【例文あり】履歴書の「ガクチカ」について書き方とポイントを紹介!ガクチカがない時の対処法も

学生の就職活動では、その人の人となりや価値観を象徴するものとして、いわゆる「ガクチカ」が重要視されるケースが増えています。ガクチカとは、端的にいえば「学生時代に力をいれたもの」のことであり、企業にとっては候補者の考え方を知るうえで重要なポイントです。

今回は、履歴書にガクチカを書くときのポイントや手順について、ガクチカが重視される理由も踏まえながら解説します。また、ガクチカのパターン別の文例も具体的に見ていきましょう。



ガクチカとは?

新卒採用の選考では、「ガクチカ」について尋ねられることが多いです。ガクチカは履歴書を作成するうえでも大切な要素となるため、正しい意味やとらえ方を把握しておく必要があります。

まずはガクチカの基本的な意味について確認しておきましょう。

ガクチカの意味

ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」の略語です。新卒者の就職活動では、多くの企業で問われる項目であることから、学生生活で自然と耳にする機会もあるでしょう。


採用選考でガクチカが問われるのには、候補者の自発性を把握するという意図があります。学生生活を通して主体的にどのような取り組みを行い、どのような経験を得られたのかを確認することで、候補者のさまざまな資質を見極めるのが目的です。


自己PRとの違い

ガクチカと似た用語に、「自己PR」があります。自己PRも自身の特長を伝えるという点は共通していますが、どちらかといえば本人の能力や強みにフォーカスするという側面があります。


具体的には、「このような強みがあります」「○○のスキルを持っています」といったものが自己PRです。それに対して、ガクチカは学生時代の経験に関するエピソードをメインとなります。


「○○に取り組みました」「○○のプロセスで問題を解決しました」など、プロセスを中心に伝えるのが特徴です。

履歴書でガクチカが求められる理由

ガクチカについてまとめる際には、企業がガクチカを重視する理由について知っておく必要があります。ここでは、履歴書でガクチカの記載を求められる理由を5つに分けて見ていきましょう。

応募者の人柄を判断するため

新卒採用と比べて、中途採用でガクチカが問われるケースはそれほど多くありません。理由は、候補者の社会人経験を通じて、おおまかな人となりを把握することができるためです。

一方、学生には社会人経験がないため、企業としては学生時代に力を入れたことから人柄を把握したいという考えがあるのです。たとえば、学生生活を通じてどのような行動力を発揮したか、どのように周囲との関係性を築けたかなどを聞き、候補者の人となりを知ることを目的としています。


課題解決力を見定めるため

企業がガクチカを聞く目的の一つとして、課題解決力の見極めが挙げられます。どのような課題に直面し、そこからどのように解決へ導いていったのかを知ることで、社会人としてのポテンシャルを見定めたいという考えがあるのです。

ガクチカでは、候補者がどのような経験をしたか以上に、それによって何を学んだかが見られています。単に華々しい経験をしていることよりも、自ら課題を発見して改善や解消につなげていく力が重視されているといえるでしょう。

課題解決のエピソードを準備する際には、解決に至った流れをきちんと整理し、理路整然と話せるように準備しましょう。


コミュニケーション能力を測るため

ガクチカでは、自分自身の経験に客観性を持たせ、相手にわかりやすいように伝える力も問われます。単なる主観的な感想とは異なり、自分の実績や成果の根拠も盛り込みながら、相手を納得させるように構成しなければなりません。

企業から見れば、候補者のコミュニケーション能力を測る機会にもなっているといえるでしょう。より具体的にいえば、「伝える能力」や「聞き手の立場を考えられる想像力」などが問われているとも言えるでしょう。

また、エピソードに矛盾や飛躍がなく、順序立てて丁寧に構成されているかどうかを確認すれば、論理的な思考力を測ることも可能です。論理的思考力は仕事の段取りやプランニング、周囲との関係性構築といった幅広いシーンで問われるため、特に重視されやすい要素の一つです。


