秘書の自己PRには何を書く?|盛り込むべきポイントや例文を紹介

秘書の自己PRは、単なる長所のアピールではなく、企業の求める人物像を理解し、あなたの経験やスキルがどのように貢献できるのかを具体的に示す絶好の機会です。
そこで今回は秘書の自己PRを書くときのポイントや、パターン別の例文をいくつかご紹介します。秘書に求められる8つの力もまとめました。「秘書に必要な力は?」「アピールポイントって何を書けば良いの?」「自己PR欄に何を書けば良いのか分からない…」と困っている方は、ぜひチェックしてみてください。
【秘書】履歴書や職務経歴書の自己PRには何を書くべきか

履歴書や職務経歴書の中には、「自己PR」あるいは「アピールポイント」の欄があります。自己PRには何を書くべきなのでしょうか。盛り込むべき内容を3つ厳選してご紹介します。
これまでの経験
自己PRには、志望する職種(秘書)の業務に役立ちそうな、これまでの経験について記載します。秘書として働いた経歴がある方なら、秘書業務を中心に書くと良いでしょう。未経験者の方なら、秘書に近いサポート業務の経験を書きましょう。例えば、外国人秘書や海外と取引のある企業を志望するなら、業務で英語や中国語を使用する場合もあるため、海外への留学経験についてアピールすると効果的です。
自分が持っているスキル・資格
自己PRは、業務にあたるうえで活用できるスキル・資格についても記載しましょう。秘書経験がある方ならば、自分の行動力やスケジュール調整力の高さをアピールするのもひとつの手です。また、秘書検定の級位、TOEICスコアといった語学力の高さをアピールするのも良いでしょう。スキルや資格を記載するときには、志望先の企業や業務で「どのように活用できるか」まで記載しておくと説得力が増します。
自分の人柄や入社後の活躍
秘書業務は人柄も重要視されるため、できるだけ個人のひととなりが伝わる内容を記載すると良いでしょう。記述するときには、具体的なエピソードを盛り込むと効果的に伝わります。また、企業が自分を採用した際のメリットを含めるとより良いでしょう。例えば、自分の「柔軟性の高さ」をアピールするなら「入社後は、上司の仕事のやり方を理解して、柔軟に仕事を進めたい」といった、業務につながる書き方で表現できるのが理想的です。
秘書に求められる8つの力とは?

ここからは、秘書に求められる8つの力についてご紹介します。秘書に求められる力は、つまり「自己PRでアピールポイントにするべき力」です。企業が募集要項に掲載している「求める人物像」に記載されているケースもあるため、事前にチェックしておきましょう。
事務処理能力
秘書は仕事の幅が広いため、会議やプレゼンの資料作成、データ分析を頼まれるシーンも多々あります。事務処理能力として、パソコンのWord、Excel、PowerPoint、社内システムの基本操作は必要なスキルといえるでしょう。
気配りやホスピタリティ
秘書は、上司の性格に合わせたサポートを行ううえで、気配りやホスピタリティはなくてはならないスキルです。想定外のトラブルに、臨機応変な対応が必要になる場面もあります。上司が働きやすい環境づくりを意識し、温かい心配りができる方が企業から求められるでしょう。
柔軟性
柔軟性は、秘書にとって重視される力のひとつです。上司の仕事のやり方、性格に合わせたサポートが必要になります。これまでの業務の中で「良好な人間関係をつくるために、他部署・社内外との仕事も行っていた」といった経験があれば、ぜひアピールしましょう。
コミュニケーション能力
多くの職種で必要とされるコミュニケーション能力ですが、秘書の仕事も高いコミュニケーション能力が必要になります。「話すのが上手い」というだけでなく、相手の気持ちを察して行動ができたり、高度な傾聴力が発揮できたりしなければなりません。秘書は忙しい上司に代わって、他部署や社外と折衝する機会もあるため、相手と良好な関係を築く力も大切な要素のひとつです。
情報収集能力
秘書は、取引先の社長や役員の方々に失礼がない対応をするために、入念な情報収集、情報整理が必要になるケースも多々あります。取引先の情報をチェックして役員や社長に共有したり、経済に関する情報を資料にまとめたりする仕事もあります。限られた時間内で、必要な情報を的確にピックアップする力が求められるでしょう。
判断力
秘書の仕事は、上司から事細かな指示があるとは限りません。ざっくりとした指示を受けてから自分自身で考え、優先順位をつけながら仕事を進める力が必要です。ときにはスピード感が求められる局面もあるため、的確な判断と行動力が重視されます。
【+α】資格・語学力
秘書の自己PRには保有資格や語学力があれば、必ず記載しましょう。例えば、「秘書検定」や「TOEICスコア」、「中国語検定」といった資格を保有していると、高評価につながる可能性があります。他にも、英語や中国語を使用した実務経験がある方は、具体的な業務内容を書くのがおすすめです。学生時代の経験として、海外留学やワーキングホリデーの経験を記載するのも良いでしょう。
【+α】経理知識
秘書業務は幅広く、経費精算や取引先の経営状況を数字が読み取るといった経理の知識が必要となる業務が発生する可能性もあります。経理知識は選考過程で加点となるケースもあるため、秘書を目指すなら日商簿記の取得もおすすめです。
自己PRを書くときに盛り込むべきポイント【秘書経験者向け】

