経理の志望動機の書き方4ステップ|経験・未経験の例文徹底ガイド

経理の志望動機の書き方4ステップ|経験・未経験の例文徹底ガイド


経理の転職では、志望動機の書き方が採用を左右します。志望動機から、なぜ経理職を希望して、この会社に勤務したいのかということが伝わらなければいけません。特に経理の経験者と未経験者では伝える内容が異なるため、どのような志望動機が効果的かを知っておく必要があるでしょう。

本記事では、経理の志望動機の書き方4ステップと例文をまとめました。また、志望動機に書きたいスキルや伝える際のポイント・注意点もご紹介します。

経理の志望動機に書きたいスキル

経理の志望動機に書きたいスキル



経理の転職者に企業が求めているのは「即戦力」です。仕事に活かせるスキルがなければ、経理への転職は難しいでしょう。ここではどのようなスキルを記載しておけば「即戦力」と認められるかについて、詳しく解説します。

経理・会計の知識

経理に転職する際に欠かせないのは、経理と会計の知識です。事務職の「経理事務」と、会計職の「経理職」に分かれており、それぞれ業務が異なります。経理事務が行うのは、入出金や預金の管理、経費の精算、帳簿の記入、データ入力、給与計算、税務申告・納税、貸借対照表や財務諸表の作成などです。

一方、経理職は事務処理のほかに、税理士との打ち合わせ、収支管理、会計処理の検討、経理体制の構築、部下の指導などまで携わることになります。

正確でスピーディーな処理能力

金銭などの資産を扱う経理の業務では、正確さとスピードが求められます。1つのミスから、現金の不足や帳簿の金額が合わないなどのトラブルに発展するため、正確に入力しなければいけません。さらに、支払い期日や給料日までに計算を済ませなければいけないため、経理の仕事ではスピードも重要です。

パソコンの基本操作

経理の仕事ではパソコンを使用した作業が多いです。パソコンの基本操作を習得していることも重要な要素となります。ワードやエクセルなどのオフィスを始め、会計ソフトを利用する企業も多いです。このことから、使用できるソフトの多さも、経理のアピールポイントとなるでしょう。

コミュニケーション力

経理の仕事は、パソコンのみで行うものではありません。経費の用途や振込期日を確認する際など、従業員とかかわる機会も多いです。このことから、あらゆるシーンでコミュニケーションが必要な仕事といえるでしょう。例えば、他部署の忙しい従業員に配慮して確認するなどのコミュニケーション力が求められます。

経理職に必要な志望動機の書き方・伝え方4ステップ

経理職に必要な志望動機の書き方・伝え方4ステップ


経理職での転職を目指す場合は、志望動機で経験やスキル、自身の強みを伝えることが大切です。どのようなポイントが必要なのかを理解し、伝わりやすい志望動機の作成を目指しましょう。

ステップ1. なぜ経理の仕事なのか、転職したい理由を具体的に示す

履歴書や面接の志望動機には、数ある職種の中でもなぜ経理に転職したいのか、そのきっかけや理由を下記のように示します。

経理に転職したい理由の一例
・これまでの経験で適性を感じたから
・会計や財務の知識を生かしたいから
・過去の経験でやりがいを感じたから

未経験の場合は、違う職種に従事していた際に感じた経理の重要性や数字への強さなどをアピールするとよいでしょう。

志望動機の例文
これまでの経験から経理の業務に適性を感じているため、税務申告業務でお役に立ちたいと思い、貴社の経理に応募します。

転職したい理由と、転職後に叶えたいことまで含めて、具体的に示すと効果的です。理由を示せていないと「経理の仕事をよく理解していないようだから、ほかの業務でもよいのでは?」と感じられてしまい、転職は難しくなります。

ステップ2. 経理の経験とスキルを具体的に示す

志望動機では、経理の仕事で身についた経験やスキルを生かして、採用後はその企業でどのように貢献できるのかを伝えましょう。

まずは、もっとも強みになる経験と実績を記載してください。次に日商簿記検定、給与計算実務能力検定試験などの経理に関する資格を記載するという順序です。その後、パソコンスキルやコミュニケーション力、英語力などの経理で生かせる経験や強みとなるスキルも示します。

実際に実務経験がある場合は、どのようなスキルが身につき、担当できる業務は何なのかを、具体的に記載することが大切です。

自己PRの例文
前職では入出金・売掛金の管理と伝票の発行、仕訳データの入力業務を担当していました。正確かつスピーディーな処理が上司に認められて、給与計算まで任せられるようになりました。

ここで記載する内容は、経理に転職したい理由の根拠にもなりますので、具体的に示すとよいでしょう。

ステップ3. この会社に転職したい理由を具体的に示す

志望動機では、経理の業務に従事できる企業が多くある中から、なぜこの企業を選んだのかを明示します。求人情報や公式サイト、SNSアカウントなどをリサーチして、志望動機を考えるとよいでしょう。

