就職活動や転職活動において、プロダクトやサービスをより多くの人に広めるマーケティング職に憧れている方も多いでしょう。競争率も高いマーケティング職の求人に対して、他の応募者と差をつけるポイントとなるのが志望動機です。今回は、周りと差が生まれる書き方のポイントについて、例文を踏まえてご紹介。マーケティングの仕事内容をおさらいしながら、どのようなスキルが強みになるのか確認していきましょう。
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マーケティング職を志すうえで、知っておきたいのが仕事の内容です。「マーケティング」とひと口で言っても、仕事内容はさまざまです。他の応募者と差をつける志望動機を書くなら、まずはマーケティングの仕事について理解を深めて、どのような人材が求められているのか把握しましょう。
適切なターゲットにアプローチするためには、商品やサービスを企画・立案する前に、「世の中で何が求められているのか」を把握するための市場の調査・分析が必須です。
職務としては、ニーズや好みを調査するために、アンケートやインタビューを実施したり、世間のトレンドを分析したりといった内容が挙げられます。近年では、人工知能を活用して市場調査するケースもあるため、AIで集めたビッグデータを解析・分析できるスキルも需要が高まっています。
次に、市場調査・分析で得た結果をもとに、会社の強みを活かしたサービスや商品を企画・立案する業務です。市場で何が求められているか、ニーズをもとに商品のアイデアを出し、コンセプトや仕様、デザインを含め細かい方向性を詰めていきます。
商品を製造・販売するための工程を考えるのもマーケティング職の仕事のひとつです。価格設定から製造ラインの確保までタスクはさまざまあります。また、製造・販売するために会社として承認を得るといった業務もおこないます。
企画・立案した商品やサービスは、会社の利益にならなければ意味がありません。新しい商品をどのように販売するのか、効率的に売るためにアイデアを出したり施策を練ったりする業務は、マーケティング職としてイメージしやすいでしょう。
具体的には、提供するエリアをどこにするのか、売り出しキャンペーンはどのようにおこなうのか、データをもとに分析して計画しましょう。販売目標を決め、どれほどの投資でいくつ販売できるか設定します。また、全体的な販促方法として、テレビCMやチラシ、WebサイトやSNSなど、広告の仕様を考えたりする業務も含まれます。
作り出した商品やサービスを多くの人に広めていくためには、魅力を知ってもらわなければいけません。より大多数に伝えるために、どのようなメディアを使って宣伝していくか、広告戦略さらにくわしく考えます。すでに商品を知っている顕在層がターゲットか、まだ知らない潜在層に狙いを定めるのか、年齢や性別によっても異なる販促方法を、データをもとにプランニングしていきます。
また、広告のデザインなどを請け負う広告代理店やクリエイティブ部門のディレクションを担当することもあるでしょう。また、次回の戦略に活かすために、広告出稿後に効果を分析する業務もあります。
ここからは、マーケティングの業務に活かせる強みについて確認していきましょう。自分に当てはまる項目があるか要確認です。
ターゲット層の心理を理解したり、ニーズを叶えたりするうえで、市場やトレンドに強い興味が持てる知的好奇心はマーケティング職において不可欠です。幅広いジャンルにアンテナを張っておくことで、新しい商品やサービスの着想につながります。また、データを分析するうえでも、「情報をもっと知りたい」「他社への理解を深めたい」と関心が持てると、より理解を深められるでしょう。
マーケティング業務において新しい商品やサービスを発案する際に、より良いアイデアを出すためには、多くの情報を集められるスキルが求められます。世間の流れをいち早くつかむためには、テレビやネットにとどまらず、さまざまな媒体を使って情報を集めなくてはなりません。次の流行をキャッチするのが得意な人は、具体的なエピソードを志望動機に盛り込むと強みになるでしょう。
マーケティングの業務は統計データを活用しながら、より良い商品企画や販促戦略を計画していかなければなりません。数字を正確に読み取るのは当然ですが、データ分析はAIや最新ツールが導入される可能性もあるため、単純に数値から導くだけではなく、多角的に独自の視点を持って解析できるスキルが必要です。分析内容を論理的に伝えることも忘れてはいけません。
マーケティング職は、市場調査や買い手のニーズ、消費者心理を踏まえながら、新しいプロダクトを企画する理由や、なぜ売れる見込みがあるのか、筋道を立ててプレゼンすることで、周囲の人やクライアントを納得させなければいけません。アルバイトやサークルといった学生時代の活動や前職での経験において、問題解決をした体験談があるとアピールポイントになるでしょう。
マーケティングで新しい商品やサービスを生み出すためには、論理的な思考だけではなく、クリエイティブなアイデアも必要です。ただし、奇抜なアイデアであれば良いというわけではなく、市場調査やニーズ、ターゲット層を踏まえながら、ユーザー視点に立って考えていく必要があります。アピールする強みとして発想力を盛り込むのであれば、アイデアの豊かさだけではなく、トレンドやデータに沿っているという点も含めておきましょう。
