履歴書は手書きとパソコンのどちらで作成すればいい?作成ポイントやテンプレートも解説

以前までは手書きで作成されることが多かった履歴書も、最近ではスマホやPCのブラウザで作成する方が増えてきています。

本記事では、手書きとPC作成について、それぞれにおすすめなシチュエーションを紹介します。

ブラウザで作成する際の注意点やポイントも解説するので、PCでの作成を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

履歴書は手書きとパソコンのどちらでも可能

結論から伝えると、履歴書の作成は、手書きとパソコンどちらでも可能です。また、どちらの方法で履歴書を作成しても、採用時に大きな影響はないでしょう。


手書きの作成が推奨されていた時代もありましたが、現在は多くの業界でデジタル化が進み、多くの職種でパソコンを使用しているため、ブラウザで履歴書を作成することが一般的になりつつあります。履歴書は記入内容や記載された事実が重要であり、作成方法は重要視されていないのです。


ただし、中にはパソコン、もしくは手書きでの作成を指定する企業もあるため、必ず事前に確認して応募企業の指示に従いましょう。情報通信業などは履歴書や応募書類をデータで保管する企業が多く、手書きでないほうがいいケースもあります。


採用担当者は履歴書のどこを見ている?

履歴書を作成する際は、とりあえず綺麗に自己満足で作成するのではなく、「採用担当者が何を見ているか」を意識して作成しましょう。


履歴書において、採用担当者は以下3点を重要視しています。


・顔写真

・職歴

・志望動機


各項目のどの部分に注目しているか、詳しく解説します。

顔写真

履歴書の写真は、採用担当者の目に最初に留まる部分です。採用担当者は、表情や化粧の仕方、髪型などから応募者の熱量を判断することもあります。

書類選考ではなく最初から対面であれば、表情や服装、雰囲気などさまざまな指標をもとに第一印象が決まります。しかし、書類選考の場合は履歴書の顔写真だけで第一印象が決まると言っても過言ではありません。


基本的には、証明写真機での撮影でも問題ありませんが、写真館でカメラマンに撮影してもらうと、表情などをチェックしてもらいながら進められるため、採用担当者にも好印象を与えられるでしょう。

職歴

職歴は、応募者がこれまでどのようなキャリアを歩んできたのかを確認できる非常に重要な項目です。採用担当者は経験してきた業界業種や職務内容、在籍期間等を基準に評価します。たとえば、短期間で転職を繰り返した経歴があると、長期的なコミットメントを持っておらず、入社してもすぐにやめてしまうのではないかと思われてしまいます。


もちろん、正当な理由があれば問題ありませんが、履歴書に書くだけでは上手く伝わらない可能性もあるため、何を話すかまとめてから面接に望みましょう。


また、職歴欄には会社名や業務内容だけでなく、簡単な実績も記載することで、それぞれの会社で行ってきた活動についてアピールできます。ただし、具体的な内容は職務経歴書に書くようにしましょう。

志望動機

志望動機は、企業や職種への興味だけでは不十分です。自分の適性や過去の努力を示し、応募先の企業にどのような形で貢献できるかを明確にしておきましょう。キャリアプランと応募先の仕事を結び付け、具体的な将来像の描写をすることで入社後のイメージがしやすくなります。


また、応募先の企業でないと実現できないことを記入しておくとより良い印象を与えることができます。同じ業界業種でも、事業内容や理念がまったく同じことはないため、その企業ならではの特徴を理解し、志望動機の中で上手くアピールしましょう。


将来の明確なビジョンがない場合でも、「〇〇がやりたかったから」と単調な志望動機は避け、企業分析を行ったうえで具体的な内容を記載することが重要です。


履歴書の作成を機に、長期的なビジョンを考えてみるのも良いかもしれません。

学歴


学歴は特に新卒採用の採用プロセスには重要な要素となります。応募者がどのような専門知識やスキルを有しているか判断されるため、学部や学科は正確に記入しましょう。


基本的には情報を羅列するだけでも問題ありませんが、特筆すべきプロジェクトや研究などを端的に記載しておくとよりよい印象を与えられます。


ただし、履歴書は限られたスペースの中で要点を伝えるためのものなので、余計なことを書いてしまわないか心配な方は、無難に学歴だけを羅列しておきましょう。

自己PR


自己PRは志望動機に並び非常に重要な項目といえます。


さまざまな職歴や実績をアピールしつつ、その会社で何をしたいか、何ができるかを明確に記載しましょう。応募した業界とあまり関係のないことは書かないほうが無難です。


しかし、アピールはしても自慢話のようになってしまわないよう注意が必要です。あまりにも自我が強すぎる自己PRは、入社後のコミュニケーションや他社員とのチームワークに支障をきたす可能性があると判断され、悪い印象を与えかねません。


