整体師の履歴書の書き方とコツ|学歴・職歴・志望動機の例文などを全解説

整体師として新たな職場に応募する際、履歴書では採用担当者に自分のスキルや適性を明確に伝えなければなりません。履歴書を適切に作成しないと、面接の機会を得られない可能性もあります。
特に、整体業界においては求められるスキルや経験が他の職業とは異なるため、業界特有のポイントを押さえて作成することが大切です。
今回の記事では、学歴や職歴、志望動機をどのように記載すべきか、具体的な例文を交えて解説します。ぜひ、これから履歴書を作成される際の参考にしてください。
整体師の履歴書の書き方のポイント

整体師の履歴書は、施術経験や専門スキルを明確に伝えることが重要です。特に、資格・スキルや職務経歴の記載方法によって、採用担当者に与える印象が大きく変わります。ここでは、履歴書作成のポイントについて解説します。
資格・スキル欄で手技の「深さ」と「幅」を伝える
資格やスキルを記載する際は単なる名称の列挙ではなく、実践的な経験や専門性を伝える工夫が必要です。まず、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師といった国家資格は、資格名だけでなく登録番号を明記し、さらに得意とする施術分野も補足するとよいでしょう。スポーツ外傷や高齢者ケア、婦人科系疾患など、専門領域を具体的に示すことで、採用担当者に自分の強みを明確に伝えられます。
また、民間資格については、その資格がどのような理論に基づき、どのような症状に対して効果を発揮できるのかを説明することが重要です。〇〇協会認定の✕✕(施術名)や△△スクール卒業といった記載にとどまらず、どのような施術スキルを習得し、どのような場面で実践できるのかを示しましょう。
くわえて、継続的な学習姿勢をアピールするために、受講したセミナーの内容や実践経験を積み重ねていることを記載すると、より説得力が増します。
得意な手技については、「全身調整」や「筋膜リリース」といった簡単な表現だけではなく、どのような理論や手法を用い、それによってどのような効果が期待できるのかを具体的に記述することが大切です。「解剖学や運動学に基づいた評価法を活用し、全身の歪みを調整する施術」や、「筋膜リリースによって筋緊張を緩和し、可動域を改善する技術」といった形で記載すると、専門的な知識や技術の深さが伝わりやすくなります。
さらに、施術以外のスキルもできるだけ具体的に説明すると、対応できる範囲の広さをアピールできます。もし、運動療法やリハビリ指導の経験があれば、特定の疾患や状態に応じたプログラムを作成し、指導を行った実績を記載することで、専門性を際立たせることが可能です。
ほかにも、栄養指導や生活習慣指導に関する知識がある場合は、栄養学の観点からアドバイスを行った経験や、生活習慣病予防に役立つ指導を行った実績を示すとよいでしょう。
このように、資格やスキルを記載する際は名称を並べるだけでなく、実際の施術や指導経験を交えながら、その深さと幅を伝えることが重要です。より具体的な情報を補足することで、採用担当者に強い印象を残せるでしょう。
職務経歴欄で臨床経験の「質」と「量」を語る
職務経歴欄では勤務先の特性を明確にし、「どのような患者層に対し、どのような症状を扱ってきたのか」を具体的に示しましょう。整体院や整骨院、整形外科クリニックなど、勤務先ごとの特色を踏まえることで、経験の幅が伝わります。
臨床経験の豊富さを示す際には、施術実績やリピート率などの具体的な数値を記載すると効果的です。たとえば、「3年間で1,000件以上の施術を担当」「リピート率87%を維持」など、客観的なデータを示せば信頼性が高まります。
また、具体的な症例をあげることも大切です。「姿勢評価で原因を特定し、筋膜リリースとストレッチを組み合わせた施術を行い、痛みの軽減を実現」など、施術の流れと効果を簡潔に記載すると思考力や技術力が伝わります。
その他には、新規メニューの開発やスタッフ指導、集客イベントの企画のような経験があれば、施術だけでなく総合的なスキルがアピールできます。
整体師の履歴書の書き方と例文
続いては、整体師の履歴書を作成する際の基本的なポイントを、項目別に解説します。以下の内容は誤字脱字だけでなく、正確な情報を記載する必要があります。ぜひ、チェックしておいてください。
履歴書作成の基本ポイント
・日付:作成日ではなく、提出日(郵送なら投函日)を記入。西暦・和暦は統一。
・氏名:枠に合わせて大きく、読みやすい字で記入。姓と名の間にスペースを空ける。
・生年月日・年齢:「満◯歳」として、提出日時点での年齢を記入(生年月日の表記は履歴書全体で統一(西暦・和暦)
・現住所:都道府県名、番地、マンション名まで省略せずに記入する。ふりがなは市区町村まででOK。
・電話番号:固定電話または携帯電話番号を記入し、どちらか一方しかない場合は片方のみで問題ない。
・連絡先:現住所以外で連絡が取れる場所(勤務先や実家など)があれば記入。
・写真:証明写真は6か月以内に撮影したものを使用。サイズは縦4cm×横3cm。裏面に氏名を記入して貼り付け、剥がれないように注意。
・学歴:「学歴」と記入した1行目の下に高等学校以降の学歴を記載。学校名は正式名称で学部や学科名も省略せずに記載。在学中は「卒業見込み」と記入。
・職歴:学歴の最後の行から1行空けて「職歴」と記載し、古い順に職歴を記載。学生時代のアルバイトも除かずに書く。現職の退職予定日が決まっていれば「令和◯年◯月◯日退職予定」と記入。
・免許・資格:業務に関連する資格を取得日が古い順に記載。記入欄が足りない場合、重要な資格を優先して記載。
・志望動機・自己PR:なぜその整体院に応募したのか、強みや経験を具体的に記入。短すぎると意欲が低いと見なされるので、最低でも記入欄の8割以上は埋める。
・本人希望欄:入社可能時期や勤務可能時間など、譲れない条件を簡潔に記載。ただし、給与や待遇面の希望は記載しない方が印象が良い。
履歴書は第一印象を決定づける大切な書類です。これらのポイントをしっかり押さえて、整った内容に仕上げましょう。
整体師の志望動機の書き方・例文

