【例文あり】ネイリストの自己PRの書き方|作成の手順やNGな例文も紹介

ネイリストとして就職・転職活動をする際、履歴書や面接で必ず問われるのが「自己PR」です。採用担当者はこの自己PRを通して、あなたのスキルや人柄、サロンとの相性を判断します。しかし「何をアピールすれば良いのか分からない」「どう書けば印象に残るのか」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、ネイリストの自己PR作成の具体的な手順や、採用担当者が見ているポイントを詳しく解説します。未経験者・経験者それぞれの例文やNGな例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ネイリストの自己PRで見られているポイント

自己PRを書く前に、採用担当者が何を見ているのかを理解しておくことが大切です。採用担当者は主に以下のポイントをチェックしています。
採用担当者が見ている自己PRのポイント
・企業やサロンを理解しているかどうか
・採用しても問題がないか
それぞれ詳しく解説します。
企業やサロンを理解しているかどうか
採用担当者は、応募者がサロンの理念やコンセプト、雰囲気をきちんと理解しているかを重視します。これは、サロンを理解した上で応募してきた人は、長く働いてくれる可能性が高いと考えるからです。
例えば、高級サロンであれば洗練された接客やクオリティの高い施術ができる人材を若者向けのトレンドを取り入れたサロンであれば、新しいデザインを提案できる柔軟性のある人材を求めています。
自己PRを書く前に、応募先のWebサイトやSNS、口コミなどを徹底的に調査してサロンの特徴を把握しておきましょう。事前に特徴を把握することで、サロンが求める人材像に合わせた自己PRを作成することができます。
採用しても問題がないか
採用担当者は、単にスキルや熱意があるだけではなく、サロンのスタッフとして一緒に働く仲間としてふさわしいかどうかも見ています。どんなに技術力が高くても、チームワークを乱したり、お客様との相性が悪かったりすれば、サロン全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、サロンの雰囲気や価値観に合わない人材では、すぐに辞めてしまう可能性も高いです。採用活動には多くの時間とコストがかかるため、できるだけ長く働いてくれる人材を採用したいと考えています。
そのため、自己PRでは嘘のない内容で、あなたの人柄や価値観も伝えるようにしましょう。採用担当者は、技術だけでなく「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうかも重視しています。
ネイリストの自己PRを作成する手順

効果的な自己PRを作成するには、以下の手順で進めるとスムーズです。
自己PRの作成手順
1 自己分析を徹底的にする
2 応募先企業・サロンの情報やニーズを調べる
3 伝える内容をニーズに合わせて絞り込む
4 長所を補強するエピソードをまとめる
5 採用するメリットやビジョンを明確にする
順を追って詳しく解説します。
①自己分析を徹底的にする
自己PR作成の第一歩は、自分自身を客観的に分析することです。これは業種に関わらず、すべての自己PRに共通する工程です。
具体的には、これまでの経験や出来事を振り返り、そこで得た学びや成長を明確にします。ただし、単に「何をしたか」という結果だけでなく、「どのように取り組んだか」というプロセスまで掘り下げることが重要です。
例えば、ネイル検定の資格を取得した経験なら、「どのような勉強方法で取り組んだのか」「困難にぶつかったときにどう乗り越えたのか」といったプロセスまで掘り下げると、より説得力のある自己PRになります。
②応募先企業・サロンの情報やニーズを調べる
自己分析が終わったら、次は応募先のサロン情報やニーズを詳しく調べましょう。サロンのWebサイトやSNS、求人情報、口コミサイトなどから以下の情報を収集します。以下の観点でチェックすると、情報を効率良く集められます。
応募先企業・サロンの情報でチェックすべきポイント
・サロンのコンセプトや理念
・提供しているサービスの種類や特徴
・ターゲットとしている客層
・サロンの雰囲気や店内の様子
・求人情報に記載されている求める人材像
これらの情報を収集することで、サロンが求める人材像が見えてきます。調べた情報と自己分析の結果を照らし合わせることで、どの強みを強調すれば良いかが明確になります。
また、情報があれば入社後のキャリアプラン形成にも役立ちます。サロンの方向性や価値観を理解しておくことで、入社後もスムーズに馴染むことができるかもしれません。
③伝える内容をニーズに合わせて絞り込む
自己分析と応募先サロンの調査が終わったら、アピールする強みを絞り込みます。複数の強みやエピソードが出てきたとしても、自己PRではひとつに絞るのがベストです。
複数の強みを同時にアピールすると、それぞれの印象が薄くなってしまいます。また、短い文字数や面接時間の中で複数の強みを伝えようとすると、説明が浅くなり説得力に欠けてしまいます。
そのため、応募先サロンのニーズに最も合った強みを選び、それを深く掘り下げて伝えることが重要です。例えば、接客を重視するサロンならコミュニケーション能力を、技術力を重視するサロンなら細部へのこだわりや向上心を選ぶと良いでしょう。
④長所を補強するエピソードをまとめる
強みを選んだら、それを裏付けるエピソードを具体的にまとめます。「コミュニケーション能力が高い」「細部にこだわる」といった抽象的な表現だけでは説得力がありません。必ず具体的なエピソードで補強しましょう。
具体的なエピソードを作る際に盛り込むべき内容
・具体的な状況や背景
・あなたがとった行動
・その結果どうなったか(できれば数字で表現)
・そこから学んだこと
例えば、「コミュニケーション能力が高い」というアピールなら、「前職の接客業で、月間最多リピーター獲得賞を3回受賞した」「お客様からのクレームを解決し、その後リピーターになってもらえた」といった具体的なエピソードがあると説得力が増します。
また、単に事実を羅列するのではなく、プロセスや工夫した点も伝えることで、より深みのある自己PRになります。
⑤採用するメリットやビジョンを明確にする
最後に、あなたを採用することで応募先サロンにどのようなメリットがあるのかを明確に伝えましょう。「御サロンでは、この強みを活かして〇〇に貢献したいと考えています」といった形で、具体的なビジョンを示すと良いでしょう。
例えば、「細部へのこだわりを活かして、高品質な施術でリピーター獲得に貢献したい」「コミュニケーション能力を活かして、お客様一人ひとりに合った提案ができるネイリストを目指したい」といった形です。
具体的なビジョンを示すことで、採用担当者はあなたを採用した後のイメージを持ちやすくなります。特に、サロンの課題や目標に合わせたビジョンを示せると、より良い印象を与えられるでしょう。
【未経験者】ネイリストの自己PRの例文

