【施工管理の志望動機】組み立て方や例文、注意点などを詳しく解説

【施工管理の志望動機】組み立て方や例文、注意点などを詳しく解説



履歴書に施工管理の志望動機を記入する際は、具体的に自分がどのような仕事に携わりたいのかを明確にすることが大切です。

本記事では、施工管理を目指す方に向けて、企業から求められるスキルや履歴書を作成する前に準備すべきこと、注意点、志望動機の例文などをまとめています。未経験者・経験者を問わず、施工管理職への応募を検討している方はぜひお役立てください。

施工管理に求められる人材とは

施工管理に求められる人材とは




施工管理に限った話ではありませんが、履歴書に志望動機を記入する際は企業側が求めている人物像を理解しておく必要があります。いくら熱意ややる気があっても、求める人物像と異なる場合は面接を見送られてしまう可能性があるかもしれません。

採用担当者の心に響く履歴書を作成できるよう、まずは施工管理に求められる人材について確認しておきましょう。

統率力がある

施工管理は、現場全体をまとめるのが主な仕事です。スケジュール通り工事を進めるには、作業員一人ひとりの状況を適宜確認し、都度適切な指示を出さなくてはなりません。

チーム全体を管理するには、作業員についていきたいと思われるリーダーを目指す必要があります。したがって、単なる指示出しだけでなく、ストレスを抱えている作業員はいないか、現場で問題が発生していないかなど、作業環境にも目を向けることが重要です。

過去にリーダーとしてチームを牽引した経験のある方は、漏れなく履歴書に記載しておきましょう。企業側に経験が認められれば、施工管理に向いている人と判断してもらえます。

コミュニケーション力が高い

施工管理として現場をまとめるには、作業員と連携を取り合うことが大切です。コミュニケーション力が高い人は、経歴や年齢、性別に関係なく相手の気持ちを尊重したうえで、自分の意見を分かりやすく伝える力に長けています。

施工管理は多くの人と関わる仕事のため、コミュニケーション力に自信がある場合は志望動機でしっかりとアピールすることが重要です。

迅速に問題を発見し解決できる

工事の進捗状況は、天候や周辺環境、機材の調子によって大きく左右します。トラブルが起きたときにも作業を滞りなく進めるには、問題を発見し、臨機応変に対応する力が必要です。

仮に工程に遅れが生じたとしても、適切な判断力があれば優先順位の高い作業から人材や機材を配分できます。志望動機で過去の経験をもとに問題解決力をアピールできれば、即戦力となることを伝えられるでしょう。

マルチタスクに対応できる

施工管理の仕事は、工程管理や安全管理、品質管理、原価管理、文書作成など多岐にわたります。したがって、目の前の仕事に集中しつつも、複数の業務を同時並行でこなさなければスムーズに作業を進めることはできません。

マルチタスク能力は、同時並行で効率よく業務を進めるうえで欠かせない能力です。企業側は、異なるタスク間でもスムーズに頭を切り替えられる人材を求めています。

身体的・精神的に強い

施工管理を目指すうえで身体的・精神的な強さがあることは、大きなアピールポイントとなります。事務作業もありますが、施工管理は現場での仕事がメインです。

ビルの設計では高層階を上り下りしたり、工程遅れには残業や休日出勤でリソースを確保したりすることもあります。また、悪天候や機材トラブルが立て続けに起きたときでも、冷静に感情をコントロールし、周りを引っ張れる強さが必要です。

志望動機では、体力に自信がある点や困難に直面しても立ち直れる精神力をアピールすることで、企業側に良い印象を与えられます。

施工管理の志望動機を作成するための事前準備

施工管理の志望動機を作成するための事前準備




施工管理を志望する理由を履歴書の限られたスペースでうまくまとめるには、事前準備が不可欠です。以下のステップで事前準備を行うことで、志望動機をまとめやすくなります。

