広報職の履歴書作成ポイントは?書き方や例文を紹介

広報職に応募したいけれど、「自分のスキルや経験をどうアピールすべきかわからない」「履歴書で何を強調すれば良いのか悩んでいる」「企業へしっかり熱意を伝えられるか不安」という方も多いでしょう。
本記事では、広報業務に必要とされる履歴書の作成ポイントについて詳しく解説します。広報に求められる成果やスキルを効果的にまとめる方法から、履歴書全体の書き方まで幅広く解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
広報の履歴書の書き方のポイント

広報職の履歴書では、いかに具体的な実績や活動内容を示せるかが重要になります。ここからは、実務経験を数字でアピールする方法や、アピールすべき業務範囲を整理するための重要なコツを、さらに深堀りしていきます。
広報経験・スキルを具体的に数値で示す
広報に関する実績は、定量データで示すことで説得力が大幅に高まります。プレスリリースの配信数やメディア掲載の獲得数、SNSのフォロワー数増加率など、数値として表せるものは積極的に取り入れましょう。以下のような書き方を参考にしてください。
メディアリレーションのアピール例文
・年間〇件のプレスリリース配信、〇件のメディア掲載を獲得
・〇媒体とのリレーション構築、〇件の取材誘致に成功
イベント企画・運営のアピール例文
・〇人規模のイベントを企画・運営し、〇%の集客率を達成
・イベント時のSNSエンゲージメント数を〇件増加
SNS運用のアピール例文
・〇アカウントを運用し、フォロワー数〇%増加、エンゲージメント率〇%向上
・〇件のキャンペーンを実施、〇件のUGC(ユーザー生成コンテンツ)を獲得
広報戦略のアピール例文
・〇〇という広報戦略を立案し、〇〇という成果に繋げた
・〇〇という危機管理広報を行い、炎上を未然に防ぎ、または鎮静化に成功
数値表現を使うと、担当業務の成果がはっきり伝わり、採用担当者の目に留まりやすくなります。
広報活動における役割を明確に書く
「広報担当」と記載するのではなく、自身が担当していた具体的業務をきちんと列挙することで、よりリアルなイメージを伝えられます。たとえば「メディアリレーション構築」「広報戦略立案」「プレスリリースの作成・配信」「イベントの企画・運営」「SNS運用」「危機管理広報」などです。
チームで取り組んだ場合は、個人でどのような役割を担い、どれだけ成果に貢献したかを明文化すると採用担当者の理解が深まります。広報業務の中で、自分が活躍できるポイントを強調することが大切です。
広報ツール・スキルを具体的に記載する
広報活動で活用したツールや身につけたスキルを明示するのも、アピールには効果的です。プレスリリース配信ツールやSNS分析ツール、効果測定ツールなどを扱った経験があれば、その名称と使用範囲を書きましょう。
さらに、ライティングや写真撮影、動画編集、グラフィックデザインなど、幅広いクリエイティブスキルも具体的に示すと目を引きます。使用ツールやスキルを活かし、どのような成果を生み出したのかを合わせて書くことで、説得力がいっそう高まります。
広報の履歴書の書き方・例文
ここからは、広報職を志望する際に守りたい履歴書の基本的な書き方と、各項目の具体例を紹介します。広報に携わる場合でも、履歴書の基本フォーマットは一般的なものと同様です。ただし、これまで紹介したように、広報ならではの実績やツール使用経験を盛り込むことが大切になります。
以下では、日付や氏名といった基本情報から志望動機や自己PRまで、見落としがちなポイントなどを詳しく解説します。細かい点を確認しつつ、自分の強みを最大限に伝えられる履歴書を作成しましょう。
日付
履歴書に記載する日付は、提出日(郵送の場合は投函日)を優先してください。書類を作成した日ではなく、実際に応募書類を提出・送付する日付を記入するのが基本です。
なお、履歴書全体の表記において和暦と西暦が混在するとわかりにくくなるため、どちらかに統一することを意識しましょう。
名前
名前は指定欄に合わせて、読みやすい大きさとバランスで記入します。姓と名の間を適度に空けると、視認性が高まり丁寧な印象になります。正式な漢字を省略せずに記載し、誤読を防ぐためにも楷書などのはっきりした文字を使うと良いでしょう。