続いて、自己PRを書くときに盛り込むと良いポイントをご紹介します。まずは秘書経験者向けに3つピックアップしました。すべてを網羅するのではなく、不自然にならないようにバランス良く、自己PRに盛り込んでみましょう。
秘書に取り組んでいた環境
まずは秘書業務を行っていた職場の環境について、分かりやすく説明しましょう。これまでの職場での働き方が分かると、志望先の企業が「依頼する仕事と似ている業務をした経験があるか」「すぐに対応できそうか」を判断しやすくなるためです。例えば、勤めていた企業の業種、秘書として付いていた方の役職、人数(個人秘書orグループ秘書)、勤務期間、どういった形でサポートしたのか、といった内容を書くと良いでしょう。
仕事上の具体的なエピソード
秘書業務をするうえで起きたエピソードを紹介し、自己PRにつなげるのも効果的です。例えば、「スピード感が求められる秘書業務をどのように乗り越えてきたか」「何を意識して仕事に取り組んできたか」といったエピソードを書いてみましょう。
実績や業務処理件数
これまでの職場環境や具体的なエピソードを記載するときには、実績や数値を入れ込むとより伝わりやすくなります。例えば、会社の規模(〇〇〇名)、売上(〇〇%)、事務処理件数(〇〇~〇〇件/日)、電話対応・メール対応数を書くと良いでしょう。
秘書の自己PRを書くときに盛り込むべきポイント【新卒・未経験者向け】

新卒やこれまで秘書の経験がない方は、自己PR欄に何を書くと良いのでしょうか。未経験者向けに盛り込むべきポイントを2つご紹介します。
自分のアピールできる力やスキル
これまで培ったスキルや自分の強みをアピールしましょう。募集要項に書かれている「企業の求められる人物像」を確認し、自分が適任であると示せると理想的です。箇条書きで見出しを書くときには「柔軟性」「コミュニケーション能力」とスキル名を記載し、下に具体的なエピソードを添えましょう。
特別な経験やスキル
新卒や未経験者は秘書の実務経験がないため、秘書に役立ちそうな経験やスキルを記載し、アピールすることが大切です。仕事で使える語学力は強みになるため、実務で外国語を使用した経験、海外留学の経験があれば必ず記載してください。読み・書き・スピーキングのレベルを明記しておくと分かりやすいでしょう。
【秘書の自己PR】履歴書・職務経歴書などに書ける!例文サンプル5選

