ニートの履歴書はどのように記載する?例文や注意点を紹介

ニートの経験があると就職活動で不利にはたらく可能性があり、「履歴書はどのように記載したら良いのだろう」と悩むこともあるでしょう。ニートは誰もがなりうる可能性があり、実際にニートを経験する人もいると考えられます。

現在仕事についている就業者数は6747万人程度、ニートは93万人程度です。

出典:総務省統計局 労働調査「第1就業状態の動向1労働力人口


現在はニートであっても、いずれ働かなければならない時が訪れるでしょう。ニートは一般的な求職者と比べると、どうしても不利になります。履歴書にも工夫が必要でしょう。今回はニートの方が履歴書を書く際に注意したいポイントや、具体的な例文を紹介します。紹介するポイントを参考に、自分の持つスキルを明確にし、内定を目指しましょう。

ニートの履歴書の基本的な記載方法

ここからは履歴書の基本的な記載方法を紹介します。履歴書にはさまざまなフォーマットがあり、一般的に下記で紹介する7つの項目に分かれています。それぞれの項目に記載する内容や注意点を把握して履歴書の作成に取り組んでみましょう。

基本情報欄

履歴書の左側にあるものは基本情報欄です。住所や氏名、年齢や写真など基本的な個人情報を記載します。基本情報欄では、住所は省略せずに記載しましょう。ふりがなは履歴書のフォーマットに沿って「ひらがな」もしくは「カタカナ」で記載します。貼り付ける写真の裏には氏名を書き、落ちた際に備えるのがポイントです。電話番号とメールアドレスは連絡が取りやすいものを記載しましょう。


写真は自分で撮影(自撮り)するものでなく、写真館や証明写真でスーツを着て撮影したものを使用しましょう。私服のものや自分で取ったものは、選考で不利に傾く可能性があります。

学歴欄

学歴欄には、学校名を正式名称で記載しましょう。高校に行かずニートになったのであれば中学校の学歴のみを記載します。通信課程や高校卒業認定を取得していれば記載しましょう。



一般的に学歴は中学の卒業から記載しますが、ニートで中学以降の学歴がなければ中学の卒業年度のみを記載します。

職歴欄

現在ニートであっても過去に働いた経験があれば、職歴を記載します。なお、職歴欄は正社員だけでなく、パートやアルバイトの記載も可能です。


職歴を記載するのであれば、過去に所属した会社の正式名称や入退社の年月日を確実に記載しましょう。職歴がなければ「職歴なし」と記載するのに留めます。


学歴と職歴の記載においては、年号の記載が西暦・和暦で混在してしまうケースがまれに見られます。表記は西暦・和暦いずれかに統一し、履歴書全体にまとまりを持たせましょう。


なお、学歴と職歴の例文は下記の通りです。

学歴・職歴

学歴

2008

3

東京都立〇〇中学校 卒業

職歴

職歴なし

以上


勤務経験が少ない人はアルバイトやパートの経歴を積極的に記載しましょう。

免許・資格

免許や資格を持っていれば正式名称を記載します。取得した年月日についても正しいものを記載しましょう。もし免許や資格の取得年月日が不明であれば、各運営団体に問い合わせたりマイページで確認した方が良いです。免許や資格を書く際は、取得年月日が古いものから順に記載します。免許や資格がなければ「特になし」と記載しましょう。


また、資格を現在取得中であれば資格名の横に「取得中」と記載します。採用担当者からスキルの一つとして目に留めてもらえる可能性があるでしょう。

志望動機

志望動機は履歴書において重要な項目です。志望動機の内容は自分の強みや企業が求める人材をイメージして文章を組み立てましょう。また、自分の強みを知るには自己分析が必要です。自己分析はこれまでの経験や自分が獲得したスキルを洗い出し、整理する作業です。


自己分析は学生時代から社会人になった時期まで時系列順に行います。これまで経験した中から「私は〇〇が得意だ」「私は〇〇が苦手だ」といった、自分の特徴を掴みましょう。その上で、企業が求める人材と照らし合わせ、自分が役に立てる要素を志望動機に加えましょう。

自己PR

自己PR欄では、自分の強みや持っているスキルを記載します。自分の長所を記載するだけでなく、企業にとってメリットがある内容を意識して記載を行いましょう。ニート歴が長いと、自分の強みが見つからず悩むこともあるでしょう。自分で思いつかないときは、家族や友人に聞いてみる方法がおすすめです。「自分には良いところがない」と思っていても、人から見ると「周りを考えて行動できている」「人の話をじっくり聞ける」など強みを見出してもらえるかもしれません。


