経理の志望動機の書き方を例文でチェック!採用担当に刺さるコツとは?

経理の志望動機の書き方

就職や転職を目指すうえで、考えなくてはならないのが「志望動機」です。志望動機を履歴書に記載したり、面接で答えたりするには、押さえておきたいポイントがあります。

経理の志望動機が「思い浮かばない」「自信が持てない」とお悩みの方に向け、組み入れたいアピールポイントや注意点、経歴別の例文を紹介します。随所に採用担当者に刺さるコツを盛り込みましたので、本記事を参考にすることで内定に近づく内容へとブラッシュアップできるはずです。

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経理の仕事内容をおさらい

経理の仕事内容

経理は、給与の計算や税金の納付、売上・仕入れ管理といったお金に関する業務を担当する仕事です。会社の財務状況を把握・管理する役割を担っています。また、厳密にいうと、経理には「経理事務」と「経理職」の職種があります。それぞれの仕事内容をまとめました。

【経理事務】
・入出金の管理
・データ入力、帳簿の記入
・伝票の作成
・請求書、領収書の整合性の確認
・経費の精算
・給与計算
・税金の支払い

【経理職】
・経理事務全般
・収支の管理
・税理士や会計士との打ち合わせ
・マニュアルの整備
・マネジメント、人材育成
・トラブル発生時の対応

経理事務は、データ入力や帳簿の記入などの事務作業に特化した仕事です。一方、経理職は事務作業に加えて、人材育成や収支の管理など会計に関する業務を全般的に担当しています。

求人票をチェックする際は、経理事務の募集なのか、経理職を求めているのかを確認しましょう。

経理の志望動機【3つの要素】を考えよう!

経理の志望動機の3つの要素

経理の志望動機をなんとなく書くのではなく、自身の強みや熱意が伝わる内容に仕上げるために、着目したいポイントが3つあります。志望動機を考える際のコツに触れながら、それぞれ詳しく解説します。

経理になりたい理由

まず、なぜ経理の仕事に就きたいのか、理由を整理しましょう。経理を目指すきっかけとなった、過去の経験を自己分析してみてください。整理する際は「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」といったように、5W1Hで振り返るとまとめやすくなります。
自己分析する際のポイントは「言語化」です。頭でイメージするだけでは、自身の強みや弱みが深掘りできず、経理になりたい理由にうまくつなげられません。ノートに書いたりパソコンに打ち込んだりして、アウトプットしながら志望動機を考えてみましょう。

あこがれや妄想ではなく、経理の仕事内容を理解したうえでの整理が大切です。未経験の方は、パソコンスキルやお金を扱った経験など、経理に活かせる点を探しましょう。

その企業を志望する理由

その企業を志望する理由も重要です。採用担当者は「なぜ当社を選んだのか?」を知りたいと思っています。ただし、他の会社でも当てはまるような理由だと、採用担当者には響かないかもしれません。

採用担当者に刺さる志望理由にするために、求人票だけでなくホームページやSNSをチェックしてみましょう。志望先の社風や理念をふまえ、かつ自身の経験と紐づけて他社ではなくその企業を志望する理由を考えてみてください。

入社後に活かせるスキル・強み

経理の仕事への適性が高い点を伝えるために、実績や資格などをアピールしましょう。例えば「会計ソフトを使ったデータ入力や伝票処理を5年間担当した実績があるため、業務の効率化に貢献できる」といった強みが該当します。自分のスキルや貢献できる旨を盛り込むと、採用担当者も志望者が入社後に働いているイメージが湧きやすくなります。

ただし、的外れなアピールとならないよう、企業がどのような人物像を求めているかを把握したうえで志望動機に反映させましょう。

経理の志望動機にプラスとなる知識・スキル

経理の志望動機にプラスとなる知識・スキル

続いて、経理の仕事に役立つ知識やスキルを紹介します。志望動機に盛り込むことで採用担当者に好印象を残せるため、自己分析の際に当てはまる強みがないか確認してみてください。

経理・会計の知識

経理の仕事をするには、簿記の知識や計算スキルを持っているに越したことはありません。次の資格を持っているのであれば、積極的にアピールしましょう。

・日商簿記
・全商簿記
・給与計算実務能力検定
・ビジネス会計検定
・FASS検定(経理・財務スキル検定)
・ファイナンシャルプランナー
・マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

経理として働くにあたって、資格は絶対に必要というわけではありません。資格を所有していない方は、経理関係の勉強をしている旨を伝えましょう。

勉強中の資格は履歴書に書くべき?資格を書く時のポイントと注意点を解説

パソコンの操作スキル

経理の仕事は基本的にパソコンを使うため、操作スキルが求められます。タイピング力や標準的なソフトの操作は身につけておくのが望ましいでしょう。
Excelへのデータ入力、Wordで文書作成が可能であれば、積極的に志望動機に盛り込んでください。また、Excelの関数や会計ソフトが使いこなせると大きなアピールになります。

