生活相談員の職務経歴書の書き方|採用率アップのポイントを徹底解説

生活相談員として転職活動を行う際、職務経歴書は採用担当者があなたのスキルや経験を判断する重要な書類です。適切に作成された職務経歴書は、あなたの強みを効果的にアピールし、採用率を高める大きな武器となります。
この記事では、生活相談員の職務経歴書の書き方のポイントから、具体的な記載例まで詳しく解説します。初めて職務経歴書を作成する方も、より良い書類を目指す方も、ぜひ参考にしてください。
生活相談員の職務経歴書を書く時のポイント

生活相談員の職務経歴書は、一般的な職務経歴書とは異なる専門性やスキルを示す必要があります。ここでは、効果的な職務経歴書作成のポイントを解説します。
資格・スキル欄で生活相談員の専門性を明確に示す
生活相談員の職務経歴書では、資格・スキル欄で専門性を明確に示すことが重要です。採用担当者があなたの専門性を正確に評価できるよう、以下のポイントを意識して記載しましょう。
必須資格は詳細に記載する
社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格などの必須資格は、正式名称と登録番号、取得年月を明記します。例えば「社会福祉士(登録番号12345)2020年4月取得」のように記載すると、一目で専門性が伝わります。資格は取得順に記載し、生活相談員として特に関連性の高い資格は上位に配置するとよいでしょう。
研修受講歴を具体的に示す
介護保険制度や障害者総合支援法、認知症ケアや虐待防止、権利擁護などの研修受講歴は、あなたの学習意欲と専門性の深さを示す重要な要素です。「認知症介護実践者研修(○○県主催・2022年6月・30時間)」のように、研修名と主催団体、受講時期および時間数を具体的に記載しましょう。継続的に学んでいる事実がアピールできます。
得意な相談援助スキルを具体的に記載する
生活相談員に求められる専門的スキルとして、以下のようなものがあります。
生活相談員に求められる専門スキルの例
・インテーク・アセスメント能力
・個別援助計画作成スキル
・相談援助技術多職種連携能力
・記録・事務処理能力
・地域連携・資源開発力
これらのスキルについて、「MDS方式によるアセスメントを月20件実施」「多職種カンファレンスの進行役として月10回実施」など、具体的な実績を交えて記述すると説得力が増します。特に数字を用いることで、あなたのスキルレベルを客観的に示せるでしょう。
職務経歴欄で生活相談員としての具体的な業務内容と貢献を語る
職務経歴欄は、あなたの実務経験と成果を具体的に示す重要なセクションです。生活相談員として採用担当者の目に留まる職務経歴欄を作成するためのポイントを解説します。
勤務先の種類と特徴を明確に示す
「特別養護老人ホーム(入所者80名、平均介護度4.2)」「地域包括支援センター(担当地域人口約2万人、高齢化率28%)」のように、勤務先の種類と規模、対象者の特徴を具体的に記載します。これにより、どのような環境でどのような利用者を対象に経験を積んできたかが明確になります。施設の特色や理念についても簡潔に触れると、あなたの価値観との一致も伝わります。
担当した役割と具体的な業務を数値と共に記述する
「入退所調整(月平均15件の相談対応)」「ケアプラン作成支援(年間120件)」「家族会の企画運営(年4回、参加率85%)」など、担当業務とその規模を数値で示すことで、あなたの実績が客観的に伝わります。特に入所相談、契約業務、カンファレンス運営、苦情対応、地域連携など、生活相談員の中核業務について具体的に記述しましょう。
支援事例や成果を具体的に記載する
「認知症利用者の徘徊行動に対し、生活歴を詳細に調査して環境調整を実施し、問題行動が70%減少」「退所支援の取り組みを強化し、在宅復帰率を前年比15%向上」など、具体的な支援事例とその成果を簡潔に記載します。課題分析や支援計画、実行や評価のプロセスが示せると、問題解決能力の高さもアピールできます。また、チーム内での役割や貢献も具体的に記述し、協調性と主体性をバランスよく示しましょう。
自己PR欄で生活相談員の情熱や専門性をアピールする