未経験でもこれまでの経験や特性を活かした自己PRを作成することができます。本章では、未経験者向けの具体的な例文を紹介します。
コミュニケーション能力を強調する場合
お客様とのコミュニケーション能力をアピールする場合の志望動機例は以下の通りです。
自己PRの例文
私の強みは、お客様の求めるものを的確に把握するコミュニケーション能力です。前職のアパレルショップでは、お客様との会話から好みやニーズを引き出し、最適な商品を提案することを大切にしてきました。その結果、月間売上目標の120%を達成し、リピーターのお客様も多くいただきました。
ネイリストとしては未経験ですが、この経験を活かし、お客様一人ひとりと丁寧にコミュニケーションを取りながら、ご希望に沿ったデザインを提案できるネイリストを目指します。また、スクールで培った基礎技術をさらに磨き、御サロンの雰囲気に合った質の高いサービスを提供したいと考えています。
このように、未経験でもこれまでの仕事や学校生活で培ったコミュニケーション能力をアピールし、それをネイリストとしてどう活かせるかを具体的に説明することが重要です。
特に、接客業の経験があればその経験を活かし、お客様との信頼関係構築に役立てることができることをアピールしましょう。
やり抜く力を伝えたい場合
技術向上のためのやり抜く力をアピールする場合の志望動機例は以下の通りです。
自己PRの例文
私の強みは、目標に向かって諦めずにやり抜く力です。ネイリストを目指すにあたり、働きながらネイルスクールに通い、1年間で検定3級と2級を取得しました。毎日仕事後に2時間の練習を欠かさず続け、休日も含めて月に80時間以上の練習時間を確保しました。特に苦手だったフレンチネイルは、納得のいく仕上がりになるまで何度も練習を重ねました。
この経験から、技術向上のために努力し続けることの大切さを学びました。御サロンでも、この強みを活かして日々の研鑽を怠らず、お客様に満足していただける技術を身につけていきたいと考えています。また、長期的にはより高度な技術を習得し、サロンの価値向上に貢献したいと思います。
やり抜く力をアピールする場合、具体的な目標設定とそれに向けた努力のプロセスを詳しく説明することが重要です。特に数字を交えることで説得力が増します。
また、何事もやり抜く姿勢は「長く働いてくれそうだ」という印象を採用担当者に与えられます。
向上心をアピールしたい場合
業務に対する向上心をアピールしたい場合の志望動機例は以下の通りです。
自己PRの例文
私の強みは、常に新しいことを学び続ける向上心です。ネイリストを目指す過程で、基本的な技術だけでなく、トレンドやデザインについても積極的に学びました。SNSやネイル専門誌を毎日チェックし、流行のデザインを自分なりに研究。また、プロのネイリストのセミナーに5回参加し、技術だけでなく接客や時間配分などの現場で役立つ知識も吸収してきました。
この向上心を活かし、御サロンでも最新のトレンドや技術を学び続け、お客様に新鮮な提案ができるネイリストを目指します。また、未経験ながらも早く戦力となれるよう、日々の業務から積極的に学び、成長していきたいと考えています。
未経験者が向上心をアピールする場合は、ただ「勉強したい」と言うだけでは弱いです。これまでどのように学びに取り組んできたか、そして入社後にどのように学びを続けていくのかを具体的に示すことが重要です。
特に、サロンやお客様にとってのメリットにつながる学びの姿勢をアピールすると効果的です。
【経験者】ネイリストの自己PRの例文

