広報の職務経歴書の書き方!含めたいキーワードやポイントも紹介

広報の職務経歴書を作成する際、具体的な実績をどう書けば良いか迷う、どのようなキーワードを入れるべきかわからないなど、悩みはさまざまです。
本記事では、広報に求められる実績やスキルのまとめ方、採用担当者の関心を引く表現方法を解説します。広報の魅力や転職市場の需要も取り上げつつ、自己PRに役立つキーワードや各項目の書き方について解説します。
【広報】職務経歴書の書き方のポイント

広報は企業の顔として情報を発信し、社内外のステークホルダーと良好な関係を築く重要な役割を担います。職務経歴書では、担当業務や実績をいかにまとめるかが評価を左右します。
以下では、具体的なポイントを順番に見ていきましょう。業務範囲は社外向けのメディア対応から社内広報までさまざまで、経験やスキルを整理して効果的に示すことが大切です。
これまでの業務や経験は詳しく記載する
社内広報、社外広報、IR広報など、広報の分野を対象や目的別に整理すると、読み手の理解が深まります。業務内容は新聞、テレビ、Web広告など、使用した媒体を明確にしながら、それぞれの対象やサービス、商品に関する取り組みを具体的に示しましょう。
加えて、ブランディング戦略や広報資料の作成過程、関与したプロジェクトの概要と担当箇所を詳しく述べることで、専門性が一層際立ちます。たとえば、社外向け広報であればプレスリリースの作成やメディアとの連絡調整、社内向け広報なら従業員向けの情報発信など、役割をはっきり記載することが重要です。
さらに、IR広報の場合は、投資家やアナリスト向けに決算情報をまとめる業務、経営戦略を踏まえた経営陣との連携など、異なる視点が必要です。詳細を一つひとつ反映させると、広報担当者としての総合力を証明できます。
実績は数値やデータでアピールする
プレスリリースの配信本数やメディア掲載数、イベントの集客人数など、客観的な数値を示すと成果がわかりやすくなります。ブランド認知度の向上率や売上増加率などを定量的に記載すれば、関与したプロモーションの影響力が具体的に伝わります。戦略立案や予算の策定、広告コスト削減など、広報活動で行った役割を多角的に示すことが大切です。
施策ごとの目標数値と、最終的に得られた実績を並べると、実務能力の高さを明確に証明できます。数値データは説得力を高める材料であり、専門性を裏付ける要素でもあるため、見やすい形で整理しましょう。
コミュニケーションスキルや語学力を記載する
広報PR業務では、社内外問わずさまざまな人々とやり取りする場面が多くあります。そこで培ったコミュニケーションスキルを具体的に示すことで、プレゼンやディレクション、折衝能力など、相手とスムーズに連携できる点をアピール可能です。
さらに、語学力が求められるケースも増えているため、英語やその他の言語を活用した業務経験があれば積極的に記載しましょう。会議での通訳や海外拠点とのやり取りなど、具体的な事例を示すと説得力が高まります。また、これまでに築いた人脈や信頼関係は企業にとって貴重な資産です。人との接点を多く持つ広報職ならではの強みとして、忘れずに加えると効果的です。
広報戦略・企画力のアピールをする
広報戦略の立案は、ターゲット層や広報目標、KPIなどを明確に設定し、全体像を示すことが重要となります。たとえば、「〇〇製品の認知度向上を目的とし、ターゲット層を〇〇と設定。SNSとWebメディアを活用したクロスメディア戦略を立案。」のように具体的に書くと、説得力が増します。
企画力を示す場合は、広報イベントやキャンペーン、記者会見の実施例を詳しくまとめてください。背景や目的、取り組んだ内容、得られた成果を盛り込むことで、アイデアと実行力を強調できます。「新製品発表会を企画・運営し、〇〇社のメディア掲載〇〇件を獲得。SNSでの拡散数は〇〇件を達成。」というような数字を交えると、成果が明確になり好印象につながります。
メディアリレーション・情報発信力をアピールする
メディアリレーションでは、新聞、雑誌、テレビ、Webメディアなど、どのような媒体と関係を築き、維持してきたかを具体的に書くと効果的です。担当したメディアの種類や連携手法を紹介すると、広報担当者としての行動力が見えやすくなります。「主要経済新聞、業界専門誌との関係を構築し、継続的な情報提供を実施。〇〇社の記者とは定期的な情報交換会を実施。」のように示すと、成果がわかりやすいでしょう。
情報発信力を強調する際は、プレスリリースやニュースレター、Webサイト、SNSなどの活用事例をまとめてください。どのような情報をどれだけ発信し、どれほどの反響があったかを記載すると、影響力を説得力ある形で示せます。「月間〇〇本のプレスリリースを作成・配信。〇〇社のWebサイトのコンテンツ企画・編集を担当し、月間PV数〇〇を達成。」のように書くと、実績の具体性が増します。
デジタル広報スキル・分析力をアピールする
デジタル広報スキルとしては、SNS運用、Webサイト管理、SEO対策、Web広告運用などの経験をわかりやすく示すことが重要です。扱ったツールや運用の成果を数字で表すと、採用担当者に実務レベルの知識や応用力が伝わります。
「X(Twitter)、Facebook、Instagramの公式アカウント運用を担当。キャンペーンの企画・実行により、フォロワー数〇〇%増加を達成。」のように書き出すと、具体性が高まり評価されやすくなります。分析力については、広報活動の効果測定やデータ解析を通して課題を把握し改善策を提案できる点を強調してください。
使用した分析ツール、分析結果、打ち手などを明記すると、論理的思考力と問題解決能力を示せます。たとえば、「Google Analyticsを使用してWebサイトのアクセス解析を実施。課題を特定し、コンテンツ改善を提案。CVR〇〇%向上を達成。」という形で成果を示すと、数字に基づく説得力が高まるでしょう。
緊急対応・リスクマネジメント経験をアピールする
緊急対応の経験は、広報担当としての危機管理能力を示す重要な要素です。過去に発生したトラブルや炎上案件に対し、どのような手順で情報収集と事実確認を行い、最終的にどう鎮静化させたかを具体的に書くと効果的です。
「〇〇に関するネガティブ情報がSNSで拡散された際、情報収集と事実確認を行い、プレスリリースとSNSで正確な情報を発信。炎上を鎮静化させた。」という事例を提示すると、状況判断力の高さが伝わります。
リスクマネジメントについては、潜在的なリスクを想定してどのような対策を講じたかを示すと、事前準備力がアピール可能です。
「新製品発表会における情報漏洩リスクを想定し、セキュリティ対策を強化。関係者への情報管理教育を実施し、情報漏洩を防いだ。」というように記載し、問題を未然に防ぐ力を強調しましょう。
【広報】職務経歴書各項目の書き方