家族や友人に相談できない場合は、転職エージェントの活用も良いでしょう。転職エージェントであれば対面だけでなく、オンラインでのやりとりも可能なため、コミュニケーションが苦手であっても相談しやすいメリットがあります。

本人希望欄

本人希望欄は勤務に対して伝えておきたい要望を記載します。具体的には勤務地や勤務時間、休みなどが挙げられます。希望欄に書く内容がなくても空欄にせず「特になし」と記載しましょう。


本人希望欄は要望を多く詰め込みたくなるものですが、必要以上に記載すると自分の要望ばかり押しつけている印象を与えるおそれがあり、不採用の確率が高まります。そのため、働く上でどうしても譲れない条件のみを記載しましょう。

企業がニート歴がある人に抱く疑問や不安

ここからは企業がニートに対して抱く疑問や不安を紹介します。なかなか耳が痛い話ではあるものの、企業は利益を生み出すための人材を欲しています。選考に進む際は、企業が抱える不安や疑問を解消する準備を行いましょう。

毎日働いて体力は持つか

ニートに対して、企業側は体力面の懸念があります。働いた経験が少ないことから「毎日出社できるのだろうか」と心配される可能性があるでしょう。働くと予想以上に体力を消耗するため、帰宅してぐったりし、疲れが取れないまま翌日仕事に行けなくなったといったケースも考えられます。選考では体力があることをアピールすると良いでしょう。


具体的には「毎日散歩をしている」「ジムに通っている」などが挙げられます。また、体力と合わせて精神面も懸念要素として挙げられます。職場で人間関係に嫌なことがあったり、仕事でミスをしたりした際に「明日から来ないかもしれない」と思われる可能性が高いでしょう。履歴書や面接で継続力をアピールし、働く意思を明確に主張しましょう。

長く務めてくれるのだろうか

ニートは、長続きしないといったイメージを持たれるケースもあると予想されます。例えば、「1週間や1ヶ月間など、短い期間で仕事を辞めてしまうのではないか」と心配されることもあるでしょう。志望する企業で長く働くつもりがあれば「できる限り長く貴社に貢献したいと考えています」「定年まで勤めたいと考えています」など、長く勤める意思を明確に伝えます。

周囲とのコミュニケーションは取れるのだろうか

ニートは「コミュニケーションがうまく取れるのか」と不安視されることもあります。一括りにニートといってもさまざまな理由があるため、全員がコミュニケーションを取れないわけではありません。しかし、社会で働いた経験が少ないイメージから、コミュニケーションが難しいと捉えられるのでしょう。


コミュニケーションに問題がなければ、友人との付き合いや家族との会話について面接で言及するのも良いでしょう。例えば、「週末は友人と釣りを楽しんでいます」「家族とドライブしながら会話を楽しんでいます」など伝えると、コミュニケーションに問題がないと伝わります。また、職務経験があれば、経験と具体的なスキルをアピールすると、コミュニケーション能力を伝えられます。接客業や販売業経験があると有効です。

業務は滞りなく進められるのだろうか

ニートで働いていない期間が長いときや、職歴がないとき、仕事を滞りなく進められるかが懸念点として挙げられます。どのような仕事も経験を積む中で段取りよく進められますが、職歴がない場合は仕事が定着するまでに時間がかかるでしょう。企業は応募者が「自分は仕事ができない」と悩み、辞めていく流れを懸念しています。

対応力についての懸念点は、過去の職務経験をアピールしたり、コツコツと努力を積み重ねてきた経験をアピールしたりすることで解決できます。また、わからない業務が発生したら積極的に質問し、取り組む姿勢を見せると企業の不安を払拭できるでしょう。

ニート経験者が履歴書でPRできる要素

ここからはニート経験者が履歴書でPRできる要素を4つ紹介します。一口にニートといっても働いていない期間の過ごし方はさまざまです。今回紹介する条件にあてはまれば、PRポイントとして活用できるでしょう。

ニート期間に勉強していた

ここではニート期間中に勉強していた場合の例文を紹介します。具体的な例文は下記の通りです。

私は働いていない2年間は資格取得のために勉強をしていました。取得した資格は宅地建物取引士です。大学を卒業して就職をしようと思いましたが、自分が働きたいと思う仕事がなく、就職先を決めないまま卒業を迎えてしまいました。


