保育士の自己PRを例文で解説!面接・履歴書・職務経歴書でフル活用

保育士として働くうえで、自己PRはあなたの魅力を最大限に伝え、採用担当者に「ぜひ会ってみたい」と思わせるための重要なツールです。ただ、「自己PRって何をアピールすればいいの?」「自分の強みってどう表現すれば伝わるの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、保育士の自己PR作成におけるポイントを徹底解説します。紹介された内容を参考に、面接・履歴書・職務経歴書でフル活用できる、効果的な自己PRを作成しましょう。
保育士が自己PRを作成する際のポイント

あなたの保育士としての魅力を伝える自己PRを作成するには、以下のポイントに注意しましょう。
保育理念との結びつきを強調する
自己PRでは、応募先の保育園の保育理念を深く理解している点を示し、自身の保育観や経験がどのように合致するかを具体的に記述します。
「貴園の『子どもたちの個性を尊重し、可能性を最大限に引き出す』という理念に強く共感し、私自身もこれまで、子どもたちの自主性を育む保育を実践して参りました」のように、具体的な経験を交えながら結びつければ説得力が増します。
発達段階への理解を示す
特定の年齢の保育経験が豊富な場合は、各年齢の発達段階に関する深い知識や、具体的な保育内容を記述しましょう。「3歳児の発達段階を考慮し、子どもたちが互いに協力し、創造性を発揮できるような環境づくりを心がけています」のように、専門知識と具体的な保育内容を結びつけるのがポイントです。
具体的な保育技術を記載する
得意な保育技術があれば、具体的に記載してください。「絵本の読み聞かせを得意としており、子どもたちの想像力を広げ、言葉への興味を引き出す活動を行ってきました」のように、具体的な技術と、それによってどのような効果が期待できるのかを示しましょう。
子どものエピソードを交える
自己PRに具体的な子どものエピソードを交えれば、あなたの保育観や子どもへの愛情がより伝わります。「以前担当した人見知りの激しい子は、集団に馴染めませんでしたが、好きな遊びを通して徐々に距離を縮めていると、最後は笑顔で友達と遊ぶ姿を見せてくれました」のように、具体的なエピソードがあると効果的です。
保護者対応の経験を語る
保護者対応で工夫した点を具体的に示せば、信頼関係を築く能力をアピールできます。「保護者の方との連絡帳のやり取りで、共に子育てをサポートする姿勢を心がけていたところ、保護者とのスムーズな連携を実現できました」のように、具体的な対応でコミュニケーション能力を示しましょう。
【強み別】保育士の自己PR例文

ここからは保育士の自己PR例文を紹介します。まずは、強み別でまとめているので、自信に合った内容を参考に自己PRを完成させましょう。
コミュニケーション能力の自己PR例
コミュニケーション能力の自己PR例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
私の強みは、相手の立場に立ったコミュニケーションです。
以前、担当の園児が保育園に馴染めず毎日泣いていました。そこで、好きな遊びや家族の話など、その園児が安心して話せる話題で根気強く寄り添い、家庭とも密に連携を取りました。
すると徐々に笑顔を見せるようになり、今では保育園が大好きになっています。
過去の具体的な事例を交えながら、コミュニケーション能力を示し、採用担当者にあなたの魅力をアピールしましょう。
協調性の自己PR例
チームワークが求められる保育士として、協調性をPRする例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
以前の園で、運動会の準備中に保育士間の意見が衝突した際、各々の得意分野や希望を聞き取り、役割分担を明確化しました。
定期的な進捗共有で互いをサポートし、円滑な人間関係を築いた結果、運動会は大成功を収めました。
貴園では、この協調性を活かし、同僚を尊重してより質の高い保育を目指します。
同僚や母親とのエピソードを交えながら、入職後にどのように協調性を活かしていきたいかを明確に伝えましょう。
責任感の自己PR例
子どもたちの命を預かる責任の重い保育士として、責任感のある自己PRは有効です。
【自己PRの例文】
子どもたちの安全と安心を第一に考え、責任感を持って保育業務に取り組んでいます。
夏祭りの会場安全管理を担当した際に、事前に危険箇所を徹底的にチェックし、さらに当日の巡回を強化して事故や怪我を未然に防ぎました。
貴園では、責任感を活かし、任されたことを最後までやり遂げ、子どもたちの安全と安心を確保します。
子どもたちの安全と安心を考えて行動した具体的なエピソードを交えながら、入職後にどのように責任感を活かしていきたいかを明確に伝えるといいでしょう。
子育て経験の自己PR例
子育てを通して得られた知識や経験は、保育士の自己PRに効果的です。
【自己PRの例文】
子育てを通して、さまざまな経験を積んできました。
夜泣きやイヤイヤ期など、困難もありましたが、子どもの気持ちに寄り添い、根気強く向き合って乗り越えてきました。
貴園では、この経験を活かし、自分の子どもに向けるように一人ひとりを丁寧に観察し、それぞれの個性や発達段階に合わせた保育を実践します。
自分の子どもを育てた経験から得られた知識やスキル、苦労や乗り越えたエピソードを交えながら、入職後にどのように子育て経験を活かしていきたいかを明確に伝えましょう。
【経験別】保育士の自己PR例文

