【歯科衛生士】履歴書の書き方と重要ポイントをわかりやすく解説

【歯科衛生士】履歴書の書き方と重要ポイントをわかりやすく解説


歯科衛生士への就職や転職において、履歴書の提出は必須です。同じ歯科でも、医院によって求められる技術や専門分野は異なります。履歴書を通して歯科衛生士として経験してきたことを具体的に伝える工夫が必要です。

この記事では、履歴書の基本的な書き方と、歯科衛生士が押さえておくべき重要なポイントを解説します。歯科衛生士としての強みをアピールするための例文もご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

歯科衛生士の履歴書を書くときのポイント

歯科衛生士の履歴書を書くときのポイント


歯科衛生士として採用されるための履歴書を作成するには、次の3つのポイントを押さえて記載しましょう。

歯科衛生士の経験業務を詳細に記載する

歯科衛生士として働いた経験を自己PRで強調する際、詳細に記載することで自分のスキルが応募先のニーズに一致していることを伝えられます。予防処置経験を記載する場合、具体的な処置内容(SRP、PMTC、フッ素塗布など)、使用した器具や材料(エアースケーラー、シーラントなど)、対応した患者層(高齢者、小児、歯周病患者など)を記載します。

経験業務の例文
歯周病患者様へのSRP(スケーリング・ルートプレーニング)を月〇件実施。患者様の炎症軽減や歯周ポケット改善に貢献しました。

診療補助経験を記載する際は、歯科医師の指示のもと、どのような診療補助を行ったかを記載します。使用した医療機器や、アシスタント業務で工夫した点を加えることで、より具体的になります。

経験業務の例文
歯科医師の指示に従い、歯周外科手術やインプラント手術のアシスタント業務を担当しました。(器具の準備や患者様の状態観察、術後ケアなど)

患者様への保健指導経験がある方は、具体的な保健指導の内容を記載します。使用した資料やツール、患者様の反応なども記載すると、より採用担当者に伝わりやすくなります。

経験業務の例文
患者様の年齢や口腔内状態に合わせて、食生活指導・歯磨き指導・生活習慣指導などを実施。患者様のセルフケアの習慣化に貢献しました。

そのほか、歯科医院での幅広い業務経験も記載するとよいでしょう。受付や予約管理などの事務的業務、患者様へのカウンセリング、院内清掃なども大事な業務の一環です。

歯科衛生士として積んできた経験を具体的に伝えることが重要です。

保有資格・スキルを具体的に記載する

保有資格やスキルを詳細に記載して、歯科衛生士としてどの程度貢献できるかを採用担当者にアピールしましょう。

歯科衛生士関連では、歯科衛生士免許や認定資格(認定歯科衛生士、ホワイトニングコーディネーターなど)、研修受講歴などがあります。資格取得を通じて得られた知識やスキルを記載することで、自己PRにつながります。

保有資格の例文
日本歯周病学会認定歯科衛生士を取得し、歯周病に関する専門知識を深めました。患者様に質の高い歯周治療を提供してきました。

また、使用経験のある医療機器名と操作スキルレベルを記載することで、即戦力や専門性があることをアピールできます。

スキルの例文
口腔内カメラやデジタルレントゲン、LEDホワイトニング照射機などを〇年間操作してきました。

歯科衛生士として働くうえで必要な保有資格やスキルは必ず記載してください。


実績・貢献度を具体的にアピールする

歯科衛生士としての実績や、病院や患者様にどのような貢献をしてきたかを自己PR欄に盛り込むことが重要です。

例えば予防処置では、患者様の口腔内状態の変化や効果などを、具体的な数字や事例を用いて記載します。

実績の例文
患者様に定期的なメインテナンスを促し、歯周ポケット平均値を〇mm改善しました。

また、院内マニュアル作成や研修講師などの経験があれば、医院への貢献アピールとして記載するのが望ましいです。

貢献の例文
院内ホワイトニングマニュアルを作成し、従業員の技術向上に貢献しました。

そして歯科医院ではチーム業務が多くあります。チームリーダーとしての経験や連携力向上のために工夫した点なども記載してアピールしましょう。

歯科衛生士の履歴書の書き方


ここでは履歴書の基本的な書き方から、歯科衛生士として注意すべき記入ポイントを解説します。

日付(提出年月日)

日付欄には提出する年月日を記入します。郵送の場合は投函日、面接時に直接渡す場合は面接日を記入します。
また、履歴書において年月日を記入する際は、和暦または西暦のどちらかに統一します。職務経歴書など、ほかの提出書類とも年月日の表記を揃えましょう。

証明写真

3ヶ月以内に撮影した、清潔感のある証明写真を使用します。背景色は白または水色にしましょう。縦4cm×横3cmのサイズを使用し、裏面に氏名を記入してから糊付けしてください。

