保育士の志望動機はどう考えれば良い?作成時のポイントや注意点・NG例などを例文を交えて解説

保育士の志望動機の作り方

志望動機を考える際は企業についてしっかりとリサーチし、志望した理由や今後どのようなキャリアを築いていきたいかなどを盛り込む必要があります。

保育士の志望動機を考える際に「どのような内容を盛り込めば良いかわからない」「どう考えれば良いかわからない」という方もいるでしょう。

本記事では、保育士として就職・転職する方に向けて、志望動機を作成する流れや作成時のポイント・注意点などを解説します。志望動機の例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むことで、熱意が伝わる志望動機や他の人と被らない志望動機を考えられるようになるでしょう。

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採用担当者は志望動機のどこを見ている?

保育士の採用担当者が志望動機で見ている点

採用担当者は志望動機を通じて、以下の点を見ています。

・自園についての理解度は高いか
・働きたい熱意が伝わるか
・園の保育方針と志望者の考えがマッチしているか
・自身の今後についてしっかりと考えられているか
・求める人材かどうか
・他の人と被らない内容かどうか

保育園や企業によって求める人材が異なるため、募集している背景を把握したり、企業研究をおこなったりしたうえで、志望動機を考えることが重要です。

保育士の志望動機を作成する流れ

保育士の志望動機を作成する流れ

保育士の志望動機を考える前に、企業研究をしたり、アピールポイントを明確にしたりしましょう。

1. 保育方針や強みなどをリサーチする

はじめに志望する保育園や企業についてリサーチし、共感できる項目を見つけます。保育園や企業によって保育方針や理念・強みが異なるため「〇〇に共感した」などの内容が盛り込まれていると、働きたい意欲が伝わりやすくなります。

保育園や企業のホームページのほか、SNS・口コミ・求人サイトなどをチェックして、共感できる内容や強みなどを見つけましょう。

2. 志望動機の要素を書き出す

志望動機には「〇〇の保育理念に共感した」「リトミックや外国語などの教育方針に魅力を感じた」など、働きたい理由や魅力を感じた点を盛り込むことで、意欲が伝わりやすくなります。「なぜ志望した保育園もしくは企業で働きたいと思ったのか」「魅力を感じた点」などをできる限り書き出しましょう。

評価されそうな要素や保育園や企業が求める人物像に近い要素を選ぶことで、採用担当者に響く志望動機が作れます。

3. 志望動機に盛り込めるアピールポイントを書き出す

採用担当者に採用するメリットを伝えるために、これまでの経験や自分の強みなどを言語化して、アピールできるポイントを書き出します。

アピールポイントを書き出す際は、志望する保育園や企業が求める人物像と合致するものを見つけることが重要です。新卒の方やアピールポイントが思い浮かばない方は、保育士になろうと思ったきっかけや経験を書き出しましょう。

4. 200字〜300字程度にまとめる

志望動機に盛り込む要素やアピールポイントを書き出したら、200字〜300字にまとめていきます。志望動機は、口頭で話をしたときに30秒から1分ほどに収められる文字数になるよう、最大300文字程度に収めましょう。

志望動機を考える際は、他の応募先でも使いまわせるような内容にしないことが重要です。使いまわせる内容の場合は採用担当者に「他の園でも良いのでは?」という印象を与える可能性があります。他の園でなく「なぜ志望した保育園や企業が良いのか」をアピールできる内容にしましょう。

保育士の志望動機を作成する際のポイント

保育士の志望動機の作成ポイント

保育士の志望動機は、以下のポイントを押さえて作成することが重要です。

・熱意が伝わる内容にする
・どのように貢献できるかを明記する
・保育観を明記する
・今後のキャリア像を明記する

それぞれ詳しく解説します。

意欲が伝わる内容にする

採用担当者は働きたい意欲があり、長く働いてくれる人材を求めています。志望動機には働きたい意欲が伝わるように「なぜ働きたいと思ったのか」「その職場でなければならない理由」を盛り込むようにしましょう。

園見学や保育実習に行った方は、実際にどう感じたのかを盛り込むと説得力がアップします。

どのように貢献できるかを明記する

志望動機には、自分のスキルや経験をどのように活かせるのかを明記することで、採用するメリットを伝えられます。

「イベントの企画や運営が得意」「手先が器用で、制作物を作るのが得意」など、経験や人間性についてアピールしましょう。

新卒や未経験の方は、これまでの学生生活や社会人での経験をもとに保育士につながるものを見つけて盛り込むのがおすすめです。

保育観を明記する

保育観を明記することで、採用担当者に「熱心に園児達と向き合ってくれる人材である」という印象を与えられます。

保育観をアピールする際は、ただ「子ども好き」という理由だけではなく「弟や妹の成長に喜びを感じた」などのエピソードを盛り込むことが重要です。

今後のキャリア像を明記する

志望動機に「将来どのように活躍したいか」を明確にすることで、成長できる人材であることをアピールできます。しかし「学びたい」「勉強させてほしい」という表現は、かえってマイナスな印象を与える可能性があるため、「学んでどのように職場に貢献するか」という流れで書くようにしましょう。

