職務経歴書の書き方【SE編】例文や注意点をわかりやすく解説

職務経歴書の書き方【SE編】例文や注意点をわかりやすく解説


職務経歴書を作成する際「どう書けばいい?」と悩む方も少なくないでしょう。さらに、SE(システムエンジニア)となると記載事項が多くなりがちで、頭を抱えてしまうかもしれません。

今回は、職務経歴書の作成のポイントをSEに特化して解説します。SEならではの職務経歴の書き方やコツ、注意点をまとめました。参考にできる例文も紹介します。SEとしての就職や転職を考えている方は、内容をヒントに、採用担当者に刺さる職務経歴書を作成しませんか。

SE(システムエンジニア)の職務経歴書の内容


まずは、職務経歴書の概要を押さえていきましょう。SE(システムエンジニア)の職務経歴書では、主に以下の4つの項目について記載します。

職務経歴書の項目
・職務要約
・職務経歴
・スキル
・資格
・自己PR


では、職務経歴書の作成にあたり、SEならではの観点や書き方を交えて解説します。

職務要約

職務要約は、自身の経歴を簡潔に伝える項目です。今までの職種や携わってきた業務について100文字程度にまとめましょう。採用担当者に興味を持ってもらえるよう、志望先にマッチする経験やスキルを盛り込むことを意識してみてください。

職務経歴

SEの職務経歴書では、職務経歴の項目が最も重要といえます。職務経歴から、採用担当者が自社の求める人材か判断するためです。

職務経歴には、在籍した会社名や勤務期間、担当した業務内容、扱ったプログラミング言語といったことを記載します。職務経歴の最下部には、表を用いてテクニカルスキルとレベル感をまとめておきましょう。

スキル・資格

スキル・資格の欄には、志望先の業務と関連性の高いスキルや資格・免許を記載すると、アピールにつながるでしょう。ただし、普通自動車免許のようなSEの業務と直接関係のない資格や免許は、履歴書に記載してください。

自己PR

自己PRは、志望先で働く熱意や自身の強みを伝えるパートです。経験や保有資格と結びつけて書きましょう。なお、自己PRでメインに押し出すのは、専門的な分野ではなく調整力や問題解決力といったソフトスキルです。どのような思考や行動パターンで働けるのかを言及しましょう。


【項目別】SE(システムエンジニア)の職務経歴書で好印象を残すコツ

【項目別】SE(システムエンジニア)の職務経歴書で好印象を残すコツ


では、職務経歴書の各項目の書き方を掘り下げていきましょう。SEの職務経歴書ならではの好印象を残すポイントや、例文をまとめました。

【職務要約】マッチした人材であることを示す

簡単な要約だからといって、手を抜くのは好ましくありません。書類選考の際、職務要約の項目だけチェックされて、落選になるケースもあるのです。最後まで目を通してもらうには、冒頭の職務要約でいかに採用担当者の興味を引けるかがポイントです。

具体的には、志望先が募集している内容や求めている人材にマッチしているとアピールできる経歴を記載しましょう。

職務要約の例文

SEの職務要約の例文は、以下の通りです。

職務要約の例文
20XX年から株式会社〇〇に入社し、大手文具会社向け生産管理システムの開発に従事しています。最初の3年間は運用と保守をメインに、4年目以降は基本設計・詳細設計も担当しています。20XX年には20名規模のプロジェクトリーダーとして全体の進行管理も経験し、予定通りの納品を実現しました。

採用担当者は「応募者と自社の共通点はあるか」「要件を満たしているか」という目線で職務要約をチェックします。SEでは幅広い業務経験をアピールできると、好印象を残しやすいでしょう。また、マネジメントやリーダー経験も関心を持ってもらえる可能性が高いため、職務概要欄で押し出してみてください。

【職務経歴】詳細まで記載する

職務経歴欄には、今まで携わってきた業務やプロジェクト、実績といった内容を詳しくかつ具体的に記入します。SEの職務経歴でふれるべき事項をピックアップしました。

職務経歴でふれるべき事項
・在籍していた企業
・携わったプロジェクト・システム(概要、目的、予算、人数の規模、役割、期間)
・主な業務内容
・担当フェーズ
・開発環境(プログラミング言語、OS、DB)
・開発手法
・実績


職務経歴をすべて文章で説明するのは、あまり好ましくありません。採用担当者が必要な情報を抜き出しにくくなってしまいます。パッと見てわかりやすいよう、表を使ってまとめましょう。

