結婚を機に退職をしてから、いざ再就職しようと考えるとき、退職したときの理由を履歴書に書くべきか気になることもあるでしょう。悩んでしまう前に、基本的な書き方を押さえておくことが大切です。
この記事では、結婚して退職したときの履歴書の書き方や文例、退職理由の書き方などを解説します。
結婚を機に退職をした際、履歴書にどこまで書けばよいのか悩んでしまいがちです。具体的に書くのがいいのか、それともシンプルにまとめればいいのかなど、色々と考えてしまうでしょう。
ここでは、退職理由の記載の仕方や今後結婚をするケースの履歴書への記載方法を解説します。
履歴書は簡潔に事実を記載するのが基本となります。結婚による退職だとしても、他の理由と同じように「一身上の都合による退職」の記載で基本的に問題ありません。
通常、履歴書には過去の経歴について入退社の理由は書きません。記載するのは、「いつ、何をしたのか」という点です。仮に、面接の際に尋ねられたときは、「結婚により退職しました」と答えるだけで問題がないといえます。
採用側が理由を問うのは、「働く意欲があるか」「すぐに辞めてしまわないか」という懸念を払拭したいからです。退職理由について隠す必要はありません。
今後結婚をする場合、履歴書への記載は必要ありません。そして、結婚の予定は面接や選考時ではなく、入社後に会社側へ伝えても問題はないといえます。
また、履歴書に過去の婚姻歴などを書く必要があるかと不安な方もいるでしょう。婚姻歴についても記載は不要であり、あえて書く必要はありません。
履歴書とは、学歴や職歴などの経歴をまとめるものですので、婚姻歴のような情報は必要なく、記載しなくても問題ありません。
婚姻歴は記載する必要はないものの、社会保険や年末調整などの事務処理の都合上、現在結婚しているのであれば配偶者の有無を伝える必要があります。その理由は、配偶者の有無によって保険料の負担額や税額が異なるからです。
法的な婚姻関係にある配偶者がいるのであれば、履歴書の「配偶者の有無」の欄で「有」に丸を付けておきましょう。結婚予定でまだ婚姻届を提出していないときは、申告する義務はありませんので記載する必要はありません。
また、事実婚の場合は、「共同生活をしている状態」「双方に婚姻の意思がある」関係を指しますので、法的な婚姻関係を結んでいません。履歴書にも記載は不要です。
結婚後に再就職する際、履歴書をどう書けばよいのか分からず不安になる方もいるでしょう。勤務に関しての希望や不安など、履歴書を書く上で押さえておきたいポイントをここで解説します。
出産や子育てを理由に退職をしたときは、仕事に対してブランクを感じてしまう方も多いでしょう。しかし、仕事に不利にブランクがあるからといって、不安になる必要はありません。
履歴書はあくまで学歴や職歴などを簡潔に書くための書類です。ブランクの期間に何をしていたかまで書く必要がありません。
再就職に不利になるからといって、無理に空欄を埋めようとしなくてもよいといえます。ただし、面接時に離職期間について質問される場合もあります。
面接対策としては、事前に答えを準備しておくことは大切といえます。
再び働くにあたり、採用担当者として気になるのが、「継続して働いてもらえるのか」という点です。ですので、日々の業務に支障が出そうな部分があるときは、あらかじめ採用担当者へ伝えておくほうが無難でしょう。
例えば、子どもがいて風邪を引いたり病気になったりした場合、自分が看病をするのか家族が看てくれるのか、といったことは明確にしておく必要があります。採用側の不安を解消することが大切です。
また、子どもを保育園や幼稚園に通わせているのであれば、時短勤務やリモート勤務などを希望することもあるでしょう。その際も、あらかじめ面接時に相談しておくほうが無難です。
次に、結婚後に再就職する際の履歴書の文例を見ていきましょう。
再就職のための履歴書の文例
「4月から子どもを保育園に預けることができ、病気になったとしても両親がサポートに入ってくれるため、業務に影響はなく、就職を希望した」 「専業主婦として家庭を支えていたものの、両親やパートナーの協力を得ることができたため、再度就業することとした」 |
現状をシンプルにまとめつつ、周囲に手を貸してくれる人がいることを理由として示すとよいでしょう。採用側も継続して働いてくれるかどうかという不安を払拭し、前向きに採用を検討してくれるはずです。
履歴書に退職理由を書く必要はありませんが、もし理由を書くときはどのようなメリット・デメリットがあるのかを把握しておくことが大切です。また、事前に退職理由を伝えたほうがよいケースも併せて解説します。
