栄養士の職務経歴書の書き方完全ガイド|ライバルと差をつけるポイントとは?

栄養士の職務経歴書の書き方完全ガイド|ライバルと差をつけるポイントとは?

栄養士としての転職を成功させるためには、履歴書だけでなく職務経歴書の内容や質にもこだわりたいところです。他の応募者と差をつけるために、職務経歴書の書き方を工夫し、採用担当者に魅力を伝えましょう。

本記事では、栄養士・管理栄養士向けに、職務経歴書の基本的な構成から具体的な記載方法、ライバルと差をつけるポイントまで詳しく解説します。

栄養士の職務経歴書を作成するポイントと例文

栄養士の職務経歴書の書き方完全ガイド|ライバルと差をつけるポイントとは?

まずは、栄養士・管理栄養士の方が職務経歴書を作成する上で押さえるべきポイントを詳しく解説します。

栄養士の経験業務を具体的に記載する


採用担当者は、採用後に即戦力として活躍できるかを確認するために、応募者の持つ栄養指導に必要な専門知識や、前職の事業規模、実務のレベルを重点的に確認します。そのため、どのような場所で栄養士として活躍してきたのか、そしてこれまでにどのような業務内容を経験したかを記載しましょう。

ここでは、経験した業務内容別に職務経歴書に記載する内容の具体例を紹介します。

【献立作成経験】

献立作成の経験がある方は、対象者(年齢、疾患など)や食数、献立の種類(常食、治療食、行事食など)を具体的に記載してください。また、栄養バランスや季節感、コスト管理など献立作成においてどのような点を工夫したのか、さらに献立作成ソフトの使用経験がある場合は、その旨も記載します。

経験の例文
高齢者向け常食(1日3食)の献立作成を担当。
栄養バランスとコスト管理を考慮し、利用者の方たちに満足してもらえるように工夫しました。


【栄養指導経験】

栄養指導の経験がある場合は、対象者や指導内容、指導方法(個別、集団)、使用した資料やツールを具体的に記載します。栄養指導によって得られた効果や対象者からの反応なども併せて記載すると、より実績や貢献度を伝えられるでしょう。

経験の例文
糖尿病患者様への個別栄養指導を月30件実施。
目標体重と総エネルギー摂取量の目安の設定や食生活改善のための具体的なアドバイスを行い、患者様のHbA1c改善に貢献しました。


【調理経験】

栄養士として調理経験がある場合は、調理経験のある料理の種類、調理経験のある人数、調理経験の際に工夫した点などを具体的に記載します。大量調理の経験や、えん下調整食、アレルギー対応食を含む特別な調理技術があればアピールしてください。

経験の例文
1日1,000食の大量調理を担当。
えん下調整食の調理経験があり、患者様に安全で食べやすく、おいしい食事を提供できるよう努めました。


【食品衛生管理経験】

食品衛生管理に携わった経験がある場合は、食品衛生管理に関する資格、食品衛生管理の際に使用した資料やツール、食品衛生管理の際に工夫した点などを具体的に伝えます。検食や衛生点検、従業員への衛生教育など、食品衛生管理に関する具体的な業務内容についてもアピールすることが大切です。

経験の例文
食品衛生責任者の資格を有し、衛生管理マニュアルに基づいた衛生管理を徹底しました。従業員への衛生教育も年に数回実施した経験があります。

【チーム医療への貢献経験】

チーム医療に携わった経験がある場合は、医師や看護師、介護士など、多職種との連携経験の有無をアピールしましょう。連携した際の自身の役割や貢献度、連携によって得られた成果などを具体的に記載するのがおすすめです。

経験の例文
病院内の多職種カンファレンスに定期的に参加し、患者様の栄養状態に関する情報共有や意見交換を行いました。

栄養士の実績・貢献度を具体的にアピールする


栄養士として採用された後に即戦力で活躍できる旨をアピールするためには、「数値で示す」「具体的なエピソード」を織り交ぜて職務経歴書を作成することが大切です。

ここでは、栄養士の実績・貢献度を具体的にアピールする際のポイントや記入例を紹介します。

【実勢を数値で示す】

献立作成数や栄養指導実施数、食品ロス削減率など、これまでの実績を数字で示すことで、実績やスキルを採用担当者にアピールできます。

実績の例文
献立改善により、食品ロスを15%削減しました。

【貢献の具体的なエピソード】

業務上の課題やイレギュラーな問題に直面した際に、どのように解決したのかを具体的に記載することで、問題解決能力や柔軟性をアピールできるでしょう。その際、課題解決のために工夫した点、得られた成果などを分かりやすく記載してください。

