履歴書の書き方
「仕事辞めたい」と感じる理由と退職する前に確認しておきたいポイントを解説
「仕事を辞めたい」と感じてしまうときでも、勢いに任せて行動することは避けましょう。現在置かれている状況を見つめ直し、なぜ退職したいのかの理由を明確にすることが大切です。
円満に退職手続きを進めるためにも、退職に至るまでのステップをよく確認してから、具体的な行動をとっていきましょう。この記事では、仕事を辞めたいと感じる理由や退職する前にチェックしておきたいポイントを解説します。
仕事辞めたいと感じる主な理由
人によって仕事を辞めたいと感じる理由はさまざまですが、主な理由として以下のものが挙げられます。
仕事を辞めたいと感じる主な7つの理由
・給与をはじめとした待遇面での不満
・職場の人間関係の悪化
・会社の将来性に不安がある
・業務内容に関する不満
・思うように休みが取れない
・社風に馴染めない
・人事評価が適正でない
それぞれの理由について、さらに詳しく解説します。
給与をはじめとした待遇面での不満
近年では、物価高や家賃の高騰といった理由から、生活するためのコストが高くなっている傾向が見られます。同じ給与水準では「生活が苦しい」と感じてしまう場面があるため、給与に関する不満から仕事を辞めたいと感じることもあるといえます。
賃上げが行われない、残業代が出ない、業務量のわりに給与が少ない、通勤手当が出ないといった待遇面での不満が積み重なり、仕事に対するモチベーションが低下するケースも多いはずです。また、給与面には不満がなくても、雇用形態の違いによって福利厚生に差が生じることへの不満も考えられます。
職場の人間関係の悪化
給与や待遇に不満はなくても、職場の人間関係がうまくいっていなければ、日々のストレスを感じやすくなります。人によって、職場環境の合う・合わないという点はあるため、冷静に自分の環境を見つめ直すことも大切になるでしょう。
ただ、配属されている部署が変われば、人間関係が変わるという場合は異動を願い出てみることも検討してみましょう。
会社の将来性に不安がある
勤めている会社や事業そのものの先行きに不安を感じてしまうときも、仕事を辞めたいと感じるタイミングだといえます。また、業界自体が縮小傾向にあり、衰退している場合も同様です。
働いている側からすれば、リストラへの心配から早期の退職を考えることもあるでしょう。本人の都合というより、会社や仕事を取り巻く環境から退職を検討するケースがあります。
業務内容に関する不満
昨今では多くの業界で人手不足が深刻な経営課題となっています。部署や部門によっては人員不足から、少ない人数で業務を回さなければならず、業務過多となるケースも珍しくありません。
また、部署間で業務の忙しさに偏りがある場合も、不満が溜まりやすくなるでしょう。会社側が人手不足の状態に対して、有効な対策を行えないときに退職を検討する従業員が出てくるといえます。
思うように休みが取れない
業務が忙しすぎて、長時間労働が常態化していたり、残業が多かったりすると従業員の不満は溜まりやすくなります。思うように休みを取れない企業風土から、不満が溜まるケースもあります。
キャパシティーを超えた業務量が負担になっており、プライベートな時間をなかなか持てないことによるストレスが、仕事を辞めたいと考える原因にもつながっています。
社風に馴染めない
待遇面に不満がなかったとしても、企業風土が自分に合わないと感じることからくるストレスによって、退職を考えるケースもあるでしょう。社風に馴染めないことが理由の場合、いち個人で状況を変えるのは難しいものです。
合わない職場だと、自分の居場所を感じられなくなるため、より自分に合った環境を探すために退職を考えることもあります。
人事評価が適正でない
仕事に対して熱心に取り組む従業員ほど、人事評価が適正に行われていないと感じると、仕事へのモチベーションが低下しやすくなります。また、ハラスメントといった不当な扱いから、会社に対する不信感を抱くケースもあるでしょう。
適正な評価を得られない状態が長く続けば、仕事へのやりがいが次第に薄れてしまい、退職を検討することにつながるといえます。
仕事を辞める前に確認しておきたい5つのチェックポイント
