在職中の履歴書の書き方は?現在に至る・退職予定日などの記入例を紹介

働きながら転職活動を行う際、履歴書の経歴欄にはどのように記入するべきなのでしょうか。在職中であることから退職日を書けなかったり、在職中である旨を伝える方法がわからなかったりする方もいるかと思います。

本記事では、企業に所属している方が記入する「在職中」の文言の意味や書き方について紹介します。在職中の転職に関するメリット・デメリットも紹介するため、仕事を続けながら転職活動を進めたいと考えている方は参考にしてみてください。



在職中の履歴書の書き方・ポイント

履歴書の職歴欄に記入する「在職中」の文言の書き方や記入時のポイントを紹介します。在職中とは、現在もその職場に在籍していることを表す言葉です。具体的な使い方を把握し、転職活動時に正しく記入できるようにしましょう。

学歴・職歴欄には「在職中」

結論として、在職中の場合は「在職中」と会社名の隣に記入します。もしくは、会社名から一段下げて「現在に至る」と記入する方法もあります。在職中と現在に至るは、同様の意味を持っている文言のため、どちらか一方を記入するようにしましょう。

「在職中」を用いた場合の記入例

学歴・職歴

2018年

5月

〇〇株式会社 入社 在職中

以上

「在職中」を利用する場合は、会社名と入社の文言の右隣に記入します。

「現在に至る」を用いた場合の記入例

学歴・職歴

2018年

5月

〇〇株式会社 入社

営業部に配属 各メーカーへの提案営業を担当

現在に至る

以上

「現在に至る」を利用する場合は、会社名や部署、担当業務などを記入したあと、一段下げてから記入しましょう。

在職中は連絡先を本人希望欄に明記

在職中は、連絡先を本人希望欄に記入しましょう。一般的な企業に勤めている場合、平日の日中は業務があるため、なかなか電話に出られない可能性があります。求職者自身も、採用担当者も連絡を取るのに手間取ってしまうおそれがあります。

繰り返し連絡をする企業側の負担を軽減させるためにも、履歴書内の本人希望欄に連絡先や連絡がつきやすい時間、アドレスなどを記入しましょう。留守電を設定している場合は「留守電にメッセージを入れていただけますと幸いです」と記入しておくと親切です。

アルバイトやパートも学歴・職歴欄に「在職中」

アルバイトやパートなどの非正規雇用の職歴欄でも、現在仕事をしているのであれば「在職中」の記入を行いましょう。なお、アルバイトやパートなどの場合は、会社名の横に()を用いて雇用形態を記入すると、採用担当者も確認しやすいです。

「在職中」を用いた場合の記入例

学歴・職歴

2018年

5月

ファミレス株式会社 入社(アルバイト) 在職中

以上

「在職中」の文言は、雇用形態の隣に記入しましょう。


「現在に至る」を用いた場合の記入例

学歴・職歴

2018年

5月

ファミレス株式会社 入社(アルバイト)

現在に至る

以上

「現在に至る」の文言は、会社名と雇用形態の一段下に記入します。

在職中だけれど退職予定日が決まっている場合の記入方法

在職中ではあっても、すでに退職予定日が決まっている場合は、退職する年月を職歴欄に明記します。決定している退職予定日を「在職中」や「現在に至る」から1段下げて記入しましょう。


「在職中」を用いた場合の記入例

学歴・職歴

2018年

5月

〇〇株式会社 入社 在籍中

なお、2020年3月31日付けにて退職予定

以上

「現在に至る」を用いた場合の記入例

学歴・職歴

2018年

5月

〇〇株式会社 入社

営業部に配属 各メーカーへの提案営業を担当

現在に至る

なお、2020年3月31日付けにて退職予定

以上

「在職中」と「現在に至る」のどちらであっても、一段下げた行に記入すると見やすいです。

在職中の転職活動における5つの注意点

続いては在職中の転職活動における5つの注意点を紹介します。前職を続けた状態で転職活動を行うと、業務の引き継ぎをする時期や退職のタイミングなど、日程を調整しなければいけないことが多く発生します。前職を円満退社して、次の職場を迎えられるよう、計画的に転職を進めましょう。

退職の意思を伝えるタイミングに注意する

在職中のまま転職活動を進める場合、上司や周囲の同僚に退職の意思を伝えるタイミングに注意が必要です。転職先がまったく決まっていない状態で早期に伝えると、引き止めにあう可能性があります。