しかし、大学を卒業して3ヶ月が経ったタイミングで祖母がなくなり、家を売却処分することになりました。そのとき、不動産業者に相談をしたときに、様々な選択肢を提案してくれ、私たち家族に寄り添ってくれたことから「私も宅地建物取引士として働きたい」と思い勉学に励みました。昨年無事に資格を取得したことから、この資格を貴社の業務に活かし、不動産屋や家屋にまつわる人の悩みに寄り添いサポートしていきたいと考えています。

働いていなくとも勉強をしており資格取得の実績があれば、必ず記載しましょう。資格取得の情報だけでなく、学習に取り組む中で何を学んだか、どのような経験があったかを記載すると奥行きのある文章を作成できます。

ボランティア経験を積んでいた

ニート期間にボランティアを行っていれば、下記の例文を参考にしてください。

私は働いていない1年間、ボランティアを行っていました。私が取り組んだボランティアは子どもの教育に関するもので、養護施設で暮らす子どもたちの勉強を支援する取り組みでした。過去に辛い経験を持ちながらも、けなげに勉学に励む子どもたちを見て、自分の知識を使い「もっといろんなことを教えてあげたい」と思いながら過ごした毎日は、私にとってかけがえのない日々です。子どもたちに勉強を教える中で、学んだコミュニケーションスキルや人にわかりやすく物事を伝える力を貴社で活かし、働きたいと考えています。


一口にボランティアといっても様々な形態があります。そのため、ボランティアの具体的な内容を必ず記載しましょう。また、ボランティアから何を学んだか、学んだことをどのように企業に活かせるかまでつなげると、履歴書にふさわしい文章になるでしょう。

介護を行っていた

家族の介護を行っていれば、下記の例文を参考にしてください。

私は働いていない3年の間、父親の介護をしていました。父親は5年前に病気で歩けなくなり、そこから少しずつ寝たきりの状態に至りました。当初は病院や特別養護老人ホームなどで見てもらうことも考えましたが、父親と残りの時間を過ごしたいという家族の意思から介護を決意しました。


介護は辛いことの連続でしたが、その中で忍耐力や相手の立場に立って言葉を発することを学びました。父が数ヶ月前に旅立ち落ち着いたことから、今後は貴社で相手の立場を鑑みながら業務を遂行し貢献していきたいと考えています。


介護を行っている方は、具体的な年数や家族の病状を差し支えない程度に記載します。また、介護を終え働くに至った理由や介護の対象者の状態も合わせて記載します。介護においては引き続き支援が必要だと業務に支障をきたすのではないかと考え、採用を見送られてしまう可能性もあります。


また、介護をしている人はそもそもニートとして捉えられないケースもあるでしょう。介護という立派な役割を担っていることに誇りを持って履歴書の作成や選考へと進みましょう。

療養していた

何らかの理由で療養していた人は、下記の例文を参考にしてください。

私は働いていない2年の間、内臓系の病気のため療養していました。前職で働く中で突如病気が発覚し安静が求められたため、退職を決意しました。療養する中で調子が良い日もあれば悪い日もあり、心が何度も折れてしまいそうになりましたが、いつか社会に復帰しようとの希望を抱き、無事に完治に至りました。


療養を続ける中で、人の優しさに触れ、助けてもらうといった機会が非常に多かったように思います。完治したいま、次はお世話になった人だけでなく、様々な人のために貢献したいと考えております。なお、病気においては完治しており業務に支障をきたしません。

療養していた場合、差し支えない程度に病状を記載します。また、完治していればその旨を必ず記載し、引き続き通院の必要がある人は、本人希望欄に通院の頻度を記載しましょう。療養であれば企業は「病気がちになりやすいものではないか」と懸念します。そのため、履歴書においては「業務に支障をきたしません」と文言を添えると採用担当者にも安心してもらえるでしょう。

自分に適した仕事を探していた

自分に適した仕事が見つからずニートとして過ごしていた期間があれば、下記の例文を参考にしてください。

私は高校を卒業してから、3年ほど無職の期間がありました。原因としては高校卒業時に自分の進路をうまく決められず、迷っているうちに3年が経過してしまいました。しかし、3年間を過ごす中で、友人の働き方や両親の働き方を見て、自分はお客様とかかわる仕事が向いているかもしれないと考え、貴社の選考に応募いたしました。