志望動機作成の事前準備のステップ
1.どのような仕事に携わりたいのかを明確にする
2.応募先の企業について詳しくリサーチする
3.なぜその企業で働きたいのかを明確にする
4.なぜ施工管理を選んだのかを明確にする
5.自己分析を行う


ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

1.どのような仕事に携わりたいのかを明確にする

施工管理の仕事は、建築・土木・電気・設備の4つの業界に分けられるため、携わりたい分野を絞っておくことが重要です。

携わりたい仕事を明確にしておくと、面接で施工管理を目指す理由を伝えるときに役立つほか、入社後のギャップを防ぐことにもつながります。

応募先が決まっていない方は、どの業界に携わりたいかという視点で企業を比較すると、絞り込みやすくなるでしょう。

2.応募先の企業について詳しくリサーチする

携わりたい業界が明確になったら、応募先の企業についてリサーチしていきましょう。採用担当者は、志望動機から働く意欲や熱意、自社への理解度を判断するため、しっかりと企業研究しておく必要があります。

また、企業によっても工事の規模や技術力、作業員の人数、働き方が異なるため、自身が思い描く将来にマッチするかどうかを確認しておくと良いでしょう。併せて、企業理念や求める人物像、仕事に対する考え、将来のビジョンなどが一致しているかどうかもリサーチしておくと、志望動機を考える際に役立ちます。

3.なぜその企業で働きたいのかを明確にする

志望動機で熱意を伝えるには「なぜ応募先の企業で働きたいのか」を明確にする必要があります。採用担当者はなぜ自社を選んだのかを知りたいため、企業の特徴や魅力を洗い出しておきましょう。

基本的に企業は長く働いてくれる人材を求めており、自社で働きたい理由に説得力があるほど好印象を抱く可能性があります。「なぜ志願したのか」は当然面接でも聞かれる内容です。履歴書の段階で明確にしておくと、履歴書と面接での発言の相違を避けられます。

4.なぜ施工管理を選んだのかを明確にする

現場では設計や作業者などのさまざまな職種が関わっているため、志望するうえでは施工管理でなければならない理由も明確にしておかなければなりません。携わりたい業務内容やほかの職種との違いを具体的にアピールできると説得力が高まります。

なぜ施工管理を選んだのかをうまく言語化できないときは、魅力ややりがいに目を向けてみるのもひとつの手段です。入社後に挑戦したいことや施工管理で目指したいキャリアも考えてみると良いでしょう。

5.自己分析を行う

事前準備の最終ステップは、自己分析を行うことです。自己分析をすると、志望動機の説得力が増します。過去の経験を通して得たスキルや能力、強みを洗い出し、企業が求めている人物像に当てはまる要素を探しましょう。

企業とのニーズにマッチした要素を志望動機に盛り込めば、入社後に貢献できる人材であることをアピールできます。未経験の方は、ほかの仕事で培ったスキルや学生生活で学んだ内容を盛り込むようにしましょう。

採用担当者に伝わりやすい施工管理の志望動機の組み立て方

採用担当者に伝わりやすい施工管理の志望動機の組み立て方




採用担当者に熱意や意欲が伝わりやすい志望動機を作成するには、内容もさることながら文章の組み立ても重要です。本章では、施工管理に応募するうえで知っておきたい志望動機の書き方を解説します。構成にしたがって、作成してみてください。

1.結論

志望動機は、結論から書き始めることが重要です。採用担当者は、毎日多くの応募書類に目を通しています。最初に結論が提示されていなければ、分かりにくい履歴書と判断されるかもしれません。結論から伝える方法はPREP法と呼ばれ、説得力が増すフレームワークとしてさまざまな場面で用いられています。

書き出しに決まったルールはありませんが「私が施工管理を選んだ理由は、人々の生活インフラを支える仕事に魅力を感じたからです」のように、施工管理を選んだ理由が端的に伝わる文章を心がけてみてください。冒頭を読んだだけで伝えたいことが明確になるため、採用担当者の印象に残りやすくなります。