広報の職務経歴書を作成する場合、業務や実績を整理したうえで各項目をわかりやすく記入することが重要です。職務要約や職務経歴、資格・スキルなど、それぞれの欄で何をどのようにまとめれば有効かを意識するだけで、読み手の印象が大きく変わります。
以下では各項目の書き方を確認していきましょう。
職務要約
どのような業界で働いてきたかを明示することは、採用担当者があなたのフィールドを把握するうえで有効です。
広報・PR職では、社内向けと社外向けの手法や目的が異なるため、両方を意識しながら要点をまとめましょう。具体的な業務内容や役割を簡潔に記すと、キャリアの概要をわかりやすく伝えられます。全体像を短くまとめることで、次に続く詳細項目へスムーズに誘導できます。
職務経歴
企業の事業内容や資本金、売上高、従業員数などを明記すると、どのような規模と特徴を持つ組織で働いてきたかが明確になります。社内向けと社外向けを問わず、使用した媒体や担当業務を具体的に示すと、広報実務の幅広さが伝わりやすいです。実績はなるべく数値で表現し、成果を明確に示すことで、採用担当者に説得力を与えられます。
スキル・資格
マーケティングの知識や経験があれば、戦略的な広報活動を展開できる人物であることを印象づけられます。海外案件やCSR活動に参加した経歴がある場合は、グローバル視点や社会的意義への理解が深いことを強調しましょう。
広報に関連する資格やライセンスを持っている場合は、それを明記して専門性をアピールしましょう。社内広報、社外広報、IR業務のいずれも携わっている場合は、分野ごとにスキルを区別すると幅広い対応力を示せます。
自己PR
社内、社外、IRなど、広報業務でも複数の分野を担当したのであれば、それぞれを区別して具体的に記載すると、能力の幅を示せます。マーケティングに関する経験や知識を加えると、広報活動の効果を最大化する力を強調できます。
業務に関連する資格があれば必ず記載し、対外的な信頼性を高めましょう。担当した業務や得意分野を明確にすることが、採用担当者の興味を引く大きなポイントとなります。
【広報】職務経歴書に盛り込みたいキーワード
広報職として実績を示すうえでは、適切なキーワードを選んでアピールすることが重要です。
ここからは社内広報、社外広報、IR広報というそれぞれの役割に焦点を当て、どのような要素を入れておくべきかを解説します。キーワードを効果的に散りばめると、読み手が広報全体像を把握しやすくなるでしょう。
社内広報
社内広報は従業員に向けて自社の理念や事業方針を伝え、組織全体の一体感やモチベーション向上につながります。ブランドイメージの醸成に大きく関わり、コーポレート広報とも密接に結びつく領域です。具体的には社内報やイントラネットを使った情報発信、会社案内や社史の制作などが挙げられます。
こうした取り組みに携わった経験がある場合は、担当規模や成果を明示すると、社内コミュニケーション力をアピールできます。
社外広報
社外広報ではプレスリリースの作成や配信本数を示し、どれくらいのメディア露出を得られたかを具体的に記載すると効果的です。新聞、雑誌、Webメディアなどとの関係構築や取材対応も重要な要素になるため、実際に行った業務を数値で示せば説得力が増します。
さらに、FacebookやInstagramといったSNS運用の実績や、デジタルコンテンツ制作を行った場合は、その内容や成果を詳しく書くことでアピールにつなげましょう。
IR広報
IR広報では、四半期ごとの決算説明会や株主総会を通して、正確かつタイムリーな情報開示が求められます。市場動向を考慮しながら、事業の成長性や将来性をわかりやすく伝えることが重要です。具体的には、株主総会・決算説明会の運営や財務分析、開示資料の作成、機関投資家・アナリストとのやり取りなどが挙げられます。
業務に携わった経験を明確に示すことで、企業運営の根幹を支える知識とスキルが伝わります。
【広報】職務経歴書の書き方でよくある質問