出典:厚生労働省「履歴書・ 職務経歴書セミナー」P8

氏名

採用担当者が読みやすいよう大きな文字で記載し、苗字と名前の間には空白を入れます。ふりがなは履歴書に「ふりがな」と書かれている場合は平仮名で、「フリガナ」と書かれている場合はカタカナで記入します。

生年月日と年齢

生年月日は日付同様、和暦または西暦で統一して記載します。年齢は提出日時点での年齢を「満〇歳」と記入します。提出日と誕生日が近い方は書き間違えないよう注意しましょう。

現住所と連絡先

現住所には住民票記載の住所を、都道府県名から番地、マンション名などまで省略せずに記載します。住民票と異なる住所に住んでいる場合は、現在住んでいる住所を記入しても問題ありません。住所のふりがなは市町村名まで記入します。

連絡先の記入は、携帯電話と固定電話どちらか一方でも問題ありません。ただし、直ちに連絡がつく番号を記入してください。

学歴

1行目の中央に「学歴」と記載し、2行目から高等学校以降の入学年月と卒業年月を時系列で記入します。学校名・学部名・学科名は省略せず正式名称で記載し、空白を入れて「入学」または「卒業」と記載します。在学中の場合は「卒業見込み」と記載しましょう。

職歴

学歴の最後の行から1行空けた次の行の中央に「職歴」と記載します。学歴と同様に、入職・退職の年月、勤務先名を正式名称で記入しましょう。在職中の場合は次の行に「現在に至る」と記載します。

最後の職歴の下の行に右詰めで「以上」と記入します。

関連記事:
履歴書の作成時に職歴を忘れてしまった時の対処法は?

免許・資格

歯科衛生士免許などの免許や資格は、取得日の古い順から正式名称で記入します。例えば運転免許の場合は「〇年〇月 普通自動車第一種運転免許 取得」のように記載しましょう。
歯科衛生士国家試験の合否前に就職活動をする新卒の方は「取得見込み」と記載します。

取得資格数が多く記入欄に収まらない場合、重要な免許や関連性の高い資格から記入し、ほかは職務経歴書へ補足的に記載するとよいでしょう。

関連記事:
勉強中の資格は履歴書に書くべき?資格を書く時のポイントと注意点を解説

訪問診療を行う歯科では自動車運転免許の記載も重要

訪問診療を行う歯科の場合は、施設や患者様宅への移動に自動車運転免許が必要なケースがあります。医師やケアスタッフが同行する場合は必要ない場合もありますが、歯科衛生士単独で移動する場合は必須となります。

訪問診療の歯科医院に応募する際は、自動車運転免許の記載を忘れないようにしてください。

取得・合格・修了の違いに注意する

取った資格や免許は「取得」「合格」「修了」の3つに分けられます。

歯科衛生士免許、自動車運転免許などの免許は「取得」です。認定矯正歯科衛生士〇級などの資格や試験は「合格」となります。感染症予防歯科衛生士講習会などの研修や講習は「修了」を使います。

履歴書に資格や免許を記載する際は、上記のルールに注意しましょう。

志望動機と自己PR

自身の経験や技術などの強みを絡めながら、応募先に対する熱意や貢献できることが伝わる文章を記載します。志望動機と自己PRは履歴書で読まれるだけでなく、面接時にも話題にあがる可能性が高いです。志望動機の書き方のポイントは後述します。

本人希望欄

入職可能日や勤務時間帯など、希望する条件がある場合は記載します。特に希望がない場合は「貴院の規定に従います」と簡潔に記載し、空欄を作らない方がベターです。

また、給料や残業など待遇に関することは履歴書には書かず、面接時に直接確認しましょう。

関連記事:
履歴書の本人希望欄の書き方は?「休み希望」を書いてもいい?書く場合のポイントと例文を紹介

歯科衛生士の志望動機の書き方・例文

歯科衛生士の志望動機の書き方・例文


履歴書の中でも志望動機は、書き方に悩んでしまう方が多くいるものです。ここでは、歯科衛生士の志望動機を書くときのポイントや例文をご紹介します。応募先医院から求められる、医療従事者として必要なことをしっかりと盛り込みましょう。

歯科衛生士の志望動機のポイント

歯科衛生士として働きたい意欲を見せるために、志望動機は重要な役割を果たします。応募先の歯科医院の理念や取り組みなど、魅力を感じた理由を具体的に記載します。

歯科衛生士が志望動機に書く5つのポイント
・なぜ応募先の歯科医院を志望したのか
・応募先の歯科医院への理解度や熱意
・応募するに至った経験やエピソード
・応募先の歯科医院に貢献できること
・どのような目標を持って仕事に取り組むか

上記のポイントを志望動機に取り入れることで、より説得力を高められます。

歯科衛生士の志望動機の例文

歯科衛生士としての就業経験がない新卒者は、歯科衛生士を目指したきっかけや入社後の目標を中心に作成するのがおすすめです。

志望動機の例文
予防歯科に力を入れており、患者様の健康な歯を守るケアを大切にされている貴院に大きな魅力を感じ、志望いたしました。
私が歯科衛生士を目指すきっかけは、高校生のときの矯正治療の経験です。不安だった私に、担当の歯科衛生士さんが温かくサポートしてくれたおかげで、前向きに治療に向き合えました。