普段家族や友人が自宅にいるときに、私は料理を振る舞い笑顔でその食事をみんなが楽しんでくれるのが何よりも幸せです。人のために何かをするといった気持ちを貴社でも活かし、お客様に満足できるサービスを提供していきたいと考えています。


自分にあった仕事が見つからないと記載すると「仕事を選びすぎているのでは」と懸念されます。そのため3年間、仕事を見つけるためにどのように過ごしていたかを明確に記載しましょう。空白の3年間の中で何を学び得たかを記載すると、意味のある期間として捉えられます。

ニート経験者が履歴書を書く際の注意点

ここではニート経験者が履歴書を書くときに注意したい4つの注意点を紹介します。ニートの時期があると職歴や学歴が少なくなるため、何か追加したい気持ちになりますが、嘘や水増しは避けましょう。

嘘は記載しない

ニート歴があるからといって嘘の経歴を記載すると、採用担当者に不信感を持たれたり、内定を取り消しになったりする可能性があります。例えば、職歴がないにもかかわらず、アルバイトをした経験があると記載すると、書面ではやり過ごせたとしても面接のやりとりの中で嘘がばれてしまう可能性があるでしょう。働いている期間がなければ「職歴なし」と記載し、嘘は避けましょう。


なお、職歴を詐称すると、雇用保険や年金などの履歴からばれてしまう可能性があります。また、大手企業や金融機関などでは入社する人の調査を行うため、そのタイミングで嘘が発覚するケースもあります。嘘をつくといずれかのタイミングでばれてしまうため、正しい情報のみを記載しましょう。

空白期間は理由を記載する

ニートはしばしば空白期間とも呼ばれます。この空白期間に取り組んだことがあれば、積極的に記載しましょう。具体的な内容としては、勉強やボランティア、趣味などが挙げられます。


何もしていませんでしたというよりも、何か1つでも要素がある方が好印象を与えられます。取り組んだことがあるといっても、ギャンブルや投資などの記載は控えましょう。ギャンブルや投資について真剣に向き合っていたとしても、一般的にはあまり良い印象を与えません。

職歴の水増しはNG

履歴書において職歴の水増しは厳禁です。先述した通り、職歴の情報は雇用保険や年金など、公的機関から割り出せるため、いずればれてしまいます。万が一、職歴を思い出せなければ、誤った情報を記載するのではなく、素直にわかる情報のみを記載します。例えば、雇用されていた期間が不明瞭であれば、会社名のみ記載し、勤務歴は「数年程度」と情報を記載しましょう。


過去に正社員で働いていれば、公的機関の情報で職歴を確認できる可能性もあります。社会保険の支払いや銀行口座の給与振り込み、ハローワークの登録などからも職歴を確認できるため作成時にチェックしましょう。

履歴書は企業ごとに書き分ける

就職活動においては、複数の企業に応募することもあるでしょう。その際は履歴書を企業ごとに必ず書き分けます。同じ履歴書を複数箇所に出すと業界や業種によってはミスマッチが発生し、違和感のある履歴書に捉えられます。


志望動機や自己PRなどは、業界や業種の特色に合わせて記載を行いましょう。基本情報についてはどの履歴書も同様の内容で問題ありません。変化をつけるなら、履歴書の右側にある志望動機や自己PR、本人希望欄が対象です。

ニートを卒業する履歴書の志望動機例文を紹介

ここからはニートを卒業するために、内定を目指す志望動機の例文を紹介します。目指す業界や職種にあわせて例文を参考にしてください。

志望動機の例文

ここからは業種ごとの志望動機例文を紹介します。自分が希望する業種のものをアレンジして活用してください。

営業系

営業職の例文は下記の通りです。今回は営業職未経験と仮定して解説します。

私は貴社の業務において営業職を志望します。私は以前貴社のサービスを利用した際に営業担当者の方にとても丁寧にサポートしてもらえました。初めて貴社の商品を家庭で導入するにあたり予算や設置方法などに不安を抱えていましたが、営業担当者の方が具体的な見積もりを出した上で、支払いプランや設置に関して自宅で気をつけたいポイントを丁寧に説明してくれました。さらに、商品購入から数年が経ちますが、いまもアフターフォローで通ってくださいます。