転職したいと思った理由は、ポジティブな内容を前提として、経理の業務関連のことか企業の魅力を示すようにしてください。

応募先の企業を選んだ理由の一例
・携わりたいと思っていた経理の業務に従事できると思ったから
・業績を伸ばすための手伝いをしたいと思ったから
・事業内容に興味があり、魅力を感じたから
・経営理念に共感したから
・若手社員が活躍しているなど、社風に魅力を感じたから


また、理由を話す際はできるだけ簡潔にまとまった内容を意識しましょう。整合性が取れていないと、志望動機としては逆効果になってしまいます。

志望動機の例文
経理の知識を深めたいと思い、税制や日商簿記検定2級を学ぶうちに税務申告業務にも興味を抱き、従事したいと考えています。そのようなときに、決算業務や税務申告まで担当できる貴社の求人が目に留まりました。
また、繁忙期などのリソースが不足するときに、助け合うことで経理の流れを円滑に保つことができると感じた経験から、貴社の経営理念である「助け合い精神」に深く共感しました。


経理が担当する業務の範囲は企業によって異なります。あらかじめリサーチしておかなければ、転職したい理由を具体的に記載することは難しいかもしれません。特に「なぜ自社を選んだのか」は、採用担当者が気にするポイントの1つなので、明確に記載するようにしましょう。

ステップ4. 経理職に採用された後のビジョンを明確に示す

最後に、経理として採用された後のビジョンを下記のように示します。

採用された後のビジョンの一例
・正確かつスピーディーなデータ処理を行い、部署内の円滑な流れを保ちたい
・会計ソフトを導入して、業務フローの効率化を図りたい
・マネジメント職で部下のモチベーションを上げる工夫をして、残業時間を短縮したい
・決算業務や監査法人の対応などに従事して、事業をバックアップしたい
・IPOに携わり、経営基盤の強化に貢献したい


どのようなビジョンを持っているかに合わせて、以下のような例文を記載してみてください。

志望動機の例文
これまでの経理事務の経験で培った処理能力と税務知識をさらにブラッシュアップし、経理職員としてさらに成長したいと思っています。そして、バックオフィスとして貴社の事業に貢献していきたいです。

経理のスキルと業務に従事したい理由を絡めながら、採用後のビジョンを具体的に記載しましょう。成長意欲が伝わるように書くと、効果的です。

経理の志望動機の例文

経理の志望動機の例文



経理の志望動機といっても、実際の経験や希望する業務内容によって、記載すべき内容は異なります。ここでは経験者・未経験者に分けて4つの例文を見ていきましょう。

【経験者】月次・年次決算業務と税務申告の経験を生かす際の志望動機

月次・年次決算業務や税務申告の経験がある場合、過去にどのようなことをしてきたのかをアピールしましょう。何か特筆すべきスキルがあれば、その部分を具体的に示すことも重要です。

志望動機の例文
食品メーカーとして実績を伸ばしている貴社で、経理や財務のエキスパートを目指したいと考えています。グループ会社の連結決算や有価証券報告書作成に携われると思い、志願いたしました。
前職では3年間、日商簿記検定1級の知識を生かして、月次・年次決算や税務申告の業務を担当しており、税理士との打ち合わせ経験もあります。
経理の業務全般と経営との関係性についても熟知していますので、貴社での経理業務に生かせると考えております。


企業に転職したい理由や採用後のビジョン、自己啓発についても具体的に示しているため、しっかりと採用担当者にアピールできています。

【経験者】連結決算業務と開示資料請求の作成経験を生かす際の志望動機

連結決算業務と開示資料請求の作成経験がある場合、どのような資料を作成してきたのかをアピールすると効果的です。

志望動機の例文
前職では5年間、商社の経理として連結決算業務や貸借対照表・損益計算書などの資料作成業務まで従事してきました。経理のスペシャリストとしてキャリアアップを目指したいと思っていたところ、グローバル展開を行う貴社の求人が目に留まりました。
外資系企業の会計業務に従事するためにスクールへ通い、ビジネスレベルの英会話の習得と国際会計検定(BATIC)を取得しています。これまでの経理経験とグローバル会計の知識が、貴社の業務に生かせると思い応募しました。

上記の例文では、企業のリサーチと分析を踏まえて企業が求める人材を理解し、スキルを生かしてバックアップできることを示しています。企業と同じ方向を目指していることや熱意が伝わるため、採用担当者の目に留まる可能性が高いでしょう。

【未経験者】パソコンスキルで売り込む際の志望動機

未経験から経理への転職を目指す際のアピールポイントとして、パソコンスキルがあげられます。パソコンスキルがあると理解してもらえれば、経理への適性を認めてもらえる可能性が高まるでしょう。

志望動機の例文
前職では、食品メーカーの営業職に就いていました。
売上額の目標を達成する際、実利益まで意識しなければならないことを理解し、企業全体の収支や財務に興味を抱くようになりました。経理部門が機能することで、よりよい経営判断へ導けることを実感したことが、貴社を志願したきっかけです。
これまで、部内経費の管理システムへの入力と、顧客名簿や請求書の作成も担当していました。マイクロソフトオフィススペシャリストを保有し、経理の知識を身につけるために、日商簿記検定2級を勉強中です。
数字を扱った経験を生かして、貴社が目標に掲げる利益率の向上や予算削減をバックアップしたいと考えています。