事務処理力

経理の仕事は、データ入力や計算をスピーディかつ正確にこなせる能力が必要です。というのも、データ入力や給与計算は次から次へと仕事が回ってくるため、ミスを予防しながらコンスタントに処理する力が欠かせません。
また、間違えていないか見返せる慎重さや落ち着きも必要です。経理はお金にかかわる仕事であるため、1円でも計算が合わない事態は避けなければなりません。

経理以外での事務処理経験がある方は、志望動機の中でアピールしましょう。具体的な経歴がなくとも、消極的になる必要はありません。「細部に注意を向けられる」「正確性や丁寧さを重視する性格」といった自身の強みがアピール材料になります。

コミュニケーション力

コミュニケーション力の高さも、経理の仕事をするうえでプラスとなる要素です。経理はパソコンと向かい合って淡々と仕事をこなすイメージがあるかもしれませんが、従業員とコミュニケーションをとる機会が多くあります。
例えば、書類の確認や財務状況を共有する際に従業員との話し合いが必要です。各部署と進捗状況を報告し合うケースもあるでしょう。従業員と円滑なやりとりができ、良好な関係を築けるスキルがある人物は、経理の仕事において重宝されます。

責任感・危機管理能力

経理で取り扱うのは、外に漏らしてはいけない機密情報です。「会社の機密情報を保持している」という自覚があり、責任を持って仕事に取り組む姿勢が求められます。

また、迅速にミスに気づけたり、適切に修正できたりする危機管理能力も欠かせません。「口が堅い」「モラルがある」といった自身の性格を志望動機に盛り込み、信用できる人物であると採用担当者に印象づけましょう。

【経歴別】経理の志望動機の例文集

【経歴別】経理の志望動機の例文


具体的な経理の志望動機の例文を紹介します。新卒・第二新卒・未経験者・経験者の経歴別にまとめました。ケースごとに志望動機を考える際のポイントも添えています。

新卒の例文

新卒の志望動機の例文は、以下の通りです。

経理の仕事を志望した理由は、几帳面な性格とサークルでの会計経験を活かせると思ったためです。

私は所属しているサークルで、会計を担当しています。会費の収支を記録したり領収書の仕分けをしたりといった細かい作業が得意で、やりがいを感じています。サークルのメンバーからも「帳簿が分かりやすくて助かる」「安心して任せられる」と言ってもらい、自信が持てました。経理職への就職を目指し、昨年には日商簿記2級を取得しましたが、さらなるスキルアップのため日々勉強に励んでいます。

また、貴社の人材育成プログラムやチャレンジに対するサポート体制の充実度に、深く感銘いたしました。採用いただいた際は、積極的にスキルアップを目指し、貴社の経理業務効率化に貢献したい所存です。

社会人未経験の新卒の場合、アルバイトやサークル活動を通して身についた強みを盛り込みましょう。さらに、経理の仕事を目指すにあたり、資格の取得やスキルの獲得に力を入れていることをアピールするのがおすすめです。また、成長する意欲や会社に貢献したい思いも伝えてください。

第二新卒の例文

新卒から3年未満の求職者である、第二新卒の志望動機の例文を紹介します。

会社経営において欠かせない役割を担っている経理の仕事に興味を持ち、志望しました。

前職では、2年間医療事務に携わってきました。医療費の計算や会計、カルテの管理といった業務を日々こなすうちに、迅速かつ正確な処理力が身についたと実感しています。また、患者様や同僚と会話をする場面では「説明が丁寧で分かりやすい」「話しやすい」と評価してもらう機会が多く、コミュニケーション力も養われました。

貴社を志望した理由は、人々の暮らしに寄り添った製品作りに心を打たれたためです。さらに、研修制度が整っており、事務処理力を磨き上げられる環境に魅力を感じました。入社後は、医療事務で培った事務処理力を活かし、経理職の中心人物として活躍する中で、貴社の発展に貢献したいと考えています。

求職者である第二新卒は、就職活動への本気度が高い傾向にあります。就業意欲に満ちている点、前職の経験を経理に活かせる点、入社後に実現したい点を存分にアピールしましょう。なお、第二新卒の方は、学生時代のエピソードを志望動機に組み込んでも差し支えありません。

未経験者の例文

未経験者の志望動機を考える際は、次の例文を参考にしてみてください。

貴社で経理として働き、新たなキャリアを一歩踏み出したいと考えています。貴社のグローバルな事業展開と風通しの良い環境に惹きつけられ、ぜひ一員として働きたいと思うようになりました。

