言語聴覚士の履歴書で採用を掴む!基本的な書き方とポイント

言語聴覚士の履歴書の基本的な書き方


言語聴覚士の仕事は、主に聴覚や言葉に障害がある方のサポートです。病院やリハビリ施設、小児療養施設など、さまざまな勤務場所が存在します。言語聴覚士を目指す場合、履歴書を記入する場合はどのような点に注意すると良いのでしょうか。

そこで今回は、基本的な履歴書の書き方から勤務先別の志望動機例文をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

言語聴覚士の履歴書の書き方のポイント

言語聴覚士の履歴書の書き方のポイント


最初に、言語聴覚士の履歴書の書き方のポイントを解説します。採用担当者からの評価が高まる履歴書にするために、以下のポイントを押さえましょう。

言語聴覚士の専門分野・得意な症例を書く

専門分野や症例について書くときは、具体的に記載することが大切です。4つに分けて詳しく見ていきましょう。

■具体的な症例名

履歴書に症例を載せるときは、例えば単に「失語症」と書くのではなく、「ブローカ失語」「ウェルニッケ失語」「全失語」など、具体的な病型を記載しましょう。

嚥下障害であれば、「器質性嚥下障害」「機能性嚥下障害」といった分類や原因疾患を添えて記載すると、より専門性が伝わります。小児領域なら「発達性ディスレクシア」「構音障害(機能性、器質性)」など、対象となる具体的な症状を記載しましょう。

■対象疾患

脳血管疾患であれば、右片麻痺に伴う失語・嚥下障害、左片麻痺に伴う高次脳機能障害など、具体的な症状を含めて記載すると、経験の幅広さが伝わります。

神経筋疾患では、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、具体的な疾患名を記載しましょう。小児領域なら、発達障害、脳性麻痺、口蓋裂など、対象となる疾患名を記載します。

■得意な検査・評価

得意な検査や評価をアピールする際は、標準失語症検査(SLTA)、ウェスタン失語症検査(WAB)、嚥下造影検査(VF)、嚥下内視鏡検査(VE)など、具体的な検査名を書きます。検査結果の解釈や、そこから導き出される訓練計画についても触れると、専門性がより伝わるでしょう。

■得意な訓練・治療

「意味性錯語に対する語彙再学習訓練」や「構音訓練における音韻アプローチ」といった具体的な訓練名を記載します。

嚥下訓練であれば、間接訓練、直接訓練、代償戦略と詳しく記します。小児領域では、遊びを通じた言語発達支援、ペアレントトレーニングなど、具体的な訓練方法を記載しましょう。

臨床経験・実績を書く

続いて、臨床経験や実績について記載するときのポイントを5つご紹介します。経験や実績は、言語聴覚士としてのスキルを見極めるうえで重視される点のため、できるだけ詳しく記載しましょう。

①経験年数

経験年数だけでなく、経験を積んだ施設の種類(病院、クリニック、施設など)も記載すると、経験の幅広さがより伝わります。

②担当症例数

症例数に加え、対象疾患や症状の内訳も記載すると、より具体的な実績が伝わります。

③学会発表・論文

発表内容の要旨や論文の概要も記載すると、研究活動への貢献度が伝わるため、詳しく記載しましょう。

④研修・講習会

研修内容や講師名も記載すると、どのような知識や技術を習得したかが理解しやすくなります。

⑤チーム医療への貢献

医師、看護師、理学療法士、作業療法士など、多職種と連携した具体的な事例を記載すると、チーム医療への貢献度が伝わります。

志望動機で専門性をアピールする

履歴書の志望動機欄には企業に応募する理由を書きます。ここで自分のアピールポイントや企業に適している点を記載すると、評価が高まるでしょう。以下の4点を志望動機に盛り込むのがおすすめです。

■専門分野への関心

応募先の専門分野に関する最新の研究や動向についても触れると、入社への熱意や企業への理解度が伝わります。

■スキルアップへの意欲

応募先の専門分野で、どのようなスキルアップを目指したいか、具体的な目標を記載しましょう。

■貢献意欲

応募先の専門分野で、自身の専門性をどのように活かして貢献したいか、具体的な計画を記載します。

■施設の専門性とのマッチング

応募先の施設の専門性と自身の専門性がどのようにマッチするか、詳しく記載しましょう。企業理念や患者さんに対する姿勢など、自分と企業のマッチする点をアピールします。

言語聴覚士の履歴書の書き方と例文


次に、言語聴覚士の履歴書の書き方をご紹介します。志望動機に書く内容に悩んでいる方は、例文を参考にしてみましょう。

基本情報

一般的な履歴書の左上部分にある基本情報の書き方を解説していきます。以下ポイントを詳しく見ていきましょう。

■日付

履歴書の日付の書き方は2パターンあります。面接に履歴書を直接持参する場合は「面接日」、郵送する場合は「投函日」の日付を記載します。

■名前・住所

名前と住所は、正式名称で書きましょう。また、「ふりがな」とあればひらがなで、「フリガナ」であればカタカナで読みを記載します。

■写真

履歴書に添付する証明写真は、半年以内に撮影したものを使用しましょう。一般的なサイズは縦4cm×横3cmです。

■押印

押印欄がある履歴書には押印が必須ですが、押印欄がない場合は不要です。すべて書き終わった後に押印でミスをして書き直しになってはもったいないため、最初に押すといいでしょう。