2.理由

次に、企業を選んだ理由を伝えます。理由が書かれていないと「自社でなくても良いのでは?」というマイナスの印象につながる可能性があるためです。志望理由を明確にするには、企業研究が欠かせません。

会社説明会に参加する、OB・OG訪問をするなどの方法で企業の強みや魅力を掘り下げておくことで、説得力のある志望動機が作成できます。

3.自己PR

最後は、自己PRで締めくくります。自己PRは「企業に貢献したい」という熱意や意欲の表れです。将来のビジョンが明確に伝わるため、採用したいと思ってもらえる可能性が高まります。

「将来的に管理技術者として責任のある仕事に携わりたい」「人々が安心して生活できるよう、社会インフラの整備に貢献したい」など、やる気や意気込みが伝わる内容を心がけましょう。

施工管理の志望動機を作成する際の注意点

施工管理の志望動機を作成する際の注意点




施工管理の志望動機を作成する際は、いくつか注意しなければならないポイントがあります。

伝わりづらい表現は避ける

遠回しな表現やダラダラとした文章は、要注意です。採用担当者が要点を掴みづらく、印象に残らない可能性が高くなります。

たとえば「人の役に立ちたい」という志望動機はつい使いがちな文言ですが、他社でも通用しそうな表現であり「うちでなくても良いのでは?」というマイナスの印象につながってしまう可能性があります。

企業が力を入れている事業などに志望理由を結び付けたうえで、分かりやすい表現を意識しましょう。

給与や福利厚生などをメインの志望動機にしない

給与や福利厚生に魅力を感じたとしても、志望動機では触れないようにしましょう。給与や福利厚生を志望動機にしてしまうと「ほかに待遇が良い企業が見つかったら、すぐに辞めてしまうのではないか」「待遇面で不満があるとすぐに辞めてしまうのではないか」と捉えられる可能性があります。

志望動機は、採用担当者が入社後の姿をイメージできるような内容を書くことがポイントです。長期的なキャリア像や今後のビジョンを盛り込むようにしましょう。

受け身の印象を与える表現は避ける

「入社してから資格を取るつもり」「ほかの人の働きを見て、施工管理について学びたい」などの受け身な表現は、マイナスな印象につながるため避ける必要があります。

志望動機には「入社前から資格取得のために勉強しています」「学んだことは積極的に仕事に活かしたいです」のように、前向きな言葉を取り入れてみてください。向上心やモチベーションの高さが伝われば、採用担当者に良い印象を与えられます。

施工管理の志望動機の例文をチェック!未経験・経験者・新卒・中途別

施工管理の志望動機の例文をチェック!未経験・経験者・新卒・中途別




最後に、新卒や未経験、経験者の方が施工管理に応募する際の志望動機例をご紹介します。例文を参考に、働きたい熱意が伝わる志望動機を作成しましょう。

【未経験】新卒で施工管理の企業に就職する場合の例文

新卒者は、なぜ施工管理を選んだのかを志望動機に盛り込むと説得力がアップします。以下の例文は新卒者向けの志望動機です。

志望動機の例文
私が貴社を志望した理由は、工事に携わる方々が一丸となって、建物を作り上げる姿に感動したからです。小学生のときに東日本大震災で被災し、自宅を含め多くの建物が被害を受けたのを目の当たりにしました。

数ヶ月後、自宅の再建に多くの方々が携わってくれているときに、現場監督という仕事を知り、施工管理の道へ進むことを決意しました。貴社の耐震技術が特に優れている点に魅力を感じ、世の中に貢献したいという想いで志願しました。