整体師の志望動機はキャリアや目指す方向性、施術に対する熱意を伝える重要な部分です。採用担当者に自分の強みや価値観をしっかりアピールできるかどうかが、採用の鍵となります。
ここでは、整体師としての志望動機の書き方のポイントと、具体的な例文を紹介します。自分の経験やスキルをどう活かすかを具体的に伝えることで、より効果的な志望動機を作成しましょう。
整体師の志望動機に入れるべきポイント
整体師として志望動機を書く際、次のポイントを意識してください。
志望動機を書く際のポイント
・整体師を目指した理由を具体的に書く
健康やボディケアに興味を持ったきっかけを明確にしましょう。たとえば、家族や自分自身が体の不調を経験し、整体の施術によって改善されたことがきっかけだったなど、具体的なエピソードを交えると、より伝わりやすくなります。
・応募先を選んだ理由を詳しく述べる
なぜその院を選んだのかを明確に伝えましょう。施術のスタイルや院の理念に共感した理由を具体的に述べると、応募先に対する理解の深さが伝わります。「〇〇院は✕✕という施術方法を取り入れており、自分の目指す整体師像に合っている」といった表現を使うと志望度の高さが伝わります。
・自分がどのように貢献できるかをアピールする
これまでの経験や習得したスキルをどのように活かせるのかを具体的に記述しましょう。具体的には、「前職で接客経験があり、患者様とのコミュニケーションを大切にできる」や「整体スクールで学んだ筋膜調整やストレッチ技術を活かし、即戦力として貢献できる」といった形で、自分の強みを伝えると良いでしょう。
新卒整体師向けの志望動機の例文
新卒で整体師を目指す方もいらっしゃるでしょう。その際の例文は次のとおりです。
【志望動機の例文】
私は、学生時代から健康や身体に興味を持ち、アルバイト先でもお客様の体調管理をサポートする経験を積んできました。そこで得た接客スキルやカウンセリング力を活かし、整体師として成長したいと考えています。
貴院の研修制度や教育環境が充実している点に魅力を感じ、ここで多くを学び、技術向上を目指したいと強く思いました。自分のスキルを最大限に活かし、お客様一人ひとりに最適な施術を提供することで貢献できると確信しています。
整体師経験者向けの志望動機の例文
すでに整体師として経験のある方の志望動機は、次のような例文があげられます。
【志望動機の例文】
私は5年間勤務した●●整体院での経験を活かし、さらなる技術向上を目指しているため、貴院で新たな挑戦をしたいと考えました。特に、スポーツ整体や骨盤矯正を得意としており、貴院がそれらの施術に力を入れている点に非常に興味を持っています。
これまで培った技術を活かし、即戦力として貴院に貢献できると自信があります。また、貴院が大切にしている「お客様に寄り添った施術」に強く共感しているため、さらに成長できる環境だと感じています。
ブランクがある整体師向けの志望動機の例文
家庭の事情や体調を理由にブランクがあっても、整体師を続けることはできます。その際の志望動機の例文は次のとおりです。
【志望動機の例文】
私は2年前まで整体師としての経験を積んでいましたが、家庭の事情で一時的に仕事を離れていました。その間に新しい施術技術を学び、トレンドに敏感に対応できるよう努めてきました。
そのため、再び整体師としてのキャリアを築きたいという強い意欲があり、貴院での仕事を通じて、最新の技術やトレンドに対応できるよう努力したいと考えています。これまでの経験とブランク期間に学んだ知識を活かして、再度現場に貢献できることを楽しみにしています。
整体師の履歴書作成に関するよくある質問

