整体師の志望動機の書き方は?具体的な例文もご紹介

整体師を目指す際、履歴書や面接で必ず聞かれるのが「志望動機」です。しかし、どのように書けば魅力的に伝わるのか悩む人も多いのではないでしょうか。今回の記事では、整体師としての熱意や適性をアピールできる志望動機の書き方を解説し、実際に使える例文もご紹介します。
初めて履歴書を書く方だけでなく、整体師としての経験やスキルを上手にアピールしたい方はぜひ参考にしてください。
整体師に求められる素質

整体師は単に技術を身につけるだけでなく、お客様の体の悩みに寄り添い、的確な施術を提供することが求められます。そのため、思いやりやコミュニケーション能力、さらには向上心などが欠かせません。
まずは、整体師として活躍するために必要な素質を解説します。自分に該当するものがあるか、ぜひチェックしましょう。
コミュニケーション力
整体師にとって技術はもちろん大切ですが、患者と信頼関係を築く「コミュニケーション力」も欠かせません。なぜなら、患者の多くは痛みや不調を抱えており、不安な気持ちで施術を受けに来るためです。そのような気持ちに寄り添い、安心感を与えることが整体師の重要な役割のひとつです。
たとえば、初めて来院した患者には「どのような症状でお困りですか?」と優しく問いかけ、リラックスできる雰囲気作りが大切です。また、施術中の会話も重要です。「ここを押すと少し痛みますか?」などの声掛けをしながら患者の反応を確認すると、より適切な施術につながるでしょう。
体力と柔軟性
整体師は長時間の施術を行うことが多く、体力勝負の職業でもあります。特に、一日に何人もの患者を施術する場合、自分自身の体を労わらないと疲労が蓄積し、施術の質が低下してしまう可能性もゼロではありません。そのため、整体師自身の健康管理や、適切な体の使い方を身につける必要があります。
特に施術中には前かがみの姿勢が多く、整体師自身の腰や肩に負担がかかりやすいです。無理な体勢を続けると慢性的な痛みにつながるため「膝を曲げて重心を落とす」「体全体を使って圧をかける」などの工夫が必要です。
また、施術の際には力任せではなく、患者の筋肉の状態に応じて加減することも重要です。
解剖学の知識
整体師が患者の不調を正しく理解し、適切な施術を行うためには「解剖学の知識」が欠かせません。人体の構造を把握せずに施術をすると効果が得られないどころか、場合によっては患者に負担をかけてしまうおそれもあります。そのため、筋肉や関節の動き、神経の流れなどはしっかり理解しておかなければなりません。
たとえば、肩こりを訴える患者でも、原因が肩の筋肉ではなく首や背中に原因があるかもしれません。このような時に解剖学の知識があれば「肩だけを揉むのではなく、僧帽筋や肩甲骨周りの筋肉もほぐした方が効果的」と判断でき、より適切なアプローチができるでしょう。
観察力と洞察力
整体師には、患者のちょっとした仕草や筋肉の反応を見極める「観察力と洞察力」も求められます。患者自身が気づいていない違和感や不調を察知し、適切な施術を提案することが信頼関係の構築にもつながります。
たとえば、問診時に「腰が痛い」と訴える患者がいたとしても、実際に歩き方や姿勢を観察すると、骨盤の歪みや膝の動きに問題があることが分かる場合があります。その場合、「腰だけでなく、骨盤周りの筋肉をほぐしていくと楽になりますよ」と伝えながら施術を進めると患者も納得感が持てるでしょう。
整体師の志望動機のポイント

志望動機は「なぜ整体師になりたいのか」「なぜその職場を選んだのか」を明確に伝えることが重要です。しかし、単に「興味がある」「人の役に立ちたい」では説得力に欠けてしまいます。ここでは、採用担当者に響く志望動機を書くためのポイントをご紹介します。
整体師を目指した理由を明確にする
説得力をもたせるためには、整体師を目指したきっかけを具体的に伝えましょう。
たとえば、学生時代にスポーツでケガをし、整体の施術を受けたことで回復を実感した経験があれば、「自分も人の身体をケアする仕事がしたい」といった動機につなげられます。
また、「将来的にスポーツ選手を支える整体師になりたい」のようなビジョンを伝えると、より意欲も伝わるでしょう。志望動機を書く際には「整体師に興味がある」というだけではなく、実体験とキャリアの方向性を示し、整体師を目指す理由を明確に伝えることが大切です。
整体師として目指すキャリアや貢献できることを記載する
整体師としての目標や自分の強みを伝えると、即戦力としての魅力をアピールできます。
もし、接客業の経験があり、人と信頼関係を築くのが得意なら「施術を通じて安心感を与え、心身のケアができる整体師を目指したい」と伝えると効果的です。
ほかにも、「将来的にはリラクゼーションと予防ケアを重視した施術を学びたい」のようなビジョンを付け加えることで、成長意欲も伝わります。このように自分の経験が応募先でどのように活かせるのかを明確にし、整体師としてどのように貢献できるかを伝えましょう。
応募先の企業・店舗への共感を伝える
応募先の理念や施術方針への共感を伝えれば、志望度の高さを効果的にアピールできます。
たとえば「スポーツ整体に注力されている点に魅力を感じました」と具体的な理由を述べることで、応募先への理解を示すことができます。
さらに「私自身もスポーツ経験があり、怪我に悩む方々をサポートしたい」というように自分の経験と結びつければ、あなたの熱意をより具体的に伝えることができるでしょう。
整体師の志望動機を書く時の注意点