貢献の例文
患者様の喫食率の低さが大きな課題でしたが、献立の見直しや調理方法の改善を行い、喫食率を30%向上させました。

栄養士の職務経歴書の書き方とコツ



職務経歴書は、指定されたフォーマットのないケースがほとんどのため、ある程度自由なスタイルで記入して問題ありませんが、近年はWordなどの文書作成ソフトで作成するのが一般的です。

用紙は、A4サイズの横書きが基本で、枚数は1、2枚が目安です。それ以上の枚数になると採用担当者の負担になりかねないため、要点を端的にまとめるように心がけましょう。

ここでは、栄養士の職務経歴書の書き方とコツを詳しく解説します。

基本情報


職務経歴書には、原則として下記の項目を記載します。

職務経歴書の基本項目

項目

記載内容・記載する際のポイント

タイトル・表題

・「職務経歴書」というタイトルを入力する

・本文よりも2ポイントほど大きくする

日付

・提出する日付を入力する

・郵送の場合は投函(とうかん)する日を入力する

・和暦・西暦のどちらでも問題なし

氏名

・住所や電話番号よりも少し大きめのフォントを使用する

・戸籍通りの氏名を入力する

・ルビは必須ではないが、難しい読み方の場合は振る

電話番号・メールアドレス

・固定電話、携帯電話の番号をそれぞれ入力する

・履歴書に記載欄がない場合は職務経歴書に必ず入力する



応募先から指示されない限り、職務経歴書に住所や連絡先、学歴を入力する必要はありません。入力する際は決して省略をせずに、正確な内容を記載してください。

職務要約


職歴とは、自身の今までの経歴を要約して記したものです。職歴の要約では、最終学歴から現在までの経歴を整理します。

最終学歴や就職した企業名、担当してきた業務などを、箇条書きではなく、文章にしましょう。それぞれの勤務先の情報や雇用期間、雇用形態、職種などを200〜300字程度にまとめてください。

職務経歴


職務経歴の項目には、事業所内容や所属期間、配属先、主な担当業務を記載します。特に頑張ってきた業務がある場合や、チーム医療・他職種連携の経験がある場合は、書いておきましょう。

【職務経歴の項目と記載内容】

項目

記載内容

事業所内容

・事業内容

・資本金

・従業員数

所属期間

・具体的な在籍期間を入力する

・和暦と西暦の記載方法は、全体のスタイルに合わせる


・2015年4月~現在

配属先

・配属先の施設名・部署名、栄養士の人数を入力する


・園児数や児童数(幼稚園・保育園・学校の場合)

・定員数(高齢者施設や福祉施設の場合)

・病床数(医療施設の場合)

業務内容

【幼稚園・保育園・学校の場合】

・アレルギー児対応の献立開発

・食育イベントの企画

・食材発注業務

・在庫管理業務


【食品メーカーの場合】

・健康食品の商品開発

・成分表示の管理


【医療施設の場合】

・外来患者への食事指導セミナー

・入院患者の栄養相談

・栄養ケア計画書の作成


業務内容


主な経験の項目では、これまでの経験をただ箇条書きでまとめるのではなく、応募先がどのような人物像を求めているのかを考慮した上で、自身の経験と重ね合わせてまとめてください。

職務経験の浅い人は、前職で「どのような姿勢で取り組んだのか」に着目して文章を作成して、自分の強みをアピールしましょう。

資格


資格や免許は省略せずに、正式名称で記載します。

栄養士の業務に関連する代表的な資格や免許は、次の通りです。

栄養士の業務に関連する代表的な資格や免許
・栄養士
・管理栄養士
・食品衛生責任者
・調理師免許
・病態栄養専門師
・糖尿病療養指導士(CDEJ)
・HACCP管理者資格
・食育インストラクター
・自動車運転免許