【年齢別】保育士の志望動機の例文

年齢別の保育士の志望動機の例文

ここからは、20代〜60代までの年齢別に志望動機の例文を紹介します。

20代

20代保育士の志望動機例は、以下のとおりです。

前職では150人規模の保育園で3歳〜5歳までのクラスを担当していました。たくさんの子どもたちと関わり、成長をサポートする日々にやりがいを感じていましたが、園児一人ひとりとしっかり向き合いたいと思うようになりました。

そのとき、貴園の「一人ひとりにしっかりと寄り添う保育」という理念を拝見し、魅力を感じました。

そのとき、貴園の「一人ひとりにしっかりと寄り添う保育」という理念を拝見し、魅力を感じました。
20代の方は、他の年代の方よりも経験が少ない方が多いため、働きたい理由や保育士になったきっかけ・保育に対する想いを盛り込むのがおすすめです。

30代

幼稚園から保育園へ転職する30代保育士の志望動機例は、以下のとおりです。

保育士と幼稚園教諭の資格取得後、10年間4〜6歳までの子どもの教育に携わってきました。

一人ひとりしっかりとサポートすることをモットーとして保育に携わっていましたが、子どもの成長には乳幼児期からの関わりがとても大事であることを学びました。

貴園が0歳から3歳児までの保育に力を入れていることを知り、乳幼児期の子どもたちが健やかに成長できるようサポートしたいと考え、志望いたしました。

30代の方は経験豊富な方が多いため、これまでの経験や即戦力となる強みをアピールしましょう。

40代

40代保育士の志望動機例は、以下のとおりです。

保育園全体をサポートしていきたいという想いから、主任保育士のポジションを志望いたしました。以前は、1歳〜5歳児までのクラス担任をはじめ、新人の育成、ICTの導入に携わってきました。

今後はこれまでの経験を活かしながら、保育士が働きやすさを感じられるような環境の構築や、保護者対応などを含めた保育の質の向上に取り組みたいと考えております。

40代の方は、主任や副主任などの役職を務めた経験や保育士の育成の経験などをアピールできると、即戦力として採用してもらえる可能性が高まります。

50代・60代

50代・60代保育士の志望動機例は、以下のとおりです。

前職では、子どもとの関わりだけでなく、主任保育士として運営業務のサポートや保育士の教育に携わってきました。

30年以上保育の現場に携わって身についたスキルを最大限活かし、保育士の育成や保育環境の構築のサポートができたらと思い、転職を決意しました。保育士育成や子どもたちにとって、充実した保育環境を構築するために尽力していきたい所存です。

経験が豊富な50代・60代の方は、保育士が働きやすい環境の改善や保育の質の向上に目を向けた内容を入れるのがおすすめです。

【キャリア別】保育士の志望動機の例文

キャリア別の保育士の志望動機の例文

ここからは、新卒や中途採用・異業種からの転職などのキャリア別に、志望動機の例文を紹介します。

新卒・未経験

新卒・未経験で保育士を目指す方の例文は、以下のとおりです。

貴園の「園児たちが安心できる温かい場所、保護者の心のよりどころとなるような温かい場所を作る」という理念に魅了を感じました。園見学をさせて頂いたところ、職員と力を合わせて温かい園づくりに取り組む姿勢や、一人ひとりと丁寧に接している姿をみて「この園で働きたい」と強く思い、志望いたしました。


未経験の方は、保育観や今後のビジョンを盛り込むことで、熱意や長く勤務したい姿勢をアピールできます。

中途採用

中途採用で転職したい方の例文は、以下のとおりです。

前職では、園児数が200名程度の保育園に、5年間保育に従事してきました。視野を広く持つ力を身につけられましたが、園児にしっかりと寄り添える保育をしたいと思うようになりました。そのとき、貴園が「温かい家庭的な信頼関係を築く保育」に力を入れていることを知り、転職を決意した次第です。

中途採用の方は転職をした目的を明確にし、前職での経験や今後のビジョンを盛り込むと魅力的な志望動機を作れます。

異業種からの転職

異業種から保育士を目指す方の例文は、以下のとおりです。

私は、前職で医療事務をしており、手が空いたときに子どもと遊んだり、話をしたりしていました。保護者の方から感謝されることが多く、保育士になりたいと考えるようになり、資格を取得しました。

貴園の「温かい家庭的な信頼関係のなかで豊かな心を育てる」という理念に魅力を感じました。

異業種から転職する方は、転職をする理由や退職した理由、スキルアップをする姿勢を伝えることが重要です。退職理由については、マイナスな印象を与えないように、前向きなエピソードを盛り込むようにしましょう。

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復職(ブランクあり)