しかし、新しい企業への入社が1か月を切っているタイミングなど直前過ぎる場合も、引き継ぎが間に合わなくなり、職場の仲間に迷惑をかけてしまいます。退職の意思を伝えるのは、退職予定日の2か月から3か月前が適切です。引き継ぎを適切に行い、前職の業務に支障をきたさないよう、期間に余裕を持たせましょう。

在職中の仕事は引き継ぎを確実に行う

在職中に転職活動を進める際は、必ず引き継ぎの期間を設けるようにしましょう。退職時にトラブルを発生させないためにも、仕事の引き継ぎは確実に進めます。引き継ぎの内容は、口頭だけではなく書面で残しておくと、後から確認ができるためトラブルが起きにくいです。

引き継ぎの対象者は誰であるか、また後任の社員は新しい人材になるのかなど、引き継ぎ先を明確にして、退職後も仕事がスムーズに回るような状態を作ってから退職できるようにしましょう。

スケジュール管理は丁寧に行う

在職中に転職活動を行う場合は、スケジュール管理が最も大切です。書類の準備や面接対策は仕事の合間を見つけて進めていく必要があります。転職活動に慣れていないときは、ハローワークに通ったり、転職エージェントを活用したりして、サポートを受けながら進めていく場合もあるでしょう。平日の日中は思うように動けないため、タイトなスケジュールの中で転職活動を行う必要があります。

日程が限られている中、選考のダブルブッキングを防ぐためにも、手帳やスマートフォンアプリでスケジュールを確実に管理しましょう。

面接で在職中と必ず伝える

在職中の転職活動では、応募企業に対して「まだ会社に所属している」といった点を必ず伝える必要があります。企業に属しながら転職を行う場合は前職への配慮だけではなく、応募企業への配慮も必要です。現在仕事を続けていると伝えたうえで、どれくらいの時期に退職予定かを伝えましょう。

もし、退職日がまだ決まっていないようであれば、面接時に「退職日が決定次第、すぐに連絡します」と伝えておくと、採用担当者も安心できます。

履歴書は早めに準備を進める

在職中に転職活動を行う場合は、早めに履歴書の準備や自己PRの作成などを行っておきましょう。通常どおり仕事があるため、準備にかけられる時間は限られています。準備を後回しにしていると、転職までの期間がだんだんと延びてしまい、結果的に焦って転職活動が上手く進まないこともあります。

早めに準備しておくと気になる求人を見つけたタイミングですぐに応募ができます。人気の求人はすぐに募集が終了してしまう場合もあるため、希望の求人を見逃さないためにも早めの準備が大切です。応募書類の中でも、とくに職務経歴書に書く内容の洗い出しには時間と労力がかかるため、日々のスキマ時間を活用して少しずつ進めましょう。

在職中の転職活動におけるメリット

こちらでは、在職中に転職活動を進めるメリットを3つ紹介します。仕事をしながらの転職活動は時間の制限がありますが、在職中ならではのメリットもあるため、自分に適した方法で転職活動の進め方を決めましょう。

収入が途切れない

在職中に転職活動を行うと、収入が途切れないというメリットがあります。日々の生活費を確保しながら転職活動を行えるため、安定した生活を送れます。退職することで転職活動に専念できるというメリットもありますが、転職先がすぐに決まらなかった場合、生活が困窮するリスクがあります。

自己都合退職の場合は、失業手当を受けるまでに期間が空くため貯金が必要です。生活費にあまり余裕がない場合は、在職したままの転職活動をおすすめします。

時間をかけて応募先を決められる

仕事を続けながらの転職活動は、休日に時間をかけて応募先を選定できるというメリットがあります。退職後に転職活動をスタートさせると、長期化した場合に生活費が圧迫される可能性があり、経済的な不安から転職先を妥協してしまうおそれがあるでしょう。転職先を妥協せず、希望する企業に採用してもらうためには、在職中の転職活動がおすすめです。

空白期間が発生しない

在職中のまま転職活動を進めれば、前職と次の仕事の間にブランクが発生しません。転職時にブランクが長くなってしまうと「長い期間働いていなかった状態から、長期的に勤務ができるのか」、「仕事に対する意欲が低下していないか」などさまざまな懸念点が発生します。企業や採用担当者によっては、ブランクをネガティブな要素として捉える可能性があるでしょう。少しでも懸念点を減らすためには、在職したままの状態で転職活動を行い、ブランクを作らない方法がおすすめです。