取得した資格が多い場合は、栄養士の業務に関係のある資格を優先的に記載します。また資格欄には、これから取得予定の資格を記入することも可能です。取得予定の資格がある方は、資格名の横に受験予定日や資格取得予定日などを入力してください。

自己PR

自己PRでは、これまでの経験やスキルを転職先でどのように生かせるかを具体的に示すことが重要です。応募先が求める人物像を把握し、即戦力となるポイントを簡潔にまとめてください。目安として5行程度に収めると、読みやすくなります。

栄養士は専門職ですが、調理師や医療従事者などの他の職種の方たちと協力しながら業務に当たる必要があります。協調性や素直さ、柔軟性についてもアピールしましょう。

栄養士の職務経歴書に関するよくある質問

栄養士の職務経歴書についてよくある質問を、まとめて紹介します。

栄養士の職務経歴書で特にアピールすべき点は何ですか?

栄養士としての専門知識、献立作成能力、調理スキル、栄養指導経験、食品衛生管理経験、チーム医療への貢献経験などを具体的に記載しましょう。実績や貢献度は、具体的な数字を用いてアピールしてください。

栄養士の経験が浅い場合、どのようにアピールすればよいですか?

栄養士としての意欲をはじめ、これまでの経験で培った知識やスキルをアピールしましょう。また、実習や研修などで得た経験を具体的に記載するのもおすすめです。

栄養士の資格以外に書くべき資格やスキルは?

栄養士の業務に役立つ資格やスキルがある場合は、積極的に記載してください。例えば、調理師免許、食品衛生責任者、パソコンスキル、コミュニケーション能力などはアピールポイントとなるでしょう。

栄養士の職務経歴書を提出する前に確認するチェックポイント

栄養士の職務経歴書の書き方完全ガイド|ライバルと差をつけるポイントとは?

栄養士の職務経歴書を提出する前にチェックすべきポイントを紹介します。

誤字・脱字がなく正しい文章・表現でまとめているか


誤字や脱字が多いと、「業務でもミスが多いのでは?」と懸念される恐れがあります。そのため、職務経歴書を提出する際は事前に何度か読み返し、誤字・脱字だけでなく、文章のつながりに違和感がないか、読みづらい文章がないかを確認してください。

Wordなどの校閲機能や、無料で利用できるチェックツールなどを活用するのもおすすめです。

即戦力となるアピールができているか


応募先が求める経歴やスキルを、上手にアピールできているかどうかも確認しましょう。

栄養士は調理スタッフなどと協力して業務に携わる機会も多いため、周りのスタッフと連携できるコミュニケーション能力や問題解決能力なども求められます。これまでに仲間や同僚と協力して業務に取り組んだ経験がある場合は、具体的に記載してください。

また、シフト制の職場では、勤務時間に柔軟に対応できるかどうかも重要なポイントとなります。さらに、電話やメールといった来客対応やパソコンスキルなども求められるケースが多いため、ビジネスマナーやパソコンの使用経験についてもアピールしましょう。

具体的な数値で栄養士としての実績を示しているか


これまでの実績や評価などをアピールするには、「栄養指導を月30件担当」「えん下調整食の献立を担当」「食材発注システムを導入して月間コスト20%削減」といった客観的なデータを記載することで、説得力を高められます。

さまざまな業務に携わってきた経験がある場合は、業務内容を具体的に記載して、柔軟性や即戦力としての魅力を伝えましょう。

栄養士のキャリアパスを明確に記述する


栄養士としての将来的なキャリアパスを、明確にアピールすることも重要なポイントです。

また、今後のスキルアップに向けて計画していることがある場合は、具体的な内容をまとめてください。記載方法の例は、次の通りです。

【キャリアパスに向けた取り組みの具体例】
・管理栄養士として施設の栄養管理を担うことを目指す
・給食管理の経験を生かし、将来的にはマネジメント業務に携わりたい
・現在、管理栄養士資格取得のため勉強中
・HACCP認証取得に向けたセミナーを受講中


栄養士の職務経歴書で押さえるべきポイントを理解しよう

栄養士の職務経歴書の書き方完全ガイド|ライバルと差をつけるポイントとは?

職務経歴書は、栄養士として転職活動する際に重要な役割を果たします。本記事で解説したポイントを押さえ、自身の経験やスキルを最大限にアピールできる職務経歴書を作成しましょう。

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