経験者の場合は、これまでの実績やスキルを基にした自己PRが効果的です。以下に、経験者向けの例文を紹介します。
キャリアアップを目指す場合
サロンでのキャリアアップを目指す場合の志望動機例は以下の通りです。
自己PRの例文
私の強みは、常に技術向上に努める向上心と、それを裏付ける実績です。前サロンでは2年間で10種類以上の新技術を習得し、特にジェルネイルの技術を磨いたことで担当顧客数が1.5倍に増加しました。また、自ら提案したフットネイルキャンペーンが好評を博し、新規顧客の獲得にも貢献できました。
御サロンでは、これまで培った技術とマーケティング視点を活かしながら、さらに高度な技術を習得したいと考えています。特に御サロンが力を入れているブライダルネイルの分野で専門性を高め、サロンの価値向上に貢献したいと思います。また将来的には後輩の指導も担当させていただき、サロン全体の技術力向上にも貢献できればと考えています。
キャリアアップを目指す場合は、これまでの実績を具体的に示しつつ、応募先サロンでどのように成長し、貢献したいのかを明確に伝えることが重要です。
ただし、独立や海外進出などの話は避け、あくまでサロン内でのキャリアアップを強調すると良いでしょう。事前にサロンの特徴や強みを調べておき、それに合わせたキャリアビジョンを示すことがポイントです。
ブランクから復職する場合
事情によるブランクから復職する場合の志望動機例は以下の通りです。
自己PRの例文
私の強みは、お客様一人ひとりに合わせた丁寧な施術とカウンセリング能力です。以前5年間ネイリストとして働き、月間MVP賞を複数回受賞した経験があります。その後、結婚・出産を機に一時的に現場を離れましたが、その間もネイルの最新トレンドをチェックし、自宅でのセルフネイルを通じて技術を維持してきました。
また、母親になった経験を通して、より幅広い年齢層のお客様の気持ちに寄り添えるようになりました。特に忙しい主婦層や子育て中の方のニーズを理解し、限られた時間でもリラックスしていただける施術を提供できると考えています。御サロンでは、この経験と感性を活かし、多様なお客様に喜んでいただけるサービスを提供したいと思います。
ブランクがある場合は、その理由と期間を正直に伝えつつ、ブランク期間中も技術や知識を維持・向上させる努力をしていたことをアピールします。
また、ブランク期間に得た新たな視点や経験をポジティブに捉え、それが今後のネイリスト業務にどう活かせるかを具体的に伝えることが重要です。特に、ブランク期間の経験がお客様へのサービス向上につながることをアピールすると効果的です。
過去の実績を強調したい場合
前職での実績をアピールする場合の志望動機例は以下の通りです。
自己PRの例文
私の強みは、高い技術力とそれを活かした顧客満足度の向上です。前サロンでは3年間勤務し、担当するお客様のリピート率が95%を超え、口コミでの新規顧客獲得にも貢献しました。特にジェルネイルやハンドペイントの技術には自信があり、サロンコンテストで入賞した経験もあります。
また、お客様一人ひとりの爪の状態や生活スタイルに合わせた提案を心がけ、「長持ちする」「爪が弱くならない」と評価いただくことが多くありました。御サロンでは、この技術力と顧客視点のサービスを活かし、お客様の満足度向上とリピート率の向上に貢献したいと考えています。さらに、新しい技術やトレンドも積極的に取り入れ、サロンの魅力づくりにも参加させていただければと思います。
過去の実績を強調する場合は、具体的な数字や成果を示すことが重要です。ただし、事実の羅列だけでは自慢話に聞こえてしまうため、その実績がどのようにお客様や応募先サロンにメリットをもたらすかを必ず結びつけて伝えましょう。
また、過去の成功体験に甘んじることなく、さらなる向上心を示すことも大切です。
ネイリストの自己PRのNG例