経理を志望する理由は、経営の安定化や収益アップの一翼を担える仕事内容に魅力を感じているためです。前職では、営業部に所属していました。営業を通して得たコミュニケーション力やトラブル対応力は、経理の仕事にも活かせると確信しています。また、几帳面な性格であり、細かい計算やデータの入力などに苦手意識はありません。現在は、日商簿記2級取得を目指し、勉強中です。

入社後は着実に成果を上げるとともに、将来的にリーダーとして貴社の収益アップに貢献できるよう尽力したいと思っています。

未経験の方は、別の分野で培った経験やスキルをどう経理の仕事に活かすかを伝えましょう。特に、仕事の正確性や数字にまつわる業務経験がある場合は、積極的に訴求してください。また、熱意だけにならないよう注意し、将来のビジョンを具体的に示しましょう。

経験者の例文

経理を経験している方に向けた、志望動機の例文をお伝えします。

経理としてのキャリアアップを求め、貴社への転職を志しました。

現在、文具メーカーの経理職として10年間勤務し、月次・年次決済や税理士の対応などを担当しています。新システム導入時には、経理として入れ替えにも携わりました。事務業務は全般的にこなし、経理のノウハウが身についたと自信を持っています。今後のキャリアを考え、海外でも活躍できる国際会計士の資格取得も視野に入れています。

半導体メーカーとして世界に活躍の場を広げている貴社で、さらなる飛躍を遂げるのが目標です。具体的には、マネジメントや業務改善に携わり、貴社の経理基盤向上を目指しています。将来は国際会計の中核を担い、貴社の発展に貢献したい所存です。

経理から同業種への転職をする際は、即戦力として活躍できる旨のアピールが重要です。前職で培った経験・知識・スキルをできるだけ詳しく盛り込んでください。志望企業での自己実現への意欲や前向きな転職理由を掲げるのもポイントです。

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経理の志望動機を書く際のポイント・注意点

経理の志望動機を書く時のポイント・注意点

最後に、経理の志望動機を書くうえで意識したいポイントや注意点を紹介します。例文と照らし合わせながら、より盤石なアピールを試みてください。

結論から書く

「なぜ経理の仕事を選んだか」「なぜ貴社を希望したのか」など、結論から述べましょう。いきなりエピソードから始めてしまうと、どうして経理の仕事をしたいのかがあいまいになるため、あまり好ましくありません。結論ファーストを意識することで、伝えたい内容や仕事への熱意が採用担当者に届きやすくなります。

具体的な経験や実績を盛り込む

エピソードは、抽象的ではなく具体性を持たせてください。具体的な経験や実績を盛り込んだほうが、説得力が増します。「さまざまな経験があります」といったあいまいな表現では、なぜ経理の仕事を希望しているのか・入社後にどんな活躍が期待できるのかを、採用担当者はイメージできません。

志望動機には、自身のスキルや強みの裏付けとなるようなエピソードを記載しましょう。新卒者は、サークル活動やアルバイトを通して得た経験を盛り込んでみてください。

受け身な姿勢は避ける

「学ばせてもらいたい」「成長させてもらいたい」といった志望動機では、熱意や本気度が伝わりにくく、採用担当者に刺さらないでしょう。受け身な姿勢ではなく、企業が採用するメリットを感じられる内容にします。自身の経験やスキルを活かし、経理の仕事を通してどう貢献できるかまでしっかり伝わるような志望動機がおすすめです。

「前職で培ったパソコンスキルを活かして、業務の効率化を図りたい」「コミュニケーションや調整力に自信があり、チームリーダーとして経理部門を引っ張っていきたい」といった能動的な姿勢をアピールしましょう。

企業分析を入念にする

志望動機は、企業が求めているスキルや経験にマッチさせるのがポイントです。的外れな能力や強みを押し出しても、採用担当者に「この応募者は企業のニーズを理解していない」と判断され、書類通過の可能性が低くなってしまいます。大切にするべきフローは、志望する企業の分析です。

企業理念・社風はもちろん、求めている人物像もチェックしてみてください。経理経験者の場合、志望先が有価証券報告書・貸借対照表・損益計算書などを公開しているか調べてみるのもおすすめです。経理経験者ならではの視点から企業分析ができ、アピールにつながります。

経理の志望動機は自己分析と企業リサーチをしたうえで考えよう

経理の志望動機は自己分析と企業リサーチをしよう

志望動機は、履歴書や面接で必ず問われる事項です。自身の強みや経験、本気度を存分にアピールできるよう、自己分析と企業リサーチを入念に行いましょう。本記事で紹介した例文も参考に、採用担当者に刺さる志望動機に練り上げてみてください。

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