保育士としての経験も、自己PRを作成するうえで重要です。ここでは経験別の自己PR例文を紹介します。
新卒保育士の自己PR例
新卒保育士の自己PR例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
大学では児童教育を専攻し、保育士資格を取得しました。
アルバイト先のカフェでは、子連れのお客様が多く、お子様が退屈しないよう絵本を読んだり、簡単な手遊びを披露したりしていました。
小さなお子様が急に泣き出してしまいお母様が困っていた際に、おもちゃで気を引いたり、子守唄を歌ったりしたところ笑顔を取り戻してくれました。「ありがとう」と感謝されたことが、私の原体験となっています。
新卒ならではのフレッシュさと、大学での学びを活かせる点や、アルバイトでの子どもとの思い出などで具体的にアピールしましょう。
中途・転職者の保育士の自己PR例
次に、中途・転職者の保育士の自己PR例を示します。
【自己PRの例文】
〇〇保育園で3歳児クラスの担任として勤務し、日々の保育業務に加え、運動会や発表会などのイベントの企画・運営にも積極的に携わってきました。
夏祭りの準備中に突発的な豪雨に見舞われた際には、会場が浸水する恐れがあったため、他の職員と協力し難経路を確保するとともに、子どもたちを安全な場所に誘導しました。
貴園では、この経験を活かし、子どもたちの安全を第一に考え、安心・安全な保育環境を提供したいと考えています。
過去の経験を具体的に示し、即戦力として活躍できることをアピールしましょう。
ブランクがある保育士の自己PR例
ブランクがある保育士の場合、自己PRにも一工夫が必要です。
【自己PRの例文】
結婚・出産のため、5年間保育現場を離れておりましたが、子育てを通して改めて保育の重要性を認識し、再び保育士として社会貢献したいと強く思うようになりました。
ブランク期間中は、育児サークルに参加したり、地域のボランティア活動に参加したりすることで、常に子どもたちと触れ合う機会を持つように心がけてきました。
自宅で保育関連の書籍を読んだり、オンライン研修を受講したりすることで、最新の保育知識や技術を習得するよう努めてきました。
ブランク期間中に何をしていたのか、どのようにスキルアップを図ってきたのかを具体的に説明し復帰への意欲を伝えましょう。
未経験保育士の自己PR例
未経験保育士の自己PR例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
これまで、〇〇業界で営業職として5年間勤務して参りました。
保育士の資格は持っており、実務経験はないものの、営業職として多くのお客様と接する中で、人の気持ちを理解しニーズに応える大切さを学びました。
子どもが好きで、学生時代には塾講師のアルバイトをしており、子どもたちと触れ合うことに喜びを感じていました。
子どもたちの成長を間近で見守り、その成長をサポートできる保育士という仕事に魅力を感じ、思い切って転職を決意しました。
未経験であることを正直に伝えつつ、これまでの経験が保育士に活かせると具体的に示すといいでしょうアピールしましょう。
【年代別】保育士の自己PR例文