また、自慢話になってしまうと、面接時に他人や以前勤めていた会社に対してマイナスな発言をしかねません。他者を下げて自分の強みをアピールすることは絶対に避けましょう。

その他

そのほかにも、「趣味・特技」「保有資格」などフォーマットによって色々な項目があります。

書き方がわからない項目がある場合は、例文が多数用意されている履歴書作成サービスを利用するのも一つの手です。


履歴書作成で手書きがおすすめなケース

履歴書作成で手書きがおすすめなケースとして、次の2点があります。


・応募先が限られる場合

・字を書くことに自信がある場合



それぞれのケースについて、以下で紹介します。

応募先が限られる場合

応募先が1社や2社など限られているときは、履歴書の作成にそれほど時間がかからないため、手書きで作成してしまうのもよいでしょう。


特に自分が非常に入社を望む企業に対しては、手書きの履歴書によって誠実さや細やかな気配りをアピールすることができます。また、手書きで履歴書を作成するためには、一定の時間が必要になるため、企業の採用担当者も「時間を費やして応募している」と意気込みを判断しやすくなります。


このように手書きは志望する企業への強い意志や熱意を示すのに役立つため、自己表現の一つの手段として有効です。手書きの履歴書は、個人の特徴や真剣さを強調し、他の応募者との差別化につながります。

字を書くことに自信がある場合

自分の字がきれいであると自信がある場合には、手書きでの履歴書作成がおすすめです。きれいな文字で手書きされた履歴書は、受け取る人に良い印象を与えられます。


また、手書きによる履歴書は、応募者の丁寧さや努力が伝わりやすいです。十分な時間をかけて、丁寧に履歴書を作成すれば、より良い印象につながるでしょう。手書きの文字はパソコンで出力されたものとは異なり、個々の特性をより明確に表現できます。

単純に字を書くのが好きな方も手書きで作成するのがよいかもしれません。


ただし、手書きの場合は、文字のきれいさだけではなく読みやすさ、書き損じなどに注意してください。作成後には第三者にチェックしてもらうと、見やすさや読みやすさを客観的に判断できます。


履歴書作成でパソコンがおすすめなケース

次に履歴書作成でパソコンを使うことがおすすめなケースを解説します。


・パソコンのスキルが求められる応募先の場合

・応募先が多く作成に時間がかかる場合

・メールでの送信やデータでの提出が求められる場合


おすすめな理由を確認し、自分に適した方法で履歴書を作成しましょう。

パソコンのスキルが求められる応募先の場合

パソコンを使って履歴書を作成すると、基本的なパソコンスキルを持っていることをアピールできるため、IT系やWEB系、事務職、経理職など日常的にパソコンを使用する職種に応募する際は、履歴書もパソコンで作成するのがおすすめです。


また、ベンチャー企業などでは効率性や技術的な能力の観点から、パソコンが使えるかを判断するケースもあります。パソコンであれば、見た目のバランスも調整しやすく、読み手もスムーズに読み進められるでしょう。

応募先が多く作成に時間がかかる場合

3社や5社など複数の手書きで一枚一枚履歴書を作成するのは、非効率的で時間がかかります。場合によっては面接対策や教養試験対策などの時間を圧迫しかねるため、応募先が多い場合はパソコンでの作成がおすすめです。


パソコンで履歴書を作成すれば、一度作成したデータを保存し、必要に応じて編集や加工が可能になります。氏名や生年月日、学歴、職歴といった基本情報はそのまま使用し、応募要件に応じて志望動機などを調整すれば完成するため、作成にかかる時間を短縮できるでしょう。


履歴書作成の時間を短縮できれば、面接対策や教養試験対策の時間も確保できます。

メールでの送信やデータでの提出が求められる場合

メールで履歴書の送信が必要なときやデータでの提出が求められたときは、パソコンで作成するほうが効率的です。手書きで作成した履歴書をデータ化するには、スキャンする必要があり何かと手間がかかるからです。