自己PR欄は、あなたの人柄や価値観、仕事への姿勢を伝える大切な部分です。数字や事実だけでは伝わらない、あなたならではの強みや情熱を効果的に伝えるポイントを解説します。
生活相談員を選んだ理由と情熱を具体的に語る
「祖父の介護経験から高齢者福祉に関心を持ち、一人ひとりの尊厳を守る支援に携わりたいと生活相談員を志しました」など、生活相談員を選んだ具体的な動機や思いを簡潔に伝えましょう。抽象的な表現ではなく、実体験に基づいた理由を述べることで説得力が増します。また、「利用者本位」「自己決定の尊重」など、あなたが大切にしている福祉の理念や価値観についても触れると、仕事への姿勢が伝わります。
強みを生活相談員の専門性と結びつけて具体的に説明する
「利用者様の言葉に耳を傾け、言語化されていないニーズを汲み取る傾聴力を磨いてきました。この力を活かし、認知症利用者からも適切に情報収集できることが強みです」など、あなたの強みが生活相談員としてどのように活かされるかを具体的に説明しましょう。抽象的な表現を避け、実際の業務場面での行動や成果と結びつけると説得力が増します。
課題解決のエピソードから学びを示す
「家族間で意見が対立する困難ケースで、それぞれの思いを丁寧に聞き取り、共通する願いを見出して合意形成を図りました。この経験から、多様な価値観の尊重と中立的立場での調整の重要性を学びました」など、具体的なエピソードと、そこから得た学びを簡潔に記述します。成功体験だけでなく、困難を乗り越えた経験も、あなたの成長を示す良い材料となります。
応募先施設への貢献意欲を具体的に示す
応募先の施設理念や特色を調査し、「貴施設の『地域に開かれた施設づくり』という理念に共感し、私の地域連携の経験を活かして、地域住民との交流プログラムの充実に貢献したい」など、あなたの強みと施設の特徴を結びつけた貢献イメージを示します。具体的な提案ができると、入職後のビジョンが明確な人材として評価されるでしょう。
生活相談員の職務経歴書の書き方と例文
ここでは、生活相談員の職務経歴書の具体的な書き方と例文を紹介します。
職務概要
職務概要は、これまでの職歴の全体像を簡潔にまとめる部分です。簡潔に要点を押さえつつ、後述する職務詳細へとつながるように記載しましょう。
職務概要の例文
【職務概要】
社会福祉士の資格を活かし、社会福祉法人光明会 特別養護老人ホームひかり苑にて5年間、生活相談員として従事。入所者80名の施設において、入所相談から契約手続き、ケアプラン作成支援、家族対応まで一貫して担当。その後、医療法人健寿会 介護老人保健施設リハビリパークにて3年間、生活相談員兼入所調整担当として勤務。在宅復帰を目指す利用者100名の相談支援、多職種連携、退所支援等を担当し、在宅復帰率向上に貢献しました。
職務経歴
職務経歴では、各職場での業務内容や実績を具体的に記載します。特に数字を用いて客観的な成果を示すことが効果的です。
職務経歴の例文
□2018年4月~2023年3月 社会福祉法人光明会 特別養護老人ホームひかり苑
【業務内容】
<役職>
生活相談員
<担当業務>
1. 入所相談・契約業務
・月平均15件の入所相談対応
・入所判定会議の運営と資料作成(月1回)
・契約手続きと重要事項説明の実施(年間約30件)
2. 利用者・家族対応
・毎月のカンファレンス運営(月平均20件)
・家族会の企画・運営(年4回、参加率80%達成)
・苦情対応と改善策の提案(解決率95%)
3. 地域連携・広報活動
・地域ケア会議への参加(月1回)
・施設広報誌の編集責任者として活動(季刊、発行部数500部)
・地域住民向け介護教室の企画・実施(年6回、延べ参加者150名)
□ 2023年4月~現在 医療法人健寿会 介護老人保健施設リハビリパーク
【業務内容】
<役職>
生活相談員兼入所調整担当
<担当業務>
1. 入所調整・相談業務
・在宅や病院からの入所相談対応(月平均25件)
・入所前訪問調査の実施(月平均10件)
・空床管理と効率的な入所調整(病床稼働率98%維持)
2. 退所支援・在宅復帰支援
・退所前カンファレンスの実施(月平均15件)
・在宅サービス調整と地域のケアマネジャーとの連携
・在宅復帰率70%(前年比10%向上)の達成に貢献