営業職というと一見押しが強いイメージがありましたが、貴社の営業担当者の方のかかわり方を見て営業職に対して強い憧れを抱きました。私も貴社においてお客様の立場に立って商品を提供し、サポートしていけるよう尽力していきたいと考えています。


営業職においては、どのような点に惹かれたか、どのような姿勢で営業活動を行っていきたいかなどを意識しましょう。営業職が未経験の人は自分の実績を示せないため、過去にかかわった営業担当者とのやり取りを記載すると文章を作り込みやすいでしょう。

事務系

事務職の例文は下記の通りです。今回は未経験者を想定して解説します。

私はコツコツ物事に取り組むことが得意なので事務職を希望します。学生時代から会計や書紀など、細々とした情報を取りまとめることを得意としています。また、アルバイト時代には発注を担当しており、毎日商品の在庫数を確認し適切な発注割引を行っておりました。毎日コツコツと積み重ねる力を活用し、貴社の事務職において力を発揮したいと考えています。求人の業務内容にありました受発注管理や消耗品管理、請求管理などを着実に進めていきたいと考えています。


事務職においては、ルーティンワークをこなすことが得意か、なぜ事務職を志望しているか、自分の強みを事務職にどのように活かせるかなどを意識しましょう。


事務職は基本的にルーティンワークが多い傾向があります。そのため、臨機応変に対応できるといった長所よりはコツコツ積み重ねられるといった長所をアピールすると良いでしょう。

製造系

製造業の例文は下記の通りです。未経験のパターンを紹介しています。

私はものづくりに興味を持ち製造業である貴社を志望しました。たまたまメディアで貴社の工場見学の特集を見かけた際、従業員の方が商品に対して真剣な眼差しで向き合っておられ「お客様に対してより良いものを提供したい」といったコメントをしておられるのを見て感銘を受けました。


それまでものづくりは同じものを淡々と作るといったイメージを抱いていましたが、一つ一つの商品に製造者の気持ちが入っていると思い感動し、また私も業務に携わりたいと考え志望いたしました。未経験ではありますがお客様に確実に商品を届けるという気持ちを持ち業務に携わります。


製造業については、製造業の特性を理解している旨を伝えるとともに、製造業の中でも応募先企業ならではのポイントを加える意識を持ちましょう。


製造業においてはルーティンワークがあり、決められたものを進めるといった風潮が強くあるため、業界ならではの特徴を理解している旨を記載します。さらに、数ある製造業の仕事の中でもなぜ応募先を選んだかを明記しましょう。

販売系

販売職の例文は下記の通りです。

私は学生時代から貴社のブランドの商品を愛用しています。貴社のブランドコンセプトである「自由におしゃれを楽しもう」というフレーズがとても気に入っており、お小遣いを貯めてはさまざまな洋服を購入していました。


スタッフの方の接客もとても素晴らしく、私にいつも自分では挑戦できないようなコーディネートを提案してくれ新たな自分を発見するきっかけを与えてくださいました。今後は私が貴社でスタッフとして働き、お客様により自由におしゃれを楽しんでいただけるよう、またそれぞれに似合うアイテムを提案できるよう精進してまいります。

販売職については、サービスの使用経験があればエピソードを盛り込み、なぜそのブランドの販売職を選ぶのか記載しましょう。販売職としてどのように活躍したいかまで伝えられると、印象に残りやすい志望動機になります。


一口に販売職といっても雑貨やアパレル家電など様々なジャンルに分かれます。数ある企業の中でなぜ応募先を選んだかを明記すると説得力が高まるでしょう。

公共サービス系

公務員を始めとした公共サービス系の例文は下記の通りです。

私はこちらの職種自体未経験ではありますが、過去に自治体のボランティアに参加した経験から志望いたしました。3年前に私は、台風の水害から浸水してしまった家庭の清掃や利用できるサービスの案内を担当させていただきました。その中でともに働いた自治体の支援員の方が、被災者に対して真摯に向き合っておられたのを見て、私も皆さんと一緒に働きたいと思い、この仕事を志望しました。民間企業では得られない地域の方とのつながりを大切にしながら業務に励みたいと思っています。

公共サービス系では、なぜ民間企業でなく公共サービス系なのか、どのように役立ちたいと考えるのかを意識しましょう。


公共サービス系は主に公務員が挙げられます。そのため、地方に根付いたや地域に密着したなどのキーワードを含めると親和性が高い履歴書作成が叶うでしょう。公務員だからこそ民間企業との違いを意識した履歴書の書き分けが大切です。