また、WordやExcel形式で提出が求められている場合は、そもそも手書きで作成することができません。パソコンを使用して履歴書を作成すれば、必要なフォーマットで容易に編集や保存が可能となり、効率的に応募を進められます。

履歴書を手書きするときのポイント

履歴書を手書きするときは、次のポイントを押さえておきましょう。


・黒で油性のボールペンを使う

・読みやすさを意識する

・修正テープ・修正液を使わない

・失敗に備えて履歴書は多めに購入する


手書きの場合は、見やすさや読みやすさがポイントとなるため、上記の4点を意識して作成してください。


黒で油性のボールペンを使う

履歴書を作成するときは、黒の油性ボールペンを使いましょう。黒の油性ボールペンやゲルインクペンはにじみにくいため、書類の見やすさにつながります。また、油性ボールペンやゲルインクペンは乾燥すると水に強く、長期間滲まずに保管できるでしょう。


一方、鉛筆やシャープペンシル、消せるペンは水濡れや摩擦によって文字が消える可能性があり、履歴書作成には向きません。水性のボールペンも水分でにじむケースがあり、できるだけ避けたいところです。


履歴書を書く際は、文書が長期間にわたって保管されることを想定し、適切な筆記具を選択することが重要です。

読みやすさを意識する

手書きの履歴書は、読みやすさを意識してください。字をきれいに書くことに越したことはありませんが、字が苦手な場合でも丁寧に書いて、見やすさや読みやすさに気を配って作成しましょう。枠からはみ出したり小さく書いたりしないことがポイントです。


また、文字が雑にならないように、時間に余裕を持つことも大事になります。焦って作成すると、ペンのインクが手でこすれてにじむ可能性もあるため注意しましょう。インクがにじまないようにするために、必要に応じて手を拭いて、きれいな状態で作成を続けます。


手が滑らないよう下敷きを使用することも効果的です。このような細かな配慮が手書きの履歴書をきれいに仕上げ、採用担当者にも良い印象を与えることにつながります。

修正テープ・修正液を使わない

手書きで作成していくと書き間違える可能性もありますが、ミスをしたら修正テープや修正液を使用せず一から書き直しましょう。修正テープや修正液を使うことで、書類が汚れてしまい、採用担当者に悪い印象を与える可能性があります。


書き間違いを防ぐには、鉛筆で薄く下書きをすることが有効です。ただし、下書きが残らないよう完成したら下書きをきれいに消しましょう。


企業から用紙を渡されて履歴書を作成する場合は、予備に限りがあるため、訂正方法をあらかじめ聞いておきましょう。コピーして下書きを作成したあとに、清書する方法もおすすめです。履歴書は自分自身をアピールする書類なので、できるだけきれいに作成しましょう。

失敗に備えて履歴書は多めに購入する

失敗したときに備えて、履歴書は多めに購入しておきましょう。予備があれば、書き損じてもすぐに書き直せます。


履歴書はコンビニや書店、100円ショップなどでも購入できるため、最寄りの店舗で多めに購入しておきましょう。通勤、通学の途中に履歴書を購入できる店舗があれば、少しの手間で購入できます。


購入する店舗が最寄りにないときやまとめ買いしたいときは、インターネット通販での購入もおすすめです。予備の履歴書を多めに購入しておくことで、心にも余裕が生まれ、じっくりと作成に取り組めるでしょう。

履歴書をパソコンで作成するときのポイント

ここからは履歴書をパソコンで作成するときのポイントを解説します。


・テンプレートを活用する

・文字の大きさとフォントをそろえる

・装飾を使わない

・印刷後に内容を確認する


手書きとは異なり、テンプレートやフォントなどに注意する必要があります。

テンプレートを活用する

履歴書をパソコンで作るときは、テンプレートを使うのがおすすめです。テンプレートには、履歴書に必要な項目がすでに配置されており、必要な情報を入力するだけで簡単に完成させられます。