新卒者は、過去の経験や出来事から感じたことに焦点を当てて志望動機を考えるのがポイントです。自分の経験を交えると、他者と被らない志望動機を作れます。

【未経験】異業種から施工管理に転職する場合の例文

異業種から施工管理に転職する際は、仕事に活かせるエピソードを志望動機に盛り込みましょう。以下は、未経験で転職する方向けの例文です。

志望動機の例文
私が貴社を志望した理由は、未経験を積極的に採用しており、研修制度に力を入れているためです。学生時代は建築学部に在籍し、設計や構造について深く学びましたが、卒業後は別の業種に就きました。しかし、設計の立案から完成まで一貫して携われる施工管理職に魅力を感じるようになり、転職を決意した次第です。

建築学部に在籍していましたが、新たな挑戦となるため研修や日々の業務を通じてスキルを身につけ、将来大きなプロジェクトに携わりたいと思っております。


施工管理に転職しようと思っている方は、学ぶ姿勢や将来のビジョンを盛り込むことで、未経験でも成長する意欲を伝えられます。建築学部など建築関連の学部に所属をしていた方は、学んでいた内容を志望動機に含めるのがおすすめです。

また、異業種で培ったスキルのなかで施工管理に活かせるものがあれば、積極的にアピールを。具体的なエピソードがあるほど、採用担当者は転職後に活躍してくれる姿を想像しやすくなります。未経験であっても、良い印象を与えられるでしょう。

【経験者】前職での経験をアピールする場合の例文

施工管理経験者は、以下のように前職での経験を含めて志望動機を考えましょう。

志望動機の例文
私は長年、住宅やリフォームの施工管理に携わっていましたが、生活に欠かせない土木工事を手がけている貴社で活躍したいと考え、志望しました。貴社の「地域に貢献する誇り」という企業理念に魅力を感じました。入社後は技術の向上に励み、地域の方々の役に立てるような施工管理者になり、将来大規模な工事に携わりたいと考えています。

現在、施工管理技士の資格を持っていますが、実務経験を積ませていただき、土木施工管理技士の資格を取得して貢献したいと思っております。


企業は、経験者に即戦力を求めています。したがって志望動機では、入社後の姿がイメージできるよう、過去の実績や携わった工事の規模、リーダーシップを発揮した経験などのエピソードを盛り込むことを意識しましょう。

例文のように、共感した企業理念や将来のビジョンを記載するのもおすすめです。転職理由や前の会社では実現できなかったことが明確に伝わります。施工管理の経験がある分、企業としても採用しやすいでしょう。

【経験者】将来的なビジョンを伝える場合の例文

続いてご紹介する例文も、施工管理経験者が転職を目指す際の志望動機です。前述した内容とは、切り口を変えて働く姿をイメージさせています。

志望動機の例文
施工管理として、分譲住宅や商業施設の開発に長年携わってきました。特に安全管理に力を入れ、労災ゼロを達成することでプロジェクトを成功に導いてきました。これまでの経験を活かし、今後はプロジェクトマネジャーとして効率的に作業を進めるためのマネジメント業務に挑戦したいと考えています。

国内外で大型プロジェクトを推進する貴社であれば、長期的に自分の能力を発揮できると感じました。施工計画の立案からプロジェクト全体の統括まで一貫して携わることで、プロジェクトを成功に導きたいと思っております。


明確に将来のビジョンを示すことで、応募企業でなければいけない理由や働きたい意欲をアピールしています。経験者は、どのような仕事に携わってきたかを記載するとともに、保有している資格を盛り込むとさらに効果的です。

ポイントを踏まえて採用担当者の心に響く志望動機を作成しよう

ポイントを踏まえて採用担当者の心に響く志望動機を作成しよう




説得力のある施工管理の志望動機を作成するには、企業についてしっかりとリサーチすることや自己分析で自分の軸を明確にしておくことが大切です。統率力やコミュニケーション能力、問題解決力などを意識しながら、応募企業への熱意を具体的に伝えましょう。また、結論、理由、自己PRの流れで構成し、伝わりやすい文章を心がけることも重要なポイントです。

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