3. 多職種連携
・週1回の多職種カンファレンス運営
・在宅復帰支援計画書の作成と見直し
・リハビリ職との連携強化による自立支援の推進
自己PR
自己PRでは、単なる経験の羅列ではなくあなたの価値観や強み、これまでの経験から学んだことを具体的に記載します。
自己PRの例文
【自己PR】
生活相談員として8年間の経験を通じて、「利用者一人ひとりの尊厳を守り、その人らしい生活を支援する」という理念を大切にしてきました。特に、認知症高齢者とその家族支援においては、傾聴を基本としながらも、適切な情報提供と選択肢の提示を行い、自己決定を尊重した支援を実践してきました。
私の強みは、利用者やご家族の言葉に耳を傾け、共感することで信頼関係を迅速に築く傾聴力と、多職種間の意見を調整し、円滑な連携を促進する調整力です。特別養護老人ホームでの経験では、認知症ケアの研修で学んだ「パーソン・センタード・ケア」の考え方を取り入れ、利用者の生活歴や価値観を尊重したケアプランの作成に取り組みました。その結果、ご家族からの「親の思いを理解してもらえた」という声を多くいただくことができました。
また、介護老人保健施設では、在宅復帰支援を強化するため、地域の居宅介護支援事業所や地域包括支援センターとの連携体制を構築。施設と地域をつなぐパイプ役として、定期的な情報交換会を企画し、スムーズな在宅移行の仕組みづくりに貢献しました。
貴施設の「利用者本位のケア」という理念に共感し、私のこれまでの経験と専門知識を活かして、利用者一人ひとりの意思を尊重したサービス提供と、地域に開かれた施設づくりに貢献したいと考えています。
生活相談員の職務経歴書のよくある質問

職務経歴書作成において、生活相談員特有の悩みや疑問について解説します。
経験した施設形態が複数ある場合、どのように書けば良い?
施設形態ごとに経験を分けて記載することで、幅広い視点と対応力をアピールできます。特別養護老人ホーム、デイサービス、障害者支援施設など、それぞれの施設形態ごとに、在籍期間、担当業務、利用者層の特徴、そこで得た専門知識やスキルを具体的に記載しましょう。
各施設での経験から得た異なる強みを示すことが効果的です。さまざまな経験とエピソードは、臨機応変な対応力と幅広い視野を持つ生活相談員としての強みになります。
生活相談員としての経験が浅い場合、何をアピールすれば良い?
経験年数が短くても、実習経験、ボランティア経験、資格取得に向けての学習内容、前職で培ったコミュニケーション能力や傾聴力など、生活相談員の業務に活かせるスキルや意欲を具体的にアピールしましょう。
特に、入職意欲や学ぶ姿勢を示すことが重要です。関連するスキルや経験をポジティブに結びつけましょう。
また、最新の介護保険制度や福祉制度に関する知識を自己学習で深めていることや、認知症ケアや権利擁護に関する研修に自主的に参加していることなども、学習意欲として評価されます。
非常勤(パート・アルバイト)としての経験も記載すべき?
生活相談員としての実務経験がある場合は、雇用形態に関わらず記載すべきです。非常勤であっても、担当した業務内容やそこで得た学びを具体的に記述することが重要です。
「週3日の非常勤として、主に新規利用者の受け入れ面談とケアプラン作成補助を担当。限られた勤務日数の中で効率的に業務を進めるため、多職種との情報共有の仕組みを構築しました」など、非常勤ならではの工夫や成果も積極的にアピールしましょう。
履歴書だけでは伝わらないことをアピールしよう

職務経歴書は、履歴書だけでは伝えきれないあなたの専門性や強み、実績を具体的に示す貴重な機会です。特に生活相談員は、利用者や家族との関わり方や多職種連携の方法、問題解決能力など、数字や資格だけでは表現しきれない「質」が問われる職種です。
生活相談員としての情熱や価値観、具体的な支援エピソード、困難な状況での対応力など、あなたならではの強みを具体的に記載しましょう。この記事で紹介したポイントや例文を参考に、あなたらしさを活かした説得力のある職務経歴書を作成し、理想の職場への転職を実現させてください。
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