最後に年代別の保育士の自己PR例文を紹介します。
20代保育士の自己PR例
20代保育士の自己PR例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
これまで3年間、〇〇保育園で0歳児クラスの担任として勤務して参りました。
初めての担任業務ということもあり、戸惑うこともありましたが、先輩保育士の指導を受けながら、日々、保育スキルを磨いて参りました。
ミルクを飲んでくれない〇〇ちゃんが、好きな音楽をかけながら優しく声をかけたところ、安心してミルクを飲み始めたことは印象に残っています。
この経験から、子ども一人ひとりの個性や気持ちに寄り添うことの大切さを学びました。貴園では、この経験を活かし、子どもたちの成長をサポートできるよう、常に学び続ける姿勢を大切にしたいと思います。
これまでの経験で得られた学びや、今後の成長への意欲を具体的にアピールしましょう。
30代保育士の自己PR例
30代の保育士の自己PR例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
これまで10年間、〇〇保育園で様々な年齢のクラス担任を経験して参りました。
主任保育士として、園全体の保育計画の立案や、若手保育士の指導・育成にも携わってきました。
〇〇保育園では、地域交流活動にも力を入れており、地域の方との窓口を役割として担当しておりました。
貴園では、地域社会と協力した子育てに力を入れていると伺い、これまでのスキルを活かして貢献できると考え応募しました。
これまでの経験で培ったスキルや知識を具体的に示し、応募先の園にどのように貢献できるのかを明確にアピールしましょう。
40代保育士の自己PR例
40代保育士の自己PR例は以下のとおりです。
【自己PRの例文】
これまで20年間、〇〇保育園で様々な年齢のクラス担任を経験して参りました。
また、園長補佐として、園全体の運営や管理にも携わってきました。〇〇保育園では、一人ひとりと向き合う保育を大切にしており、保育士にも子どもたちにも向き合うことを心がけていました。
貴園では、職員同士が綿密なコミュニケーションをとりながら、個々を大切にする環境づくりをサポートしたいと考えています。
これまでの経験で培ったスキルや知識、そして円熟した人間性をアピールし、応募先の園に安心感と安定感を与えられる人材であることを伝えましょう。
保育士の自己PR作成でよくある質問

ここからは保育士の自己PR作成でよくある質問にお答えします。
保育士の経験が浅い場合、どのようにアピールすれば良い?
経験が浅い場合は、保育士資格取得のために学んだ知識やスキル、実習やボランティアで得た経験を具体的にアピールしましょう。子どもと関わる上で大切にしていることや、向上心、学ぶ意欲を示すことも重要です。
経験不足を自覚し、成長意欲があることを伝えることで、採用担当者に好印象を与えることができます。
特定の年齢の保育経験しかない場合、どのようにアピールすれば良い?
特定の年齢の保育経験しかない場合は、その年齢の保育で培った専門性やスキルを積極的にアピールしましょう。発達段階に関する知識や、具体的な保育方法など、経験に基づいた強みを伝えることが重要です。
また、他の年齢の保育にも意欲があることを伝え、幅広い年齢層の子どもたちと関わりたいという気持ちを示すことも効果的です。
保育士としての倫理観や責任感はどのようにアピールすれば良い?
保育士としての倫理観や責任感をアピールするには、日々の保育で大切にしていることや、過去の経験から倫理観・責任感を示すエピソードを具体的に記述しましょう。
例えば、子どもたちの安全を第一に考え、危険を未然に防ぐための行動や、個人情報を適切に管理する姿勢などを具体的に示すことで、採用担当者に安心感を与えることができます。
理想の保育士生活を手に入れるために自己PRを磨こう

本記事では、保育士として理想のキャリアを実現するための、自己PRの作成方法について詳しく解説しました。自己PRは、あなたの個性やスキル、保育に対する情熱を採用担当者に伝える重要な機会です。
経験別、強み別、年代別の豊富な例文を参考に、まずはご自身の経験やスキルを丁寧に棚卸しし、強みや個性を明確に把握しましょう。そして、応募先の保育園の理念や方針を深く理解し、あなたの強みや個性がどのように貢献できるのかを具体的に示します。
本記事の内容を参考に、自己分析を深め、自身の言葉で熱意を伝える、魅力的な自己PRを作成しましょう。