企業が求める人物像であるかを見極めるため

企業にとって、ガクチカは候補者が自社の社風や理念にマッチしているかどうかを見極めるポイントにもなります。具体的なエピソードを聞けば、候補者がどのような価値観を持っているのかを端的につかむことができるので、カルチャーマッチしているかどうかを判断しやすいでしょう。

つまり、同じ経験であっても、応募する企業によって印象が異なる場合があるということです。そのため、ガクチカをまとめるうえでは、応募先の経営理念や事業の方向性などを事前にチェックしておくことが重要となります。

どのような人材が求められているかを理解したうえで構成することで、より効果的な切り口を見つけられます。


志望の強さを確認するため

企業によっては、ガクチカを通じて候補者の志望度を測ることもあります。ガクチカには、候補者がどのくらいの真剣度で臨んでいるのかが自然と反映されるため、企業としては志望の強さを確かめやすい面があるのです。

きちんと話の筋を整えたエピソードからは、丁寧に構成や文章を練りこんでいる様子が伝わるため、入社への意欲も自然とアピールしやすいといえます。反対に、エピソードのテーマ自体は目を引くものであっても、話の流れが十分に練られていない場合は、志望度が低いとみなされてしまう可能性もあるでしょう。

じっくりと構成の組み立てや文章表現の見直しが行えるように、早めに準備を進めておくことが肝心です。


ガクチカをまとめる時のポイントと注意点

ガクチカをまとめる際には、企業がどのような視点を持っているのかを踏まえて、基本的なポイントを外さないように心がけることが大切です。ここでは、ガクチカでおさえておきたいポイントと注意点について解説します。

エピソードに説得力を持たせる

ガクチカで重要となるのは、エピソードの具体性と説得力です。自身の「力を入れた事柄」といっても、企業からは単に華々しいエピソードが求められているわけではありません。

何をどのように考え、なぜそのような行動に至ったのか、どのように課題を乗り越えたのかなどの情報が求められているのです。たとえば、「サークルの部長として部をまとめた」というエピソードを語るのであれば、どのような状況でどのように課題に向き合ったのか、部長としての経験を通じて何を学んだのかを具体的に盛り込むことが大切です。

また、話に説得力を持たせるには、根拠や理由を明確に伝えるのもポイントとなります。ただ結論を伝えるのではなく、数字や事実に基づく根拠を示しながら話すことで、エピソードの説得力が高まります。


自分の言葉で書くことを心がける

採用する企業側にとって、ガクチカは候補者の人となりや価値観が反映されているかどうかが重要なポイントとなります。たとえ立派なエピソードであっても、その人らしい言葉や表現で伝えられなければ、どこか借り物のような印象を与えてしまうものです。

エピソードの質や論理性は確かに大切な要素となりますが、同時に人柄が適切に伝わるよう、自分の言葉で書くことも心がけましょう。また、客観的な視点でチェックするために、書いたものを周りの人に見てもらうことも大切です。

自分のことをよく知っている人に見てもらえば、言い回しの不自然さなどに気づいてもらえる確率が高まります。


面接時の質問を想定しておく

履歴書に書いたガクチカは、面接時に質問されるものとして考えておく必要があります。面接では履歴書以上に深く掘り下げられる可能性が高いため、想定される質問と回答の内容はあらかじめ考えておくとよいでしょう。

また、面接は履歴書の作成時から一定の期間が経過したころに行われるため、事実関係などに矛盾が生じていないかをチェックすることも大切です。時間を置いても問題なく話せるようにするためには、時系列などを正確に振り返りながらエピソードを記述する必要があります。

面接時の受け答えを想定するうえでは、状況に応じて短くまとめて話すこともできるように、全体の流れを整理しておくとよいでしょう。


一貫性を持たせた伝え方を意識する

履歴書にガクチカを記載する際には、エントリーシートなどのその他の提出書類と内容の一貫性を持たせることが大切です。たとえば、何度もガクチカの推敲を重ねるうちに、当初とは内容や表現が大きく異なり、他の提出書類と食い違いが生じてしまうというケースも考えられます。