テンプレートをコピーすれば、何通もの履歴書を効率よく作成できます。応募先に応じて情報を変えるだけで、それぞれの会社に合った履歴書を作ることが可能です。


ただし、パソコンで作成すると入力ミスに気づきにくいことがあるため、テンプレートを使い回す場合は作成後に誤字脱字などを必ず確認しましょう。

文字の大きさとフォントをそろえる

履歴書の見た目の統一感を出すために、文字の大きさとフォントの種類をそろえましょう。フォントは「MSゴシック」か「明朝体」で統一するのがおすすめです。


軽い印象を与える可能性があるポップスタイルや線が薄くて細い教科書体や行書体は履歴書に向いていないため、使用は避けましょう。また、フォントは10.5ポイントから11ポイントがおすすめです。


職務経歴書やそのほかの応募書類もパソコンで作成する際は、全ての書類でフォントと文字の大きさを統一すると読みやすい印象を与えます。

装飾を使わない

履歴書はビジネス書類のため、太字やハイライト、アンダーラインなど余計な装飾を加えないようにしましょう。


履歴書は見やすく、情報が整然と配置されていることが大切です。装飾で個性を表現するよりも情報をきちんと整え、必要なことを分かりやすく記載するように心がけましょう。

印刷後に内容を確認する

パソコンで履歴書を作成したら、印刷後に記入内容を一通り確認してください。誤字脱字や情報に間違いがないかを丁寧に確認しましょう。


また、履歴書をメールで送信するときは、PDF形式のファイルを添付します。PDFに保存するときは、形式が崩れないようプレビュー画面などで確認が必要です。


作成した履歴書を印刷する場合は、A4もしくはA3サイズが適しています。家庭用プリンタでの印刷も可能ですが、プリンタがないときはコンビニの印刷機を利用しましょう。

履歴書をパソコンで作成するときのテンプレート

履歴書のテンプレートは、目的に応じて選ぶことがポイントです。おすすめのテンプレートをご紹介しますので、自分にあった履歴書をダウンロードして使いましょう。

厚生労働省のテンプレート

2021年4月から、厚生労働省は新しい履歴書の形式を推奨しています。この形式の目的は、公平な採用過程を支援することにあります。


変更点として性別の記入欄を自由にしたほか、通勤時間や扶養家族に関する情報の記載を不要としました。これにより、個人の能力と適性のみを対象にした選考が可能になります。


また、従来の日本規格協会による規格からは離れ、厚生労働省の推奨する書式が主流となりつつあります。厚生労働省から告知されているテンプレートは差別を排除し、より合理的な採用を促すための様式といえるでしょう。


参考:厚生労働省のテンプレート

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_kouseisaiyou030416.html


学歴や経歴をアピールできるテンプレート

応募する企業や業界、業種と関連する学歴や経歴があるときは、その記入欄が広めのテンプレートを使用するのがおすすめです。


異動や転職の回数が多い場合にも、学歴や経歴の記入欄が広く設けられている履歴書が適しているでしょう。自分の学歴や職歴をアピールしたいときは、以下のようなテンプレートを使用するのがおすすめです。


参考:学歴や経歴をアピールできるテンプレート

https://www.baitoru.com/cp/boms/dl/3556_ebg_many_a4.pdf

資格やスキルをアピールできるテンプレート

取得した資格や身につけたスキルをアピールしたいときは、自己PR欄や免許・資格欄、志望動機欄が広めのテンプレートを選びましょう。


入社後すぐに活かせる資格を記載すると、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。まだ取得していなくても将来的に取得する予定のある資格を記載すると、やる気や熱意が伝わります。


参考:資格やスキルをアピールできるテンプレート

https://www.baitoru.com/cp/boms/dl/3556_skills_many_a4.pdf

Mac用のテンプレート

Macを使っている場合、Windows用のテンプレートを利用すると、表示やレイアウトが崩れる可能性があるため、Mac用のテンプレートを使いましょう。


Macには「Pages」という文書作成のアプリケーションが搭載されています。Pagesに対応したテンプレートを使うと、表示やレイアウトが崩れなくなります。


参考:Mac用のテンプレート

https://www.modshrink.com/pages-cv-template


自分に合う方法で履歴書を作成しよう

履歴書の作成は、手書きとパソコンどちらでも可能です。重要なのは見やすさや分かりやすさ、記載内容となります。


手書き、パソコンでの作成はそれぞれで特徴や注意点があるため、本記事を参考にして、自分にあった方法で作成すると良いでしょう。応募先企業によっては書き方が指定されていることもあるため、事前によく確認してください。


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