マーケティング業務では、社会全体から物事を見渡すような「マクロ視点」が求められます。マクロ視点と対照になるのが「ミクロ視点」です。ミクロ視点とは、自分自身や自社といった狭い範囲で物事を捉える方法です。マーケティングにおいて、ミクロ視点の自社都合だけでは独創的な良い商品が生まれません。世間で求められている製品やサービスが何か、社会の変化に常に目を向けるマクロ視点を持つことで、画期的な商品開発につながるのです。
マーケティング職を志望する他の応募者と差をつけるためにも、独自性のある志望動機が重要になります。以下の内容をもとに、どのように志望動機を考えれば良いのか確認していきましょう。
数ある職種のなかでマーケティングを選ぶ理由はなにか、はっきりさせましょう。前述の通り、マーケティングといっても業務内容はさまざまです。どのようなマーケティング施策にかかわりたいのか、掘り下げて伝える点が大切です。やりがいを感じるポイントやマーケティング職を目指す理由が複数あれば、さらに深堀していくと志望動機の質が高まります。マーケティングに興味を抱いたきっかけになるエピソードがあれば、盛り込むことで差別化にもつながるでしょう。
志望動機のなかでも最も重要なのが、「複数の選択肢があるにもかかわらず、なぜ応募先の企業に志願するのか」という点です。「マーケティング職なら他社でもできる」と思われないためにも、企業研究をしっかりとおこない、求められている人材とマッチする点をアピールしましょう。採用方法によっては、総合職として入職したあとにマーケティング部門に配属されるケースもあるため、応募する企業の募集形式に合わせて、入社後のキャリアプランを伝えましょう。
マーケティング職に活かせる自身のスキルや強み、企業に貢献できるポイントを洗い出しましょう。マーケティング職において適性があると裏付けるためにも、自身の強みを活かして結果が出たというエピソードを盛り込むと、他の応募者と差別化できるでしょう。
どのように強みを生かし企業に貢献するか、入社後の展望を考えましょう。応募する企業のどのような商品に携わりたいのか、マーケティング職としていかに貢献していきたいか、入職を希望する会社の製品やサービスを細かくリサーチします。「私が提示する対策案を実施すれば、もっと良くなる」と改善の余地がある事柄を取り上げるのもおすすめです。
ここからは、履歴書に書く志望動機の例文を紹介します。新卒や未経験・中途採用、経験者に分類し、マーケティング職を志望する理由を例文でまとめています。状況に合わせて、履歴書を書く参考にしてください。
まずは、新卒でマーケティング職を志望する場合の例文です。
私は、自分のお小遣いで買い物ができるようになってから、貴社の新しい文房具を買って試してみることが好きでした。ワクワクする新商品がどのように企画され、いかなる経路で人々の手に届くのか、仕組みを知りたいと思い、大学ではマーケティングを学べる経済学部へ進学しました。ゼミでは、講義で学んだ知識だけではなく、実際にインタビューや行動観察でデータを集めて分析したり、ユーザーの隠れた心理を探ったりしながら商品改善のアプローチを見出していました。
貴社に入社した暁には、心躍らせる商品がより多くの人の手に渡るよう、大学で学んだ内容を活かしながらマーケティング実務で貢献したいと考えています。
新卒の方は、大学で専門知識を学んでいれば大きな武器になります。マーケティング専攻ではなくても、統計学や心理学(消費者心理学)を大学で習得していれば、志望動機としてアピールできるポイントになるでしょう。他にも、アルバイトやサークル・部活動を通して、マーケティングに活かせる独自の経験があれば織り込みましょう。
次に、営業や接客業といったマーケティング専門職ではない業種から転職するときの志望動機の例文です。
前職では、ネットショップを運用する日用品販売店でEC管理を担当していました。専門的な知識は持ち合わせていませんでしたが、売り上げアップするために何ができるか、勉強しながらEC運用に携わりました。業務を遂行するなかで、アクセス数のある商品でも購入に至らない点に気づき、店長と相談しながらお客様が何を求めているのか考え、料金設定の見直しやネットショップの見せ方、SNS運用方法を工夫して、売り上げ・集客ともに前年比〇%アップを実現できたのです。
この経験から、日用品メーカーにおけるマーケティング戦略にさらに興味を抱きました。なかでも、貴社はSNSにおけるファンの獲得に力を入れており、私の運用経験が貢献できると考えております。
未経験であっても、前職において実施した販売促進のためのデータ分析は、マーケティングの仕事に活かせる能力や経験とみなされアピールポイントになります。アイデアの立案力や企画提案力、分析力など、販売戦略に活かせるスキルを伝えましょう。
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マーケティング職から転職する際の、志望動機の例文は以下の通りです。