ガクチカが仕上がったタイミングで、もう一度その他の提出書類と照らし合わせ、矛盾がないかをチェックするとよいでしょう。また、話の内容についても、当然ながら一貫性を持たせることが重要です。

序盤でフットワークの軽さについてアピールしているにもかかわらず、途中で粘り強さを強調する内容になっているなど、話の方向性にブレが生じれば、何を伝えたいのかがあいまいになってしまいます。エピソードの軸を固めたら、全体の流れはそこから逸脱しないように考えていくことが大切です。


社会人としてどう活かせるかを伝える

採用選考での効果を考えるうえでは、ガクチカの内容が社会人としての働き方につながるかどうかも意識しておくことが大切です。採用担当者は、単に学生時代の話を聞いたいわけではなく、当然ながら自社でどのように活躍してもらえるかを見定めています。

そのため、ガクチカで得た学びや経験が、社会人としてどのように活かされていくのかも想定しながら構成を考えることが肝心です。また、ガクチカを志望動機にうまく結び付けられると、学生時代の経験から志望までのプロセスに一貫性が生まれます。

応募企業に応じて、エピソードの切り口や組み立てを調整しながら、最適な表現方法を検討しましょう。


履歴書のガクチカ書き方6ステップ

ガクチカを履歴書に書く際は、いきなり完成を目指すのではなく、丁寧にプロセスを踏まえながら内容を固めていくほうがクオリティを向上させやすいです。ここでは、ガクチカを書く手順として、6つのステップについて解説します。


1.題材を書き出す

ガクチカを書くときは、まずエピソードの核となる題材を整理する必要があります。一般的には、アルバイト・サークル・ゼミ・ボランティア活動・留学などが挙げられるでしょう。

題材そのものは多少ありきたりなものでも、問題ないといえます。社会人経験のない学生の応募者に対し、採用担当者としても特別な経験を求めているわけではないからです。

むしろ、採用担当者が知りたいのは、応募者が自らの経験によって何を学び、社会人としてどのように活かしていくのかといった点にあるでしょう。題材を選ぶときは自分の言葉で一番書きやすいものを選ぶことが大切です。


2.テーマ(切り口)を決める

題材を決めたら、次にどのような切り口で書くのかを考えてみましょう。同じエピソードでも、話題の捉え方次第で伝わる印象は違ってくるものです。

また、先にテーマを決めておくほうが文章に一貫性が生まれ、説得力のある内容になるはずです。実際に文章を書き始める前に、テーマの選定には時間をかけてみましょう。

そして、伝わりやすい文章として仕上げるには、複数のエピソードを書こうとするよりも、1つのエピソードを深く掘り下げることが大事です。テーマとして決めたものに対して、じっくりと考えてみましょう。


3.課題について整理する

どんなに魅力的な題材やテーマを選んだとしても、単に事実を羅列するだけでは読み手に内容が伝わりづらくなってしまいます。経験したことをそのまま書くのではなく、どのような課題にぶつかり、乗り越えていったのかを丁寧にまとめてみましょう。

挫折しそうになった部分や、周囲と協力をしながら困難を乗り越えたことなど、プロセスを詳しく書いていくことが大事です。丁寧にエピソードを拾っていけば、自然と自らの言葉で書きやすくなります。

4.どのように乗り越えたかを書く

課題にぶつかったときに、どのように対応したかという点は、採用担当者としても関心が高い部分だといえます。なぜなら、社会人として仕事に取り組んでいく際は、多くの課題に直面することもめずらしくないからです。

自らの解決方法を見つけ出し、果敢に挑戦していくエピソードは、プラスの印象を与えることが期待できます。取り組んだ結果の良し悪しに関わらず、どのように考えて行動したのかを文章としてまとめてみましょう。