学歴

学歴を書く際は、一行目の中心に「学歴」と見出しを立ててから書き始めます。履歴書には、基本的に高校以降から最終学歴まで、学部や学科も詳しく記載します。また、「年」は履歴書全体で和暦か西暦どちらかに統一しましょう。

職歴

職歴は、学歴の最終行から一行空け、中心に「職歴」と新たに見出しを立ててから書き始めます。退職理由は「会社都合」「一身上の都合」と事実通りに記載します。履歴書には、正式名称で社名を書きましょう。

退職日が決まっている方は「〇年〇月 〇〇会社 退職予定」とし、決まっていない方は最終行に「現在に至る」と記入します。

保有資格・スキル

資格欄には、保有している資格を古い順から正式名称で記載します。忘れがちな資格もあるため、よく思い出してから書き始めましょう。

また、保有資格が多く欄に入りきらない場合には、言語聴覚士の仕事に活かせる資格を優先的に記載します。勉強中の資格があれば、資格欄に「○○取得見込み」と記載するとアピールポイントになります。明らかに仕事と関係のない資格は趣味欄で紹介するといいでしょう。

志望動機

志望動機は履歴書の中でも重要視される項目です。応募した理由が伝わりやすいよう、①志望理由②具体的なエピソード③入社後の目標の構成、に当てはめて書きましょう。

他の企業にも当てはまることばかり記載してしまうと、熱意がないと捉えられる可能性があるため、注意が必要です。

【勤務先別】言語聴覚士の志望動機の例文

ここからは、言語聴覚士の履歴書に記載する志望動機の例文を、勤務先別に3つご紹介します。志望する企業の特徴をチェックして、オリジナルの志望動機を作成しましょう。

総合病院

総合病院では、医師や看護師、他にもたくさんのリハビリスタッフが勤務しています。それゆえ、個人の力をアピールするよりも、病院全体で協力して患者さまをサポートしたいという姿勢を見せることが大切です。病院についてよく知るために、企業理念や目標などにも目を通しておきましょう。

志望動機の例文
私が貴院を志望した理由は、医師や看護師、言語聴覚士によるチーム医療で、患者さまへのサポートが手厚い点です。

現在は、リハビリ施設で言語聴覚士として勤務しておりますが、もっと幅広い症状の患者さまの治療を行いたいと考えるようになりました。入社した暁には、貴院の企業理念であるチーム医療を大切に、さまざまな症状を持つ患者さまに寄り添っていきたいと考えています。



訪問リハビリ

訪問リハビリでは患者の自宅で治療を行うため、患者だけでなく家族との関係づくりも重要です。したがって、コミュニケーション能力や専門的な知識を求められる場面が多くあります。今までの経験や長所と絡めて、訪問リハビリを選んだ理由を記載しましょう。

志望動機の例文
私は、患者さまの生活を大切に言語機能の回復を助けたいと思ったため、貴社を志望いたしました。

看護学校在学中に、病院での実習に参加させていただきました。実習では、患者さまの回復する過程をサポートできましたが、一方で生活に合わせた指導も必要だと感じております。

貴社に惹かれた点は、在宅の患者さまのサポートを親身に行い、ご家族との関係形成も力を入れている部分です。入社後は私も言語聴覚士として、患者さまの生活をお手伝いできるような存在になりたいと思っております。




小児療養施設

小児療養施設を希望する際は、子どもに関するエピソードや経験を記載したほうが、採用担当者からの評価が高くなるでしょう。療養施設では、子どもの発達サポートだけでなく、保護者に家庭での練習方法を伝授することもあるため、コミュニケーション能力も求められます。
志望動機の例文
私が貴社を志望した理由は、子どもの発達を支援したいと考えたからです。

現在保育士として市内の保育園に勤務しています。園児の中には言葉の障害を持っている子もいました。お友達と上手にコミュニケーションが取れない様子を見て助けたいと思うようになり、言語聴覚士を目指すきっかけになりました。

子どもと関わってきた保育士としての経験を活かし、子どもの言語発達をサポートしていきたいと考えております。



自己PR欄

自己PR欄には、自分の強みや得意分野について記載します。実績やスキルに加え、採用担当者に良い印象を与えられるような内容にしましょう。思いつかないケースもあるかもしれませんが、採用担当者は記載内容から応募者の人柄を読み取ろうとしているため、空欄で提出するのはNGです。

しかし、業務内容に一切関係のない大量の趣味や特技を自己PRとして記載するのは避けましょう。

本人希望記入欄

本人希望記入欄は、勤務時間や給与についてどうしても譲れない条件がある際に記載します。特に希望がない方は「貴社の規定に従います」と書きましょう。

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言語聴覚士の履歴書の書き方をご紹介しました。言語聴覚士は病院や療養施設など多様な勤務場所があるため、志望する場所に見合った志望動機を書くことが大切です。

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