見た目の整った履歴書は、採用担当者にも好印象を与えます。
生年月日
生年月日を記載するときは、履歴書内の他の項目と表記の仕方を統一することが重要です(和暦か西暦かのいずれか)。
「満◯歳」は提出時点での正確な年齢を書きます。表記ゆれをなくすことで、読み手の混乱を防ぎ、整理された印象を与えられます。
住所
ふりがなは市区町村まで記入すれば十分とされています。都道府県名や番地、マンション名、部屋番号などは省略せず、正式名称で丁寧に書きましょう。
略称や独自の省略表記を使うと、郵送時の誤配や混乱の原因となりかねません。正確さを重視してください。
電話番号
自宅の固定電話と携帯電話の両方を持っている場合は、連絡がつきやすい番号を優先的に記入しましょう。
両方記載するのも問題ありませんが、昼間に連絡が取りやすい番号を明確にするのがおすすめです。どちらかしか所持していない方は、その番号だけで構いません。
連絡先
現住所以外に連絡を取りやすい場所がある場合、たとえば実家や親戚宅などを記入することで、万が一の連絡漏れを防げます。特にない場合は空欄でも問題ありません。
また、メールアドレスを使うほうが適切な場合は、ここにメールアドレスを追記するのもひとつの手です。
証明写真
証明写真は提出日から6ヶ月以内に撮影したものを用意し、縦4cm×横3cmの規定サイズで履歴書に貼り付けます。
裏面に氏名を記入してから糊付けすると、写真がはがれてしまったときでも誰のものか判別できます。スナップ写真やプリクラなどは、公的書類としての信頼性を損ねるおそれがあるため避けましょう。
学歴
学歴・職歴欄の最初の行に中央揃えで「学歴」と記載し、次の行から高等学校卒業以降の履歴を時系列で書きます。学校名や学部・学科は正式名称を省略せずに入力してください。
まだ在学中の場合は「卒業見込み」と書いて、誤解を与えないようにします。企業側に正確な学歴情報を伝えるためにも、正式名称と正しい在籍状況の記載は欠かせません。
職歴
学歴欄の最後の行から一行空けて「職歴」と中央に記入し、その下に時系列で職務経歴を並べます。
期間が短い経歴であっても省略せず書き、パートや契約社員などの雇用形態を追記すると、採用担当者が理解しやすいです。
退職時には「退職」「一身上の都合により退職」など、理由をシンプルに書くと良いでしょう。
免許・資格
免許・資格は業務に関連度が高いものを優先的に記載し、取得日の古い順に並べます。名称は正式名称のまま書き、失効している資格は「失効中」と注釈を添えてください。
また、取得見込みの資格がある場合は「取得見込み」として書くことも可能です。持っている資格が業務にどのように活かせるのかをアピールできると、書類選考においてプラスに働きやすくなります。
志望動機
志望動機は、応募企業が求める人物像をふまえつつ、自分が持つ経験やスキルを活かし、具体的にどのように貢献できるかを示す部分です。
企業を選んだ理由と合わせて、「なぜ競合ではなくその企業を選んだのか」という点を明確にすることが重要です。
たとえば、企業のビジョンやサービス内容、成長戦略に強く共感していることを示せば、入社後の意欲を高く評価してもらえます。企業研究を十分に行い、将来像と自身のキャリアビジョンをリンクさせて書き上げましょう。
自己PR
自己PR欄では、自分がどのような人間で、どのような強みを持ち、どのような成果を上げてきたかを具体的に紹介するのがポイントです。
スキルや実績を羅列するだけでなく、その経験が応募先企業の役に立つ根拠を示すと効果的です。
文章量は欄の8割以上を埋める程度を目安にし、短すぎる記述は避けましょう。応募者ならではの視点やアピールポイントを盛り込み、ほかの候補者との差別化を図ることが大切です。
本人希望欄
譲れない条件があるなら、簡潔にまとめて本人希望欄へ記載しましょう。
具体的には入社可能時期や通勤時間などです。ただし、給与や待遇などを細かく要求すると、場合によっては印象が悪くなることもあります。
希望がない場合は空欄にせず、「貴社の規定に従います」と書くのが定番です。
広報の志望動機の書き方・例文