仕事を辞めたいと感じる場合、いきなり退職を検討するのではなく、落ち着いて現在置かれている状況を見つめ直すことが大切です。仕事を辞める前にチェックしておきたいポイントとして、次の5つの点が挙げられます。
仕事を辞める前に考えたい5つのチェックポイント
・仕事を辞めたい理由を落ち着いて分析する
・仕事を辞めることで悩みが解消するかを考える
・社内で異なるポジションがとれないかを検討する
・上司以外の人にも相談をしてみる
・退職後のビジョンを明確にする
各項目について、ポイントを解説します。
仕事を辞めたい理由を落ち着いて分析する
仕事を辞めたいと思うときは、なぜ辞めたいのかを落ち着いて分析する必要があります。仕事に対して何らかの不満があるからこそ退職を検討するわけですが、最初は感情がたかぶってしまい、客観的な判断ができていない場合があります。
仕事を辞めたいという目の前にある気持ちだけにとらわれてしまうと、なぜ辞めたいと思っているのか、自分でもうまく説明できないことがあるでしょう。曖昧なままの理由で退職手続きを進めようとしても、途中で気持ちが揺らいでしまうこともあり、かえって状況が悪化する恐れもあります。
退職したいと思う理由は必ずしも1つに限られるものではなく、複数の原因が折り重なっているケースもあるでしょう。そのため、静かに考えられる時間や環境をつくることが大切です。
仕事を辞めることで悩みが解消するかを考える
今の職場を退職することで悩みが解消しない場合は、本当に今のタイミングで仕事を辞める必要があるのかを考えることも重要です。また、仕事を辞めたいと感じる理由が個人的な感覚なのか、一般的な感覚なのかによっても判断は変わってくるでしょう。
例えば、給与面に不満があって同業他社への転職を考えていたとしても、業界全体の平均賃金が他業種と比べて低い水準であれば、仮に業界内で別の会社に移ったとしても、悩みの解消にはつながりません。友人や家族といった身近な人にも相談に乗ってもらい、客観的に考えてみることが大切です。
社内で異なるポジションがとれないかを検討する
退職手続きを具体的に進める段階においては、基本的に転職先が決まっているほうが何かとスムーズに進められるでしょう。次の職場が決まっていない状況で仕事を辞めれば、退職後の暮らしに不安を感じてしまいやすくなります。
生活への不安が強まれば、よく検討しないまま再就職先を決めてしまい、何度も仕事を変える悪循環に陥ってしまうケースがあります。短期間で転職を繰り返せば、応募先の企業からマイナスの印象を持たれてしまう恐れもあるので注意が必要です。
そのため、退職を具体的に検討する前に、まずは現在の職場で異動を申し出てみたり、担当業務を変えてもらったりして、状況を変えられないか探ってみましょう。できることに取り組んでから退職を検討しても遅くはないはずです。
上司以外の人にも相談をしてみる
仕事に対する不満を解消するために上司に相談をしても、思うように対応してもらえないことがあるでしょう。ただ、相談相手は上司だけに限られるわけでもありません。
上司のさらに上の管理職や、人事部の担当者に相談をすることで、問題の解決につながるケースもあります。また、社内で相談しづらいときは、社会保険労務士や弁護士といった外部の専門家に相談してみるとよいでしょう。
退職後のビジョンを明確にする
仕事を辞めたいと感じるときは、仮に退職したとして、次に何をしたいのかを考えてみる必要があります。なぜなら、退職後の方向性が明確に定まっていなければ、転職活動がうまくいかない恐れがあるからです。
今の仕事に対する不満は会社を辞めることで、一定程度は解消したとしても、次の仕事にどう取り組むのかは別のこととして考えなければいけません。退職後のビジョンがきちんと定まっていなければ、だんだんと不安な気持ちが膨らんでしまうでしょう。
むやみに焦りや不安を感じないためにも、今の会社に入社したときの気持ちや現在の職種を選んだときのことを振り返り、退職後のビジョンを明らかにしてみましょう。
仕事を辞める前に取り組んでおきたい点
退職する意思が固まりつつある場合、仕事を辞める前に取り組むべきことが2つあります。スムーズな退職につなげるために、事前準備に取り組んでみましょう。
キャリアの棚卸しに取り組んでみる
仕事を辞める前に、今まで積み上げてきたときの経験やスキルを棚卸しすることが大切です。今の自分に何ができるのか、どういったことが強みであるかを振り返ることで、今後の仕事の取り組み方が見えてくるといえるでしょう。