IT系

プログラマーやエンジニアなどIT系の例文は下記の通りです。

私は人々の生活を便利にするシステムを取り扱う貴社に貢献したいと思い貴社を志望しました。貴社のサービスは若年層から高齢者まで年代を問わず親しまれるツールで、多くの人の生活を豊かにしています。貴社の商品に携わることで私も社会に貢献できるのではと考えております。独学で培ったプログラミングスキルを活かし、実践でより力を高めながら貢献していきたいと考えております。

IT系では、IT系の中でもどの職種を希望するかを明確にして、なぜ数多くのIT企業の中で応募先を選んだかを記載しましょう。


近年、IT系の職種は増えており業務内容は様々です。一口にプログラマーといっても扱う言語が異なったり扱うサービスによって業務内容が大きく異なったりします。そのため、どのような業務を志望しているか、なぜその企業を選んだかを明確にしましょう。

介護・福祉系

介護福祉分野の例文は下記の通りです。

私は祖母が通うデイサービスの担当者の方を見て介護福祉業界を志望しました。祖母は今年92歳で昼間はデイサービスに通っているのですが、いつも帰ってくる際は「〇〇さんと今日も話せて良かった」「〇〇さんがすごくよくしてくれる」と喜んでいます。


実際に担当者の方はとても物腰が柔らかく、耳が聞こえづらい祖母に対して丁寧に言葉を選びながら話しかけてくださっています。また、家族に対してもフレンドリーに話しかけてくださり「▼▼(祖母)さんはとても素敵な人ですね」といってもらえ、私たち家族は嬉しい気持ちになっています。


実際にかかわった介護福祉士の方の働き方や姿勢を見て、私も祖母のような高齢者の方のサポートを行いたいと思い志望しました。貴社においては資格取得を目指しながら業務に励めると聞き、早く戦力になれるよう計算を積んでまいります。

介護福祉分野では、なぜ介護福祉協会を選択したのか、介護福祉業界の仕事を理解した上で志望しているのかなどを意識しましょう。


介護福祉業界は高齢者を支援するやりがいのある仕事ですが、なかなかなり手が少ない現状も抱えています。介護福祉業界の特性を理解した上で志望している旨を伝えましょう。

ニートを卒業する履歴書の自己PR例文を紹介

ここからは、ニート卒業を目指し履歴書で活用できる自己PR文を紹介します。万が一、自己PRに使う長所が見つからない場合は、周りの人に聞いてみるのも良いでしょう。

継続力がある人

継続力をアピールする例文は、下記の通りです。

私は継続力があると自負しております。中学生の頃からこれまで毎日家族のお弁当作りを継続して行ってきました。もともとは母が入院し、自宅を離れていたことがきっかけでしたが、父や妹弟が私の作るお弁当を喜んで食べてくれる姿を見て10年以上作り続けています。ここ数年私は働いている期間がありませんが、お弁当作りは毎日行い家族を送り出してきました。このように毎日継続して人のために何かをすることを私は得意としています。コツコツと継続する力を貴社の業務においても役立てていきたいと考えています。

ポイントとしては下記が挙げられます。

・どれくらいの期間継続したか

・何を継続したか

・継続したことで何を得られたか


具体的な事例をもとに記載すると面接時もスムーズに話せるでしょう。

コミュニケーション能力がある人

コミュニケーション能力をアピールする例文は下記の通りです。

私はコミュニケーション能力があると自負しております。もともと人と会話をすることが好きで、初対面の方にも積極的に声をかけていました。しかし、人と会話をする中で、闇雲に声をかけるのではなく、相手が話したいことを引き出し、相手が困っていることを察することが必要と気づきました。


それからは自分がただ話すだけでなく、相手の反応を見て質問をしたり「いま悩みごとがある?」と問いかけたりするようになりました。その結果、これまでの友人との仲が深まり、最近では「話を聞いてもらえると安心する。ありがとう。」といってもらう機会が増えました。この相手が話したい内容を汲み取り、聞き出す力を業務においても発揮し、お客様のニーズを捉える際に役立てたいと考えています。

ポイントとしては、誰に対してコミュニケーション能力があると自覚したか、どのようなコミュニケーションを取れるのか、コミュニケーション能力を企業でどのように活かせるのかなどを意識しましょう。