魅力的な志望動機を書くには、避けるべきポイントも理解しておく必要があります。曖昧な表現や一般的すぎる理由では、他の応募者に埋もれてしまう可能性もあるためです。
続いては、整体師の志望動機を書く際に気をつけるべき点と、説得力を高めるポイントについて解説します。
簡潔にまとめつつ、重要な情報をもれなく伝える
志望動機は長々と記載するのではなく、要点を明確にし、簡潔にまとめることが大切です。まず、「なぜ整体師を目指したのか」「応募先のどこに魅力を感じたのか」を明確に伝えましょう。
たとえば、「スポーツ整体に興味を持ち、専門的な技術を学びながら成長したい」「慢性的な腰痛に悩む方が日常生活を快適に過ごせるよう手助けしたい」といった具体的な目標を示すと、意欲が伝わりやすくなります。
また、どの整体院にも通用するような一般的な内容ではなく、応募先の特徴や理念に合わせた志望動機にすることで、熱意や適性をアピールできます。
さらに、「~だと思います」「~かもしれません」などの曖昧な表現を避け、「私の筋膜リリースとトリガーポイント療法の技術を活かし、スポーツ整体の分野で活躍したい」と断定的な言い回しを使うと意志の強さが伝わります。
接客経験やスポーツ・介護の経験などを応募先に適した内容でアピールする
整体師には施術のスキルだけでなく、お客様との信頼関係を築く力も必要です。そのため、接客経験があれば「お客様の悩みに寄り添い、信頼関係を築くスキルがある」とアピールできます。
たとえば、飲食店や販売業での経験を通じて「お客様のニーズをくみ取り、適切な提案をする力を身につけた」と伝えるのも効果的です。
もしスポーツ経験があれば「スポーツを通じて体の使い方を学び、ケガの予防やケアに興味を持った」、介護経験があれば「高齢者の身体ケアをサポートした経験があり、より専門的な知識を身につけたい」など、応募先の施術スタイルに合わせたアピールができます。
また、「未経験ですが」と弱気な表現を使うのではなく、「未経験だからこそ、貪欲に学び、技術を磨きたい」という前向きな姿勢を示すことも大切です。
接客や施術の具体的なエピソードを書く
実際の経験や体験談を交えることで、志望動機に説得力を持たせることができます。
「家族が長年腰痛に悩んでいたが、整体の施術を受けて改善し、その効果に感動したことが整体師を目指すきっかけになった」といった具体的なエピソードを盛り込むと、動機がよりリアルになります。
また、過去の仕事での経験を活かし、「接客業で培ったコミュニケーション力を活かし、お客様に安心感を与えながら施術を提供したい」と伝えるのも効果的です。さらに、「以前、○○整体院で施術を受け、その技術力と接客の丁寧さに感銘を受けた」など、応募先の施術スタイルやサービスに共感したエピソードを交えると、より具体的な志望動機になります。
このように単に「整体に興味がある」ではなく、「トライアスロン競技中の肩の怪我からの回復過程で整体の重要性を実感しました。自分も同様の痛みに悩む多くのアスリートをサポートできる整体師になりたい」のように熱意の伝わる内容を意識しましょう。
整体師として貢献できることを前向きな言葉で伝える
志望動機ではネガティブな理由ではなく、前向きな表現を使うことが不可欠です。「他の仕事が合わなかったので整体師を目指した」ではなく、「より多くの人の健康をサポートし、直接感謝される仕事に魅力を感じた」といったポジティブな言い回しを意識しましょう。
また、「未経験ですが…」と消極的な表現をするのではなく、「未経験だからこそ、新しい知識や技術を積極的に学び、貢献できる整体師になりたい」と伝えると、成長意欲が伝わります。
さらに、「頑張ります」や「努力します」だけではなく、「前職の介護施設での経験を活かし、高齢者の方一人ひとりの身体状況に合わせた優しい施術を提供したい」「将来的には産後ケアの分野で専門性を高め、出産後の女性の体の回復と心の健康をトータルサポートしたい」などのように具体的なビジョンを伝えることも重要です。
ケース別|整体師の志望動機の書き方と例文

