履歴書のコピーはNG?理由や手書きとパソコン作成についても紹介

就職活動を行う際、ほとんどの企業で履歴書の提出を求められます。しかし、複数企業に応募する際に「履歴書を使いまわしたい」と考える方もいるでしょう。実際に、履歴書は作成に時間がかかり、書き直しをして枚数を無駄にしてしまうケースも見られます。しかし、履歴書の使い回しはおすすめできません。


本記事では、履歴書をコピーして利用できる場面があるか知りたい人に向けて、履歴書のコピーを使い回すのが認められない理由や履歴書の扱い方について解説します。

履歴書のコピーや使い回しは原則NG

履歴書のコピーや使い回しは、基本的に避けたほうがいいでしょう。応募先ごとに記入するのが応募する企業へのマナーといえます。また、市販の履歴書は著作権があることから「コピー不可」との記載が見られます。禁止にもかかわらずコピーすると、すぐに罰せられることはないものの、企業に対してマイナスの印象を与え、不採用につながってしまう可能性があります。

履歴書をコピーや使いまわしてはいけない理由

ここでは、履歴書をコピーして使い回してはいけない理由を3つ紹介します。履歴書の使い回しはマナー違反だけでなく、選考を左右する志望動機や自己PRのミスマッチにも影響を及ぼすでしょう。

入社意欲が低い印象を与えてしまうため

履歴書の使い回しが発覚すると、入社意欲が低いとみなされてしまいます。履歴書をチェックする採用担当者は、過去に多くの応募者の履歴書を見てきています。採用担当者は履歴書がコピーされたものであることを容易に見抜けます。これにより「手を抜いているのでは」というマイナスの印象を受けることがあります。記載内容を作り込んでいたとしても、悪い印象を受け取られてしまうおそれがあるでしょう。

志望動機や自己PRが企業とマッチしなくなるため

履歴書を複数の企業で使い回すと記載内容がマッチせず、採用担当者に使いまわしていると見抜かれます。名前や住所、学歴や職歴などの基本情報は、どの企業を受けるときでも内容に変わりはありません。原本をコピーしておき、見本として活用できるでしょう。


しかし、志望動機や自己PRは、それぞれの企業によって都度変える必要があります。同じ業種であっても「なぜこの企業の選考に応募したのか」と採用担当者は考えており、他企業との差別化を重視するでしょう。企業は、自社に興味を持ち、「ここで働きたい」と真摯な気持ちを向けてくれる人材を探しています。コピーで済ませる応募者は「どこでも良かったのではないか」と捉えられるでしょう。

著作権や商標権の問題があるため

市販されている履歴書には、著作権・商標権があります。コピーが不可となっている商品が多い傾向です。著作権・商標権がある商品は、白紙の用紙であってもコピーをしてはいけません。社会人としてのルールやマナーを守るためにも、市販品をコピーして使い回すのはやめましょう。

履歴書のコピーは自分の保管用とする

履歴書をコピーして自分の控えとして持っておく分には問題ありません。ここでは、履歴書のコピーの活用方法を紹介します。

履歴書の内容を振り返るために必要

履歴書のコピーは、面接準備の際に役立ちます。面接では、履歴書の内容を元に質問を受けるため、内容をある程度頭に入れておく必要があるでしょう。


履歴書を郵送すると、面接までの時間で「自己PRにどんな強みを書いたか」と不安になることがあります。しかし、履歴書を作成しコピーしておくと、面接前に見直しを行え、応対がスムーズに行えます。履歴書に沿った面接の回答を考え、統一感を図るためにも、事前に準備しておきましょう。


次の履歴書を書く際の参考として必要

履歴書のコピーは、次の履歴書作成の参考として活用できます。完成した履歴書の基本情報欄は、他の応募先でもそのまま活用可能です。また、自己PRや志望動機においても、文章の型を参考にできるため、有効に活用しましょう。


万が一選考で不採用になった際は、コピーを元に改善が可能です。「志望動機に具体的なエピソードが不足していた」「希望欄の記載内容が不適切だった」という反省を次の選考に活かせるでしょう。

履歴書は手書きとパソコン印刷のどちらが適している?