ブランクがある方の例文は、以下のとおりです。

結婚と出産を機に保育から離れていましたが、自分の子どもの成長を見守るなかで、もう一度保育業界に携わりたいと思いました。貴園の異年齢保育を取り入れている姿勢や、心身共に健康で、明るく元気な子どもの成長を目指す保育理念に魅力を感じ、志望した次第です。子どもがいる強みを活かし、保護者視点でご家族の方もサポートしていけたらと思っています。

ブランクがある方は、なぜ退職をしたのか・前職での経験をどう活かせるのか・復職をしようと思ったきっかけをアピールするのがおすすめです。

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パート・アルバイト

パートやアルバイトで勤務したい方の例文は、以下のとおりです。

大学を卒業後、保育士として働いていました。出産を機に退職をしましたが、改めて保育士として働きたいと考えています。以前は小規模保育園に勤めており、人数が少ないからこそさまざまな業務を効率よく進めることが重要でした。これまでの経験を活かして、皆さまのサポートができればと思っております。

パートやアルバイトの保育士の求人は、人員確保が目的であるケースが多いため、休まずに勤務できる姿勢を盛り込むのが効果的です。

【就職先別】保育士の志望動機の例文

就職先別の保育士の志望動機の例文

ここからは、幼稚園や保育園・放課後デイサービスへ志望する際の例文を紹介します。

幼稚園・保育園

幼稚園・保育園へ転職したい方の例文は、以下のとおりです。

私は保育士として「子どもの個性を尊重し、可能性を広げる保育」を目指しています。貴園の「子どもたちの成長と可能性にこたえる保育」という保育理念に共感を持ち、志望いたしました。

幼稚園教諭の資格も取得しており、リトミックやピアノ・工作・体育などのスキルを生かして、貴園に貢献していきたいと思っています。

保育園や幼稚園を志望する際は、各園の特徴をしっかりと把握することが重要です。

放課後デイサービス

放課後デイサービスへの転職をしたい方の例文は、以下のとおりです。

私はこれまで、保育園や病児保育室で保育士として働いてきました。何度か発達に特性のあるお子さまと接することがあり、特性や個々に合わせた支援・専門的な知識が必要だと感じました。児童発達支援の仕事に就くことで、さらに専門性を高められるのではないかと考え、転職を決意しました。

放課後デイサービスを志望する際は、障がい児保育を選んだ理由・活かせる経験・役立つスキルや資格について盛り込むと働きたい意欲が伝わりやすくなります。

志望動機を作成する際の注意点・NG例

保育士の志望動機を作る時の注意点

最後に、志望動機を作成する際の注意点を3つ紹介します。NG例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

過去の勤務先の悪口は書かない

志望動機の転職理由に、過去の勤務先の悪口と捉えられるような表現を盛り込むと、ネガティブな印象を与える可能性が高いため注意が必要です。ネガティブな内容は、以下のようなプラスの表現に言い換えをすることで、好印象を与えられます。

【NG例】

以前の保育園は、人間関係が良くなく、連携も取れていなかったため転職を決意しました。

【言い換え例】

しっかりとコミュニケーションが取れたり、保育士同士が連携できたりする環境で働きたいと考え、転職することを決めました。

福利厚生がメインの志望動機は避ける

給与や待遇などの福利厚生をメインとした志望動機は意欲が伝わりません。また「自園でなくても良いのでは」という印象を与える可能性があります。

志望動機は福利厚生ではなく、志望する保育園や企業の魅力・共感できる方針などをアピールするようにしましょう。

【NG例】

貴園は残業が月に数時間のため、プライベートと両立できると思い志望しました。

【言い換え例】

貴園がICTシステムを導入し、保育の質を向上させるために注力している点に魅力を感じました。

家が近い・通勤しやすいという内容には触れない

家が近い・通勤しやすいという志望動機は、自分本位な印象を与える可能性があります。保育園や企業は意欲がある人材を採用したいため、業務以外の内容は避け、保育園や企業の方針や共感できる内容を盛り込むようにしましょう。

【NG例】

以前の職場は残業が多く、自宅からも遠かったため、帰宅するのが22時を過ぎてしまうことが多かったです。

【言い換え例】

前職ではICTの導入に携わった経験があります。貴園ではICTシステムを導入する予定だと伺い、保育の質向上に尽力したいと思い志望しました。

意欲が伝わる保育士の志望動機を作ろう!

意欲が伝わる保育士の志望動機を作ろう

保育士の志望動機を考える際は、他の応募先でも使いまわせる内容にしないことが重要です。志望する保育園や企業についてしっかりとリサーチしたり、アピールポイントを書き出したりすることで、意欲の伝わる志望動機を考えられます。

志望動機は、口頭で話をしたときに30秒から1分ほどに収められる200字〜300字ほどにまとめましょう。パソコンやスマートフォンで履歴書を作成すると、作り直しも簡単にできるうえ、就職活動・転職活動を効率的に進められます。

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