最後に、秘書の自己PRを書くときに参考にできる例文サンプルを5つご紹介します。就職・転職にもパターンがあるため、さまざまな種類をまとめました。書き方のポイントも解説します。
【秘書から秘書に転職する方】自己PR例文
まずは、秘書業務の経験のある方が秘書に転職する際に使える自己PR例文をご紹介します。
秘書業務の経験がある方の自己PR例文
私はこれまで5年間、医薬品メーカーの社長秘書をしていました。主にスケジュール管理や資料作成の補助、来客対応の業務を行っていました。海外企業との取引があったため、メールや電話の英語対応も可能です。
社長が気持ち良く仕事を進められるように、スケジュールの優先順位をつけて柔軟かつスピード感を持って対応できる点が私の強みです。
海外の取引先企業も多かったため、貴社においても経験を活かせると自負しております。これまでの経験やスキルを活かしながら、新たな業界知識を身に付け、さらなるキャリアアップを目指していきたいと考えております。
以前の秘書業務の環境や内容が伝わりやすく書かれているのが良いポイントです。また、仕事をするうえで意識していたポイントを書きながら、自分の強みもアピールできています。
【大手企業での秘書経験がある方】自己PR例文
大手企業での秘書経験がある方向けに、自己PR例文をご紹介します。
大企業ならではの秘書経験とスキルの自己PR例文
私はこれまで5年間、東証一部上場企業の化粧品会社のグループセクレタリーをしていました。7名の役員のサポートを3名の秘書と分担して、スケジュール管理や資料作成の補助、来客対応の業務を行っていました。
VIPの接客も多く行っており、国内外のご挨拶まわりの調整や出張手配も経験しています。上司の方が毎日気持ち良く仕事をしていただけるように、心がけていました。上司が求めていることを先読みして、迅速かつ丁寧な判断ができる点が自分の強みだと考えております。
これまでの実務経験とスキルをアピールできる自己PRになっています。応募先の企業に合わせて、過去取り組んでいた業務と似ている内容があれば、積極的にアピールできると良いでしょう。
【語学力・留学経験がある方】自己PR例文
語学力や留学経験をアピールする自己PR例は下記のとおりです。
語学力と向上心の高さの自己PR例文
学生時代はアメリカ留学経験があり、新卒で入社した会社では英語を使ったメールのやりとり、通訳業務を行っていました。英語の他にも、中国語による日常会話も可能です。
語学力を活かして、貴社の外国人秘書の業務でも活躍できると自負しております。今後も語学力や秘書として必要なスキルを磨いていく所存です。
留学経験や英語を使った実務経験をアピールし、自分のスキルや強みを伝えられる自己PRになっています。
【自分の強みをアピールする方】自己PR例文
自分の強みをアピールする自己PRの例文を、2つご紹介しましょう。未経験者の方は、まずは自己分析によって自分の強みを把握、経験者の方はこれまでの職務経歴から自分の強みを考えてみましょう。例文は下記のとおりです。
正確性の自己PR例文
私は営業事務として働いていたときは、いつも受発注の内容を営業に報告して、間違いがないか再確認を行うことを習慣にしていました。また、できる限りダブルチェックして、ミスがない工夫に取り組んでいました。結果、受発注ミスや納期遅れを最小限に抑えられたと思います。
相手に合わせたコミュニケーション能力と臨機応変な対応力の自己PR例文
前職では、秘書に付いていた役員の方をはじめ、取引先の企業、社内の関係部門の方とやりとりするとき、タイプや志向に合わせて相手にとって心地良いコミュニケーションになるように心がけて対応していました。
秘書の仕事内容も幅広く、忙しい職場環境だったため、イレギュラーな対応が発生する場面も多々ありました。しかし、どんなときも上司のことを第一に考え、迅速に最善の対応ができるよう意識して業務にあたっていました。上司からは「突発的な依頼も、すぐに対応してくれて心強い」と評価をいただき、私のやりがいにもつながっていました。
自分の強みを書くときには、裏付けとなるエピソード(根拠)が書かれているかが大切です。「こんなエピソードがあった」という内容から、自分の強みをアピールできるように意識しましょう。
秘書の自己PRには自分の強みや人柄を伝えられる内容を書こう

秘書の自己PRを書くときには、これまでの経験やスキル・資格、自分の人柄や入社後のビジョンを盛り込むように意識しましょう。秘書経験がある方は、実務の詳しい内容や具体的なエピソード、未経験の方はアピールできる力やスキル、経験を含めて書くのがポイントです。本記事で紹介したパターン別の例文サンプルを参考にして、秘書の自己PRを考えてみましょう。
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