また、プロジェクトは直近の経歴が重視されやすい傾向があります。したがって、時系列に沿ってまとめる「編年体形式」ではなく、新しい順からさかのぼる「逆編年体形式」で記載してください。


【スキル】スキルの種類や経験年数を記載

SEの職務経歴書では職務経歴欄にはテクニカルスキルを記載するようにしましょう。テクニカルスキルを書く際は、以下の内容を盛り込みましょう。

テクニカルスキルの一例
・スキルの種類(プログラミング言語、OS、DB、工程)
・経験年数、使用期間
・レベル




【資格】SE業界でニーズが高いものを記載

資格の欄はトレンド性があり、SE業界でニーズの高い分野の資格やスキルに絞り込み、積極的に記載しましょう。評価を得やすい資格・スキルをまとめました。

評価を得やすい資格・スキル
・AWS 認定ソリューションアーキテクト
・Salesforce 認定 Platform デベロッパー
・応用情報技術者試験
・システムアーキテクト試験
・データベーススペシャリスト試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・Cisco®Certified Network Associate



上記以外にも「プロジェクトマネージャ試験」といったマネジメント関連の資格や、TOEICの得点のように語学に関するスキルもアピールになります。なお、資格の取得年月日も示してください。

職務経歴書作成のポイント!SEならではの注意点

職務経歴書作成のポイント!SEならではの注意点



続いて、職務経歴書を作成するうえの注意点をチェックしていきましょう。SEならではのポイントを解説します。

採用ニーズや重視される観点を把握する

職務経歴書を作成するうえで、志望先の採用ニーズを把握しておくに越したことはありません。採用担当者は、職務経歴や自己PRから「自社のSEとして活躍できるスキルや能力があるか」「自社が求める人物像にマッチしているか」を見極めています。

的外れなアピールにならないよう、志望先の募集要項やプロジェクト例をリサーチし、採用ニーズを理解してから書き始めましょう。

専門用語や略語を必要以上に使用しない

職務経歴書にSEならではの専門用語や略語を多用するのは、おすすめできません。SEの仕事は専門性が高い分、つい専門用語や略語を使いがちです。

しかし、採用担当者がSEについて詳しいとは限りません。記載内容がしっかり伝わるよう、誰にでもわかりやすい文章を心がけてください。

なお、前職で使用していた独自の用語や他業界のフレーズも記載しないようにしましょう。

読み手に配慮したフォーマットにする

採用担当者に好印象を残すには、内容はもちろん書類の見た目を整えることも重要です。文章がびっしり埋まっていたり、余白が少なかったりすると読みにくく、マイナス評価になりかねません。職務経歴書を見やすくするために、以下の工夫をしてみてください。

職務経歴書のフォーマットの工夫
・パソコンに標準搭載のフォントを使用する
・見出しをつける
・表にまとめる
・職歴ごとに区切りをつける
・インデントを揃える
・適度な余白を作る




面接も想定して職務経歴書を作成する

職務経歴書は提出して終わりではありません。面接の際に、職務経歴書の内容をさらに深掘りされます。大雑把だと、面接官は本当に聞きたいことを探りながら質問しなければなりません。面接に備え、職務経歴書は詳細まで記載しておきましょう。

また、職務経歴書の内容を質問されてもきちんと答えられるように準備しておくことも大切です。さらにプラスαの回答ができると、より好印象を残せます。

最後に特記事項をまとめる

表彰歴や学会活動といった事項は、職務経歴書の最後にまとめてください。他にも、自身のテック系ブログのURLを書いておくとアピールにつながるかもしれません。採用担当者の目に留まるよう、見出しを作って目立たせる工夫をしましょう。

なお、特記事項がないときは省略可能です。

職務経歴書のセルフチェックポイント|SE編

職務経歴書のセルフチェックポイント|SE編



職務経歴書の完成度を高めるには、作成後のセルフチェックが欠かせません。以下のリストを参考に、職務経歴書を確認しましょう。

職務経歴書作成後のセルフチェック
・誤字脱字はないか
・生年月日、学歴、職歴の年月日に間違いはないか
・企業名や資格名は略称ではなく正式名称で記載しているか
・職歴をすべて記載しているか
・誰が読んでもわかりやすい文章になっているか
・具体的な情報を盛り込めているか
・見やすいレイアウトになっているか
・他の応募書類の記載内容と齟齬がないか



誤字脱字や日付の間違いといったケアレスミスがある職務経歴書は、採用担当者から悪い評価を受ける可能性があります。職歴を漏らしていると、経歴詐称を疑われかねません。転職回数が多くても、正社員で働いた経歴はすべて記載してください。

また、職務経歴書を確認する採用担当者への配慮も欠かせません。見やすさや理解しやすさもチェックして、高クオリティの職務経歴書に仕上げましょう。

SE(システムエンジニア)の職務経歴書でよくある疑問

SE(システムエンジニア)の職務経歴書でよくある疑問


最後に、SEの職務経歴書を作成する際に抱きがちな疑問にお答えします。

Q.職務経歴書内で以前出向した企業名を出していい?