コミュニケーション能力は多くの人がアピールする要素ですが、自分の体験に落とし込んで記載することが必要です。

忍耐強い人

忍耐調査をアピールする例文は下記の通りです。

私は忍耐強さがあると自負しています。過去に飲食店でアルバイトをした経験があるのですが、その店舗にはクレーマーと呼ばれている困ったお客さんが常連客として来店していました。注文する際に無理なものを依頼し、ひんぱんに従業員を呼び、あまり必要のない会話をするため、できる限り他の従業員は避けようとしていました。しかし、私はそのお客様が店舗に来てくれるからには何らかの理由があると考え、オーダーの際は丁寧に聞き取りを行い、また話しかけられた際は快く返事をするように努めました。するとお客さんは「君はよく私の話を聞いてくれる。この店の料理は本当に気に入っているんだ」といって嬉しそうに話してくれるようになりました。


その頃から無理なオーダーは減り、お客様から必要に声をかけられる機会も激減しました。そして次第にその常連さんとの会話を楽しめるようにもなりました。はじめこそ無理な注文を伝えるお客様に辟易していましたが、忍耐強くかかわりを持つ中でコミュニケーションが取れるようになりました。粘り強く人や物事とかかわるこの強みを活用し、貴社の業務に貢献していきたいと考えています。

ポイントとしては、具体的なストーリーを記載しましょう。何が辛かったか何を耐える必要があったか、忍耐力を企業でどのように活かせるのかなども盛り込めるとよりよい志望動機になります。


忍耐力についてはより業務に近しい例の方が履歴書に記載するものとしてふさわしいでしょう。


人の気持ちを察知できる人

コミュニケーション能力ではなく、人の気持ちを察知できるという強みの例文は下記の通りです。

私は人の気持ちを察知できると自負しています。働いていない間、児童養護施設で子どものお世話をするボランティアを行っていました。やはり特殊な家庭環境にあった子どもたちのため、自分の意見を発することができず、黙り込み悲しそうな顔をしている子どもが多く見られました。


そのような子どもたちに対して目線のやり場や表情から、「いまはあのおもちゃで遊びたい」「他のお友達と嫌なことがあったんだな」と気持ちを察知し、代弁する取り組みを行いました。すると子どもたちは少しずつ私に声をかけてくれるようになり、これまで自分の気持ちを発さなかった子どもたちが「今日は〇〇で遊んでみるね」と伝えてくれるようになってきました。人の動きや何気ない仕草から気持ちを察知して行動に移せる力を活かし、貴社の業務に貢献していきたいです。

ポイントとしては、気持ちを察した上でどのように行動できるのか、気持ちを察することが企業活動においてどのように役立つのかなどを意識しましょう。


気持ちを察するだけでなく、具体的な行動に落とし込める点が強みとして記載する際のポイントです。


パソコンスキルがある人

どの職場でも求められる、パソコンスキルをアピールする例文は下記の通りです。

私はパソコンスキルがあると自負しています。働いていない期間、自宅でパソコンを一から組み立てたりプログラミングのスキル習得を目指して学んだりしていました。


きっかけは自分が好んで使っていたアプリのサービス利用が終了になったことでした。利便性の良いアプリが終了になり、同様のアプリを自分でも作ってみたいと考え、アプリ開発のためにプログラミングを学び、少しずつアプリ開発をできるようになってきました。またアプリ開発をする中で、パソコンを組み立てることにも興味を持ち、非常に繊細なパソコンの部品を一つ一つ組み立てて完成させました。パソコンの基本的なスキルはもちろん、貴社で扱うECサイト周りの知識もあるため、貢献できると考えております。

ポイントとしては、パソコンスキルがどの程度あるのかパソコンを使って何ができるのか、パソコンスキルを用いて企業でどのように貢献できるかなどを明確にしましょう。


パソコンスキルは業界業種を問わず多くの企業が求めるものです。そのため、人よりも特化した情報があれば具体的に記載しましょう。

ニートを卒業して内定を目指そう

ニート歴がある方の中には、履歴書に記載する学歴や職歴で悩み、就職を諦めてしまう方も見られます。しかし、ニートであっても過去の経験や強みがあればそれらを元に履歴書の作成が可能です。


また、自分では強みや特技がないと考えていても客観的に見ると自分では気づきもしなかった武器を持っていた、といったこともあります。ニート歴があるからといって自信を失わず、自己分析を行った上で履歴書作成を行いましょう。


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