在職中の転職活動におけるデメリット

こちらでは、在職中に転職活動を進めるデメリットを紹介します。通常業務を継続しながらの転職活動となるため、時間の制限がある点を理解しましょう。メリットとデメリットの両方を把握し、自分にとって進めやすい転職活動の方法を見つけてください。

スケジュール管理が難しい

働きながらの転職活動は、時間の管理が難しいというデメリットがあります。一般的な企業で働いている場合、平日の日中は仕事をしているでしょう。そのため、仕事の合間に気になる求人を探し、履歴書の作成や面接対策を行わなければなりません。

また、面接の予約は土日に調整してもらう必要があります。企業によっては、平日しか面接対応をしていないケースもあるため、その場合は半休や有休を活用して、採用選考に臨みましょう。在職中は転職活動に使える時間が限られているため、自分の自由時間を転職活動にあてる必要があります。

入退社がうまくいかない可能性がある

新しい企業からの内定のタイミングによっては、入退社がスムーズに進まない可能性があります。たとえば、内定した企業から、早めに入社はできないかと打診されるケースがあります。その場合、在職中の職場で退社の時期について相談する必要があるでしょう。引き継ぎを考えると、早めの入社が難しい場合もあります。

また、退社の相談をした際に「次の人が来るまでいてほしい」と引き止めにあってしまい、退社日が延びてしまう可能性も考えられます。

転職について考える時間が少ない

働きながら転職活動を行うと、転職について考える時間がなかなか確保できません。日々の業務をしつつ、引き継ぎの準備も行う必要があるため、想像以上に仕事が忙しくなってしまうケースも考えられます。

なお、働きながら転職時間の制限があるなかで焦りが生じ「早めに仕事を見つけて自分の時間を確保したい」と転職先を妥協するのは避けましょう。今後のキャリアをきちんと見据えて、自分の納得がいく転職先を探してください。

在職中の履歴書に関してよくある質問

こちらでは、在職中の転職活動や履歴書作成の方法について、よくある質問に回答していきます。転職活動の疑問点を解消して、希望の転職先に入社できるようにしましょう。

有給期間は「在職中」に該当しますか?

有給消化期間中も、在職に該当します。まだ退職していない状態のため、有給消化が終わった翌日を退職日に設定するのが一般的です。有給消化中に新しい会社へ入社することは、双方企業の社則を確認して問題がなければできる可能性があります。しかし、雇用保険の資格喪失手続きを事前に行ってもらう必要があり、手続きの手間が発生するため、できれば避けたほうがよいでしょう。採用面接では、有給終了日を踏まえて具体的な入社日を伝えることが大切です。

退職予定と退社予定どちらが適切ですか?

退職予定と退社予定、どちらでも記入方法に問題はありません。しかし、履歴書のほかの項目で「入社」「退社」と記入している場合は、表記を統一させて退社予定と記入するほうが見栄えがよいでしょう。書類全体で退職もしくは退社で統一感を持たせた書き方がおすすめです。

まだ退職することが決まっていない場合は伝えるべきですか?

在職中の職場に退職の意思を伝えておらず、まだ退職予定日が決まっていない場合は、履歴書に記入する必要はありませんが、入社希望日がある場合は伝えておくとよいでしょう。とくに入社希望日がない場合は、「◯月◯日から勤務できます」との旨を記入します。

履歴書の職歴に退職予定日を記入していない場合でも、面接で採用担当者から「いつごろ入社できるか」確認される可能性があるため、おおよその日程を決めておきましょう。

入社希望時期は記入したほうがいいですか?

入社希望時期については、まだ退職予定日が具体的に決まっていない場合は「未定」と記入する方法もあります。面接に進んだ際は「現在、会社と退職予定日を決めている」と現状を伝えるとよいでしょう。企業側が急ぎで求人を出していた場合、退職予定日が決まっていないと、いつから来てもらえるのかと不安になる可能性があるため、できる限り退職予定日は伝えられるよう準備します。

在職中の転職活動や履歴書作成のコツを押さえよう

在職中のまま転職活動をする場合、採用担当者に現在も働いていると知らせるためにも、履歴書の職歴に「在職中」や「現在に至る」などの文言を記入しましょう。在職したままの転職活動は、スケジュール管理が難しい一面がある一方、収入が途絶えないため、経済的にも精神的にも安定して転職活動を行えるといえます。

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