守秘義務があるため、出向した企業やクライアント、プロジェクトの実名は出さないようにしてください。職務経歴書には「大手IT企業」「在庫管理システムの開発に従事」といったように、特定できないように記載します。ただし、クライアント企業の規模や業種、実際に従事した仕事内容がイメージできるように表現しましょう。

Q.携わったプロジェクトが多い場合のまとめ方のコツは?

携わったプロジェクトが多い方は、詳しくふれる内容を厳選して記載します。すべて書こうとすると膨大な量になってしまい、アピールポイントが伝わらない恐れがあります。

詳細を書いて前面に押し出すのは、直近で携わったプロジェクトや志望先との関連性が高い内容に絞り込みましょう。古いプロジェクトや志望先と関わりが浅いことは、概要を箇条書きで紹介する程度でかまいません。また、目立たせたいプロジェクト以外は、別紙にまとめるのもひとつの手です。

アピールしたいプロジェクトを吟味し、職務経歴欄全体が2~3枚に収まるように調整してみてください。

Q.SE(システムエンジニア)未経験者は職務経歴書をどう書けばいい?

SE未経験者は、ITスキル習得に向けた姿勢を示すことが重要です。どうしてもスキルや経験が乏しいため、PCスキルや業界知識、取得した資格といった内容にふれ、学習意欲をアピールしましょう。勉強中のプログラミング言語も記載すると、やる気の高さを示せます。

また、これまでの経験や学んだことをSEの仕事でどう活かすかにも言及しましょう。例えば「接客業で身につけたコミュニケーション力を活かしたい」「営業職で培ったヒアリングスキルでクライアントの要望を実現したい」といった旨です。具体的なエピソードを盛り込むと、採用担当者も応募者が自社で活躍できるかイメージしやすくなります。

Q.専門的なスキル以外ではどんなことがアピールになる?

SEの仕事では、専門的なスキルの他に以下の能力も重視されます。

SEで重視される能力
・協調性
・リーダーシップ
・調整力
・コミュニケーション力
・考えて行動する力
・問題解決力



SEの仕事は、単独で完結できません。チーム一丸となってプロジェクトを進めなくてはならないため、ソフトスキルも重視されるのです。

ただ「前職でリーダーシップを発揮しました」というような抽象的な表現では、信ぴょう性が高くありません。事実や数値に基づいた具体的なエピソードで、ソフトスキルをアピールしましょう。

Q.職務経歴書の「得意分野」には何を記載すべき?

職務経歴書のフォーマットによっては、得意分野を記載する項目があります。得意分野の欄には、業界の知識の深さや技術領域の広さ、特に評価されたことを書いてください。一例を紹介します。

得意分野の記載事項
・○○業界の業務知識
・JavaScriptによるアプリケーションの要件定義、基本設計
・Oracleのチューニング、テーブル設計
・最大○名規模のプロジェクトリーダー
・顧客折衝




これまでの経験をリストアップすると、まとめやすいでしょう。また、採用担当者の興味を引きやすい得意分野に厳選し、3つを目安にピックアップしてください。

職務経歴書はSEで働くために重要な書類

職務経歴書はSEで働くために重要な書類


職務経歴書は、採用シーンにおいて命運を左右する書類のひとつです。特にSEの職務経歴書は、難しい内容を簡潔にまとめる必要があり、大変に思うかもしれません。今回紹介したコツやポイントを参考に、採用担当者の心に響く職務経歴書を目指しましょう。

ワンポチでは、転職用や新卒用といったさまざまなニーズにマッチする職務経歴書のフォーマットを無料で提供しています。パソコンはもちろん、スマートフォンでも簡単に作成可能です。ぜひご活用ください。

ワンポチの職務経歴書作成はこちら

ぜひワンポチの簡単「履歴書」・「職務履歴書」作成機能をお試しください!
この記事に関連するおすすめ記事