5.経験を通じて得られたものを書く

ガクチカの経験を通じて得られたものについても、しっかりと書いておきましょう。特に自分自身の成長につながった部分や、学んだことなどは丁寧に書くことが大事です。

経験によって得られたものを掘り下げて考えることで、社会人として仕事に活かせる部分を書くときもまとめやすくなるでしょう。周囲の反応や評価などに加えて、自ら感じたことなどを中心に文章を組み立ててみてください。


6.社会人として活かせる部分をまとめる

ガクチカの経験は最終的に、社会人としてどのように活かしていくかという点に結びつける必要があります。ガクチカと志望動機に一貫性を持たせることで、説得力のある文章に仕上げられるでしょう。


しっかりとアピールする文章を書くには、応募先の企業が求めている人材像を念頭に置いておくことが大切です。応募先の業種や職種によって、同じ経験でも活かせる部分は違ってくるため、十分に時間をかけてリサーチを行いましょう。


ガクチカの書き方にはコツがある

ガクチカについて、どのようにまとめればよいか悩むときほど、基本的な手順に沿って進めていくことが大切です。ガクチカを書くときのコツとして、次のものが挙げられます。


ガクチカを書くときのコツ

・結論から先に伝える

・差別化しやすいテーマを選ぶ

・プロセスを丁寧に書く

・経験を通じて得たことを必ず書く

各ポイントを解説します。

結論から先に伝える

ガクチカを上手にまとめるコツとして、結論から先に述べることが大切です。どんなに貴重な経験をしていたとしても、長々と文章を書いてしまっては、採用担当者に想いが伝わりづらくなるでしょう。

文章の構成として結論から書き始め、動機・目標・課題への対応・得られた結果・そこから学んだこと・仕事に活かせる部分といった順にエピソードを組み立てていけば、スッキリとした文章になりやすいといえます。また、書き上げた文章は必ず読み返して、前後の流れに矛盾がないかをチェックしてみましょう。

差別化しやすいテーマを選ぶ

ガクチカを書くときに意識しておきたい点として、自分の言葉で語れるエピソードを選ぶことが挙げられます。ガクチカは別にエピソードの華々しさを競うものではなく、自分自身の人柄を伝えることに目的があります。

そのため、他の人と同じようなエピソードしかなかったとしても、自らの考えや感じたことを明確に書くことで、差別化を行いやすくなります。自分らしさや長所をしっかりと伝えられるテーマを選んでみましょう。

プロセスを丁寧に書く

ガクチカは自らの経験を書くものですが、5W1Hを意識して文章を組み立てていく必要があります。自分自身は分かっている話であっても、読み手とすれば初めて目にする話である点を忘れてはいけません。

読み手にきちんと内容が伝わるように、プロセスを丁寧に書いていくことを心がけてみましょう。書き上げたものは周りの人に読んでもらうなどして、しっかり内容が理解できる文章となっているかをチェックしてみてください

経験を通じて得たことを必ず書く

ガクチカは学生時代の経験を通じて、自ら学んだことを伝えるのが目的です。そのため、自分自身の経験を書くのはもちろんですが、社会人としてガクチカを通じて得られた経験をどのように活かせるのかも伝えるように書きましょう。

応募先の企業が求める人材像や事業内容、職種などを考慮したうえで、文章を組み立てていくことが大事です。採用担当者を納得させる文章を書くには、事前のリサーチに十分な時間をかけておきましょう。


履歴書でガクチカを書くときの文例を紹介

ガクチカを書く際は、テーマごとに考えていく必要があります。ここでは、各テーマにおける文例を紹介します。

アルバイトの文例

アルバイトの経験がある場合、ガクチカのエピソードとして書いてみるのも1つの方法です。応募先の企業の業務に関連したアルバイト経験であれば、文章に一貫性を持たせやすくなり、説得力のある内容を伝えられるでしょう。