私は、アパレルメーカーで〇年間、ブランドのマーケティングを担当しました。商品企画部とともにリサーチや分析、販売戦略の立案、広告戦略まで、一貫して携わり、最大で〇%の売り上げアップを実現するといった、実績を残してきたのです。
次のステップアップとして、AIや最新のデジタルツールを積極的に活用したマーケティングに携わりたいと思い、革新的な取り組みをおこなっている貴社に強く魅力を感じて志望いたしました。
経験者の転職・中途採用の場合、マーケティングの志望動機を書くポイントは、具体的な実績例です。前年比や最大でどれほど売り上げ・集客アップできたのか、詳細な数字を紹介しながら志望動機に盛り込みます。また、経験者だからこそわかる応募企業のマーケティング戦略を取り上げると、より説得力が増すでしょう。
業界別に押さえておきたいマーケティングの志望動機の例文をポイントで紹介します。業界ごとの特徴を踏まえて、志望動機に盛り込みましょう。
マーケティング職のなかでもWebマーケティングに特化した業界を志望する場合の例文は以下の通りです。
私は現在、ペット用品を取り扱う企業の開発企画部門に勤めています。私自身も猫を飼っており、自社で得たペットの飼育に関する知識を活かし、より快適に愛猫と暮らしていくための情報をInstagramアカウントで発信するうちに、Webマーケティングに興味を持ちました。
より多くの人に情報を届けるために、ユーザーの気持ちに立ち、悩みや想いを共感しながら発信するという視点は、貴社の運用しているメディアの理念と通じるものがあると考えています。
Webマーケティング業界において、ブログやSNSなど、情報発信の経験は大きな強みになります。情報発信のエピソードを紹介する際には、企画をより多くの人に届けるために工夫しているポイントや、独自の考え方を盛り込むように意識しましょう。
次に、化粧品業界のマーケティング職を志すときの例文です。
私は学生のころから敏感肌に悩まされてきました。どうにか対処できないかと途方に暮れていたときに、貴社のスキンケア製品と出会い、自分に自信が持てるようになった経験があります。この経験から、私と同じような悩みを持つより多くの人に、こだわってつくられた貴社の製品を届けたいと考えはじめ、マーケティング職を志すようになりました。
敏感肌に悩んでいるユーザー視点を活かしながら、貴社製品のこだわりをブランド価値として高めていく貢献ができればと考えています。
化粧品業界に定めた理由や、応募する企業を選択した経緯を具体的なエピソードや共感している経営理念などを挙げながら伝えます。さらに、人々に化粧品ブランドを広めていくために活かせるスキルをアピールしましょう。
食品業界のマーケティング職を志望する場合の例文は、以下の通りです。
学生時代に、子ども食堂でボランティア活動をおこなうなかで、児童たちの好き嫌いに悩んでいました。解決策を探す過程で貴社が発信している子ども向けレシピを参考にしながら、動物のかたちにしたり、他の食品を混ぜ込んだりすることで、嫌いな食べ物も「おいしい」と食べてくれるという気づきがありました。
同じ食品でも提供方法を工夫することで、食べられる人が増えるのだという事実を知り、食の大切さを伝えられる仕事に就きたいと熱望しております。
食品業界は、食へのこだわりや食品を通して何をしたいか、伝えることが重要です。応募する企業の製品を口にしたときの感動体験や、食へのこだわりに関するブログを運営しているといったエピソードが盛り込めると、食品業界への積極性や本気度が伝わりやすいでしょう。
次に、製薬会社のMRから転職し、製薬業界のマーケティング職を志すときの例文です。
私は現在、製薬会社のMRとして〇年間勤務しています。自社製品の機能や魅力を正しく理解し、お客様に適切にプレゼンするなかで、採用してもらえる喜びを感じています。MR業務の経験を通して、製品のブランド価値を高める視点に気づき、スキルアップとしてマーケティング職を志すようになりました。
貴社は、医薬品だけではなくヘルスケアブランドとして、広くPRしておられます。貴社入社後には、MRとして培った医薬品の知識やPRスキルを活かして、ブランド力向上に貢献したい所存です。
製薬業界では、人の役に立つ薬をより多くの患者に届けたいなど、企業や社会に貢献できるポイントをアピールすることが大切です。製薬会社での勤務経験がなくても、顧客としてかかわりがあれば、興味を抱いたきっかけとして盛り込んでも良いでしょう。ただし、たとえ製薬業界は未経験であっても、志望する企業が製造している医薬品の知識は身につけておくのがベターです。
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マーケティング職は、自社のプロダクトやサービスを生み出し、より多くの人に魅力を伝えて、手に取ってもらう仕事です。マーケティングの第一歩として、志望動機を通して自分の魅力や強みを伝えることで、求められているスキルを応募する企業にアピールできると言えるかもしれません。
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