効果的な自己PRを作成するためには、避けるべきポイントも知っておく必要があります。以下のような自己PRは採用担当者に悪い印象を与える可能性があるので注意しましょう。
自己PRに入れてはいけない内容・表現
・具体的ではない内容
・自慢話に聞こえる内容
・ネガティブな表現が多い
・サロンのニーズと合わない
・コミュニケーション能力不足
それぞれ詳しく解説します。
具体的ではない内容
NG例
私はコミュニケーションの能力が高く、お客様とのコミュニケーションを特に大切にしてきました。また、細かい作業が得意で、ネイルアートも上手にできます。創造力もあり、いろいろなデザインを考えることができます。責任感も強く、任された仕事は最後までやり遂げます。
この例文の問題点は、抽象的な表現が多く、具体的なエピソードがないことです。「コミュニケーション能力が高い」「細かい作業が得意」などと言っても、それを裏付ける具体例がなければ説得力がありません。
OK例
私の強みは、お客様のニーズを的確に把握するコミュニケーション能力です。前職のアパレルショップでは、お客様との会話から好みやスタイルを引き出し、その方に合った提案をすることで、月間売上目標の120%を達成しました。また、ネイルスクールでは緻密なアートが評価され、卒業作品展で優秀賞をいただきました。この経験を活かし、御サロンでもお客様一人ひとりにとって最適な施術とデザインを提案していきたいと考えています。
改善後は、抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードと数字で強みを裏付けています。また、それをどのようにサロンで活かすかも明確に示しています。
自慢話に聞こえる内容
NG例
私はネイル検定1級を持っており、技術には絶対の自信があります。これまで数多くのお客様を担当してきましたが、クレームは一度もありませんでした。デザインのセンスも良く、どんな難しいアートでも対応できます。前サロンでは私のお客様が一番多く、他のスタッフよりも技術力が高いと評価されていました。
事実だけを羅列した自慢話になっている点が、上記の例文の問題です。また、「絶対の自信」「一度もない」「一番」など、根拠のない絶対表現を使っていることも問題です。
OK例
私はネイル検定1級の資格を活かし、お客様一人ひとりに合った丁寧な施術を心がけています。前サロンでは、爪の状態に合わせたケアとデザイン提案を行うことで、担当するお客様のリピート率90%を達成しました。特にハンドペイントの技術を磨くことに力を入れ、サロン内コンテストで上位入賞した経験もあります。この経験を御サロンでも活かし、技術力向上とお客様満足度の向上に貢献したいと考えています。
改善した例文では、単なる自慢話ではなく、資格や実績がどのようにお客様の満足につながったかを具体的に示しています。また、サロンへの貢献意欲も伝えています。
ネガティブな表現が多い
ネガティブな表現は自己PRでは避けるべきです。「経験が浅いですが」「不器用ですが」「〜できないかもしれませんが」といった言葉は、たとえ謙虚さを示すつもりでも、自信のなさや弱みを強調してしまいます。
自己PRでは、あなたの強みや可能性を前向きに伝えることが重要です。ネガティブな表現の代わりに、今の状況をポジティブに捉え直し、成長意欲や挑戦する姿勢を伝えましょう。
サロンのニーズと合わない
自己PRを作成する際は、応募先サロンのコンセプトや客層を理解し、そのニーズに合わせた内容にすることが重要です。どんなに素晴らしい強みやスキルでも、サロンのニーズと合わなければ評価されません。
応募前に必ずサロンの特徴を調査し、そのサロンが大切にしている価値観やニーズを理解した上で、あなたの強みをアピールしましょう。「御サロンのコンセプトである〇〇に共感し」といった言葉を入れることで、サロンのニーズを理解していることをアピールできます。
コミュニケーション能力不足
ネイリストはお客様と直接対話しながら施術を行う仕事です。そのため、コミュニケーション能力は非常に重要なスキルとなります。自己PRでは、お客様とのコミュニケーションに関する経験や心がけていることを具体的に伝えましょう。
過去の接客経験があれば、その中でどのようにお客様とコミュニケーションを取り、信頼関係を築いたのかを具体的に説明します。未経験でも、学校生活や日常生活での対人関係のエピソードから、コミュニケーション能力の高さをアピールすることができます。
自己PRでは相手が「一緒に働きたい」と思えるかが重要

ネイリストの自己PRを作成する際は、単にスキルや経験をアピールするだけでなく、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるような内容にすることが大切です。
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