退職理由を書く大きなメリットは、採用担当者に退職理由を誤解なく伝えることができる点です。基本的に「一身上の都合により退職」と退職の理由に記載することが多いですが、逆に言えば理由を書いてはいけないということでもありません。
自分がどのような勤務形態で働けるのかを企業側に知ってもらうために、あえて退職理由を書くほうがよいケースもあります。退職理由が書かれている場合、採用側は応募者が仕事への意欲があるかどうかを判断しています。
また、できるだけ長く働いてほしいと考えているので、すぐに辞めないかどうかを判断しているともいえるでしょう。
逆に、退職理由を書くことのデメリットは、内容によってはネガティブな印象を採用側に与えてしまうことがある点です。内容によっては表現を言い換えるか、むしろ記載しないなどを検討する必要があるでしょう。
退職理由を記載すると、面接時に内容を聞かれるケースもありますので、そのことを想定したうえで答えを準備しましょう。今までの職歴などを整理して伝えるようにすれば、採用担当者に納得できる答えを示せるはずです。
退職理由を伝えたほうがよい場合として、3つのケースがあります。
退職理由を伝えたほうがよい3つのケース
・家族のことで退職したケース ・長期間、仕事に就いていなかったケース ・会社都合で退職したケース |
まず、家族のことで退職したケースです。結婚や子育てが退職理由の場合は、履歴書に書いても問題ありません。家庭の都合での退職だと分かれば、採用側も理解を示してくれるでしょう。
また、長期にわたって仕事に就いていなかったケースも、履歴書でその理由に触れておくことが大切です。採用側は「離職している間に、何をしていたのか」が気になるからです。
離職している期間が長いときは、理由をきちんと書き添えておきましょう。離職期間に資格取得をしたときには、「勉強のために時間を必要とした」など、前向きなアピールを行うことが大切です。
そして、会社都合で退職したケースでは「会社都合により退職」と記載し、短期間の離職だとしても事業の撤退や会社の倒産など、やむを得ない事情であれば入社から退職までの期間が短かったとしても、マイナスの評価にはつながりにくいでしょう。
退職理由の書き方によって、応募側の印象は大きく変化します。採用側へ好印象を持ってもらえるような書き方をここで解説します。
履歴書へ退職理由を書くときは、志望動機と結び付けて考えると進めやすくなります。退職理由はさまざまなものがありますが、ネガティブな内容をそのまま伝えても採用側には不安を与えてしまいがちです。
そのため、退職理由から向上心が伝わるような書き方を心がける必要があります。志望動機と結び付けることで、動機が明確なものに変わりますし、志望動機と退職理由に一貫性を持たせれば採用側に好印象を与えられます。
また、「就職後のすれ違いが少なく、長く働いてくれそうだ」と判断してくれる可能性も高まるでしょう。
退職してから復帰までのブランクが不安なときは、転職コンサルタントなどのサポートを受けてみることも検討してみましょう。転職コンサルタントは転職希望者の求人紹介、選考対策、キャリア相談などを行ってくれる転職のプロといえます。
採用担当者の目線で、書類の作成方法やアピールの仕方など、アドバイスをもらえるので転職活動をスムーズに進めやすくなるはずです。一人で悩みながら書類を作成するよりも、課題の具体的な解決につながりやすくなります。
履歴書の記載内容に問題がある場合、後からトラブルの原因になる恐れがあるので、注意が必要です。退職理由も言葉の選び方や表現に工夫をしつつ、基本的には正直に回答することを意識してみてください。
履歴書は職歴や学歴をシンプルにまとめる書類ですので、内容を細かく書きすぎないことが重要です。内容も正直に書いていれば、特に問題はありません。
自分のアピールポイントについても、事実をしっかり書けば採用側も前向きに受け止めてくれるでしょう。
結婚による退職の場合、履歴書の退職理由の欄には「一身上の都合による退職」という記載で問題ありません。結婚予定のときは記載せずに、入社してからの報告でもよいでしょう。
もし、退職理由がネガティブだと感じているのであれば、できるだけ明るい言葉に置き換えて書くことが大事です。面接時に採用担当者からの質問にきちんと答えられるように準備しつつ、自分の言葉で正直に履歴書を作成してみましょう。
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