ここからは、広報を目指す場合の志望動機を、未経験者と経験者に分けて解説します。
未経験者はなぜその企業や業界を選んだのか、活かせる能力は何かを強調し、経験者は過去の成果や具体的な業務経験をどのように応募先で活かすかを示すのがポイントです。
広報未経験者の書き方・例文
未経験の方は、まず企業やその業界に興味を持った理由を明確に述べましょう。
たとえば、「SNSを使った情報発信が得意で、それを企業の認知度向上に活かしたい」「イベント運営のアルバイト経験を広報活動に応用したい」など、身近なスキルを絡めると説得力が増します。
併せて「なぜこの企業で働きたいのか」を具体的に述べると、ただの興味本位ではなく明確な志向や意欲があることをアピールできます。
志望動機の例文
私はSNSを通じて情報を拡散し、多くの方の興味を引くことにやりがいを感じています。貴社の製品に強く魅力を感じ、その魅力をより広く伝える一助となりたいと思い、広報職を志望しました。
大学時代のイベント運営で培った企画力や集客スキルを活かし、多くの方に貴社のサービスを認知していただくための活動を行いたいです。
広報経験者の書き方・例文
広報経験者の場合は、過去に担った具体的な業務や成果を中心に記載します。
プレスリリース配信数やメディア掲載実績、SNS運用の数値改善など、できる限り実績を数値化して示すと効果的です。
そのうえで「貴社でどのように活かせるか」を織り交ぜ、イメージを膨らませてもらいましょう。交渉力や社内外での折衝能力も、広報職には欠かせない要素です。
志望動機の例文
前職では、メディアリレーションを担当し、年間30本のプレスリリース配信と10本以上の取材獲得を実現しました。さらにSNS運用の見直しを行い、フォロワー数を前年対比120%に引き上げることにも成功しています。
経験や交渉スキルを活かし、貴社のブランド力をさらに高めるための広報活動に全力で取り組みたいと考えています。
広報の履歴書に関するよくある質問

Q. 広報経験がない場合、履歴書では何をアピールすべき?
広報に直結するスキルが少ないと感じても、文章力やイベント運営、SNSの活用といった経験があれば強みになります。
たとえば、SNS上でフォロワーを増やした経験や、ボランティア活動で集客した経験など、広報が得意とする「情報発信」や「人を集める力」に関連する実績を具体的に記載すると良いでしょう。
Q. 広報の仕事で求められる資格は?
必須となる資格はありませんが、PRプランナーやビジネス著作権検定など、広報関連の資格を取得していると専門性と意欲をアピールできます。
資格がなくても採用には問題ありませんが、広報やPRの基本知識を勉強していることを示すことで、採用担当者に積極性を伝えやすくなります。
良い印象を残せる履歴書を作成して広報を目指そう

広報以外の職種でも、書類選考を突破するうえで押さえるべきポイントは共通しています。
広報の職務経歴書も、具体的な業務内容や貢献度を明確に示すことが大切です。もし履歴書の作成に不安がある方は、便利な作成サービス「ワンポチ」を活用してみてはいかがでしょうか。
自分の経験を最大限に活かした履歴書で、広報を目指しましょう。