上記の例文では、未経験でも経理の重要性を理解していることが伝わります。また、実際にパソコンを使用した業務に携わっていることも、強みとなるでしょう。さらに、企業の方針や経理と経営との関係も理解し、どのように貢献していきたいのかも具体的であるため、担当者は採用するメリットを感じられます。

【未経験者】日商簿記検定2級の取得を検討している際の志望動機

未経験でも、経理職に活かせる資格の取得を目指しているなら、志望動機に記載しましょう。以下の例文は「日商簿記検定2級の取得を検討している」場合の内容です。

志望動機の例文
前職ではアパレル業の販売職に従事し、店舗の売上管理を任されていた経験があります。
経理が企業の経営状況にどのようにかかわってくるのかを理解し、やりがいや適正も感じるようになりました。入出金管理や仕訳業務、日次決算の正確性とスピードには自信があり、経理として貢献できると考えています。経理への転職を検討し、知識を身につけるために日商簿記の2級を勉強中です。
貴社のブランドに興味があり、全国展開を視野に入れているというお話を耳にし、事業をバックアップしたいと思い応募しました。
販売職で身についたコミュニケーション力を生かして、部署内外での交流を図ることで、円滑な業務につながると考えています。


異なる職種でも、経理への適性が分かり、成長意欲を感じられます。強みもしっかりとアピールできており、企業の方針も理解しているため、採用担当者の目に留まりやすいでしょう。

経理の志望動機を伝える際のポイント

経理の志望動機を伝える際のポイント



経理の転職で採用につながるよう、志望動機を伝える際のポイントを見ていきましょう。このとき、いかに企業側へ魅力を伝えられるかが重要です。

採用側のメリットを伝える

採用する側は応募者を選考する際、経理業務で即戦力になることや、事業に貢献してもらえることにメリットを感じます。そのため、自身を採用することでどのようなメリットが生まれるのかを明確に伝えるようにしましょう。

志望動機を伝える際は、キャリアアップや給与・福利厚生など待遇の確認は、控えた方が無難です。これらの内容は、応募者側のメリットになってしまいます。

ただし、キャリアアップは成長意欲を伝えるために効果的なため、採用側のメリットとともに記載する場合は、キャリアアップの希望を伝えてもよいでしょう。

未経験でもポジティブな印象を与えるように伝える

経理の未経験者は、実務経験が不足するため不利に感じてしまいますが、アピール次第では十分採用につながる可能性があります。まずは応募先の企業を徹底的にリサーチして、自分の適性や意欲をアピールすることでポジティブな印象を与えましょう。

例えば、「正確かつスピーディーにデータ入力ができる」「外部の部署と円滑なコミュニケーションを図れる」なども経理で求められるスキルです。志望動機では、自分の強みをしっかり分析したうえで、経理の仕事でも生かせることを具体的に示しましょう。

経理の志望動機を書く際の注意点

経理の志望動機を書く際の注意点


経理の志望動機を書く際には注意点があります。ここでは具体的な注意点として、2つの内容を見ていきましょう。

採用の条件をよく確認する

企業が募集する採用条件と応募者が志願する業務内容が、マッチしていなければ採用にはつながりません。

例えば、経理の管理職と仕訳の入力処理業務の募集では、求められる経験やスキルが大きく異なります。いくら経験豊富だったとしても、募集する側が求めていないスキルしかない場合は、その応募先には適しません。

求人情報からは、企業がどのような人材を求めているかを確認できるため、その内容に沿った志望動機を作成してください。

文章の使い回しは避ける

志望動機は、前回の応募で使用したものを使用せず、求人ごとに確認して適切な内容に書き換えましょう。使い回しできる文章は、内容が薄くなってしまいます。結果として、採用される可能性の低下につながるかもしれません。

また、同じ仕訳業務だったとしても、各企業の会計システムの種類や、業務の担当範囲が異なります。そのため、求める人材の条件に違いが生じることもあるでしょう。

志望動機は企業が求める条件とマッチしているかが重要なので、応募のたびに作成するようにしてください。

経理の志望動機を効果的に伝えて転職を成功へ導こう

経理の志望動機を効果的に伝えて転職を成功へ導こう


経理の転職で志望動機を伝える際、経理を選んだ理由や経理に役立つスキル、会社を選んだ理由、採用後のビジョンまで含めると効果的です。実際に志望動機を書き始めてみると、手が止まってしまう方も珍しくありません。志望動機については、自身の経験やスキルを洗い出して、何が強みなのかを精査してみましょう。

なお、志望動機は応募する企業に合わせて書く必要があります。
複数の会社に応募する場合、書き直すことが面倒な方は、志望動機だけを編集できる「ワンポチ」が便利です。

ぜひご利用を検討されてみてはいかがでしょうか。

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【ディスクリプション】
経理に転職する際の志望動機は、採用されるために重要な項目です。本記事では、経理の志望動機の書き方・伝え方の4ステップをまとめました。また、志望動機に書きたいスキルや例文、伝える際のポイントや注意点についても解説します。





















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