以下では、広報の職務経歴書に関してよく寄せられる質問と、その対処法を見ていきます。
実務経験の浅い方や、多岐にわたる業務を整理したい方に役立つヒントをまとめました。疑問点や不安を解消し、職務経歴書の完成度を高める参考にしてください。
広報経験が浅い場合、どのようにアピールすれば良い?
広報に近い業務として、マーケティングや営業、企画などに携わった実績を細かく書き出すと効果的です。学生時代の広報活動やSNS運用経験も盛り込みましょう。
さらに、広報に関する学習や資格取得の取り組みをアピールすれば、成長意欲を示せます。経験が浅くても前向きな姿勢が伝われば、採用担当者の目に留まりやすくなります。
広報の仕事は多岐にわたりますが、どのように整理して書けば良い?
社外広報(メディア対応、イベント企画など)、社内広報(社内報や情報共有など)、デジタル広報(SNS運用、Webサイト管理など)といったように分類してまとめると、担当領域がわかりやすくなります。
採用担当者が広報全体を一目で把握できるため、あなたが担ってきた役割と適性をスムーズに伝えられます。
広報に必要なポイントやキーワードを押さえて職務履歴書作成しよう

広報の職務経歴書では、実績やスキルをわかりやすく示しつつ、戦略性やコミュニケーション力を強調することがポイントです。さまざまな業務を整理し、キーワードを的確に盛り込むことで、採用担当者の印象に強く残るでしょう。
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