢献してくれる人材なのかを見極めています。「採用されたら何がしたいか」「何を達成したいのか」「どのようなキャリアを積み、どう活躍していきたいか」を具体的に明記しましょう。
志望動機の締めくくりとして、将来像や貢献できる内容を盛り込むと、採用後の働いている姿をイメージしてもらいやすくなります。
SE(システムエンジニア)に採用される志望動機を考えよう

SEの志望動機は、企業に熱意を伝えることが大切です。しかし、自分本位で的外れな理由にならないよう、採用を意識し、企業に伝わる志望動機を作りましょう。新卒、未経験者、経験者に関わらず、企業にマッチした動機や、動機を裏付けるエピソードを盛り込むことが成功のコツです。
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