整体師の履歴書作成に関するよくある質問では、応募者が履歴書を書く際に悩むポイントや疑問を解消するための情報を提供します。履歴書は自分をアピールする大事な書類であるため、正しい書き方を理解しておくことが重要です。
最後に、整体師として履歴書を作成する際によくある質問をまとめました。ぜひ参考にして、効果的な履歴書作成に役立ててください。
整体師としてアピールできる資格はどのように書けば良い?
整体師としての資格は、取得済みの資格を正式名称で記載します(例:「JTTI認定整体師」)。特に、国家資格(例:柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師)は必須です。
また、未取得の場合でも「〇〇資格取得予定」と記載すれば、資格取得に向けた意欲をアピールできます。資格欄にしっかり記載することで、信頼性が増し、あなたの技術力を印象づけることができるでしょう。
特定の整体技術(例: 骨盤矯正、スポーツ整体)はどの欄に書くべき?
整体技術については、資格がある場合は「資格欄」に記載しましょう。独学やセミナーで学んだ場合は、自己PR欄でその技術を身につけた経緯や自分の強みとしてアピールすることも忘れないでください。得意な技術がある場合は、「特に得意な施術」として自己PRに加えると効果的です。
施術経験の種類や得意な施術はどのように書けば良い?
勤務先(整体院、整骨院、リラクゼーションサロンなど)で行った施術の種類(例:骨盤矯正、スポーツ整体、猫背矯正など)を具体的に記載しましょう。
得意な施術や強みがあれば、その実績や経験を具体的に述べてアピールします。どのような症状を対応したか、結果としてどのような効果を得られたかを添えると説得力が増します。
手技以外のスキル(例:カウンセリング、運動指導、ストレッチ指導など)は書くべき?
整体施術以外のスキルも積極的に記載しましょう。カウンセリングや運動指導、ストレッチ指導は施術効果を高め、顧客満足度に大きく貢献します。具体的な指導内容や顧客からの評価、実績を記載するとさらに効果的です。
スポーツトレーナーやインストラクター経験は整体師の履歴書に書ける?
スポーツトレーナーやインストラクターとしての経験は、整体師としての履歴書に書くべきです。身体の構造や運動に関する深い理解をアピールする強力なポイントとなり、アスリートへの施術経験も非常に有利に働く可能性があります。どの競技の選手を対象にどのようなサポートをしてきたか、具体的に記載しましょう。
整体院やサロンの勤務経験はどのように書けば良い?
整体院やサロンでの勤務経験は、通常以下の内容を記載します。
勤務経験で記載するポイント
・勤務先の名称
・所在地
・在籍期間
・雇用形態
そのうえで、担当した施術人数や顧客層(年齢層、性別、症状など)を具体的に記載し、店舗での役割(例:指名数、リピート率、新人育成など)もくわえると、どれだけ勤務先に貢献してきたかの強調が可能です。
魅力的な履歴書で整体師としての可能性を広げよう

整体師として新たな一歩を踏み出すためには、魅力的な履歴書を作成することが大切です。履歴書では正確に必要事項を記入し、応募先に自分のスキルや熱意をしっかり伝えましょう。提出前には細かい部分まで確認を行い、誤りがないよう必ずチェックしてください。
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