また、キャリアの棚卸しを行うことで、自分のアピールポイントが明確になって転職活動を進めやすくなるはずです。
資格の取得や実績づくりをしてみる
業務に関連した資格や実績があることで、転職先への良いアピールポイントになるでしょう。経験やスキルが不足しているときは、しばらく今の職場に留まって資格の取得や実績づくりに取り組んでみるのもよいといえます。
自信を持ってアピールできるものができてから、転職活動を行ってみましょう。やみくもに転職活動を行うよりも、しっかりと準備を整えてから行動を起こすほうが、結果としてスムーズな転職につながっていきます。
スムーズに退職するためのコツ
仕事を辞めることが明確になったら、次へのステップにつなげるために、退職手続きをスムーズに進めていく必要があります。特に、以下の点を意識して取り組んでみましょう。
スムーズな退職につなげるための4つのコツ
・退職希望日を決めてから転職活動に取り組む
・退職の意思を明確に伝える
・退職理由は前向きなものにする
・業務の引き継ぎを円滑に行う
それぞれの点について、詳しく解説します。
退職希望日を決めてから転職活動に取り組む
仕事を辞める意思が固まったら、退職を希望する日を決めてからスケジュールを立て、転職活動に取り組みましょう。期限を決めずに行動してしまうと、退職時期や転職活動が曖昧なものになりがちなので注意が必要です。
また、円満退社につなげるためには、会社側の都合にも意識を向けておきましょう。退職するタイミングを決めるときは、会社の繁忙期や人事異動の時期は避けるほうが、退職の相談を落ち着いて行えます。
いずれにしても、スムーズな退職につなげるために、できるだけ早めに取り組んでいくことが大切です。
退職の意思を明確に伝える
退職の意思を上司に伝えるときは、落ち着いて話ができるタイミングを選ぶようにしましょう。業務の引き継ぎに時間がかかるケースもあるので、少なくとも退職希望日の1ヶ月前には、退職の意思を直属の上司に伝えるようにしましょう。
退職したい旨を伝えるときに、上司から引き留められることもあるので、明確に意思を伝えることが重要です。家族の都合やキャリアアップのためといった退職理由のほうが、引き留められる可能性を減らすことができるでしょう。
退職理由は前向きなものにする
仕事を辞める理由が会社への不満であったとしても、ネガティブな理由を直接伝えることは避けたほうが無難です。感情的なやりとりになってしまうと、トラブルの原因にもなりかねないので、今までお世話になったことへの感謝を伝えつつ、退職の意思が固いことを伝えるようにしましょう。
円満退社とするほうが、仕事を辞めた後のステップもスムーズなものになっていきます。退職理由としては「キャリアアップのため」「家族の転勤のため」とするほうが、会社側も引き留めにくく、前向きな形で退職できるはずです。
業務の引き継ぎを円滑に行う
上司と退職日を話し合い、後任の担当者に業務を引き継ぐ際も注意が必要です。予想以上に業務の引き継ぎに時間がかかってしまうと、転職先にも迷惑をかける恐れがあります。
業務の引き継ぎをスムーズに進めるためには、あらかじめ資料を作成したり、データを整理したりしておくと良いでしょう。後任者が引き継ぎやすいように、業務に関するマニュアルを作成するのも有効な方法だといえます。
また、備品の返却や退職手続きについても、事前に確認しておくと準備を整えやすくなります。
仕事を辞めたい気持ちを冷静に見つめ直そう
仕事を辞めたいと感じる原因やタイミングは人によって違ってきますが、まずは冷静に現在の状況を分析することが大切です。今の職場で働き続けることが難しく、今後も改善する見込みが薄いと感じるときに、退職に向けた準備を進めていきましょう。
退職後のビジョンが明確になってから、具体的な行動を起こしていくほうが、結果として転職に向けた動きにもプラスとなるはずです。履歴書作成「ワンポチ」は、PC・スマホから手軽に履歴書・職務経歴書が作成できるサービスです。
各種書類のフォーマットや、自己PRや志望動機の多様なテンプレートが用意されているので、誰でも気軽にご利用いただけます。新たに転職活動を始める際は、ぜひワンポチをお試しください。