例文

私は学生時代に、新聞配達のアルバイトに力を入れていました。初めは早起きを身につけるために役立てばいいと考えていたのですが、普段何気なく目にしている新聞が、どのような形で各家庭に配られているのかを知りました。


住んだことがない土地で、ミスなく新聞を配達するために道順を覚えるのに苦労しましたが、私が担当するエリアのことを深く知るきっかけにもなり、どのような会社やお店があるのかも関心を抱くようになりました。


貴社を志望した理由は、新聞の配達先のお客様を通じて、業界のことを知る機会が得られたからです。今までは別の業界での就職活動を検討しておりましたが、お客様のお話をうかがうたびに興味が湧き、自分でも図書館などで調べるようになって、強い関心を抱くようになりました。

サークル活動の文例

サークル活動をガクチカとして挙げるメリットは、周囲と協力をしながら取り組んできた姿勢をアピールできる点が挙げられます。協調性の高さは、社会人として仕事に取り組んでいくうえでも大事な要素となるため、よいアピールポイントになるでしょう。

例文

私は学生時代にテニスサークルに所属しており、新入生の勧誘に力を入れていました。当時は所属しているメンバーが数名しかおらず、今後の運営のことを考えて新たな仲間を増やしたいと思ったからです。


しかし、新入生を受け入れる準備を整えようとしていたタイミングで、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、サークル活動そのものがしばらく行えない状態となりました。


私はチャットツールやビデオ通話などを通じて、新入生とのコミュニケーションを図ることを継続し、サークル活動のことだけでなく、大学生活の不安や悩みなどの相談にも乗っておりました。事態が落ち着いてから、結果として新たに加入した部員は誰一人辞めることなく、サークル活動を継続できたことは貴重な経験となりました。社会人として今後活動していく立場においても、人と人とのコミュニケーションを何よりも重視していきたいと考えております。

学業やゼミなどの文例

学生として力を入れたことを書く場合、学業やゼミでの取り組みのことをまとめてみるのもよいでしょう。学生として立場を忘れず、しっかりと学んできたことをアピールすれば、採用担当者に対して説得力のあるエピソードを伝えられるはずです。


例文

私は大学1・2年生の頃は、毎日のように出席し、単位の取得に力をいれました。なぜなら、大学3年生になったときに就職活動を見据えて、以前から気になっていた業界のアルバイト経験に時間を使いたかったからです。


そのため、大学入学後の2年間で卒業に必要なほとんどの単位を取得する計画を綿密に立て、実行しました。難しい講義については大学の先輩や友人などの協力を得ながら、途中で投げ出さずに取り組みました。


その甲斐あって2年間で多くの単位が取得でき、卒業するまでの期間は大学以外の場所での経験に時間を充てることができ、とても有意義な学生生活を送れたと感じています。

ボランティア活動の文例

学生時代に力を入れたものの1つとして、ボランティア活動の経験を挙げてみるのもよいでしょう。一口にボランティア活動といっても、さまざまなものがあるので、他の応募者との差別化を図りやすいテーマを設定できる可能性があります。

ボランティアに関心を抱いたきっかけや経験を通じて得られたことなどをまとめてみましょう。


例文

私は大学で心理学を専攻しており、子どもたちの心の動きの変化に以前から関心がありました。大学で学ぶ傍ら、実際の現場で何が起こっているのかを知りたいと思い、大学2年生のときに小学校の学童保育でボランティアスタッフとして活動しました。


さまざまな学年の子どもたちがいるなか、児童一人ひとりと向き合ううちに、初めは消極的だった子が興味を持ったことに対して熱心に取り組む様子を見て、好奇心の大切さを改めて学ぶ機会となりました。


貴社を志望するにあたって、社会人として挑戦していく気持ちを忘れず、どのような課題に対しても好奇心を持って取り組んでいきたいと思っております。自らの成長の機会を大切にし、貴社での職務を通じて多くの方の手助けをしたいと考えています。