この経験から歯科衛生士を目指すこととなり、専門学校では基礎知識の学習に励むとともに、臨床実習を通して患者様とのコミュニケーションの大切さを学びました。
貴院では、患者様一人ひとりに寄り添いながら予防歯科の知識と技術を深め、口腔衛生の向上に貢献していきたいと考えています。


経験者の場合は、歯科衛生士として働いた経験を強調して作成しましょう。

志望動機の例文
貴院を志望した理由は、医療チームの一員として多職種のスタッフと協力しながら患者様を支える姿勢を大切にしているとお聞きしたからです。

総合病院での勤務を通じて、医療の質の向上にはさまざまな専門職の方々との協力が欠かせないと強く感じました。そのため、日々の業務で積極的に他職種との定期ミーティングを行い、情報共有をスムーズにする取り組みを行ってきました。

この行動が、職場内での効率的な連携と患者様との信頼関係構築に繋がり、実際に患者様からも信頼されるようになったと実感しています。今後も、この経験で培ったコミュニケーション能力を活かして、貴院で地域の皆様の健康づくりに貢献していきたいと考えています。


ブランクを経て復職する場合、今後は長期的に働ける予定であることと、知識・技術を取り戻すために努力していることなどを盛り込んで作成してみてください。

志望動機の例文
総合病院の口腔外科に6年間勤務した後、出産と育児のため一度退職しましたが、子どもの通園が決まり、このたび復職を決意いたしました。

前職では精神疾患を抱える患者様への対応を経験し、歯列や噛み合わせの問題が患者様の自信や生活の質に大きな影響を与えることを実感しました。


その経験から、カウンセリングを重視する診療スタイルの貴院で働きたいと応募いたしました。新しい環境にも早くなじみ、研修などにも積極的に参加しながら技能を高めて、貴院に長期的に貢献していきたいと考えています。

歯科衛生士の履歴書作成のよくある質問

歯科衛生士の履歴書作成のよくある質問


歯科衛生士は業務内容や専門分野が多岐にわたるため、履歴書をどのように書けばよいか悩む方も多いです。ここでは、歯科衛生士の履歴書作成時によくある質問にお答えします。

Q.経験が浅い場合、どのようにアピールすればよい?

新卒で経験がない、就業期間が短いなど経験が浅い場合は、歯科衛生士として働く熱意や応募先の理念・方針に合わせて働く意欲をアピールしましょう。

志望動機の例文
歯科医療を通じて患者様の健康を支え、笑顔を増やしたいという思いで歯科衛生士を目指しました。未経験ですが貴院の理念に沿った貢献ができるよう、知識と技術の習得に努めます。

Q.診療補助経験はどのように書けばよい?

自己PRで診療補助経験について記載する場合、具体的な業務内容とともに、使用した医療機器や診療補助業務において行った工夫などを記載しましょう。

自己PRの例文
診療補助で声かけをする際は患者様の不安軽減を意識し、特にお子様に向けては恐怖心を和らげるため優しい口調を心がけました。

Q.専門分野の経験はどのように書けばよい?

小児歯科や訪問歯科、歯周病治療など、具体的な専門分野を記載しましょう。まんべんなく取り組んできた場合は、特に力を入れてきた分野や得意分野を強調するのがおすすめです。

自己PRの例文
訪問歯科に携わり、通院が難しい患者様への口腔ケアや摂食嚥下機能のリハビリテーションに注力しました。

Q.スキルアップへの取り組みはどのように書けばよい?

資格取得やセミナー参加など具体的に記載しましょう。取り組みによって得られた知識や技術を、どのように業務に活かしているかを記載することも重要です。

自己PRの例文
定期的に歯周病治療のセミナーに参加し、最新の知識や技術を学んでいます。学んだ内容を貴院での業務に活かし、より効果的なケアを提供できるよう努めます。

Q.歯科衛生士のブランクがある場合、どのようにアピールすればよい?

ブランク期間中に得た学びや、歯科衛生士として働く意欲をアピールすることがポイントです。最新の歯科医療を学んでいる姿勢を記載すると効果的な履歴書になります。

自己PRの例文
ブランク期間中に子どもを育てる中で小児の口腔ケアに関心を持ち、小児歯科に関するオンラインセミナーに積極的に参加しました。

履歴書を通じて、あなたの魅力を効果的に伝えましょう

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重要なポイントを押さえて履歴書を作成することで、歯科衛生士としての経験や自分の強みをより効果的に採用担当者へ伝えることが可能です。この記事を参考にしてあなたの歯科衛生士としての魅力や技術が伝わる履歴書を作成し、新たな職場とのご縁を繋げましょう。

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【ディスクリプション】
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