近年は手書きの履歴書だけでなく、パソコンやアプリから作成することもあります。しかし、いざ履歴書を作成する際に「どちらが適しているのだろう」と悩む方もいるでしょう。結論として、履歴書は指定がない限り、手書きでも印刷でも問題ありません。ここでは手書きと印刷から選択できるよう、両者のメリット・デメリットを紹介します。

手書きで作成するメリット

履歴書を手書きするメリットの1つとして、志願者の熱意や誠意が採用担当者に伝わりやすいことです。採用に関する手続き等の形は近年、デジタル化が進んでいるため、手書きが良いとは一概にはいえません。


しかし、応募者が自分で記入した履歴書からは熱意が伝わってきます。ドキュメント使用のものより、入社意欲があると感じてもらえる可能性があるでしょう。文字を通して個性や人柄もアピールできます。字に自信がある人にとっては、手書きの履歴書は自身の得意をアピールする絶好のチャンスです。たとえ、字がきれいではなくとも、丁寧に手書きされた履歴書からは、一生懸命な人柄が伝わり、好印象を持ってもらえるでしょう。


また、手書きの文字の方が読みやすく、記憶に残りやすいと感じる人もいます。パソコンで作成された履歴書は素晴らしい志望動機でも、どこか機械的で心情に訴えるのが難しい上、ほかの応募者に埋もれてしまったり、似たような印象を与えたりしてしまうでしょう。同じ内容でも、手書きだと気持ちが伝わりやすいというメリットがあります。


ただし、相手が読みやすいように丁寧に書き、誤字脱字には十分注意しましょう。

手書きで作成するデメリット

手書きの履歴書のデメリットは、時間がかかることです。いきなり書き出すと余白が足りなかったり、余り過ぎてしまったりとバランスがとれないため、清書する前に下書きが必要となります。しかし、下書きをして清書をすると時間がかかります。


手書きで作成する際は、誤字脱字をしても気付きにくいデメリットがあります。十分気をつけて書いていても、誤字脱字が発生してしまうこともあるでしょう。削除して書き直しという簡単な作業では終わらず、書き直しにもなりかねません。また、業種によってはパソコンが使えないと思われてしまうとマイナスな印象に受け取られてしまうため、企業の要項は必ずしっかりと確認しましょう。

パソコンで作成するメリット

パソコンで履歴書を作成するメリットは、効率的に作成できる点です。一度作成して保存すると、内容を修正して他の企業で使用する際にもすぐに提出できます。また、漢字や文面の間違えている部分を修正してくれるため、誤字脱字も軽減できるでしょう。

読みやすいフォントに変えたり、見やすさの調整をしたりできます。IT企業や外資系企業など、パソコンスキルを重視する企業では、パソコンで作った履歴書は、好印象を与える可能性もあるでしょう。


企業側も保存やコピーがしやすく、企業間での共有がしやすくなります。例えば、希望していた部署では不採用でも、別部署で選考が進んだ場合、企業間での共有が容易なため、採用までスムーズになるでしょう。

パソコンで作成するデメリット

パソコンで履歴書を作成するデメリットは、採用担当者に熱意や誠意が伝わりにくい点です。手書きと比べて、事務的に受け取られてしまう可能性があるでしょう。


また、ある程度のパソコンスキルがないと文字のバランスや余白の修正に時間がかかる可能性もあります。企業によっては、手書きでの作成を前提としているときもあるため、募集要項を確認したうえで使用しましょう。

履歴書は必ずコピーをとっておこう

複数企業に応募する際は、履歴書を何枚も書くため使いまわしたいと考えます。しかし、応募先企業に対して誠意を表すために、履歴書の使い回しは避けましょう。しかし、履歴書のコピーは必ずとり、面接や他の履歴書作成に役立てることがおすすめです。

なお、履歴書の手書きがつらいと感じるならはパソコンの活用やスマホアプリの利用も検討しましょう。スピーディかつ見栄えの良い履歴書を作成することができます。


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