留学経験の文例

留学を通じて、日本とは異なる環境に身を置いた経験があるのであれば、ガクチカのエピソードとしてまとめてみるとよいでしょう。留学をしたいと思った動機や現地での体験を中心に文章を組み立てていくことが大事です。


例文

大学の交換留学生制度を使って、オーストラリアに6ヶ月間滞在した経験があります。私は外国語を専攻していることもあり、前から日本とは違った文化に強い関心を抱いていました。


現地の学生との交流やアルバイトなどの経験、そして実際に暮らしてみて最初は戸惑うことが多かったですが、良い友人にも恵まれてあっという間の6ヶ月でした。文化や自然環境の違いなどを体験し、オーストラリアのよさを知る機会となりましたが、帰国後は改めて日本のよさも実感していると思います。


短期間の経験ではありましたが、さまざまな価値観を持った人たちとのコミュニケーションを通じ、社会人としても自分の考えだけにこだわらず、多様性を尊重した姿勢で仕事に取り組んでまいりたいと感じています。

日常生活における文例

何か特別な経験がなかったとしても、焦ってしまう必要はありません。ガクチカで書くエピソードで悩んだときは、普段から取り組んでいる趣味などを掘り下げてみると、自分らしいエピソードを見つけられるでしょう。


例文

私は元々、陸上部に所属していたこともあり、日課として毎朝ランニングを行っています。健康面や体力の維持に努めたいという気持ちから走り始めましたが、毎日同じコースを走っているうちに、自分が住んでいる町の意外な一面を知ることが多くあります。


例えば、駅前の広場では週末に地域の人たちが協力をして清掃活動を行っており、町の美化に取り組んでいます。私も何度か清掃のお手伝いをした経験がありますが、さまざまな年代の方とふれあえる機会となり、自然とコミュニケーション能力が身についた気がしております。


貴社を志望するにあたって、地域社会への貢献を掲げていることに共感しています。身近な暮らしを支えていく一員として、貴社の職務を通じて私自身も地域社会に貢献していきたいと考えております。


「ガクチカ」がない時の対処法

ガクチカとして書くべき内容がすぐに思いつかなかったとしても、慌てる必要はありません。ここでは、ガクチカがないときの対処法を解説します。

エピソードを誇張しない

学生時代に力を入れたことをガクチカとしてアピールしていくことは重要ですが、エピソードを誇張して伝えるのは避けたほうが無難です。なぜなら、履歴書で書いたことは面接時にそのまま尋ねられることがあるため、ありのままを伝えるように心がけましょう。

実際にエピソードをまとめるときは、曖昧な表現を避け、具体的に書いていくことが大切です。経験そのものは特別なものでなかったとしても、自分の考えや価値観を織り交ぜることで、独自の経験として伝えられるはずです。


周囲の協力を仰ぐ

ガクチカと呼べる経験がないと悩む方は意外と多いため、目立った経験がないからといって慌ててしまう必要はありません。自分では気づいていないことも、第三者の協力を仰ぐことで、新たな気づきを得られる場面もあるでしょう。

家族や友人、アルバイト先の仲間などの協力を得ながら、自分に対する評価や長所などを尋ねてみると、ガクチカに気づきやすくなります。1つひとつのエピソードを振り返るなかで、感動をしたことや印象深く記憶に残っていることなどを整理してみましょう。


自分の言葉で書けるエピソードを選んでガクチカをまとめてみよう

ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」を表す言葉であり、人によって学業やアルバイト、サークル、ボランティア、留学などさまざまでしょう。ガクチカについて履歴書で書くときは、単に体験したエピソードを並べるだけでなく、その経験を通じて応募先の企業でどのような活躍ができるのかを伝えていくことが大事です。


また、ガクチカと呼べるような経験がないと感じる方でも、周囲の協力を得ることで自分らしいエピソードを見つけていくことができます。しっかりと時間を設けて、自分自身のこれまでの歩みを振り返るようにしてみましょう。

参考記事:就活でのガクチカが無い。そんな人におすすめの対処法!|ココシロインターン

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