整体師を目指す理由は人それぞれ異なります。未経験からの挑戦、専門学校卒業後の就職、異業種からの転職など、背景に応じた志望動機を考えることが大切です。最後に、さまざまなケースに対応した志望動機の書き方と実際に使える例文をご紹介します。
【新卒や未経験者】整体師の志望動機の書き方と例文
新卒や未経験者の志望動機作成のポイントは次のとおりです。
【志望動機作成のポイント】
・整体師を目指した理由やきっかけを明確にする(家族の経験や自身の体調改善など)
・未経験でも活かせる長所(コミュニケーション力、スポーツ経験など)を伝える
・勉強していることや今後の学習意欲をアピールする
【志望動機の例文】
私は学生時代にスポーツをしていたことがきっかけで、整体に興味を持ちました。特に、試合前後のコンディション調整の大切さを実感し、身体のケアに関わる仕事がしたいと考えるようになりました。現在は整体に関する書籍を読みながら、基礎知識を学んでいます。
未経験ではありますが、これまでの部活動で培った体力と継続力、接客アルバイトで身につけたコミュニケーション能力を活かし、お客様の健康を支える整体師を目指したいです。貴院では技術を磨きながら患者様に貢献したいと考えています。
【同業種からの転職】整体師の志望動機の書き方と例文
すでに整体師としての経験がある方は、次の志望動機作成のポイントを意識しましょう。
【志望動機作成のポイント】
・これまでの施術経験や得意な技術を具体的に記載する
・スキルアップを目指していることを強調し、新たな環境で挑戦したい意欲を伝える
・応募先の店舗の施術方針やターゲット層に自分がどう貢献できるかを示す
【志望動機の例文】
私は整体師として5年間の施術経験を積み、多くのお客様の健康をサポートしてきました。特に骨盤矯正を得意としており、これまでに300名以上の施術を担当しました。しかし、より専門的な技術を身につけ、幅広い施術ができる整体師になりたいと考え、貴院のスポーツ整体や筋膜リリース)に魅力を感じました。
これまで培ってきた技術と接客力を活かしながら、貴院の施術方針に沿った形でお客様の健康づくりに貢献したいと考えています。
【異業種からの転職】整体師の志望動機の書き方と例文
異業種から整体師という仕事に就こうと考えている方は、次の志望動機作成のポイントをおさえましょう。
【志望動機作成のポイント】
・異業種からの転職では「なぜ整体師なのか?」を明確に伝えることが重要
・前職のスキルを活かせることをアピール
・「本気で整体師としてキャリアを築きたい」という意欲を示す
【志望動機の例文】
私は前職で接客業に従事し、多くのお客様と関わる中で「健康を支える仕事がしたい」と考えるようになりました。特に、長時間の立ち仕事で身体の不調を感じた際に整体を受け、その効果に感動したことが整体師を志すきっかけとなりました。
未経験ではありますが、前職で培ったコミュニケーション力やお客様のニーズを察知する力を活かし、一人ひとりに寄り添った施術を提供したいと考えています。現在、スクールに通いながら技術を学び、資格取得に向けて勉強中です。貴院では予防ケアの技術を学べるため、整体師として成長しながらお客様の健康をサポートしたいと思います。
【ブランク】整体師の志望動機の書き方と例文
整体師としてのキャリアにブランクがある方がおさえるべき志望動機作成のポイントは次のとおりです。
【志望動機作成のポイント】
・ブランクがある理由を簡潔に述べ、現在の意欲を伝える
・休職中に学んだことや、今後どのようにスキルアップする予定かを記載する
・過去の経験が応募先でどう活かせるかを具体的に説明する
【志望動機の例文】
私は、以前医療業界で働いていたものの、家庭の事情で一時的に仕事を休職しておりました。しかし、休職中も体調管理や自己研鑽を怠らず、整体師としての資格を取得し、今後はお客様の健康を支える仕事に携わりたいという意欲が高まりました。
前職での経験を活かし、お客様としっかりとコミュニケーションをとり、ニーズを把握する力には自信があります。整体師として一人ひとりにあった施術を提供し、お客様の健康維持や改善に貢献したいと考えています。
整体師の志望動機は具体性と応募先との相性を意識して作ろう

整体師として新たなキャリアを築くためには、志望動機をしっかりと作成することが大切です。応募先の施術方針や特徴を理解し、自分の経験や強みがどのように貢献できるのかを具体的に伝えましょう。
また、志望動機には「なぜ整体師なのか」「なぜこの職場なのか」を明確にすることが重要です。自分の想いやスキルを的確に表現し、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるよう工夫しましょう。
もし、志望動機の作成や履歴書を効率よく作成したい場合は、「ワンポチ」がおすすめです。スマホやパソコンで簡単に、しかも無料で履歴書を作成できるので、ぜひ活用して整体師としての第一歩を踏み出してください。
ワンポチの履歴書作成はこちらから